ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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「日中尖閣の冷戦」と「アメリカ経済」(学校では教えてくれない経済学)

2010-09-16 11:16:58 | 経済学
二ユーズウイーク日本版最新号が15日から駅の売店に並んでいる。いつものことだが、見ていると手にとって読む人は少ない。ぱらぱらっと立ち読みするだけでも面白い記事が多い。今週号では「日中尖閣の冷戦」と「アメリカ経済」、「新華社の躍進」を読んだ。

「新華社」に関する記事では、「本当のことが知りたいときには、中国関係者でさえ欧米のニュースを読む。それはこれからも、中国以外の国でも同じだろう。」という結びがいい。こういう書き方は、日本の新聞では滅多に見られないからだ。

「アメリカ経済」に関する記事では、「安売り注意!この先は落とし穴です」というお馴染みの記者、ダニエル・グロス氏の記事が面白かった。「買いたたきが賃金に及ぶとき米経済は底なし沼に落ちる」という指摘は、値段を下げさえすればいつまでも消費者がついてくると思い込んでいるかにみえる人が多い日本でも傾聴に値するだろう。

「日中尖閣の冷戦」では、「今回の出来事が重大な危機に発展するとは考えづらい。日本と中国の経済的な相互依存関係は、かってなく深まっている。しかし、中国の台頭により東アジアのパワ―バランスは変わりつつある。それに伴い、日中の関係が領土を巡り緊迫することは珍しくなくなるだろう。」としっかり受け止めていた。

本号はその他のページでも面白い記事が多い。「中国女性買い物大革命」では、中国人女性が「ブランドより価値を重視」、「経済に達観的な35歳未満」の指摘し、「経済を押し上げる政策のお陰で、中国の消費者支出はGDPの36% から今後5年間で45%になる。そこでは女性が重要な役割を演じるはずだ」とアイザック・ストーン・フィッシュ記者(北京支局)の結びの言葉が印象に残った。日本でも女性パワーをもっと生かす世の中にしないとこのさき益々じり貧になるだろう。

一方、15日のNY株式市場は、米経済統計では冴えない動きながら米企業によるM&Aを材料に、前日比46ドル高、10,572ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、日銀がロンドン、NYで断続的にドル売り・円買い介入を行い1ドル=85.70円圏で推移している。

15日のWSJ紙でJames Simms記者は、記事冒頭に「日本はTsunamiに消防ホースでファイトしようとしているのか。」と書き、今回の日本政府・日銀の為替介入を一蹴していた。
「おはよう世界」(NHK・BS)では、中国中央テレビの「歯止めがかかるか疑問」との評価、レビン米下院歳入委員長の「日本の為替介入を憂慮している」との言葉、元米FRB議長グリーンスパン氏の「介入の効果は長続きしないだろう。」との発言を紹介していた。

日本は過去2回為替介入を実施、いずれも成功していない。病根は欧米にあるからだ。(了)

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国債買い上げでドルの供給がさらに増える。(学校では教えてくれない経済学)

2010-09-16 10:59:20 | 経済学
今朝の「おはよう世界」(NHK・BS)では、民主党代表選で菅首相が小沢一郎氏に勝利したことを世界のメデイアが大きく取り上げたと紹介していた。カタールのアルジャジーラは「菅首相が選ばれたことで日本国民はほっとしているようだ。一方、景気対策と尖閣諸島問題など内外で解決を迫られている難題が山積している」と冷静に分析していた。

菅首相の続投が決まったことで、菅首相が「為替介入」に消極的とされていることからNY外国為替市場で、1ドル=82.92円までドル安・円高が進んだ。ドル安は、対円だけでない。対ユーロ、スイスフラン、英ポンド、豪州ドル、カナダドルなどでも値下がりした。

対スイスフランでは、1ドル=1スイスフラン(パリティ)を一時割り込み、同0.9959スイスフランまでドル安が進んだ。対ユーロでもドル安が進み、一時、1ユーロ=1.30ドルまでユーロが値上がりした。ドル全面安の展開がエスカレートしてきている。

日本で新聞、テレビを見ていると円だけが買われているように写る。しかし、底流を流れているのはドル安である。米FRBが追加の景気対策を考えていると伝えられるが、米FRBによるさらなる米国債買い上げ増加が含まれる。

国債買い上げでドルの供給がさらに増える。それがドル安の背景にあると今朝のWSJ紙も指摘していた。その意味から次回米FOMC(連邦公開市場委員会)の「声明文」が注目される。11月に米中間選挙を控えているだけに資金供給増への圧力は強まりそうだ。

8月の米小売り高が予想上回り小幅ながら増加したが、高値警戒感から、利益確定の売りに押され、14日のNYダウは前日比17ドル安、10,525ドルで取引を終了した。一部の小売株が買われたがこの日は金融株が売られた。景気不透明から原油が76.80ドルまで下げた。

ドルから逃げたお金が、安全な投資先を求めて米債券、金へ流れている。米10年物国債は値上がり(利回りは低下)、特にNY金先物相場は、トロイオンス24.60ドル上げ、史上最高値の1,269.70ドルで取引を終えたと「おはよう世界」(経済情報)は紹介していた。

「おはよう世界」では、中国中央テレビが、尖閣諸島問題を連日取り上げている。「全人代代表の日本訪問取り止めは全て日本の責任だ。船長を即刻釈放すべきだ」と伝える様子を今朝も紹介していた。この問題は上海RTS、香港ATVも詳細に報道していた。

40年前、ドルは、1ドル=360円で固定されていた。現在84円である。当時、英ポンドは800円台だった。現在132円である。ドル安対策が基本であることを肝に銘じて欲しい。(了)

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