続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)もりあがる。

2021-02-26 07:12:27 | 飯島晴子

   もりあがる菫の土の古笑ひ

 菫はどんな場所からも力強く生え出る。野山はもちろん、道路の亀裂の隙間からさえ顔を見せる。それは土が菫を押すのであって、土との合作である。春になって土が動く、それをもりあがる菫の土といえば、土は古笑ひ(コショウと読んで、誇称/大げさに自慢)するのである。

 もりあがる(盛上)はセイ・ショウと読んで、整、蹤。
 菫の土はキン・ドと読んで、均、努。
 古笑ひはコ・ショウと読んで、顧、消。
☆整(きちんと調える)蹤(足跡)、均(ならすこと)を努める。
 顧(気にかけて)消している。

 もりあがる(盛上)はショウ・ジョウと読んで、省、冗。
 菫の土はキン・ドと読んで、襟、怒。
 古笑ひはコ・ショウと読んで、姑、渉。
☆省(振り返る)と、冗(煩わしい)襟(心の中)の怒りがある。
 姑との渉(かかわり/関係)である。

 盛り上がる(盛上)はセイ・ショウと読んで、錆、鐘。
 菫の土はキン・ドと読んで、金、鍍。
 古笑ひはコ・ショウと読んで、故、照。
☆錆びた鐘、金の鍍(メッキ)で故(もと)の照(光り輝く)になる。


R.M『ヘーゲルの休日』②

2021-02-26 06:26:29 | 美術ノート

 雨傘のシャフトは多少太いし、持ち手はさらに太い造りである。しかし、この傘が何によって支えられているかは定かでなく、いわば宙に浮いている。
 
 全体、微妙に策が施されている。
 生地のゆるみは地球の凸凹だろうか、シャフトの手元の太さは地球に住む生物の集合であり、この持ち手に支えられている地球でもある。持ち手が揺らげば、地球そのものが揺らぐという関係性である。
 コップの水は水惑星である地球の命の糧であり、億年の巡廻、変わらぬ量を暗示している。コップ(ガラス)は見えないものとしてのツールであり、形を留めないものの一つの概念である。

 全体のバランスはコップの水ばかりでなく熟慮された均衡に思える。
 雨傘(地球)とコップの水(三態)の関係は、生物(人間を含む)を生かし、生かされる絶妙さを持っている。この関係は人間の裁量にかかっており、鍵は持ち手である人間の精神にある。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3600。

2021-02-26 06:19:36 | カフカ覚書

彼女は、全体を見ると同時に、ひとりひとりのお客にも眼をくばっていた。そしてこのひとりひとりにくばっていた眼つきも、相手を折伏するだけの強さをそなていた。


☆全体(死)を見て、先祖のひとりひとりにも眼差しを向けていた。地下への撃退は非常に不当であり、少なからず、彼らはそこに留まっている。