メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『マリー・アントワネット』

2008-10-04 18:16:39 | 映画
『マリー・アントワネット』~MARIE ANTOINETTE(2006)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:キルスティン・ダンスト 、ジェイソン・シュワルツマン 、マリアンヌ・フェイスフル 、リップ・トーン 、ジェイミー・ドーナン、オーロール・クレマン 、アーシア・アルジェント 、ジュディ・デイビス 、スティーブ・クーガン 、ローズ・バーン 、シャーリー・ヘンダーソン ほか

かなりTVCMも多くて話題になった今作をいつか観ようと思ってなかなか手が出なかったけど、
近所のいつものレンタル屋でDVDも旧作が1週間100円になっている中で見つけたからやっと借りてみたv
なんといっても主演のキルステン・ダンストの個性ある美しさ、可愛さが今作を引っ張ってる。
贅沢三昧でワガママなイメージの悲劇の王妃を女流監督ならではの繊細さで魅力的な女性に描き上げている。
史劇に現代のポップな音楽を組み合わせる方法は、デカプ主演の『ロミジュリ』を思い起こさせて
新しい感覚だったのがヒットにつながったひとつの理由かも。

次から次へと登場する豪華で可愛いドレスに靴、装飾品、見た目もキレイなお菓子の大群にただただウットリ。。
女の子が憧れる王子さま&王女さまの夢をそのまま現実化&映像化させたよう。
その贅沢は庶民の苦しい生活の上に成り立っていたわけだけど、そっちはまったく取り上げていない。
ラストも有名なギロチン処刑でなく、革命が起きて城を去るシーンの優美な寂しさで幕を閉じている。

時代検証がどこまで真実か分からないけど、マリー・アントワネットが音楽やオペラなどの芸術を愛して、
出産後はナチュラル志向に変わって、敷地のはずれに自分の別荘?を持って、庭造りやらを楽しんだり、
有名な「(国民が)パンに飢えているのなら、お菓子を食べればいいじゃない」ってセリフも
「わたしがそんなこと言うわけないのに」と過剰なでっち上げとして描いていて興味深い。
革命勃発時も王が残るというと「わたしも残る」と即決する姿が潔いけれども、
愛してやまない2人の幼い子どもだけでも国外に逃がそうと一瞬たりとも迷わなかったのかフシギ。
嫁いだのは14歳。処刑されたのは38歳か。短くも激しい人生はまさに、真実は小説より奇なり。
ウィキを見たら、子どもたちは処刑を免れたが、その後も波乱万丈な人生を送ったんだね。

マリー・アントワネット
マリー・テレーズ
ルイ・シャルル

写真もない昔、どんな容姿の人物だったかを知るには肖像画から想像するしかないけど、
絵の中のアントワネットもとてもキュート。
ちなみに、身の回りの世話をする係を演じたジュディ・デイヴィスも好きな女優のひとり。
関連作品にヒラリー・スワンクが演じた『マリー・アントワネットの首飾り』も気になる。

コメント