メランコリア

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植村冒険館「メモリアル展示~山頂に残された旗」

2012-02-05 18:57:12 | アート&イベント
植村冒険館
メモリアル展示「山頂に残された旗 ~マッキンリーに消えた植村直己の足跡~」
平成24年2月1日(水)~平成24年2月29日(水)

前から気になってた記念館だったけど、HPの地味さ加減と、家からの距離が微妙なため躊躇してた。
メモリアル展示のポスターをいたるところで見かけて、やっぱり見たくなって行ってみたv

1Fは山岳関係の図書コーナーがあって、かなり充実している。
雑誌のバックナンバーも古いものからズラっと揃っているし、『岳』など山系のマンガから、
高山植物、山岳写真集、登頂記録ものの著書、もちろん星野道夫さんのもあったしv

展示室は2Fで、階段には若い頃から、実にさまざまな偉業を成し遂げた冒険の写真パネルが飾ってあり、
簡単な略歴年譜を見ながら上っていくのも楽しい(ちなみに誕生日は2月でみずがめ座
目についただけメモっても、なんだかとんでもないものばかり驚×∞

・アマゾン川を手作りの筏で下った
・日本人として初めてエベレスト登頂
・世界初の五大陸最高峰登頂
・北極大陸の距離を体感するため、同じ3000kmの日本列島を徒歩で縦断
・世界初、北極点犬ぞり単独到達

2F展示室の中央には大型テレビがあって、10分休憩ごとに70分のドキュメンタリー映像を流し続けていたので見てみた。

▼あらすじ
軽い気持ちで山岳部に入り、身長も160cm台と小さかったため、いつも転んでばかりいたので、ついたあだ名は「どんぐり」w
親の反対を押し切って移民船でアメリカに入り、不法就労で捕まり、フランスへ向かい、バイトをしながら資金を貯める。

そこから快挙が始まる。マッターホルン、キリマンジャロ、アマゾン川の筏下りなどなど。
日本山岳会からエベレスト登頂メンバに選ばれ、松浦輝夫さんと共に初の登頂に成功。
マッキンリーにも登頂し、世界初の五大陸最高峰登頂者となる。

南極横断の夢を抱き、その距離を体感するため北海道から九州までわずか51日間で歩く。
わずかなお金と、泊まった宿はお寺の軒下など。3足の靴を履き潰し、到着した時は足の裏がつるつるだった!
極寒での生活に慣らし、犬ぞりを習得するため、エスキモーと5ヶ月暮らし、1年半かけての北極圏12000kmの犬ぞり探検に成功。

自らの技術や体験を学生に教えつつ、再びマッキンリー世界初の厳冬期単独登頂に挑戦。
2月12日、43歳の誕生日に登頂には成功したが、翌日から交信不通となり消息を絶った。
キャンプ地に荷物が置かれたままだったことから、軽装備で登り、戻らなかったと推測されている。
何度かの捜索のあと、未だに遺体は発見されず。マッキンリーの山中に眠っているという。


自らが撮影した8ミリフィルムなどから、極寒のブリザードで視界ゼロ、
太陽の昇らない真っ暗闇に1人犬ぞりに鞭を打つ必死の形相も映っている。
途中で脱走する犬もいて、春が近くなるとシャーベット状の雪が犬の足を傷つけ、雪に血の跡がにじむ/涙
植村さんは自分のズボンの替えを全て使って、犬用の靴下を作ってあげたりして、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

やっと村を発見した時の安堵の気持ち。身体を休めたいが、また冬になったら出発するため、
自分と犬13頭分の食料確保のため、毎日魚を釣ったり、干し肉を作ったりと忙しい!
狩りは得意ではないが、食料が尽きて、白い布ごしに狙いを定めて初めてアザラシを捕った時の喜びようったら!

途中の町でアンナという1匹だけのメスは子どもを6匹ほど産んだ
疲れきった犬の代わりに別の犬を補充していく中、アンナだけは最初から最後まで完走した。
アンナの子どもを1匹だけ連れてきたが、途中で亡くなってしまったことが悲しくてならなかった/涙

アラスカ付近の話は、最近読んでいる星野さんの著書とかぶるから余計に映像として見るのが面白かった。
カリブーの肉をクジラの脂?につけて食べるのは、とても大切な栄養補給になる。

本編の最後には、最後の登頂の前に撮影したカメラマンと本人とのインタビューが流された。
「自分はとくに冒険家とかは思ってない」
「結婚して何か変わりましたか?」という質問には照れながら、
「前は、女房子どものことを考えてちゃ山は登れない!みたいなことを言ってたんですけどねえ!
冒険はちゃんと生きて帰るまでが大事だみたいなことをゆっていたな。
冒険家の奥さんなんてイヤだなあ・・・心配だらけで、待っているばかりで、最後は1人で残されてしまう。
それでも惹き付けられる魅力があって、これも縁なんだろうね。


展示室の周囲には、植村さんの最後の数日間を書いた日記、
寝袋などの遺品、自動シャッターで撮った登頂写真などが展示されている
極寒の山頂に立てた国旗が展示されていて、化繊でできたアメリカ国旗はほとんど形が残ってないけど、
木綿でできた日の丸はほぼそのまま残っていたってゆうのが印象的だった。

正直それほど期待してなかったけど、感動しました。行ってよかった
星野さんとともに、植村さんの伝記その他著書もぜひ読んでみたい。


柳瀬川のほとり
わたしよりもずっとキレイな写真と文章でレポっていらっしゃいました


その後、ちょっと寄り道してデパートに寄って、ヘアーアイロンを探したけど種類が少なかったから断念。
お腹がペコペコで、近くのケンタでスマイルセットを注文。
ビスケットが好きで、量も値段もお手ごろだから、いつもこのセットにするんだけど、
今回はなんとっ!ムーミングッズがもらえるってことで、どれも可愛かったけど、
ミィのキッズ用ミニプレートにしました~

その他の写真はフォトチャンネル一覧でどうぞ。

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