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経団連会長、円高にクレーム、円高を味方につける企業の3月決算が楽しみだ(学校で教えてくれない経済学)

2009-01-14 09:32:39 | 経済学
 日本円とドルが共に安全通貨であるとの評価から値上がりしていると今朝のWSJ紙は書いた。お金は臆病な生き物である。安全か安全でないかを本能的に見極めるからだろう。

 日本は自分の国の通貨が値上りすることは悪いことだという実に不思議な国である。経団連の御手洗会長は、1月13日、「円独歩高が続くことは日本にとっていいことではない。介入してもらいたい。」と発言した。中川財務相は、「(円高については)常に緊張感をもって見ている。」と語ったと今朝のブルームバーグニュースは紹介していた。

 ソニーが、1月13日、ソニーの営業利益が今3月期連結決算で転落すると発表した。対ユーロで円高が1円進むごとに75円,対ドルで40億円の赤字になるからだと説明している。ソニーは1ユーロ=140円前後、1ドル=100円前後で想定していたのだそうだ。

 NY外国為替市場で、1月13日、1ユーロ=1.3140ドル、1ユーロ=117.16円で取引された。ECB〈欧州中央銀行〉の0.5%幅での利下げとドイツが第2弾の景気刺激策として500億ユーロ(約5兆8,000億円)投入を発表したことが背景にあるとWSJ紙は解説している。

 ユーロ売りの材料として、深刻な財政危機に直面しているスペインとギリシヤの国債格付けを格付け会社のスタンダード&プアーズ社が引き下げたことから、ECBは0.5%以上の利下げの可能性もあるとの見方が出てきているとWSJ紙は指摘している。

 NY外国為替市場で、英国ポンドも景気の先行き悪化懸念を材料に売られ、1英ポンド=1.4476ドル、1英ポンド=129.28円で取り引きされた。英ポンドは1年前、220円前後だった。英国で買い物をすれば日本円の価値が上がったことを実感することであろう。

 米FRBのバーナンキ議長は、「金融システム安定化は急務である。不良債権買取りのためにさらなる資金投入が必要である」と語ったとブルームバーグニュースが紹介していた。

オバマ次期大統領による景気刺激策とFRBによる金融支援の併せわざで乗り切る構えだ。

 NY原油(WTI)先物市場では、米エネルギー省が明日発表予定の米原油、ガソリン在庫が共に増加するとの思惑から一時バレル36ドル台まで値下がりした。その後サウジアラビアが減産幅を拡大するとの情報で盛り返し、38.45ドルで取引を終了した。

 ロシアはウクライナ経由の天然ガ供給を再開した。中東危機は解決のめどは立っていないがオバマ新大統領就任後、何らかの打開策が期待されている。本来売り材料であるが、さすがに36ドル台まで下げて来ると買いが入り易いのかもしれない。

 NY株式市場では、企業業績悪化から米アルミ最大手アルコア株が5%安、打開策を見出せないGM株が6%安と売り込まれた。米企業業績悪化懸念がある中で就任式を1週間後に控えたオバマ新大統領に対する期待感も依然として根強く、取り引き終了前に盛り返し、前日比25ドル安い8,448ドルで取引を終了した。

 米商務省は、11月の米国の貿易赤字が404億ドル台へ96年10月以来最大の減少と発表した。一方、中国は2008年の中国の貿易黒字が2,954億ドルへ前年比12.7%増と発表した。ただ、中国の黒字額の伸び率は低下した。米国の赤字額減少は原油下落が影響している。

 日本円は買われる。値下りすると思えば誰も買わない。一方、日本株は売られる。ただ、森を見て木を見失うなかれである。円高を味方につける企業の今3月決算が楽しみだ。〈了〉

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