思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

「女性の人権意識が戦後の日本をダメにした。」ー安倍首相の中心ブレーン=八木秀次麗澤大学教授

2017-07-28 | 社会批評

 安倍首相の長年の親友で、首相の諮問機関「教育再生実行会議」の委員(2015年まで)や皇室問題の審議委員を務めているのが、八木秀次という麗澤大学教授ですが、彼は、「反人権宣言」(ちくま新書)を出して、「人権」という欧米出自の思想に従う必要はない、人権という言葉に怯えず、われわれは日本人の常識に戻るべきと書きます。

  とりわけ女性と子どもの人権という思想が、戦後の日本をダメにした元凶であると言います。フェミニズムとは「人間をカタツムリのような雌雄同体とする思想」であると言います。

 北欧の国、とりわけ高福祉国のスウェーデンは、非行と悪が蔓延する「終わっている国」であり、個人の自立を謳う欧米思想の敗北だと書きます。人権思想は国家をダメにする元凶だということが繰り返し語られ、明治の「天皇中心の国家主義」(今の天皇の明仁さんが嫌う思想)の正しさが強調されます。日本会議というウヨク団体と同じですが、自民党議員の大多数は、この日本会議のメンバーです。

 同じ敗戦国のドイツでは、このような戦前思想は、民主主義を破壊するものとして許されていません。取り締まりの対象ですが、日本は、無条件降伏という大敗北をした後も、引き続き戦前の政治支配者が首相など要職につき政治の中心となっていますので、異様な思想が、復活してしまいます。全面戦争の敗北時の支配者とその一族が、敗戦後も中心者であり続けるというのは、長い人類の歴史に例を見ないことですが、こういう事態を許してしまう国民ではほんとうに情けないとしか言えません。

 安倍首相ー安倍内閣が、海外から、右翼ではなく、極右政権と評されるのは、その思想の異常性ゆえなのです。目を覚まし、まっすぐ前を見ないと、と思います。

 

 ※碩学で世界の良心と言われる言語学者のチョムスキーさんのイギリス王立国際問題研究所での講演もぜひご覧ください。


武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員)

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