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米債券急落嫌気、NYダウ119ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2007-01-26 15:39:51 | 経済学
米不動産協会は、1月25日、2006年12月の米中古住宅販売高が、前月比0.8%減、年622万件と発表した。ただ、一部エコノミストは、減少幅が緩やかになっているとして、既に価格は底を打ち、ずいぶん気の長い話であるが、年末には回復に転じると予測しているが、現段階で掛け値なしで大底を脱したかを決めるのは時期尚早との見方が多いようだ。

米中古住宅販売高は、2006年合計では、622万件、対前年比8.4%減少した。一方、住宅価格は中間価格帯で222,000ドル(2,665万円)と前年比1%値上がりした。あるアナリストは、2005年が住宅バブル最中であった。その年と比べて値上がりしたということは、住宅需要がいかに強く投資家が住宅を求めていることを示していると話したと今朝のWSJ紙は紹介している。

昨12月の中古住宅は戸建ては568万件と前年比8.1%減少したが、分譲マンション(Condminium)は2.1%増加した。地区別では西部15.5%減、南部7.1%減、北東部5.5%減、中西部5.8%減と地域別にまちまちとなっている。

Citigroupのエコノミスト、StevenWeieting氏は、「住宅需要は安定化の方向にあるが、例えば家具、住宅関連機器のマーケットはまだそのような動きを示していない。」「住宅サイクルは一挙に回復しない。先行指標から大幅に遅れて現実化する」と話したとWSJ紙は紹介している。

米住宅需要が予想外に悪化したとして、1月25日、債券相場が下落し、10年物国債の利回りが年4.879%を一時つけたあと4.867%へ上昇した。債券急落を嫌気して、この日のNYダウは12,502ドル、前日比119ドル、0.9%下落して取引を終了した。

WSJ紙によると、この日の債券相場の値下がりには、新規に売り出された5年物国債に対する外国人の買いの減少が影響したのではないかとの一部アナリストの見方を紹介している。米国国債は日本の株式と同じではないが、中国、日本、産油国に代表される外人買いに支えられていると見られており、わずかの徴候に過敏に反応するのかもしれない。

債券の利回りが上がると米FRBの利上げ懸念を刺激する。現行年5.25%の米短期の目標金利が引き上げられるとの見方はないが、現状の水準で長期化すれば、10年物国債利回りに住宅ローン金利が連動しているから、住宅景気回復にも水を差すと見るのであろう。

日本では2月の日銀政策決定会議で利上げされるのかが当面の争点になっているようだ。参院選を控えて政治的圧力がかかる。今朝発表された日本の消費者物価数は0.1%増であった。日本という国は株も債券も原油相場も大衆の話題にならない。不思議な国である。(了)

江嵜企画代表・Ken



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