立川市と昭島市に跨る様に1983年に開園した首都圏最大のスケールを誇る「国営昭和記念公園」はある。園内の「こもれびの里」内の「農家エリア」内に平成25年に東京都狛江市にあった「石井家」の建物のうち「主屋」、「長屋門」、「内蔵」の3棟が移築された。石井家は江戸時代、和泉村(現在の狛江)松下領の年寄、名主も務め、併せ農業、酒造業も営んでいた家柄である。18世紀後半の建築「主屋」の間取りは「土間」、「ヒロマ」、「ザシキ」、「ナンド」他の六ツ間取りである。この古民家園の門となっている「長屋門」は19世紀初の建築で門の中央通路には内開きの門扉と潜戸があり、その他「穀蔵」と「納戸」もある非常に大きい門で格式の高さが窺える。主屋の裏には明治初期建築の「内蔵」は「文庫蔵」がある。2階建て茅葺置屋、妻入りで什器、衣類、長持ち、箪笥が納められている。敷地内には野市「旧岡野家住宅」より移築された「外蔵」がある。建築年代は明治期で穀物など収穫物の保管に利用されていた。「長屋門」の前には水車があり250年という永い歴史と往時の生活ぶりが窺えるエリアで昭和30年代の武蔵野の農村風景を再現されていた。(2205)






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