原作:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」
出演:
綾瀬はるか 保科恭子
三浦春馬 土井友彦
水川あさみ 酒井美和
白羽ゆり 金井あぐり
阿部進之介 譲二
川村陽介 信
松岡恵望子 桃
馬場園梓 真実
中井ノエミ 珠世
鈴木梨央 保科恭子(幼少期)
中川翼 土井友彦(幼少期)
瑞城さくら 酒井美和(幼少期
濱田ここね 花(幼少期)
エマ・バーンズ 真実(幼少期)
本間日陽和 珠世(幼少期)
小林喜日 広樹
石川樹 聖人
伊藤歩 堀江龍子
真飛聖 マダム
山野海 克枝
甲本雅裕 山崎次郎
麻生祐未 神川恵美子
柄本佑 加藤
こないだノーベル文学賞を受賞した方の原作を基にしていて知った
綾瀬はるかちゃん主演で、テーマにも興味をもったから観てみた
▼あらすじ(ネタバレ注意
第1話 「ドラマ史上最も哀しい運命…衝撃の結末へ愛しく儚い命の果ての希望とは」
いきなり生々しい手術シーン
臓器の摘出が済むと「もう4度目だからいいんじゃないか?」と医師
体を運ぶ保科恭子 注射を打ち、安楽死させ、焼却する
宝箱にはいろんなモノが詰まっている
K(私がまだ何も知らなかった頃 ただの子どもでいられた頃の 黄金色の時
【20年前 陽光学苑】
テーマは「樹」で絵を描かせる教師・山崎次郎
J:基礎教育は外と遜色ない 美術は我が校の方針です
4年生のKは新任教師・堀江龍子(保健体育)に絵を褒められる
社会がなく「心」の授業がある
校長・神川恵美子:こういう所に来る人は少ないのでよろしくお願いします
土井友彦は、クラスでイジメられて、癇癪を起こし、Kは心が痛む
絵が下手で、勉強も出来ないとバカにするクラスメートたち
酒井美和はKがお気に入りで、次郎先生に贔屓されていることが嬉しくて自慢する
仲間から距離を置く真実(マナミ)
夜中に施設で何か探しているT
箸をなくしてランチに困る(盗まれた?
タバコが見つかったと怒るE
E:陽光学苑の特権を剥奪し、森に放り出さなくてはなりません!
J:
ここの森には言い伝えがある
殺人鬼がいて、学校を抜け出すと内臓を抜かれて木に吊るされてたって
「死んじゃう・・・」と動揺する生徒たち
学苑のシステムに戸惑うH
K(何も知らないからこそ高い塀を高いと思わず幸せだと思えたのだ
身体測定が週に一度もある
生徒の古い靴を交換しているEに感動するH
E:親もないあの子たちですから
その後、ハサミで切り刻む
Tの絵を褒めるH
サッカーも教えて、笑顔が増える
T:
イジメられる理由は、先生が絵を重視していていて、自分は絵が下手だから
絵には魂が表れるって言うから
【販売会】
外からモノが運ばれて、代用コインで買う
学業の成績などに従ってコインが配られるシステム(だからボロボロの服の子もいたのか
アクセサリーや、文房具なんでもある
KはTのために箸を買う
T:
絵が下手だとカラッポとか ポンコツとか言われる
龍子先生はどうして先生になれたの?
H:サッカーが上手いのは、絵が上手いのと同じなんだよ
T:運動は、健康でいるためだけだって、ここでは・・・
H:
世の中には魂を表すものは他にもいっぱいあるんだよ!
ここでは君たちをいいように縛り付けてる
世界はもっともっと広いんだよ
君たちはほんとのことを教えられてない
TがKにCDをプレゼントする
T:はじめから“きょうこ”って名前が書いてあったの! 聴いてみよ!
音楽室に行く 英語で分からないけど、踊りだすTとK
それを見て、泣きながら去るマダムさんと呼ばれる女性
HとJは教育方針でモメる
H:
絵のせいでイジメにあっている子もいます 逃げ出す所もない
偏った価値観 これじゃ教育じゃなく洗脳じゃないですか!
