続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)豆畑。

2021-02-09 07:15:48 | 飯島晴子

   豆畑黄葉鳥死ぬ音短か

 豆畑はトウ・ハタと読んで、党、将。
 黄葉はコウ・ヨウと読んで、抗、様。
 鳥死ぬはチョウ。シと読んで、超、視。
 音短かはオン・タンと読んで、怨、端。
☆党(仲間)将(とはいえ)、抗(張り合う)様は超(度を越している)。
 視(気を付けてみる)と、怨みが端(きっかけ)である。

 豆畑はトウ・ハタと読んで、謄、将。
 黄葉はコウ・ヨウと読んで、構、用。
 鳥死ぬはチョウ・シと読んで、重、詞。
 音短かはイン・タンと読んで、引、譚。
☆謄(書き写す)と、将(思った通り)構(組み立てる)のに用(必要な)重なる詞(言葉)があり、引(ひき寄せる)譚(話)がある。

 豆畑はトウ・ハタと読んで、套、将。
 黄葉はコウ・ヨウと読んで、交、容。
 鳥死ぬはチョウ・シと読んで、兆、詞。
 音短かはイン・タンと読んで、隠、胆。
☆套(被われている)が、将(もしかすると)、交ぜて容(収めた)兆しがあり、詞(言葉)には隠した胆(本心)がある。


『飯島晴子』(私的解釈)いちにちの。

2021-02-09 06:58:47 | 飯島晴子

   いちにちのひかりがあそぶ秋の川

 いちにち(一日)はイツ・ニチと読んで、溢、日。
 ひかりがあそぶ(光遊)はコウ・ユウと読んで、恒、優。
 秋の川はシュウ・センと読んで、周、閃。
☆溢(あふれる)日(太陽)は恒(つね)に優れている。
 周(あまねくぐるりと回り)閃(きらりと光る)。

 いちにちの(一日)はイツ・ジツと読んで、何時、昵。
 ひかりがあそぶ(光遊)はコウ・ユウと読んで、候、幽。
 秋の川はシュウ・センと読んで、終、潜。
☆何時、昵(近づく)のか、候(様子を覗く)幽(あの世)、終わりは潜んでいる。

 いちにちの(一日)はイツ・ジツと読んで、逸、実。
 ひかりがあそぶ(光遊)はコウ・ユウはと読んで、考、有。
 秋の川はシュウ・センと読んで、周、遷。
☆逸(隠れた)実(まこと)の考えが有る。
 周(めぐる/ぐるぐるまわり)遷(移り変わる)。


『飯島晴子』(私的解釈)髭ふかく。

2021-02-09 06:42:46 | 飯島晴子

   髭ふかくあるらむ秋の霞立ち

 髭ふかく(髯深)はゼン・シンと読んで、全、真。
 あるらむ秋の(有秋)はユウ・シュウと読んで、宥、就。
 霞立ちはカ・リツと読んで、化、律。
☆全て真(まこと)である、就(成しとげた)化(形・性質を変えて別のものになる)の律は。

 髭ふかく(髯深)はゼン・シンと読んで、繕、審。
 あるらむ秋の(有秋)はユウ・シュウと読んで、遊、周。
 霞立ちはカ・リツと読んで、果、立。
☆繕(直して)審(正しいかどうかを明らかにする)遊(楽しみ)、周(あまねく)果(結果)は立(しっかり決まる)。

 髭ふかく(髯深)はゼン・シンと読んで、前、辛。
 あるらむ秋の(有秋)はユウ・シュウと読んで、憂、羞。
 霞立ちはカ・リツと読んで、過、慄。
☆前(過去)の辛い憂(苦しみ)を羞(はじる)。
 過(あやまち)に慄(恐れおののいている)。


R.M『ガラスの鍵』

2021-02-09 06:13:22 | 美術ノート

   『ガラスの鍵』

『ガラスの鍵』というタイトルであるが、岩肌の連山と巨大な岩石が浮いているのか細い尾根の上に鎮座している光景であり、鍵の所在は不明である。

 硬質の岩石vsガラスの鍵を、質的に考えるとガラスの鍵は使用不可の弱体、脆さに見える。なぜ、『ガラスの鍵』だったのか。
 この画の中央に位置する巨岩石は謎であり、通念では在り得ない光景である。浮遊にしても、着地にしても、このような位置関係にあること自体、奇跡であるより他ないが、重力を考えたら一時的にもこの光景を維持することは不可能である。

 これを解く鍵が『ガラスの鍵』であるという。
 ガラスの特質は、透明で硬いが脆いというものであり、比喩的には《秘密や隠し立てがない》という意味に用いられる。
 ここに秘密はなく、《ありのままである》というメッセージだろうか。

 在り得ない光景こそが現実である、という論。
 肯定的世界観を全否定する、鏡に映った虚である負の世界でもなく、わたし達が絶対だと確信している物理的根拠を持った見える世界観への反論、総てをひっくり返したのちの肯定。その見えない時空に精神界を解く鍵が潜んでいる、という課題への大いなる挑戦である。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3589。

2021-02-09 06:03:55 | カフカ覚書

ほかにもうぼくに忠告してくれることはないのかい、ペーピ」「いいえ」と、ペーピは言って、急に元気になり、Kの肩をつかんだ。「わたしたちはどちらもだまされた者どうしなのよ。ねえ、いっしょに暮らしましょう。いっしょに下の女中たちのところへ行きましょう」


☆「小舟への忠告はもうないのかい、ペーピ」「でも」とペーピは言って不意に元気をなくし、Kの罪に詰め寄った。わたしたちはどちらも共に騙された者同士なのよ。いっしょに作り話の方に行きましょう」