さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

伊那の夜はディープ感あふれるぞ

2018年06月08日 | 関東甲信越



伊那市の駅前から西へ向かう大通りには役所もあり、静かな商店街だ。俺がこれから行く
のは北にある夜の繁華街。さあどんなだか~。



おおお、古い。タイルが、ガラスが、カーテンが!職人技だねェ。
きっとおやじさんも、角刈りやパンチパーマは職人技だぞ^^;



さて、こういうところだ。俺が目指すは。



ローメンというのは、この地方独特の料理で、太い蒸し麺に羊肉を使います。今回は
酒を飲むので、ちとボリュームあり過ぎかな。



すごいぞ。店の奥半分が薄暗い。ちなみにこういう店で他に客がいないと、御主人は
立っているのが疲れるので、このように出てきて横に座ることが多い。で、じっくり
語り合うわけだ。



酒はお燗を頼むと、専用の機械からダボダボと出てきてコップ酒。

マスターの青年期から現在に至るまでの長い歴史をお聞きしました。波乱万丈です。
バブルの時代には建設業で景気が良く、パスポートがはんこで一杯になったとか。
俺よりすごいな!ちなみに渡航地はすべて東南アジア諸国だそうです。



残念ながら、あゆの塩焼きは前の客が全部食べてしまったとかで、信州名物の「山賊焼き」
を頂きました。鶏肉をタレに漬け込んで、網焼きにしたものです。旨いよ!

テキトーに酔っ払ったところで、近所で次の店のお勧めを聞いてみた。リクエストは
「伊那の町の栄枯盛衰を知り尽くした、80オーバーのレジェンド系、ヴィンテージばーさんが
ひとりでやっているようなところ」と言ったのだが、「そんなんじゃなくて、いいとこあるよ。
よそにはふざけた高いところもあるけど、ここは安心だよ。すぐそこだ。よし連れてくよ。
フィリピンパブだ!」「えっ?!」

そういうのは好みじゃないんだけど~、と言うヒマもなく、おっちゃんは外に出て、2軒
隣の店のドアを開けた。中に声をかけ、勝手に俺を紹介する。覗くと中に2人ほどの
客と、フィリピン女性が座っており、一応こちらも目礼をする。

ふたりで居酒屋に戻ってきて、最後の一杯を飲み干す。「まあお勧めは無視して、帰っちゃ
えばいいんだ」と思って支払いをすませる。そしたらまた一緒に出てきて、フィリピンパブ
「愛仁」のドアを開けてくれるのだった。逃げられんぢゃないか。。。

いや、おっちゃんは決して紹介料をもらっているような感じではないですよ。そもそも
どちらの店も、そんなリベートなんかが入る金額じゃなかったし。ほんとに「いい店なんだよ♪」
と親切におせっかいを焼いてくれた感じ。何せ東南アジア・ラブな人生を送ってきた人なんだ
からなあ~。



さて、ここだよ。深夜未明までここで飲んで、帰るときにお二人のフィリピン女性が外まで
送ってくれたのだが、その出たところで「最後に店を撮らせてね^^」と許可をもらった
のです。

「お兄さんステキね♪」なんてカタコトの日本語でぎこちない会話がスタートしたのだが、
いつしか英語になっちゃったら、堰を切ったように苦労話があふれ出してきた。こりゃ
いつものパターンだ。

なにせあちらは言葉も不自由、生活も不安定な完全アウェーで暮らしているわけで、常連
ではない風来坊が英語を理解してくれるとなれば、たまったストレスをブチまけ、怒涛の
如く自分の窮状を訴えかけてくるわけだ。これぞゆきずり。んでこっちが金を払うんだぞw

どうやら女性は30代と40代。どちらも日本人男性と離婚したシングルマザー。養育費も
もらえず、苦労しながら子育てをしているのであった。養育費を払わねーバカ父親共は、
網走監獄で強制労働でもさせたらいいんじゃないか?



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