この本は大手広告代理店である博報堂の消費生活者を研究する部署が、その生活動向を探るべく実施したリサーチなどを裏付けとして、現在の30代前半(団塊ジュニア世代)から40代前半(バブル後期世代)にかけての働く未婚女性の生活意識や夢・不安など、多様な観点から分析を試みたものです。
ただ著者も43才という晩嬢(ばんじょう)の一人であり、またエルラボという同世代の人達を集めたITネットワークを主催し、その交流や調査を通じてリアルな世代イメージを柔軟に把握しており、時折り行間に伺われる共感や同情が特に読んでいて面白く感じられました。
自分の周りにも増えてきている一筋縄ではいかない晩嬢たちが淋しい本音を隠さず、一瞬でも可愛く感じられてしまうほど不思議に身近に思えてくる本です。
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