続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)⑮+

2020-07-15 07:18:11 | 飯島晴子

   色鳥やだるき柱を授かりて

 だるき柱はあり得ない。《だるき》は形容詞の連体形でも動詞の終止形でもない。
 たるき(垂木)という名詞ではないかと思う。野垂木、地垂木、化粧垂木などの《〇だるき》の《だるき》である。
 秋になってやって来る色とりどりの美しい小鳥や化粧垂木の施された社寺仏閣の柱の美しさは、すべて天からの授かりものである。

 色鳥はシキ・チョウと読んで、識、挑。
 だるき(垂木)はスイ・キと読んで、推、記。
 柱はチュウと読んで、注。
 授かりてはジュと読んで、需。
☆識(物事の道理を見分ける能力)を挑(けしかけ)、推しはかる記である。
 注(書き記す)需(必要がある)。

 色鳥はシキ・チョウと読んで、式、調。
 だるき(垂木)はスイ・ボクと読んで、遂、目。
 柱はチュウと読んで、註。
 授かりてはジユと読んで、字喩。
☆式(決まり、やり方)を調べると遂げられる。
 目(ねらい/観点)の註(意味を書き記す)字喩がある。


R.M『巨人の時代』

2020-07-15 06:33:31 | 美術ノート

 

   『巨人の時代』

 女が男の暴力行為に抵抗、満身の力で拒否している。女は裸身、男は着衣である。
 女のシルエットをなぞるように男の姿はカットされている。この欠如、ここにこの絵の秘密があるのではないか。

 二人の場面に床面は描かれていない。女は踏ん張って立っているように見えるが、膝下には力が入っていない。
 男の肘は女の太腿の辺りにある。男は膝をついているか、女を抱き上げようとしているのかは不明である。

 女の男に対する拒否感が前面に出ているが、男に襲うような迫力はなく冷静にさえ見える。女が満身の力で男を引き寄せているとさえ見えるのである。

 両者は対等な力関係にあるのではないか、女の強力、男の腕力が等しい関係にある、そういう時代こそ『巨人の時代』なのかもしれない。
 

 写真は『マグリット』展・図録より


『やまなし』31.

2020-07-15 04:55:33 | 宮沢賢治

 間もなく水はサラサラ鳴り、天井の波はいよいよ青い焔をあげ、やまなしは横になつて木の枝にひつかかつてとまり、その上には月光の虹がもかもか集まりました。


☆換(入れ替えて)推しはかると冥(死の世界)が展(ひろがる)。
 章(文章)を把(つかむと)照(あまねく光が当たる=平等)がある。
 縁(つながり)の往(人が死ぬ/その後)が目(ねらい/観点)である。
 死を常に合わせた講(話)であり、考えて修(整える)。


『城』3459。

2020-07-15 04:42:56 | カフカ覚書

クラムがそういうことをするのは、あなたのような人にたいしてだけなのです。というのは、たとえば、フリーダなら、いつでも好きな時にクラムの部屋へ小躍りしながら入っていけるのですーたとえそうだとしても、この件をしらべてみることはできるのです。待っていさえすればよいのです!


☆ただそれは、あなたのような人だけです。たとえばフリーダはいつでもその件に対し、そうできます。それにもかかわらず、確かめることが必要であっても、ただ待つのです。