E:
あの子たちには使命があります 望まれる人格があります
私たちは検討を重ねて細心の注意をはらっているんです
MにCDのことを話すと嫉妬する Kに味方してくれるマナミ
K(これが何も知らずに眠った最後の夜だった
【校長からの話】
4年の終わりに特別な話をされる
E:
上級生からの噂などですでに知っているかもしれませんが
あなたたちは、普通の人間ではありません
外の人間は目的もなくただ生まれてきますが
あなたたちは使命を負っています 提供という使命です
病気や怪我をした人のために、体の一部を提供するために作られた天使なのです
困ってる人に新しい人生を贈る選ばれた特別な人間
誰より気高く生きてほしいと願っています
(罪に問われないってことは、国がやってるってことか?
さすがに小学校高学年以上になると誤魔化せないから、その前に提供者になるのか?
第2話 「因縁の再会…20年前の嘘が今、3人の運命を動かす」
Mは「提供者」となり、「介護人」のリクエストでKを指名する
M:前の提供がレバーで貧血がすごくて
(肝臓は一部とっても生きていけるの?
なぜか子どもの頃になくなったCDが病室にある(盗んだのはM?
M:あれ、誰が犯人だったと思う? 森の殺人鬼事件 20年前の
K(この女はどこかおかしくなってるんだろうか?
それとも私に今すぐこの場で殺されたいんだろうか
*
Eの話を聞いて動揺する生徒たち
「死んだりしないのかな?」
「私たちが死んだら意味ないじゃない!
あげても大丈夫なものをあげるだけだよね?」
T:
塀の向こうって出られないのかな? 殺人鬼ってほんとにいるのかな?
だって先生たちは毎日森を通って来るわけじゃない?
【絵の展示会の準備】
テーマは“お気に入りのもの”
Mは次郎先生の手を粘土で作る
並べた作品の中からマダムさんが選ぶとコインがいっぱいもらえるシステム
マダムさんについては、給食室のおばさんに聞いてもハッキリ分からない
Tは友だちと塀を越えることばかり考えている
Hといろんな話をする
H:未来は変えられるんだよ 変えなきゃいけない そんなおかしな未来は
Mは展示会に1回も選ばれたことがないことを気にする
マダムさんが選ぶ間に、Tらは塀にハシゴをかけ、2人が塀を越える
Kは4年連続で選ばれたが、Mは選ばれなかった
K:見落としたのかもしれないから、行こう!
マダムに直接聞くとひどく脅えている
マ:たしかに見落としてたかもしれません と持ち帰る
森を走る少年ら
マナミはKに虫のオモチャをあげる
マナミ:マダムさんは私たちがゴキブリみたいで怖いのよ
EはGPSで2人を探し出す
(どのみち森の向こうは海で出られないのか
E:ミムラくんとウチダくんは行方不明で必死に捜索しています
T:オレの時ハシゴが壊れて あいつら塀を越えたんだ 森でなにかあったのかな?
部屋に戻るとカゴにCDがない Mがとったと気づくマナミ
E:
難病を抱える子どもは大人よりも強く望まれます
ヨウコウにはここを出ても3年間は免れる特権がある
でも、制御のきかない子どもが多くなったらどうなります?
H:ヨウコウの特権がなくなり、ここの子たちの命が危なくなる・・・
E:管理するのは守るということです
自責の念に苦しむHとT
絶叫が聞こえてみんな集まると、校門の柵に血のついた靴が2人分見つかる(教師の偽装工作か
マナミ:仕組まれてるって思わない? 私たちは移植するためだけに作られたって・・・
K:本当のことって何ですか?
Hは涙ながらに「E先生の言うことがほんとのこと」
K(それが本当だと信じておけ 本当のことが幸せとは限らないと言っているように見えた
MはKに別のCD「名曲アルバム」をプレゼントする
K(やったのはM 私はもう二度と操られない 失うものなど何もないけれど
第3話 「初恋の行方は…閉ざされた未来に見た儚い夢と希望」
Tの介護人はKの友だち・珠世(タマヨ)
彼女にも提供の通知が来る(赤紙みたいだ
タマヨ:
正直ホッとしてる 介護人は疲れるから
リクエスト出す? Kはまだ介護人やってるよ
T:オレに会ってくれるかな?
