続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)父母の。

2020-11-18 07:05:19 | 飯島晴子

    父母の氷菓の棒が手にのこる

 氷菓の棒、幼い頃の記憶。父母の評価(価値を決めること、その判断)をそのまま棒に振ることなく、未だ、わたしの内に残っている(所有している)。

 父母はフ・ボと読んで、譜、墓。
 氷菓の棒はヒヨウ・カ・ボウと読んで、費用、加、膨。
 手にのこる(手残)はシュ・ザンと読んで、守、竄。
☆譜(代々引き続く)お墓の費用は加(増えて)膨(ふくらむので)、守ることから竄(逃げている)。

 父母はフ・ボと読んで、風、模。
 氷菓はヒョウ・カと読んで、評、果。
 手にのこる(手残)はシュ・ザンと読んで、衆、慚。
☆風(うわさ)では模(真似をしている)との評(品定め)があり、果(予想した通り)、衆(皆)に慚(恥じている)。


R.M『炎の帰還』

2020-11-18 06:36:44 | 美術ノート

   『炎の帰還』

 一輪のバラを持ち頬杖をついた山高帽の男が街を俯瞰している。
 地も空も赤く染まっているが情熱の赤というよりも怒涛の憤怒、大いなる否定のために再来したと言う感じである。
「違う!」と男は全身で主張している。男は巨体をもって街(社会)に表れたが、決して踏みつぶそうなどとはしていない。黒いスーツ姿ではあるが、軽く、重さのない幽体である。

 帰還、以前確かにこの場所に存在していたのだけれど、今再び炎をもってこの場所に帰ってきた男、マスクで隠された正体は明確ではない。炎、焼き尽くそうというのだろうか、否、「全否定」で燃えている。
 しかし、ロマンを持ち、正装であり、頬杖をついた達観の姿である。

 悪(混乱)へのあくなき挑戦、正義だろうか。
 街(秩序)を俯瞰している、観念、常識への失笑だろうか。
 巨きなエネルギーを携えて、変革を狙っているのだろうか。

 答えなき『炎の帰還』、熱く語ろうとしている内実は推し量れない。
 しかし、大いなる活性、莫大なるエネルギーを以て街(社会)を俯瞰し、沈思黙考、前を見つめている。
「進め、突き破るのだ」彼は静かに微笑んでいる。


 写真は『マグリット』展・図録より