南澪会合唱団演奏会風景
江嵜企画代表・Ken
東京在住の友人のKさんから、11月14日に大阪でコーラスの演奏会があるから、時間があれば聴きに来てほしいと、入場券を送ってくれた。その日は生憎の日本画教室の稽古の日である。いまは日本画を最優先する生活だから正直迷った。
猪熊佳子先生に事情を話して、会場の大阪国際交流センターにかけつけ、午後2時半からの演奏会を堪能することが出来た。演奏会が終わったあと出口でKさとたまたま会った。
彼は、「スケッチ描けた?」と声をかけた。指で丸をつくりOKのサインを出した。添付されたスケッチが本日の作品である。
南澪会は1940年に旧制大阪商科大学(現ることなく大阪市立大学)グリークラブOBによって設立された。92年に組織改編し、団員をグリークラブOBに限定することなく、男性合唱愛好家なら何人も参加出るようになった。
スケッチの舞台は、原田佳晃指揮のもと、第二部で東京南澪会メンバー約30名がポリフォ二―の調べ~ルネッサンスから現代まで~を元気よく歌っている場面である。
第一部は、男声南澪会合唱団が、山田稔指揮、ピアノ/石幸千照、ピアノ連弾/森本敦子各氏のもと、男声合唱による日本抒情歌曲集、宮崎駿アニメ映画音楽集」を雄大なテンポで楽しそうに歌っていた。
第三部は、先の東京南澪会合唱団、南凜会会員、大阪市立大学グリークラブ、南凜会合唱団全員約120名が舞台に上がって「月光とピエロ」を歌った。壮観だった。
スケッチには十分描き切れていないが、稀に黒髪もおられるが、年齢構成の影響だろう、ほとんどのメンバーのおつむはグレーに近かった。
第三部に出たグリークラブ現役の姿が少なかった。筆者の母校の大阪府立大学のグリークラブも部員不足を嘆いているようだから、どこの大学も同じ悩みを抱えているのかもしれない。
余談ながら今回の会場は大阪外国語大学の跡地に建てられた。大学の統合はこの先もエスカレートしていくだろう。財政難と少子化が教育現場を情け容赦なく蝕んでいくと思うと残念でならない。
50年前、大勢の若者が、ご機嫌でコーラスに打ち込んでいた時代はいまや夢物語なのだろう。(了)