K(介護人は入浴介助、下の世話もする 提供者も介護人もすり切れる
私にとって、あの女といることはそれだけですりきれる
過去を支配され続けた惨めな私の過去
【ヨウコウを卒業する年】
マンションかコテージにうつり、外の暮らしに慣れる練習のために社会の授業も始まる
Hは腑抜けのようになっている
タ:私とタマちゃんはMと違う所に申し込むからMも考えて
Tにどこに行くか聞くK Kに聞くM
T:サッカーできる所にしてよ オレもそこ行くから
相変わらずJが好きなMは、どこに住んでるか聞くとやんわりかわすJ
キスを迫る想像をするM(性の知識も教えているのか
Hに奇妙な行動が多くなったため、新しい方に入ってもらうというE
KがTの話をして嫉妬して
M:私と一緒に行こうよ
Jが新任教師をお酒に誘うのを見るM
T:
あいつらの分まで長生きしないと オレは運がよかったんだから
オレはここ出たらプロのサッカー選手になる
提供も免除になるかもなるし
H:
あなたはサッカー選手にはなれません
あなたたちは何者にもなれません
提供者にしかなれないように管理されてるの
10代ですっからかんになって死ぬから 夢なんか見たって無駄なの!
あなたたちの未来は決められているんだから
天使なんてウソ あんたたちはただの部品
家畜と一緒 こいつらも偽善者 膨大な補助金をもらって食い物にしてるだけだから!
お願い、騙されないで!
Tは絶望する
マナミ:うすうす分かってたことじゃないの
K:分かってたけど・・・
校長:Hは退職しました 精神を病んでいて放火しようとしていました(自分で傷つけた腕を見せる
Jに抱きついて告白して突き放されるM
M:私が外の人間じゃないからですか?
J:じゃお前は外の人間じゃなかったら、こんなおっさんを好きになったか?
男子寮に来て、Tを誘惑するM
M:
私ずっとTのこと好きだったの 一緒のとこに住まない?
私のことなんか嫌いよね みんな私のこと突き飛ばす/泣
みんな私のことカラッポだって知ってるから
新しいとこに一人で行くの怖い
イジメられきたことを思い出して同情するT
M:私たち付き合うことにしたの 3人で一緒に住もうよ
断れないK
【卒業】
マナミから「発信機」を渡されるK
(靴につけられているのか
マナミ:
ここを出ても逃げられないよう支配し続けられる
その上ずっとあのコに支配されるつもり?
コテージというより古民家に着く3人
K(こうして世にも惨めな日常が始まった
羨み、憎み、許し・・・それなのになぜ私はまた会いに行ってしまったんだろう?
第4話 「開かれた扉…新たな恋は希望か絶望か」
Kを引き止めるために外階段から落ちて足を骨折したM
K:私が介護するのは彼女にとってよくない環境だと思います
スタッフ:では、協議の上、処刑の手続きをしてください
【コテージ】
金井あぐりが管理している 食材は根岸が週1で持ってくる
男女で個室に分けられる なにもかも学苑と違うシステムで戸惑う3人
大体カップルになり、時々相手が代わる テレビも初めて
タチバナコウスケはKに声をかける
「寂しくなったらいつでも呼んで」
みんな昼間は介護人(提供者の世話をする)の講習に行っている
介護人にならないと提供者に回される
ヨウコウだけ特別扱いなのをやっかむ同居人
「私たちは試験を受けてやっとここまでこれたのに!」
Tにわざとキスマークをつけさせて、Kに見せびらかすM
「水族館で働いている人もいる」というウソを広げるM
なくなった発信機のことで悩むE
E:どんな大きなほころびも小さな穴から・・・
タチバナ:
TはいつもKを目で追ってる
それがMをイライラさせて、Mを攻撃させてる
K(私はどんどん閉じていった みんなを軽蔑して自分を守ろうとした
タチバナ:
介護人になったら自由な時間はない
そのうち提供人通知がきて、病院を行き来して終わり
だからここでの時間を思い切り楽しんだほうがいいよ
K:みなさんがやってること、私には楽しいとは思えない
峰岸がマナミからの手紙をくれる
Kは峰岸のクルマで外に出てマナミを訪ねる
峰岸:逃げたら一斉提供が始まる その場で即時解体だよ
「他のコテージに行くのかも 馴染んでないし よくあることよ」と聞いてMは動揺する
マナミと再会し、ずっと自由な感じで羨ましがるK
マナミは「基本的人権の会」の活動に参加している
男性「この状況を不条理だと思わないのか?!」
マナミ:
私たちは報道もされない 規制がかかってるから
生殖能力も操作されてる 勝手に人数を増やされても困るから
これは間違ってるの!
Mとうまくいってないなら、こっちに来れば?
