続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)わが墓標。

2020-11-06 07:12:16 | 飯島晴子

   わが墓標夏手袋の叩くかな

 わが墓標には夏手袋《やってもやらなくてもいいような装飾》はお止めください、必要ありません。

 わが墓標(我墓標)はガ・ボ・ヒョウと読んで、芽、模、表。
 夏手袋はカ・シュ・タイと読んで、加、趣、他意。
 叩くはコウと読んで、講。
☆芽(兆す)模(ありさま)は、表(明白になる)。
 加えた趣(ねらい)には、他意の講(話)もある。

 わが墓標(我墓標)はガ・ボ・ヒョウと読んで、雅、暮、平。
 夏手袋はカ・シュ・タイと読んで、日、守、泰。
 叩くはコウと読んで、構。
☆雅(風流)な暮らしには、平(穏やかな)日を守る泰(ゆったりとした)構えがある。


R.M『占い』

2020-11-06 06:30:54 | 美術ノート

   『占い』

 占いとは、運勢や吉凶を予言予想することである。今在る現実ではなく、以降の未来、以降の時空の成り行きを当てることである。

 何かを媒介にしてその兆候を探り当てる…その身体を通過する感覚・予感。
 作品は開口からの景色であり、肥大した鼻が鎮座する平地、海が見え船が見える砂浜のようである。砂地に生えるはずのない樹が、一葉の形をした樹(空気の平原)が一本あり、空は曇天。明らかに常軌を逸した奇妙な光景を『占い』と提示している。
 開口の柱の影と鼻の影の方向が異なるということは光源が二つあるということであり異なる時空が重なり合っているとも言える光景である。

 鼻は生き物(有機)のように見えるが、硬質な物体(無機)にも見え、単に感覚の象徴とも思える。その背後の樹は異次元を通知し、灰色の空模様は不穏である。水平線に比して砂地には緩やかな勾配があるので、鼻の未来は倒壊を免れない。

『占い』は、鼻(嗅覚)のオブジェとその背景(時空)に答えが控えている。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3532。

2020-11-06 06:20:27 | カフカ覚書

新しい酒場娘に慣れてくださるには、日時がかかるのです。この抗体がわたしにどれほど有利なものであっても、数日はかかるでしょう。もしかしたら、何時かもあれば十分だったかもしれません。しかし、四日では足りません。どんなに努力しても、わたしは、まだ臨時の酒場娘だとおもわれていました。


☆新しい酒場(死の入口付近)に慣れるのは続けることしかありません。そして有利になるには時間がかかり、恐らく五日はかかり、四日(死)には届きません。単にそれが間に合わせであっても、やはり死に至ることは出来ないのです。