このブログでも幾度もご紹介したように、首相の安倍晋三を、海外の主要メディアは、保守ではなく、右翼、それも極右の国家主義であり、戦前思想(国体主義=靖国主義)の復権を目がけるもので、極めて危険としています。いまの天皇の明仁さんと皇后の美智子さんは、それへの最大の抵抗勢力だと断定するフランス誌もあるほどです。
日本しか見ないとその異常性が分かりにくいのでしょうが、一度も戦前の日本の反省をせず、逆に、田中まきこさんとの対談では、太平洋戦争は、「アジアを解放するための正義の戦争」とまで言っていた安倍首相は、どうみても保守ではありません。安倍首相の枕詞ー「西側諸国と同じ人権と民主主義という共通の価値観」は、元からウソであることが明らかです。
現代の民主主義国家で、彼のような認識と発言は到底許されるものではなく、それを国のトップに据えているのでは、情けないのではなく危険です。自由民主党という名は、羊頭狗肉で、実際は、戦前思想を肯定するウヨク集団と言われても何も抗弁できないはずです。
主権者は国民なのです。憲法違反の法律はつくることはできないという大原則まで破る首相は、すでに終わっているのです。これは、わたし個人の意見というのではなく、近代民主政の原理なのです。原理まで踏み破る政治家は、政治に携わる資格がありませんし、許されていません。
海外メディアと国連は、日本のあまりの後進性に呆れると同時に、強い警鐘を鳴らし続けています。都議選における自民党の歴史的大敗北は当然であり、安倍政権を続けさせるのは、極めて危険です。
武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員=「日本国憲法の哲学的土台」を講義」)