少し大きな駅が近づくと、町が見えてきます。通過するローカル駅だと、すごく質素な
造りの家がちらほらの集落。ロシア号が止まるような駅には、ご覧のように少し立派な
建物の町があります。そのなかでも大きな駅には、工場やビルがあったりするのです。
雪が積もったらつぶれそう。隙間風がひどすぎて、冬を過ごせるのでしょうかー。
しかしなんかのどかに菜園を楽しんでいるような。
さて、この駅では上り列車とすれ違うという初めての経験。お互い長い旅ですぅ~^^;
そんなところでは地元の売り子さんもたくさんやってきますが、この巨大な松ぼっくり
は?とても食べられそうにないが?
ひとり旅の日本人女性が、これを買っていました。列車が出発してしばらくすると、
その人が俺のコンパートメントに来て、下の老夫婦に「これは食べられるものなの?」と
片言の英語で聞いていました。英語は全然通じないのですが、何やら意味不明のやりとり
がしばらく続いていました。何だかわからんでこんなもん買ったのかぁ~。
ちなみに、あとでネットが通じたときに「シベリア鉄道」「巨大松ぼっくり」とかで
検索すると、出てきましたよ。葉(?)をむしって、その根っこに松の実があって、
それを食べるそうです。小さな粒を苦労して出すんだって。へー。
今日でシベリア鉄道の3日目。夜になるとハバロフスクに到着です。あまりにもヒマだし、
また食堂車を最後に使うことにしました。ビールが旨いし♪
さて最終回は、メニューを見て気になっていた「ロシア風ミックスサラダ」と「クル
トンの上にサーモン・キャビア(いくらです)だのなんだのをのせたやつを注文。
どっちも美味いぞ!さてそれを注文するとき、百貫越えおばちゃん軍団のなかで、唯一
20代で感じのいいお嬢さんウェイトレスがやってきた。メニューを見て、俺が指を
さすわけだが、わかりやすいようにメニューを向こう側に向けてやろうとすると、
こっちにやってきて俺の隣に座って一緒に見るのであった(小学校のときに、ひとつの
教科書を女の子と一緒に見る気分だよ!)。
俺がビール(250ルーブル)を指さすと、お嬢さんは注文票にビールの名前を書いて、
値段を250と書いて、「これでいいわね♪」と丁寧に俺の顔を見て確認する。ひとつ
ひとつ、全部そうする。嬉しくて10コぐらいいろいろ注文したい気分だ。
クラスのなかで真面目でおとなしく、「中の下」みたいなイメージだけど、愛嬌が
あって明るい子。数学なんかは頑張っても全然できないんだけど、こちらは教科書を
忘れている上に全然教師の言うことを聞いていないもんだから、いろいろとお世話に
なったりしてるって感じ。俺はいつも笑わせたり、かわいいもんだからからかって
泣かせたりしちゃったり。そのたびに、ひそかにそのコに惚れているさえない男子数名
から、おっそろしい怨念を受けていたりするもんなんだな。好きだったら話しかけて
笑わせてみたらどーですかっ。
なんてことを考えながら、ビールと食事を楽しんだのでした♪
ここはデッキ。しばらく窓の外を見たり、スクワットをしたりストレッチをしたり。
同じような景色のようで、いろいろ変化に富んでいたりします。
どんどん通り過ぎて行ってしまうのがもったいないような気にもなるのでした。
だんだんハバロフスクが近くなってきました。
コンパートメントにはテレビがあり、いつでもつけて見ることができます。これはお笑い。
右のとぼけた青年が主人公で、左は乱暴者。そいつが意地悪をしたりするのですが、
追っかけっこが始まり、最後には青年がそいつをギャフンといわせて終わるという、実に
ベタなつくり。チャップリンの短編とドリフの茶番劇を混ぜたような感じか。
昨日の夕方にもこれを見たのですが、今日もまた始まった。すると俺の隣にいるお嬢さん
が大喜びで、始まりの音楽が流れたら鼻歌を歌っていました。始まってみると、昨日と同じ
内容じゃねーか。シベリア鉄道って、毎日同じビデオを流しているの?それじゃあずっと
旅しているお嬢さんは、同じプログラムだって知っていて、それであんなにはしゃいだの?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます