ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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アニマルスピリッツ(生気)が戻り、NYダウ、前日比197ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-25 19:23:07 | 経済学
米FRB(連邦準備制度理事会)が、「必要なら追加緩和する用意がある」と「声明文」の中に書いた。24日、バ―ナンキ米FRB議長は講演先で「今まで取って来た景気対策は手ぬるかった」と語ったと24日付けのWSJ紙は書いていた。

「追加緩和」と言う言葉を、小学校の子供に先生はどう説明するのだろうか。是非聞いてみたい。子供に「お金がジャブジャブになることよ」と説明してもおそらくピンとこないかもしれない。いずれにしても、今世界は増刷競争に狂奔している。 

お札を刷り続けるとどうなるか。お金の値打ちを表す金利が下がる。金利が安くなれば、個人や企業がお金を借りやすくなる。ところが、先の不安が付きまとうから、企業は安心して新規の設備投資を増やそうとしない。個人はゼロ金利にも関わらず郵便局にお金を貯金する。

昔の子供は、家庭でも学校でも貯金しなさいと教えられた。どこの家にも貯金箱が置いたあった。今の子供は「貯金箱ってなに?」と聞くのが関の山だろう。貯金してもお金が増えない、おかしな時代になったものだ。

先の米中首脳会談でオバマ米大統領は中国の温家宝首相に「一層の人民元切り上げが必要だ。物足りない」と語ったと報道された。温家宝との会談は2時間有余にわたったと外電は伝えている。果たして何が討議されたのか知るよしもないが、おそらく温家宝は「中国は十分切り上げを実行している」とでも言ったであろう。

24日のNY外国為替市場で、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.3492ドルまで値下がりした。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルと信用不安の国を抱えている、その弱い通貨、ユーロに対してさえ、ドルは値下がりした。

24日のNY金先物相場は、トロイオンス1,300ドルを突破した。投機筋は2011年には1,400ドルになると買い気を煽っている。金投資には金利はつかない。ペーパードルを貯金しても金利はつかない。同じ金利がつかないなら消去方で金投資に個人も中央銀行も資金を投入しているのだろう。

24日のNY株式市場は、前日比197ドル高、10,860ドルで取引を終了した。WSJ紙によれば、キャタピラ―4.6% 高、アルコア3.9%高、バンカメ3.3%高が目立つたと書いていた。機械、資源、金融、3役そろい踏みである。

WSJ紙にビデオコーナーがある。音声つきのビデオ画面を見ることが出来る。そこで「animal spirits(アニマル・スピリッツ)」が戻った、戻った」と、報道記者の声が弾んでいた。日本語では「活気」とか「生気」とか訳すのであろうが、いかにもアメリカ人が好む言葉である。

8月の米新築一戸建て住宅販売は前月並み、耐久財受注も予想を下回った。WSJ紙によれば、上記二つの指標で、前の月の7月データが上方修正されたことを起爆剤に使ったと書いていた。ポジティブに物事を見ようとする機運が生まれた。

アメリカ人を貶す日本人は多い。しかし、彼らがポジティブに物事を見ようとする姿勢は、日本人も大いに学びたい。これは日本人のNature(特性)だから変えられないという人も確かに多い。しかし、やれ尖閣、やれ検察問題、円高と問題山積の今だからこそ少しでもポジティブに物事をとらえたい。
 
ひいきのプロ野球チームに200本安打を23日に達成したマット・マートンというアンリカフロリダからやって来た選手がいる。残り三試合でライバルチームは2勝1敗でもタイガースが逆転優勝するために9勝1敗必要だ。それでもマートンは「まだ1位になるチャンスはある。今日の勝利は大きい。」と語った。

イチローの10年、200本も素晴らしい。しかし、マット・マートンのプラス志向の生き方からも元気をもらった。(了)

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圧力をかければ日本は屈服する日本:中国人船長釈放決定(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-25 10:24:58 | 経済学
24日夕方、中国漁船の船長釈放を決めたニュースを日本のテレビ局が一斉にほうどうしていた。NHKテレビは、北京でインタービューを受けたある中国人男性が「中国の圧力が成功した。中国も国際的に強くなったがもっと早く釈放して欲しかった。」と答える姿を映していた。

24日のWSJ紙は、ブログで中国人船長釈放は正しいか否かについてアンケートを募集していた。「なぜ日本はこんなに早く中国に屈服したのか」というタイトルで、「日本には外交政策はあるのか 。脅しに耐えられる政権能力は現政権にはないのか。」という読者の声を紹介していた。

テレビ東京の24日の夕方の番組で「温家宝に貸しを与えた、という評価も出来る」と中島キャスターが話していた。「政治的判断は全くない。」と司法当局は発言していた。しかし、さまざまな圧力が民主党政権にかけられ、船長釈放を決めたことは、素人目にも十分想像できる。「圧力をかければ日本は屈服する」というお決まりのコースの結末となった。

一方、24日、円相場が一時、1ドル=85円台半ばまで円安が進んだ。日経ダウも連れて急騰するハプニングが起こった。担当大臣は、記者団に「ノ―コメント」を貫いた。その後、再び円相場は1ドル=84円台半ばまで戻り、連れて日経平均も値下がりに転じた。

オバマ・温家宝会談では、米国は中国に人民元切り上げを迫った。オバマ・菅会談では、尖閣問題では日米が緊密に連携して事に当たることが確認された。NHKテレビ、テレビ東京ともに「アメリカは中国に人民元切り上げを迫る。同時に、日本の円売り介入は容認できない。日本の「為替介入」は取り上げられなかった模様だ。」と解説していた。

22日のWSJ紙は、シンガポールのリー首相は「人民元の上昇を支持する。しかし、中国は強制されて動くことはしない。人民元切り上げは期待できない。」と話したと伝えた。のまないことを承知で、オバマ大統領も人民元切り上げを中国に迫らざるを得なかったのだろう。

23日、NY国連総会で、オバマ米大統領のあとに菅首相が演説した。オバマ演説が終わると、大勢の人が次々席を立って出ていく様子をテレビ東京の朝の番組で写していた。これが今の日本に対する評価の一端を物語っている。日本への関心は極めて薄いようだ。国連演説の数時間後に日本政府は、中国人船長釈放決定の形で政権の無能さをさらけ出した。

20日のWSJ紙に「日本はなぜ国際的議論に加われないのか」と題して、エミリー・バーガー氏(アジア・ソサイアティ―・シ二アフェロ―)が、「日本人は政治家、大手企業も含めて米欧メディアを避ける傾向が強い。」と指摘していた。これは英語力の問題でない。「殿、ご内密に」という日本の内向き文化の一つの弊害であろう。(了)


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