オバマ米次期大統領は、米時間土曜日、1月10日、7,750億ドル(約70兆円)の景気刺激策について、ラジオとインターネットを通じて米国民に説明したと今朝のWSJ紙が共同通信社の配信記事を紹介していた。
オバマ氏は説明の中で、「ある経済モデルにもとづいていることと米議会で最終的にどのような形でまとまるか誰も予測できない」として「見通しが大きく食い違うこともありうる」と、あくまで「条件つきである」ことを認めていると記事にあった。
一方、米下院民主党は、米金融安定化法見直し案をまとめ発表している。オバマ経済刺激策に対する期待は高まっている。しかし、今回の米金融危機は、一筋縄では解決しない難物であると見られており、米議会で紛糾すれば、期待はずれに終る可能性は十分あるだろう。
昨晩たまたま見た「朝日二ユースター」というテレビ番組で、パネラーの一人が、「ある日本の財界の年始会に出たが、日本の経営トップ全員がオバマ景気刺激策に期待していたのでがっかりした」と話していた。
年初には「2009年はどんな年になるか」でテレビ、新聞、雑誌総動員で賑やかなことである。当の番組でも、原油、金利、為替に加えて日経平均株価、世界景気は何時回復するかと出席者にそれぞれボードに書かせていた。北浜流一郎氏の見方を中心に以下紹介する。
原油ではバレル100ドルが最高で60から70ドルというのが大方の見方だった。金利は日米がゼロ金利になり下げ余地はない。欧州になお下げ余地を残している。金利との相関関係からみてユーロ相場が値下がりする。対ユーロで1ユーロ=100円の予測も出ていた。
日経平均株価では、株式予測の専門家の北浜流一郎氏が、11,000円〈本音は12,000円といいながら〉を予測していた。氏は「不景気の株高」という言葉を繰り返していた。他のパネラーは最高が12,000円、最低10,000円だった。
ただ最高値の時期がはじめ上げて年末下げと2月以降から下げて年末高と意見が分かれていた。年末高と見る人もあくまで「今年限定」であるとして来年以降は全く予測が付かないと認めていた。株価予測では日本の政局の影響はないという点では一致していた。
「NYダウがどうなるか次第で日本の株価は決まりですよ」と北浜氏は断定していた。「日本には自国の株価をリードする力はない。その意味ではオバマ経済刺激策次第だと見ざるを得ない」と話していた。財界もオバマ、株式予測のプロもオバマでは誠に心細い限りである。
原油相場では、北浜流一郎氏は、「原油の予測は全く信用できない。昨年は200ドルと予測しておきながら今年はじめには32ドルである。今年も再び200ドルとはやしたてているひとがいる。せいぜい70ドルだろう。」と話していた。
予想(よ・そ・う)は逆さ読みすれば「う・そ・よ」だと教えてくれた人がいる。予測ほどあてにならないものはないからだろう。「予想」など議論するのは時間の浪費だ。いいかげんにして議論などするのは「よそうよ」と吉本興業なら言うかもしれない。
オバマ次期米大統領も「エラーありの条件つきだ」とクギを差した。未曾有の世界的な金融危機であることは誰も認めるところである。ただ、世界が日本のお金をあてにしていることだけは確かである。国会の日々の議論を聞いているとこの国の行く末が誠に心配だ。(了)
オバマ氏は説明の中で、「ある経済モデルにもとづいていることと米議会で最終的にどのような形でまとまるか誰も予測できない」として「見通しが大きく食い違うこともありうる」と、あくまで「条件つきである」ことを認めていると記事にあった。
一方、米下院民主党は、米金融安定化法見直し案をまとめ発表している。オバマ経済刺激策に対する期待は高まっている。しかし、今回の米金融危機は、一筋縄では解決しない難物であると見られており、米議会で紛糾すれば、期待はずれに終る可能性は十分あるだろう。
昨晩たまたま見た「朝日二ユースター」というテレビ番組で、パネラーの一人が、「ある日本の財界の年始会に出たが、日本の経営トップ全員がオバマ景気刺激策に期待していたのでがっかりした」と話していた。
年初には「2009年はどんな年になるか」でテレビ、新聞、雑誌総動員で賑やかなことである。当の番組でも、原油、金利、為替に加えて日経平均株価、世界景気は何時回復するかと出席者にそれぞれボードに書かせていた。北浜流一郎氏の見方を中心に以下紹介する。
原油ではバレル100ドルが最高で60から70ドルというのが大方の見方だった。金利は日米がゼロ金利になり下げ余地はない。欧州になお下げ余地を残している。金利との相関関係からみてユーロ相場が値下がりする。対ユーロで1ユーロ=100円の予測も出ていた。
日経平均株価では、株式予測の専門家の北浜流一郎氏が、11,000円〈本音は12,000円といいながら〉を予測していた。氏は「不景気の株高」という言葉を繰り返していた。他のパネラーは最高が12,000円、最低10,000円だった。
ただ最高値の時期がはじめ上げて年末下げと2月以降から下げて年末高と意見が分かれていた。年末高と見る人もあくまで「今年限定」であるとして来年以降は全く予測が付かないと認めていた。株価予測では日本の政局の影響はないという点では一致していた。
「NYダウがどうなるか次第で日本の株価は決まりですよ」と北浜氏は断定していた。「日本には自国の株価をリードする力はない。その意味ではオバマ経済刺激策次第だと見ざるを得ない」と話していた。財界もオバマ、株式予測のプロもオバマでは誠に心細い限りである。
原油相場では、北浜流一郎氏は、「原油の予測は全く信用できない。昨年は200ドルと予測しておきながら今年はじめには32ドルである。今年も再び200ドルとはやしたてているひとがいる。せいぜい70ドルだろう。」と話していた。
予想(よ・そ・う)は逆さ読みすれば「う・そ・よ」だと教えてくれた人がいる。予測ほどあてにならないものはないからだろう。「予想」など議論するのは時間の浪費だ。いいかげんにして議論などするのは「よそうよ」と吉本興業なら言うかもしれない。
オバマ次期米大統領も「エラーありの条件つきだ」とクギを差した。未曾有の世界的な金融危機であることは誰も認めるところである。ただ、世界が日本のお金をあてにしていることだけは確かである。国会の日々の議論を聞いているとこの国の行く末が誠に心配だ。(了)