続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)月の駅。

2020-09-08 07:06:31 | 飯島晴子

   月の駅たくさん小さい鐘鬼ゐる

 月の駅、小さな棚田が幾つも続いており、その棚田の水に一つづつ月が映る光景。暗闇に映る棚田、小さくて衣装や剣は不明だけれど、あの光る目(月)はたしかに鐘鬼(厄除けの神)である。

 月の駅はガツ・エキと読んで、合、益。
 たくさん(沢山)はタク・サンと読んで、択、参。
 小さいはショウと読んで、彰。
 鐘鬼ゐる(鐘鬼居)ショウ・キ・キョと読んで、衝、記、拠。
☆合わせて益(増やし)、択(良し悪しを見)参(比べ合わせて)彰(明らかにする)衝(重要な)記が拠(よりどころ)である。

 月の駅はガツ・エキと読んで、合、易。
 たくさん(沢山)はタク・サンと読んで、度、算。
 小さいは章と読んで、衝。
 鐘鬼ゐる(鐘鬼居)はショウ・キ・キョと読んで、照、奇、挙。
☆合わせて易(取り替える)度に、算(見当をつけ)衝(要に)照(てらし合わせる)奇(風変わりな・珍しい)挙(企て)である。


R.M『告知』②

2020-09-08 06:37:42 | 美術ノート

 大地は岩石である、草も生えない荒地であるのに点在する樹木は繁っている。
 空は淡いブルーに白雲、否、多少黒ずんでいるのは不安不穏の兆しを孕んでいる。

 しかし何よりも驚くべきは、人型(ビルボケ)がそれらを圧して大きく、大地を見下ろしていることであり、さらには切り紙(叡智、時間の概念)があり、その背後には馬の鈴(伝説、歴史、流言)が聳え立っていることである。

 この不思議な構図(設え)は写真館で撮る家族写真のようでもある。わが一族というか、わが人類(内実)の組み立てである。男女のビルボケ(人に模したもの)は、ルーツであり、DNAをたどる父母(先祖)に思える。
 不毛の地に茂る樹木は、豊かというより生きるため必須の酸素供給源、あるいは希望の具現かも知れない。

 縷々続く人間界の歴史、そのルーツ。硬質、無機質な眺望に未来はあるだろうか。
 もの悲しい光景である。存在の根拠に欠けており、どこへ向かっているのかさえ不明である。
『告知』は何かの誕生ではなく、すでに揺るぎ始めている人間の確信への警告かもしれない。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』30.

2020-09-08 06:28:15 | 宮沢賢治

 そこで二人は、きれいに髪をけづつて、靴の泥を落としました。
 そしたら、どうです。ブラシを板の上に置くや否や、そいつがぼうつとかすんで無くなつて、風がどうつと室の中に入つてきました。


☆字の図りごとを発(明らかにする)。
 化(形、性質を加えて別のものになる)に泥(こだわり)絡(筋道)を番(組み合わせる)章(文章)である。
 質(ないよう)は秘(人に見せないように隠している)。
 謀(企て/計画)に普く執(こだわって)注(書き記しているのは)新しい。


『城』3494。

2020-09-08 06:10:27 | カフカ覚書

こういう男に身をまかせてしまったことを、みんなが不可解におもい、不運だと考えたのです。調理場の下働きをしている女の子たちーこういう子は、酒場娘と見れば、だれでも高嶺の花だとおもうのですが、この子たちは、身も世もあらぬほど悲しみました。


☆かかる男たちの邪魔をしたことを、みんな理解し難いと思ったのです。先祖の天命によって加えられた打撃はガラクタの小舟であり、本当に酒場(死の入口付近)の作り話として驚くような侘しさでした。