高級スーパーと言えば身近では阪急山田にあるいかりスーパーや梅田駅の成城石井が想い浮かびますが、日曜日の早朝のNHK大阪で経済情報ワイド「ルソンの壷」に、スーパー大近の社長が出演しその最後に「高級スーパーではなくて、高“質”スーパーと呼ばれたい」と言われました。近畿周辺に32店舗という限られたエリア展開ですが、今後の消費者訴求を占うとても興味深い経営哲学が伺えました。
30年ほど前の先代社長の時代に、普通の安売りスーパーとして出来るだけ安い商品を提供しようと自社商品の開発に乗出したところ、うどん玉に入れていた添加物を工場の床に誤って落とした時その床がボロボロになったことが切っ掛けで、毎日消費者の口に入る食品から添加物を無くしたいと考えるようになったということです。それから多様な食品の自社工場で試行錯誤が始まります。
また消費者への無添加食品の価値の浸透にも時間が掛かるものでした。例えばハムなどでは発色剤を使って美味しそうな色と生臭さの軽減ができるのだそうです。そういった消費者に悪いながらも馴染んでいたイメージやクレームに対し、粘り強く徐々に啓蒙していった結果として現在の立ち位置をつかんでいます。
今ではこだわりの自社開発商品も600品種と増え、同じような価値観で繋がる全国のメーカーからの仕入れで繁盛スーパーとなっています。
JR大阪ステーションシティーの商業施設内(ルクア大阪)にも請われて出店しているということなので、今度梅田に出掛けた時には立ち寄ってみたいと想っています。