メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『人類資金』(2013)

2014-10-22 13:21:15 | 映画
『人類資金』(2013)
監督:阪本順治
出演:佐藤浩市、香取慎吾、森山未來、観月ありさ、石橋蓮司、寺島進、岸部一徳、オダギリジョー、ユ・ジテ、ヴィンセント・ギャロ、仲代達矢 ほか

友だちが劇場で観て「見応えがあった」とゆってから気になってて、今ごろ観てみた。
お金によって動く世界、社会、人間関係に疑問を持って、いろいろブログに書いていたから、まさにリンクした。

【ブログ内関連記事】
目で見る経済 「お金」のしくみと使い方(さ・え・ら書房)
「子どもたちは自ら学ぶ」@スーパープレゼンテーション
「僕がどうやって風をつかまえたか」@スーパープレゼンテーション

昔は、日本は金銀がたくさんとれたけど、ほとんど外国に流れていっちゃったんだよね、たしか?
金銀のやりとりじゃ面倒だから、モノとの取引に、紙幣や貨幣が現れた。
それでも面倒だから、国債みたいな紙きれになって、それも面倒で今では数字だけのやりとりになっている。

毎日、株式市場のニュースを流している。まるで、天気予報と同じくらい必要不可欠かのように。
どこかの誰かが流布した噂話を聞いて一喜一憂し、つねに数字を気にしながら架空のやりとりをして一生がバタバタと終わっていく。
金にとりつかれた亡者たちのギャンブルみたいだ。J.タチの映画にも、そんなお父さんが出てきたね→『ぼくの伯父さんの休暇』

「今年は美味しいリンゴが実りましたよ、どうぞ召し上がってみてください
「どうもありがとう。では、私はあなたに歌を1曲歌いましょう

世界中で、それぞれの町や村で、お金のやりとりがなくなったなら、もう誰も苦しまないだろう。

"Just Sharing!!"

石(セキ)役の未來くんが乗り移ってたな。英語での白熱スピーチも、ジャッキー並みのアクションも。
ミユキ役のありさちゃんも、今、キャスティング見るまで気づかなかった! アクションにもキレがあった/驚


story(ネタバレ注意。とはいえ、複雑すぎだから間違っていたらスミマセン/謝
太平洋戦争末期。
陸軍大尉・笹倉雅実は、軍の隠し資産である莫大な金塊(後のM資金)を日銀の地下倉庫から盗み出し、隠すよう命じられるが、船から投げ捨てた。
彼には、日本の敗戦、その後、金塊が紙幣に変わり、世界と人々を狂わせる様までが見えていたのだった。
「次の戦争はもう始まっている。これは、未来のために正しく使われるべきだ」

この「M資金」は、戦後日本の復興、高度経済成長の際、有形無形に役立ったと言われる。

現代。
笹倉雅実の長男・笹倉暢彦は、財団の理事長を務め、父とは真逆の信念を持って金融を動かしている。
「世界は変えられないんだ」
その影には、弟・博司の不審死、長男・雅彦の自死の悲しみがあった。

真舟雄一は、相棒のヤクザ・酒田と組んで「M資金」をダシに詐欺で稼いでいた。
「他人の金なら、気前よく寄付できる」というのが信条。
マフネの父も、実は「M資金」を調べている最中にトラックに轢死された。

ある日、突然、石(セキ)という男に連れられ、「M」と名乗る男に会ってほしいというが、
待ち合わせのビルには、防衛省秘密工作員・ミユキらが待ち伏せていた。
ミユキは、笹倉と、その息子らとも交流がある。
「M資金」を運ぶ通路に使われていたという地下通路を通り、通称「市ヶ谷」に逃げるマフネとセキ。

「「M資金」を盗み出してもらいたい。推定額10兆円。
 日本が真っ先にフィリピンに侵攻した理由は、この金塊が目当てだった。
 日本は復興したが、今や金融ギャンブルに変貌し、投機ファンドとして世界を巡っている。
 報酬は50億。今見えている景色は、作られた景色。一緒に世界を救ってみませんか?」(「M」)

「M」を狙っている殺し屋・遠藤治は、M資金の管理運営を行うNY大手投資銀行員・ハロルド・マーカスに雇われている。
オサムの祖父・ハリー・遠藤は、日本国内でスパイ活動をしていて「M資金」が捨てられた現場も見ていた。

マフネ、セキは、偽造パスポートを作ってロシアに行き、財団直轄のヘッジファンド「ベタプラス」代表・鵠沼英司を騙しに行く。
「ロシアにはいい役者が揃ってるな」

「M」は鵠沼と親交があり、本名は笹倉暢人、笹倉暢彦の次男だと分かる。
「世界が変わる始まりの瞬間をぜひ見て行って欲しい」

セキは、最貧国カペラ出身。子どもの頃、死にかけていたのをノブトが助けた。
妹は売られて、消息不明のまま。
故郷のために、彼が運んだのは、「PDA」というスマホのようなツール。文盲の人でも簡単に使える。

