続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

手持無沙汰で…つい。

2015-09-24 06:31:31 | 今日の一枚。
 すてきにハンドメイド(8月号)のバック、作りやすくて使い勝手がよくて・・・で、いくつも作る必要なんてないのに、また作ってしまいました。

 馬鹿だなぁ…って思いながら、つい作ってしまう。
 安価(299円)な割烹着を購入、柄が気に入ったので袖を切り離し、その部分で作成。299円でエプロンと袖の布地でバック…。悲しいまでにお安いのが好きなわたし。

『銀河鉄道の夜』88。

2015-09-24 06:24:32 | 宮沢賢治
ジョバンニの同級の子供らだったのです。ジョバンニは思わずどきっとして戻らうとしましたが、思ひ直して、一そう勢よくそっちへ歩いて行きました。


☆道(神仏の教え)を求める旨(考え)である。
 胸(心の中)の死(命が終わった)の霊(たましい)が、至(いきつく)自記に逸(かくれている)。
 制(思うままに操り)譜(つづく)講(はなし)である。

『城』2093。

2015-09-24 06:12:11 | カフカ覚書
「そいつは、間違いですよ」と、Kは言った。「ぼくがバルナバスを待っているのが本気でないとおもったら、とんだ勘違いですよ。自分の問題を当局相手にきちんと解決しょうというのが、ぼくのいちばんの願い、ほんとうは唯一の願いなんです。


☆先祖の思い違いです」と、Kは言った。「わたしがバルナバス(北極星=死の入口)をマッチるのが真剣でないというのは大きな間違いです。わたしの当局への秩序は整理し解決すべき事柄だというのが、わたしの本来の、唯一の願いなのです。

清司一家の来訪。

2015-09-23 07:04:24 | 清一朗
 久しぶりに顔を見せてくれた一家五人。
 三男の恵ちゃんは、終始ニコニコ。二男の春ちゃんは忙しなく動き回り、長男の清ちゃんは、すっかりお兄さん。
 来春は就学する清ちゃん、すでにランドセルは購入済みとのこと。

 近頃は孫のことより息子夫婦の体調の方を心配している。どちらかといえばアレルギー体質気味の二人、忙しすぎて風邪などひかないか、体調を崩しはしないかと、気をもんでいる。

 人生は思いがけずに、長い。困難な時期もあるかもしれないけれど、長いスパン、ゆったりした気持ちで過ごしてください。大切な宝物のような命を授かった義務を全うしてください。


 母親の気持ち、今頃になって実感、。自分の子育ての頃には忙しすぎて(とても長生きは望めない)と悲観した日もある。ぐしゃぐしゃ、混迷、疲労、打ちのめされた日々の連鎖・・・かいくぐって今がある。
 だから、どんな時も身体にだけは気を付けてね。

《いい人生でありますように》息子たちに贈る言葉を、心に繰り返している母であります。

 近頃の清ちゃんはスマホのゲームに夢中らしい。それでも少し描いてくれた絵。関心はどんどん移ってしまう、仕方がないね。
 象さんとキリン、それからステンドグラスのあるビル。

 


 

『城』2092。

2015-09-23 06:25:54 | カフカ覚書
Kだけではなく、妹のことをよく知っているはずのオルガでさえも、あきらかにそれを感じとったようであった。オルガは、すこし脇へよったところで、両手を腰のあたりで垂れ、またもやいつもの、股を大きくひろげた、すこし前かがみになった姿勢で立っていた。眼はアマーリアのほうにむけていた。が、アマーリアは、Kだけを見つめていた。

☆オルガ(機関/仲介者)は、先祖のすこし脇によったところの国家のもとにいた。さて再びいつものように大きく足を広げ、先祖を変化させようとしていた。眼はアマーリア(作り話)の方に向けられていたが、アマーリアはKだけを見ていた。

若林奮『Ⅱ-1-5「所有・雰囲気・振動ー森のはずれ」のための模型No4』

2015-09-22 06:50:45 | 美術ノート
(対象の作品は、写真右下) 

