続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)88

2020-07-04 07:09:18 | 飯島晴子

   昼顔は誰も来ないでほしくて咲く

 昼顔は炎天下でも咲く強い花、ただ少々地味で大輪には遠く及ばない。
 人は気づかず通り過ぎていくばかり、だから誰も来なくていい。でも(あなたにだけは)来てほしい。咲いて待っている! 矛盾した女心である。

 昼顔はチュウ・ゲンと読んで、誅、言。
 誰もはスイと読んで、出。
 来ないではライと読んで、雷。
 ほしくて(欲)はヨクと読んで、抑。
 咲くはショウと読んで、消。
☆誅(罪を責め咎める)言(言葉)を出す。
 雷(かみなり)を抑え、消(ひかえめに)。

 昼顔はチユウ・ガンと読んで、知友、眼。
 誰もはスイと読んで、衰。
 来ないではライと読んで、磊。
 ほしくて(欲)はヨクと読んで、良く。
 咲くはショウと読んで、笑。
☆知友の眼は衰えている。でも磊(小さなことにこだわらないで)良く笑う。


『飯島晴子』(私的解釈)87

2020-07-04 06:54:07 | 飯島晴子

   さつきから夕立の端にゐるらしき

 すぐ向こうには青空が見えているのにこちらは雨。雨雲が流れず、どうやら自分は端っこという稀有な位置に佇んでいるらしい。

 さつきから(先)はセンと読んで、千。
 夕立はユウ・リツと読んで、友、慄。
 端はタンと読んで、単。
 ゐるらしき(居)はキョと読んで、嘘。
☆千(たくさん)の友に慄いている。(ナンテ)単なる噓でした。

 さつきから(先)はセンと読んで、詮。
 夕立はセキ・リツと読んで、責、律。
 端はタンと読んで、嘆。
 ゐるらしき(居)はキョと読んで、挙。
☆詮(明らかにする)責(咎めるべき罪)の律は、嘆(なげかわしい)挙(ふるまい)である。


『飯島晴子』(私的解釈)86

2020-07-04 06:28:43 | 飯島晴子

   白髪の乾く早さよ小鳥来る

 年月の経つのは早い、白髪が乾くよりも早いかもしれない。嘆きつつ目にした小鳥の愛らしさが、わたくしを癒してくれるかのようである。

 白髪はビヤク・ハツと読んで、媚薬、発。
 乾くはカンと読んで、勘。
 早さはソウと読んで、添う。
 小鳥来るはショウ・チョウ・ライと読んで、宵、蝶、頼。
☆媚薬が発(外に現れる/効果)を勘(かんぐる)。
 添う宵(夜)の蝶が頼りにする。

 白髪はハク・ハツと読んで、拍、撥。
 乾くはカンと読んで、観。
 早さはソウと読んで、総。
 小鳥来るはショウ・チョウ・ライと読んで、唱、暢、磊。
☆拍(手のひらを打ち合わせ)撥(はねる)。
 観(よく見ると)、総(みんな)で唱い暢(のびのび)と、磊(小さなことにこだわっていない)。


『飯島晴子』(私的解釈)85

2020-07-04 06:03:49 | 飯島晴子

   子ども失せ天神さまの泉かな

♬行きはよいよい帰りはこわい~恐いながらも~♪
 何の遊びで歌ったのか覚えていないけれど、繰り返し歌い耳に残っている。天神さまにはどこか畏怖の念が張り付いている。もの悲しい喪失感、泉(物の根源)の引力に取り込まれそうな不思議で陰湿な空気との対峙がある。

 子ども(子供)はシ・キョウと読んで、詞、胸。
 失せはシツと読んで、悉。
 天神さま(天神様)はテン・ジン・ヨウと読んで、転、腎、要。
 泉はセンと読んで、選。
☆詞(言葉)で胸(心の中)を、悉く転(ひっくり返す)。
 腎(重要な)要は選ぶことである。

 子ども(子供)はシ・キョウと読んで、死、恐。
 失せはシツと読んで、質。
 天神さま(天神様)はテン・ジン・ヨウと読んで、天、尽、耀。
 泉はセンと読んで、閃。
☆死の恐ろしさを質(問いただす)。
 天(天空)に尽(すべて無くすと)耀(ひかり)になり、閃(きらりと光る)。