続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)初蝶や。

2020-07-28 07:32:54 | 飯島晴子

   初蝶や屋根には子供の屯して

 初蝶、初めて蝶を見る、早春である。
 屋根には子供の屯して、当然人間の子供ではない(危険だし屋根が壊れる)。
 瓦屋根の隅でスズメが卵を産み、孵った雛(子供)が4,5羽屯しているという景である。
 スズメは24g、ツバメは18g。ツバメはスイスイ飛ぶが、スズメはチョンチョン、屋根の上で屯するようなものはスズメの雛くらいしかいない。うまく飛べるようになればこの屋根(瓦屋根の隙間)には戻ってこない。

 初蝶はショ・チョウと読んで、初潮。
 屋根はオク・コンと読んで、憶、今。
 子供はシ・キョウと読んで、死、脅。
 屯してはトンと読んで、遁。
☆初潮を憶(思う)。今は死に脅え、遁(秘かに逃げている)。

 初蝶はショ・チョウと読んで、諸、調。
 屋根はオク・コンと読んで、臆、混。
 子供はシ・キョウと読んで、詞、協。
 屯してはトンと読んで、団。
☆諸(もろもろ)調べる臆(胸の内)。
 混ぜた詞(ことば)を協(合わせて)団(一つにまとめる)。


『飯島晴子』(私的解釈)㉗+

2020-07-28 07:05:09 | 飯島晴子

   冬の川十一面のばらまかれ

 冬の川は流れが細く浅い。そこへ十一面(観音)が鎮められたという。なにか非情な感じがするが、災難を避けるためむしろ護るために川に隠したという話である。

 冬の川はトウ・センと読んで、悼、千。
 十一面はトウ・イツ・メンと読んで、党、溢、面。 
 ばらまかれ(散撒)はサン・サンと読んで、賛、惨。
☆悼(死を悲しみ)千(たくさん)の党(なかま)で溢(いっぱいになった)。
 面(うわべだけ)賛(たたえているのは)惨(痛ましく思った)。

 冬の川はトウ・センと読んで、套、潜。
 十一面はトウ・イチツ・メンと読んで、透、逸、面。
 ばらまかれ(散撒)はサン・サンと読んで、参、惨
☆套(おおい)潜(隠しても)透(透けて見え)逸(もれている)。
 面(向き合い)参(仲間に加わるのは)惨(みじめである)。


R.M『色彩の変化』②

2020-07-28 06:32:27 | 美術ノート

 絵というものは決定であって、動くような変化はない。しかし、兆しというものは有るかもしれない。
 よく見るとフレームは床に着地もしていないし壁に張り付いてもいない。浮遊状態であるから、いずれ落下するに違いない。
 枕は床線を隠しているので分かり難いが、明らかに斜面の上であるから次第にずれていく可能性を孕んでいるにもかかわらず、その大きさと安定感からむしろ枕の側に重みを感じ床の傾きを相殺している印象がある。
 ゼブラ模様の面は右の壁の影から推して壁の背後にあるにもかかわらず、模様の鮮明さから壁より手前にあるように感じる。

 フレームの二つの画面も不穏であり、平面というより奥深い闇、果てしない宙宇として抜け感がある。
 それぞれが微妙に主張し、動く気配を潜ませている。決して動かない平面の作画があたかも変化を内包している兆しを感じる不思議な企画である。


 写真は『マグリット』展・図録より 


『注文の多い料理店』2.

2020-07-28 06:16:32 | 宮沢賢治

「ぜんたい、こゝらの山は怪しからんね。鳥も獣も一疋も居やがらん。なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やつて見たいもんだなあ。」


☆算(見当をつけると)解(わかる)兆(きざし)が、重なっている。
 逸(隠した)諸(もろもろ)に拠る講(話)が、双(二つ)現れる。