 長方形の台座の上に突起物…森の中の小山だろうか。周囲は平面であり草木の集合を思わせる模型。
 左下端の影に見える部分は水だろうか、川もしくは湖、そして海。だとしたら、小山ではなく、かなり壮大な山ということになる。
 平面に見える線は方位を現わしているのだろうか、山からの傾斜角度かもしれない。

 それにしても山の有り様は怖い。
 片側は、かなりの急勾配である。更に、その反対側はえぐれている。この模型を俯瞰で見るから恐怖心は起こらないが、実際の構造を想像してみると、崩壊を免れないような危険を孕んでいる。


 自然のもつ驚異は脅威を内包している。まさに所有されたこの領域の雰囲気は、恐怖の振動に震えるばかりの光景である。
 森のはずれは、「人を寄せ付けないような神の領域である」という暗示がある。

 この振動を小さな模型という形で《見せながら隠している》
 この雰囲気、足がすくむような、呼吸が止まるような光景を垣間見せた作品に、ため息をついている。


(写真は神奈川県立近代美術館/葉山『若林奮 飛葉と振動』展・図録より)

『銀河鉄道の夜』86。

2015-09-22 06:27:55 | 宮沢賢治
 十字になった町のかどを、まがらうとしましたあ、向ふの橋へ行く方の雑貨店の前で、黒い影やぼんやり白いシャツが入り乱れて、六七人の生徒らが、口笛を吹いたり笑ったりしてめいめい烏瓜の燈火を持ってやって来るのを見ました。


☆自由な辞(ことば)で重ねる考えの教(神仏のおしえ)である。
 講(はなし)で法(神仏の教え)を蔵(おさめる)。
 化(形、性質を変えて別のものになる)を展(ひろげて、繕(なおすこと)を告げ、営(つくること)を吐く(言う)。
 新しく覧(見渡し)録(文字に書き記す)は、死地の図りごとである。
 照(あまねく光が当たる=平等)を図る考えを推しはかる。
 章(文章)を重ね、透(すかして見る)と、果(結末)の二つめの記が現れる。

『城』2091。

2015-09-22 06:21:31 | カフカ覚書
 Kは、アマーリアがこんな多くのことを筋道ただしく話すのをまだ聞いたことがなかった。話しぶりも、いつもとは違うようにおもえた。そこには、一種の高慢さがこもっていた。


☆Kはアマーリア(作り話/マリア)が、こんなに多くのことを関連付けて話すのを聞いたことがなかった。話しぶりもいつもとは違い、先祖の壮大な感じがあった。

若林奮『Ⅱ-1-4』

2015-09-21 06:14:31 | 美術ノート
『Ⅱ-1-4』『所有・雰囲気・振動ー森のはずれ」のための模型№9(写真左下)

 直方体、空洞の内部は空色であり、外壁は全体土色で草木らしきデッサンが施されている。

 つまり、巨きく拡がっているはずの空という空間を自身の目撃した土地やその上の草木(森のはずれ)で閉じこめている。存在空間の逆転は景色の私的所有を意味する。
 視野に広がる光景が、更に広がっている空(大気中)を封じ込めている景である。しかも角張った容器としての固定は、自身の想定としての表明であり、あくまでも自身の所有である。

 
 この設定は、自然における概念を覆すものである。空(大気/air)を封鎖するなど自然への冒涜とも思える暴挙に鑑賞者は首を傾げざるを得ない。
 大空を自分の水平な視野にある景色(緑)に包み込む空想上の私的所有。豊かな平安、眠りの異世界…空への飛翔を、所有される雰囲気であると名付けている。

 世界の驚異、天地の接合、有り得ない景色の展開である。それをまったく内緒話の囁きに似た小さな世界に相対的に疑似化している作家の意図。平然と空(air)を所有するという変換を見せている。


 結論としての大いなる肯定。
 誰しも経験することがあるかもしれない・・・森のはずれで空を見上げると、確かに空は視野の中では《底》に当たる印象がある。この率直な感想こそが作品の要かもしれない。

 
 若林奮という作家は相対的に世界を所有する企みを作品にしている。それは、ごく自然な見解としての自然への畏敬に帰結する仕事だと思う。


(写真は神奈川県立近代美術館/葉山『若林奮 飛葉と振動』展・図録より)