続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)穴を出し。

2020-09-24 07:09:10 | 飯島晴子

   穴を出し蛇暫くの寂光を

 穴を出し、冬眠から目覚めた蛇である。秋の彼岸に入り春の彼岸に出てくる、仏の世界にでも行っていたのではないか。ならば寂光(真理の寂静とその智慧の働きとしての光照)など暫くは消え残っているかもしれない。

 穴を出しはケツ・スイと読んで、結、推。
 蛇暫くはダ・ザンと読んで、兌、竄。
 寂光はセキ・コウと読んで、晰、講。
☆結(バラバラなものを結び付け)推しはかり、兌(取り替える)。
 竄(文字・文章を変えて)晰(明らかにする)。

 穴を出しはケツ・スイと読んで、潔、衰。
 蛇暫くはジャ・ザンと読んで、邪、懺。
 寂光はセキ・コウと読んで、惜、考。
☆潔く衰える邪(や)。
 懺(悔いる)惜(残念な)考えである。


R.M『凌辱』

2020-09-24 06:41:18 | 美術ノート

   『凌辱』

 凌辱、人に恥をかかせること、女性を力づくで犯すことである。
 頭部は失われ、胸部や陰部が顔を模している。乳房は両目に、臍は鼻に、陰部は口に・・・荒々しいとも思える髪の毛で覆われた疑似顔。
 直視することの躊躇い、拒否感、あらゆる負の感情が見る者を襲う。

 ここにはなぜタブーがあるのだろう。
 人はまず陰部を隠す、隠すべきものだと深く脳に刻まれた反射的行為である。
 裸身の誘惑は皆無であり、おぞましく忌み嫌う感情が先立つ。アイデアと言った面白さにも欠け、不道徳を指摘されることは間違いない。

 女体における神秘性を犯しているからである。
 人の身体には絶対的な信憑性があり、犯し難い真実によって存在を究めているからである。
 真っ青な空、平坦な地平である背景は《無》を象徴する。翳りのない空無・・・。

『凌辱』は、俗悪・グロテスクの深淵を揺さぶり、喚起させる。意表を衝くこの画は《真実の尊厳》を告げている。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』40.

2020-09-24 06:25:03 | 宮沢賢治

 すこし行きますとまた扉があつて、その前に硝子の壺が一つありました。扉には斯う書いてありました。
   「壺のなかのクリームを顔や手足にすつかり塗つてください。」


☆考えは秘(人に見えないように隠している)全ての章は詞(言葉)に拠(より所)がある。逸(隠して)秘(秘密)にしている。
 詞(言葉)の諸(もろもろ)を顧(省みると)眼(要)の趣(狙い)、即ち図りごとがある。  


『城』3502。

2020-09-24 06:13:11 | カフカ覚書

ほんとうに感心させられましたわ。ふたりは、仕立てるのも手つだってくれました。自分たちの服を縫う場合でも、こんなに熱を入れるはできなかっただろうとおもいますわ。それどころか、じつにたのしい、うきうきした仕事でした。

☆二人とも喜んで近づいてくれました。自分ではできないほどの熱心さでした。そのうえ、現場不在という根拠にも喜んでくれたのです。