戦わないとなにも変わらないんだよ
K:でも私たちのお蔭で助かる人もいる
マナミ:あれは洗脳 外の人は私たちを家畜としか思ってない
K:でも私は少しでも長く生きたい
(ヒトだからこれほどの問題になるけど、クローン羊となると、ここまで問題にされたっけ?
K:
マナミ、イキイキしてた 生きがいを見つけて
自由な時間、あと3年しかないのに 私だけ何もしてない
私、ここの人たちバカにしてた でもないのよね他に
私たちには人を好きになったり、好きだって言ってもらうことしか
T:その気になれば好きになる人はいるよ
K:Tは言ってくれない?
手を握るがMの声がして離れる(こんな鈍感な人はイライラするよ
K:このまま一人で終わるだけなんてイヤ! タチバナのところにいく
K(この日、私は知った 私たちは世界を変えることなんてできない
だけど抱きしめあえば、世界には私とあなた以外はいなくなるのだと
第5話 「ついに見えた希望!!提供の“猶予”が導く波乱の恋」
K(Mは酷い女だが、時々可愛らしいことをする
そして私は時々、酷いことをする
【卒業から半年後】
Kはコウスケと付き合いはじめ、みんなともうまくいきはじめる
3ヶ月前、コウスケは介護人になり、また一人になった
HからTに手紙が来る
Kはたくさんのポルノ雑誌を見ているところをMに見られる
Mから雑誌のことを言われて
K:
私はルーツが提供した人のコピー
あの中に私のルーツがいるんじゃないかって
譲二:Mのルーツを見た 美人の美容師で 見に行かない?
M:向こうは会いたくないよね 細胞の提供なんて思い出したくないだろうし・・・
あぐり:会ったほうがいいと思う
M:行くだけ行ってみようかな 一緒についてきてくれとKに頼む
譲二、あぐり、M、T、Kと出かけ、ファミレスも初めてで戸惑う
あぐり:
ヨウコウ出身者には特別な“猶予”があるって聞いたの 提供までの猶予期間
カップルで本当に愛し合ってると認められれば3年間自由な時間をもらえるってほんとかな?
M:聞いたことありますよ とまた適当なウソをつく
トイレでMのルーツについに聞きたいことメモを見るK
美容院から出るところを追いかけるが「お水を買いたいんですけど」と聞いただけ
M:
あの人左利きだから違うよ!
私たちの親はヤク中、アル中、犯罪者に決まってる
じゃなきゃ自分の細胞売るわけないでしょ?
私もあんたもどっかのクズのコピーだから!
【のぞみが崎】
T:ここから2駅だから行かない? 失くしたものが戻るって言い伝えがあるんだ
Kは一人でのぞみが崎に行くと言うとTもついてくる
本物の海を見て驚く2人だが、海岸はゴミだらけ
K:遠くから見るとキレイだったのにね 大体こんなものだよね 期待しては裏切られる
TはHの手紙を見せる
“Eに会い、ヨウコウには秘密がある あなたたちにとって悪いことではありません
やっぱり絵は描いておいたほうがいい
今からでも遅くない そしてヨウコウに持っていって
ヨウコウはあなたが思うより深くあなたたちを守る計画を持っています”
T:
これって猶予のことじゃないかな?
作品は作り手の魂をさらけ出すって言われてたじゃん
M:あるかもって思ってたものが、やっぱりないのはもうイヤ
Tは手当たり次第に店に入り、以前プレゼントしてなくなったCDを探し始める
K:時間までにコテージに戻らないと解体されちゃうよ!
T:ここはのぞみが崎だから、ここになきゃダメなんだよ!
