続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)吊柿。

2021-02-10 07:22:32 | 飯島晴子

   吊柿鳥に顎なき夕べかな

 吊柿はチョウ・シと読んで、調、詞。
 鳥に顎なき(鳥顎無)はチョウ・ガク・ムと読んで、重、学、務。
 夕べはユウと読んで、友。
☆調べる詞(言葉)を重ね、学び務める友がいる。

 吊柿はチョウ・シと読んで、重、私。
 鳥に顎なき(鳥顎無)はチョウ・ガク・ムと読んで、帳、愕、謀。
 夕べはセキと読んで、積。
☆重ねた私の帳(ノート)、愕(驚く)謀(図りごと)の積(つみ重ね)がある。

 吊柿はチョウ・シと読んで、凋、師。
 鳥に顎なき(鳥顎無)はチョウ・ガク・ムはと読んで、眺、愕、無。
 夕べはユウと読んで、憂。
☆凋(生気を失い衰えた)師を眺めて愕く。
 無(むなしく)憂いている。

 吊柿はチョウ・シと読んで、凋、師。
 鳥に顎なき(鳥顎無)はチョウ・ガク・ムと読んで、嘲、愕、無。
 夕べはユウと読んで、憂。
☆凋(生気を失い衰えた)師を嘲(ばかにする)のに愕く。
 無(ないがしろにされること)を憂(心配している)。
 


『飯島晴子』(私的解釈)薬売り。

2021-02-10 06:59:01 | 飯島晴子

   薬売り泊めて涙のかたまる秋

 薬売りはヤク・バイはと読んで、訳、倍。
 泊めて涙はハク・ルイと読んで、白、累。
 かたまる秋(固秋)はコ・シュウと読んで、個、修。
☆訳(ある言語をほかの言語で言い換えて)倍(おおくする)と、白(申し上げる)。
 累(重なる)個(一つ一つ)に修(おさまり)がある。

 薬売りハヤク・バイと読んで、約、買。
 泊めて涙はハク・ルイと読んで、薄、類。
 かたまる秋(固秋)はコ・シュウと読んで、戸、収。
☆約(倹しく)買う。
 薄(少ない)類(仲間)の戸(家)の収(おさめ/収入)である。

 薬売りはヤク・バイと読んで、厄、媒。
 泊めて涙はハク・ルイと読んで、剥、類。
 かたまる秋(固秋)はこ、醜。
☆厄(災難/苦しみ)の媒(仲立ち/仲介)だった。
 剥(無理に奪い取る)類(仲間)の͡娘(若い女性)、醜(みっともないこと)である。


『飯島晴子』(私的解釈)曼珠沙華。

2021-02-10 06:42:39 | 飯島晴子

   曼珠沙華瞳のならぶ川向ふ

 瞳はトウと読んで、等。
☆曼珠沙華、等(平等)に並ぶ川向譜(冥途/あの世)である。

 曼珠沙華はマン・シュ・シャ・カと読んで、慢、主、奢、過。
 瞳のならぶ(瞳並)はトウ・ヘイと読んで、問う、閉。
 川向ふはセン・コウと読んで、千、荒。
☆慢(しまりがない)主(主人)の奢(分を超す)過(ゆきすぎ)を問う。
 閉(隠した)千(沢山)の荒(でたらめ)がある。

 曼珠沙華はマン・シュ・シャ・カと読んで、万、取、捨、果。
 瞳のならぶ(瞳並)はトウ・ヘイと読んで、套、並。
 川向ふはセン・コウと読んで、選、考、。
☆万(たくさん)取り、捨てる。果(結果)、套(おおって)並べ、選(多くの中からえらぶ)考えである。


R.M『ガラスの鍵』②

2021-02-10 06:21:56 | 美術ノート

 この画を眺めて、まず感じるのは《壮大な嘘》である。この巨岩石の安定はこの絵の中でのみ留まり続けるが、時間の経過、やがて訪れる結末には目を瞑るほかない。美しく静謐な夢想である。
 在り得ない状況の光景、危機的な関係に置かれた山頂の岩などを《神》(神的状況=神秘)として祀ることがあり、仮に写真でさえ見れば深閑とせざるを得ない。恐怖、恐れ・・・現実に眼前にすれば動けないかもしれない。

つまり、決して噓などではなく現実への挑戦である。存在することを前提条件として「さぁ、どうだ」と問答を迫っているのである。
『ガラスの鍵』は《神のみぞ知る》という意味かもしれない。見えないが有る。無いと確信するのは不遜である。

 この関係が物理界と精神界をつなぐ鍵である。手にし得ない鍵であり、掴むことを希求する永遠の謎である。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3590。

2021-02-10 06:10:17 | カフカ覚書

「いや、きみがだまされたなどと不平をこぼしているかぎりは、きみとこころを通じ合うことはできないね。きみがだまされたとたえず言いはっているのは、そう言っておくと、自分でも悪い気持がしないし、ほろりとさせられるからにほかならないのだよ。しかし、ほんとうの言うと、きみは、この地位に不適なのだ。


☆しかしながら、きみが騙されたと嘆く限りは、わたしに説明することはできない。たえず騙されたことを言うのは追従していたからだよ。でも本当を言えば、この場所はきみには適していないのだ。