★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

楠川神社を訪ねる(香川の神社68)

2017-10-01 18:06:21 | 神社仏閣
高松一高の近くにあります。『神社誌』には、一宮村より奉遷したとしか書いてなかったが、新たにつくられた案内板によると、「一宮神社の素婆倶羅社を合祀して子どもの守り神とした」とあった。「素婆倶羅社は、少彦名神を荒神として古くから疫病の治療をお祈りすれば必ず霊験ありといわれている。(腫れもの神様ともいわれている)」だそうな……。

少彦名神は、大国主と一緒に国づくりをしたお方。なんとも小さい人で、ガガイモの実に乗って現れたのである。小さいっ。みんな、彼はアイヌだ、日本人はそもそも小さいんじゃ、とかなんとか言っているが、――ガガイモの実ですよ、この人、人間じゃあないでしょう。鼠かなんかでしょう。しかし、みどりのマキバオーの例にもれず、大きいのを「こらっ、ウンコたれ犬。馬鹿かお前は、ちゃんと走れ」とかなんとか鼠が指導する例があるように、この鼠が日本を平定したことに疑問の余地はない。タカミムスビはとにかく生めよふやせよの神であって、聞いてみると「確かに私の子である。指の間から生まれてしまったのだ。」と自慢したのであるが、さすがである。手の股からも子どもが出てくるのです。この人の体は血管か何かが産道になっているのでしょうか。ともあれ、だから小さいということなんでしょうけれども、全然大きくなってないやないか、此の鼠は。それはともかく、大国主のように暴力専門のうどの大木とは違い、病を癒やす天才で、道後温泉をみつけたのもこの鼠。さすがです。このコンビの「少と大」の関係を調和的に考えて哲学を語る人もいますが、だいたい小さい人に負けた怨恨が原因でしょう。わたくしはと言えば、大きい奴はわたくしの頭をはたくので幼稚園以来大嫌いです。

ここは、楠川城の跡地でもある。関係ないが、入口にしっかり車止めポールが人ひとり通れるぐらいに狭く建ててあって、横には通報装置まで付いてた。大国主のような巨人が入れないようにしてるのでしょう。さすがです。


入口の右手。後ろには、昭和五十九年の碑。入って正面には平成三年に再建された時の碑があった。


注連石は、明治三十九年。


かなり古いのもあり

 
鳥居と拝殿


燈籠。(昭和四十一年)

 
狛犬(昭和三十一年)

ちゃんと定期的にメンテナンスされ続けている神社と分かった。『神社誌』には、「大正十五年社殿を改築す。大正十二年同町森荒神社(稚産霊神)を合祀す」とあった。森荒神社というのは、出雲にある森荒神社なのかな……


本殿


左奥にひっそりと地神さん。


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