店内にあの曲が流れる
T:そのCD売ってくれませんか? カードを見せると顔色を変える店主
店主:
ウチ、これの機械入れてないんだ あげるよ
オレたちが君たちからもらってるものと比べたらこんなもの
CDをKにあげる
K:こんなウソみたいなことあるんだね
T:
夢って叶わなくてもいいんじゃないかって思う
テレビでも外の人も“必ず叶うものじゃない
でも、夢があったことがよかった 叶わなくていい”って言ってて
夢をもってることが幸せなことで
オレたちももってたほうがいいんじゃないかなって
K:そんな風に考えたことなかった やっぱりTのこと好きだなって
Mはお土産だとカードを渡す
Kに嫌われるとボロボロ泣いていたという
K(Mは時々可愛いことをする そして私は時々ひどいことをする
手をつなぐ2人 それに気づくあぐり
K(私たちは歩み出したのだ あるかもしれない自由に向かって
それがすべての崩壊へのスタートとは知らずに
第6話 「求めた愛と希望の行末は…永遠の別れ」
マナミを弔っているとタマヨも来る
K:
マナミにもらった宿題やってない
最後に会った時、幸せになれって言われたの
*
サッカーの練習にいそしむT
K(Tが何も言ってこないのはなかったことにしたいからだ 人のものを奪ってはいけない
人権の会の男が警察に捕まりそうになり、警官を殺してしまう
「全員捕まって即時解体だ! マナミは逃げろ!」
マナミが会いに来て、Kは猶予の話をする
マナミ:
たしかにヨウコウ出身者は圧倒的に平均寿命が長い
介護者が優秀だからだって言われてるけど、裏でなにか力があるのかも
Mとすぐに別れると思ってた Kに勝ってることがあのコのすべてなんだから
K:Tに気持ちを伝えたの 人のものに手を出すってことだよね?
マナミ:
すべての国民は個人として尊重される
憲法第13条 誰にも幸せを追求する権利がある
幸せになってね せっかく産まれてきたんだから
このために産まれてきたんだってこと見つけて
キョウコ、会えてよかった
Tはずっと絵を練習していた
Tの宝箱も開けてHの手紙を見て、2人で猶予をもつのではと想像するM
(プライバシーが全然ないな
選挙演説をしている政治家のマイクを借り、自分の手首を切るマナミ
マナミ:
私は提供者です
ある日、私の命は誰かのためにあると教えられました 捧げるのが使命なのだと
大好きな友人に命をあげることができるかと想像したけどムリだった
私は天使ではない 普通の人間だと思うに至りました
自由に歩いてみたい 仕事をしてみたい 将来について語りたい
でも許されない 私たちは家畜だからです
私もブタが何を考えてるか分かりません
作るならどうか何も考えないよう作ってください
自分の命は自分のものではないかと思いもしないように!
警官が来て、首を切る
T:
オレ、Kと生きていきたい
Kは誰かれ構わず男に手を出してるって間違いだよな?
M:仕方ないじゃない あぐりに聞いたの 分かって!
K:
もういいよ 噂ほんとだから 私は寂しい者同士慰めあうことが悪いとは思わないけど
Tに受け入れろとは言わない 私は私でいくから
警察が来てマナミが街中で死んだと聞く
「ショーをやったんだよ てめえの命はてめえのもんだって」
K(求められるのは体だけなのに、どうして気持ちなんてものがあるんだろう
もう私は心なんて要らない
もう誰も好きにも嫌いにもならない 笑いも怒りもしない
私は天使になるのだ
コテージを移るK
M:ねえ止めてよ!(なぜ自分で止めない?
タマヨ:
マナミだけだよね、自分の命を自分のために使ったのは
KはTの介護人をやる気はない? それがマナミからの宿題にはならない?
第7話 「最終章へ…再会の夢近づく終末に望むのは許しと愛」
タマヨ:TはKを待ってるよ 手があいたら私の介護人もやってよ
Kにも提供者の通知が来る
K:介護人はぎりぎりいつまで出来ますか? その間新しい介護は出来ますか?
スタッフ:今回はなにかの間違いですね
K(私に残された時間は長くない
私たちの時間となるともっと短い 終わりはすぐそこにある
Mはどう終わりを迎えたいのだろう?
私はどうこの命を終えたいんだろう?
粘土作りを始めるM(手を作るの?
DVDを返してと頼まれて、返すと中身はあのCD
Tの新しい介護人が来たと聞いて、Kだと思い慌てて行くと中村アヤ
加藤(柄本佑)の世話をするK Mとの関係の話を聞いてもらう
加藤:
分かる気がする 提供者ってそういうとこある
自分の終わり方を決めたいっていうか
(怒って、許してもらいたいのかも
センターでMの3度目の提供告知を命令される
Mは回復が遅くてお金がかかるから、即時解体と同じ3種提供と書かれてあり抗議する
スタッフ:決まったことなので
K:
次の提供が決まりました
CDのこと、今まで気づかないフリしてた 今から話そう!
M:なんかもういいや KはKだもんね 私、提供の前にヨウコウに行きたい
K:潰れたの知ってるよね?
M:それでも行きたいの Tも一緒に 私の最後の望みも叶えてくれないの?
