続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

M『出現』

2021-11-18 07:39:49 | 美術ノート

   『出現』

 出現とは何だったのか。
 暗雲、混沌、混濁の朦朧・・・そこに漆黒の闇が菱形の赤・青・白の連鎖(チェーン)の中に現れている。他方、リングが解けて暗雲の世界に溶けだし混合を見せている。

 出現、現れたのはチェーンで囲まれた闇の方か、あるいは闇の中から暗雲が出現したのかは判らない。とにかく異世界に融合したのである。
 進行形であって、結果ではない。

 赤・青・白は何を意味しているのか。色の判別は《光=太陽》のスペクトルである。
《最初に光りありき》世界の出現の原初、ここから始まったのかもしれない。

 写真は『マグリット』展・図録より



『飯島晴子』(私的解釈)矢車草。

2021-11-18 07:16:52 | 飯島晴子

   矢車草のほかは何んにも見えない妻

 矢車草はヤ・シャ・ソウと読んで、爺、洒、争。
 ほかは何んにもは(他何)はタ・カと読んで、駄、禍。
 見えない妻はゲン・サイと読んで、現、砕。
☆爺は洒(さっぱりしていてこだわらない)。
 争いは駄(つまらない)。
 禍(わざわい)が現れ砕ける。

 矢車草はヤ・シャ・ソウと読んで、野、舎、想。
 ほかは何んにも(他何)はタ・カと読んで、詫、化。
 見えない妻はケン・サイと読んで、兼、再。
☆野(抑えがきかない)舎(わたくし)の想いを詫びる。
 化(形、性質を変えて別のものになる)で兼(二つ以上のものを併せ持つ)、再(かさねて)・・・。

 矢車草はヤ・シャ・ソウと読んで、矢・射、操。
 ほかは何んにも(他何)はタ・カと読んで、太、果。
 見えない妻はケン・サイと読んで、健、採。
☆矢を射る。
 操(上手にさばき)太(きわめて大きな)果(木の実)を健(がんばって)採(選び取る)。


『水仙月の四日』50。

2021-11-18 06:37:36 | 宮沢賢治

 野はらも丘もほつとしたやうになつて、雪は青じろくひかりました。空もいつかすつかり霽れて、桔梗いろの天球には、いちめんの星がまたたきました。

 野はらも丘もほつとしたやうになつて・・・plain(ありのままの)、丘はキュウと読んで救(救済)。
 救済も無事終わり、雪(幽鬼→死者)は青(ショウと読んで照(あまねく光が当たる=平等)、等しく光りました。
 空もすっかり霽れて(心/精神的)桔梗いろの天球には、いちめんの星がまたたきました。→無事、天の星になりました。
 救いには生のみならず、死をも救うという意味があることかもしれない。