「一時的な援助ではなく、情報通信網があれば、貧しくても才能が発掘できる。
 才能はあらゆる場所にある。世界は広いんですよ。

 Mにはもう1つの意味がある。"mankind"(人類)のM」

そんなノブトの活動に反対する父。「平準化 世界は一部の選ばれた者で動いているんだ!」

ハロルドは「カペラはテロ組織の巣窟である危険性があるため、アメリカ軍が一掃しなければならない」というデマを流して、株の値を一気に下げる。

セキは、国連でカペラの代表としてスピーチを始めると、なぜかみんな退席しはじめる。
ハロルド「カペラはルールを破ったんだ」

しかし、セキは「これだけは見て欲しい!」とPDAの画像をスクリーンに映し出す。

「これは、カペラの人たちにPDAを渡して“いちばん大切なものを映してくれ”と頼んで撮った画像です。
 これまで一度も電話をかけたことがない人たちが、世界には7割います。
 もし、私が幼い頃にこれがあれば、絶対に妹を撮っていたでしょう。でも、妹の写真は1枚もありません」

「我々には世界に声を届ける術がなかった。無知を無知と感じる自由さえも奪われ、彼岸の地に縛り付けられていました。
 私たちには世界を共有する技術があります。適切な投資と技術さえあれば、
 最貧国と呼ばれる国の者たちも、想いを世界に伝えられるのです。

 未来に行き詰まりを感じている先進国の方々、成長の鈍化に杞憂する新興国の方々、
 世界の7割は無明の中にあると知ってください。電話さえかけたことのないその7割に新たな可能性が眠っているのです。
 この惑星には、まだ使われていない“才能”がたくさん潜在しているのですから。

 

 この100年、我々は、1つのルールを無自覚に受け入れてきました。
 それは、人を互いに競わせ、数字だけの成長を強いる“ルール”。
 でも、もうそれは機能していない」

 

 「支配された欲望だけが、人間の欲望ではないはずです。“人として良くありたい”という欲もある。
  “分かち合う”という新しい資本主義社会の風景が。

  世界は、これほどまでに富を蓄積したことはなく、その実現のために必要な知識も、技術も、能力も揃っているのですから。
  私たちは“援助”は必要ありません。我々を温かく見守ってください」


マフネ「あなたがたが築いた“貨幣秩序”は、もう機能していない。新しいルールが必要なんだ」



そんなマフネですら、見知らぬ少年から水をもらった時、思わずお金を払って、断られてしまう。
カラダとココロ、生活や文化に長年染み付いたクセは、すぐには取れない。

これまでの世界は、ストレス耐性が高い人たちが作ったお金×消費されるモノの世界。
これまで一番重要とされてきた「経済」「政治」もない、
みんなが自由に、クリエイティヴに、分け合う(シェアリング)世界になれば、
心身の病、戦争、飢餓など、今あるすべての問題がクリアできるだろう。

すべての苦しみや悲しみを実際に同じように体験してみないと、本当に共感・理解できない人たちがいる。
想像できない人たち。
自分が今、健康で、「まだ平気」なうちは、今の古いシステムが機能していないと薄々感じてはいても、
変えようとは思わない人たちが多いんだ。

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NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』 第42回「太閤の野望」

2014-10-22 12:37:10 | ドラマ
NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
出演:岡田准一、中谷美紀、竹中直人、寺尾聡、鶴見辰吾、松坂桃李、濱田岳、速水もこみち、高橋一生、塚本高史 ほか

第42回「太閤の野望」(ネタバレあり
関白の座を秀次に継がせ、太閤を名乗った秀吉。
官兵衛らは肥前に名護屋城を築いた。

「日本中の大名が集まり、いずれ都のようになりましょう」

宇喜多が大将となり、先陣を争う小西と加藤をなだめ、「1日交代ならどうか」という官兵衛の案が通る。
石田三成は「これ以上口出しはさせん!」とライバル心丸出し

一人息子を失って失意の茶々は「私も(名護屋城に)連れて行ってくださいませ。私はまだ若うございます」
「私はもう一度、お世継ぎを産んでみせまする。これは私の戦」



15万人の兵は釜山から漢城まで攻めて城を落とした。
秀吉も行くというのを家康は止める。「国ががら空きになり危険」

官兵衛が現地に視察に行くと、異国の地形も分からず、兵糧も尽き、兵は疲弊し、疫病も流行っている最悪の事態。

官兵衛「漢城で守りを固めよ!」
三成「あるがままをお知らせするのが役目」とあくまで上から目線。

官兵衛「このたびの戦には大義がないから兵がバラバラになる。下手をすると日本国が滅びるぞ」と漏らす。

また帰国し、秀吉に現状の悲惨さを伝えようとするが、大政所(秀吉の生母)が亡くなり、第二子が誕生したり(1年後って早っ!)でバタバタしている。
官兵衛の和睦交渉案には「お主に任せる」と許しが出る。

また現地に行って(どんだけ大変な船旅を往復したんだ/驚)、「和睦の条件は無理難題ばかり」と困り果てる小西に、
「申し状を見せなければよい。他に道はない。このことは他言無用じゃ」と申し状を焼いてしまう

「すぐに漢城から釜山へ引く!」

三成「奉行衆は帰るが、殿下を説得できるのは官兵衛殿だけ!」一緒に帰国してくれと頼みこむ。

しかし、秀吉は「奉行衆をないがしろにした」「遣いが来ても碁をしていた」「帰国せよと命じた覚えはない!」と激怒。

官兵衛「三成、わしを陥れるためにここまでやるか」
秀吉「さすがに堪忍袋の緒が切れた。当地にて蟄居せよ!」
三成「これで我らにお咎めはない」

次回の予告では、官兵衛は頭を丸めてたけど、出家!?


 
名護屋城は、大坂城に次ぐ規模で、城下町の賑わいは京をしのぐほどだったと言われる。



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