外出は許可されないが、ムリを通すK
M:
健診が不適格になればいいのに
大体3回で終わりって言われてるけど、一気に終われる私のほうがマシかも
マヤの代筆で返事が来て、絵に日時が入ってる
M:
Tの絵だ! 練習してこんなに上手くなったんだ! よかった!
それを提供に行く加藤に話すと「いい話でよかった」
【2月28日 外出】
K:私が出て行った後、Tと何があったの?
M:
そもそも私に何の興味も持ってなかったじゃない
バカらしくなっちゃって、新しい人と付き合い始めて、それで終わり
介護人講習でハナから絵を教えてもらってたみたい
ハナってKにちょっと似てるよね
K:
私たちはほとんどなにもかも同じなのよ
だからちょっと違うところを見つけた時、羨んだり、妬んだりする
でも、目標になったりもする
ラジオをつけるとあの曲が流れる
M:私、Kを怒らせたかった 死ねとか言われて そしたら対等の友だちになれる気がした
K:ぶっ殺してやろうと思った 何度も何度も だから充分、成功してるよ
Tのセンターに着くとすぐに乗ってくる
T:
すぐ出して 時間ないから みんな1日誤魔化してくれるってゆってくれて
だからヨウコウ行こう 規則は破るためにある!
K:塀は乗り越えるためにある? 変わってないねw
森のことを心配するM
T:オレたちはもう子どもじゃない
K(とても美しいものを見た気がした
だから私たちは少し期待してしまった
ヨウコウはなにか別の美しいものに生まれ変わっていることを
第8話 「友との別れ…解ける因縁、託されたのは最期の希望」
「立ち入り禁止」の看板と金網を見て動揺する3人
警備員がいて、森から行こうとして、Mは貧血を起こす
Kはもっと安全な場所を探し、ピクニックの用意をする
M:
宝箱って何のためだったのかな
この中に大事なものを入れなさいって言われたけど
Mは1人抜けて森にいると警備員に見つかり2人に渡すつもりの粘土作品が割れる
2人は中に入れられる
T:さっきのコたち、縄跳びしてても全然楽しくなさそうだったね
音楽室にも入るとテレビを茫然と見ている まともな食事もなく、喋らない子どもたち
ID番号を聞かれ、Mが全責任を負うという
外に出るとKの少女時代にソックリなコがいる 名前を聞いても応えない
T:あれはKじゃないよ
K:
でもルーツは同じでコピーなんだから 私なんだよ
私がちゃんと笑えて、喋れたのはヨウコウだったからってようやく分かった
M:
KからTをとったの 1人になるのがイヤで
ほんとならもっと一緒にいられるはずだったのに、全部奪ったの
(TにEの住所を教える 介護人をやってる時に探しまわった
2人で猶予を申請して! 2人の時間取り戻して!
K:他にMがやりたいことないの?
M:提供の日まで泊まって
Eは老いて介護を受けている(子どもの写真?
Kの宝箱を見たいというM
手術は明日10時からで夜中に取りに戻る
(住んでる所も怖いよ
K:
ずっと開けていなかった
今朝開けてビックリした Mのが一番多かった
一番長い間一緒にいたんだなって思った
M:
私、ずっとKになりたかった 勉強できて、可愛くて、頼りにされてて
Kがいれば安心だった 宝箱なんて私には要らなかった
だって私の宝物は箱には入らない・・・
迎えが来て震えるM Kの名前を絶叫しながら連れていかれる
M:私を離さないで!!
