夏の終わりと共にもうしばらくすると稲穂が色づく季節になっていきますが、僕の生まれ育った徳島県の田井地域でもそろそろそんな風景に変わっていきます。本格的に手による稲刈りが始まりますと、刈り取った稲穂を束ねて干す木を縦と横に組んだ「ハセ」が至るところに見られます。
そして脱穀が終わった稻藁の束は綺麗に積み上げられるのですが、その四角の大きな稻藁の塊が子供達の遊び場となり、潜り込んで中央部に空洞を作ったりと次第に基地化されるのでした。学校から帰ると自然とそこに集まりお菓子を食べたり遊んだりするのですが、その中の稻藁の匂いは今想えばとても安心感のある癒されるものでした。別の要塞と稻藁を投げ合って戦争ごっこをして積み上げたものを崩してしまい、大人にこっぴどく叱られることも屡々でした。
今朝はゴミ出しで早く外に出ると、とても涼しくて秋の気配がしっかりと感じられました。千里山の田圃でもそろそろ実りの秋が近づきつつあるようです。