K:
私たちは天使だから 困ってる人に新しい人生を与えるの
私ずっとそばにいるから やり遂げるの見てるから
K(E先生は正しかった 私たちは崇高な使命をもった天使
それ以外に納得できる言葉など他にないのだ
Mの遺体を運ぶK(こんなの犯罪だ
Mのゴミの分別が間違えているからやり直してと言われる
バッグの中に粘土作品が割れているのを見つける
「取り戻した未来」というタイトルで組み立て直すK
K(Mは見栄っ張りで嘘つきだった
わがままで扱いにくくて
けれど芸術はその魂をさらけ出す
粘土細工は、KとTが握り合った手
KからTのリクエストの受け入れが来る
T:
オレ、絵全然描けなかったんだよ
でも今は描けるようになって本当によかったなと思う
会えなくなっても会うことが出来る
迎えに出るT
K:連れて来てくれた みんながここへ 私を
(私たちはすべてを取り戻してみせる 猶予を勝ち取るんだ
第9話 「未来を取り戻す!!最後の希望…真実が明かされる時」
T:猶予を勝ち取るには絵が必要なんだよ
K:私、先に行ってE先生に会って来るよ
Eは1年ほど前に引越していた
K:今の住所を探してみる
T:ここに住んだら? 時間の節約になるよね
ヨウコウの絵を探しまくるK
センターの図書の棚からTが選んだ本の表紙がKの絵と気づく
無断使用だと知らずに謝る編集者
ケータイはセンターにつながってしまうからセンターの住所を伝えるK
マダムさんから手紙が届く
今はのぞみが崎に住んでいるE
マダムさんが出てくる
E:覚えていますよ 2人とも
Tは段ボールいっぱいの絵を見せる
E:どの絵からもあなたが描かれているものをとても大切にしていることが伝わってきます
K:何度も救われました 私には彼が必要なんです
E:あげられるものなら差し上げたいです でも、そんなものはないんです
マ:その噂は昔からあるんですけどね・・・
K:じゃ、なぜあれほど“絵は魂をさらけ出す”って言ったんですか?
E:
私がヨウコウを作ったのは、私が初めての成功例だからです
私はあなたたちと同じクローンなんです
私の父は科学者で、ヨーロッパでクローン技術に関わっていた
年齢差があると母ソックリでも分からないもの
長く悩んでいきついた答えは教育
父の遺産をもとに始めたのが「陽光学苑」
すべてのクローンに教育をして、せめて介護人として生き延びることができる
教育の成果を示すことが必要だった
絵はその一貫です 教育すれば、クローンにも魂はあると世間に知らせるため
その趣旨に賛同してくれたのがマダム 政治家、財界人に絵を譲ったり
絵は魂があることの証明になった
K:
外の人たちは私たちに魂はないと思っているということですか?
Mという親友がいました 私は嫌がらせを受けました 心など要らないとフタをした
介護人になって、愛情が欲しかったからと知った
私たちに猶予を勝ち取れと言って立派に使命を終えました
残ったのは握った手のオブジェでした
それは純白で無垢な彼女そのものだと思いました
芸術は魂を映し出すと思いました
私が感じたのは魂ではなかったんですか?
E:
クローン技術で人々は病魔から解放された 誰がもとの世界に戻りたいと思います?
だったら同じ人間だと認めなければいい だから心がないと言い張る
声高にいっても潰されるだけ
私は地を這う虫のように事態を変えようと思った 間違っていましたか?
せめて許された中で最大限豊かな生活をと思った
だから“使命”“天使”と言いました 他にやり方があれば教えてください
*
T:
結局、言い訳聞かされただけだな でも探偵ごっこ楽しかったな
こんな広い世の中でたった1人を見つけた
今が猶予みたいなものだし
K:
私、Tに言われたこと初めて分かった気がした
夢はもっていることに意味があるって
突然、クルマから出て癇癪が出るT
T:サッカー出来なくなっちゃうよ!! オレ、もうムリだよ・・・
K(どうか、もうこれ以上Tを傷つけないでください
希望を持ち続けようとして、誰よりたくさんムリを重ねて、笑ってきたのだから
どうか、誰か光を・・・
KはTの3度目の提供申請を受け取る
第10話 「愛と希望の結末は…生きること、愛することの意味」
K(3度目の提供は終了を迎える
中には耐えられる人もいて、4度目がくるまで、さらに厳しい時間を過ごすことになる
産まれてきてよかったと思えることがあるんだろうか、私たちに
T:
Kに介護人やめて欲しい 自分でトイレに行けなくなることもあるし
猶予をもらうために一緒にいたんだからもう意味なくない?
K:ここに住むのはやめる 介護人として通う
翌日来ると絵もサッカーボールもゴミ袋に入れられている
Hの手紙だけは箱に戻し、あとは袋に入れて持ち帰るK
Eは医師から提供を受けるか聞かれて思わず笑う
E:私が? こんなおばあちゃんに?
次郎は今は子ども向けに絵を教えている
E:
最近は高齢者は提供を拒否することも増えたと聞きました
クローン技術が進み、どんどん長寿になって、長過ぎる人生を扱いかねると考える人が増えた
いずれこの仕組みは終わるかもしれない
私たちは、私たちの創り出したものに逆襲されるんですよ
J:やっと夢が叶いますね 本当はずっとそれを望んでいたのでは?
【Tの提供日があと1週間と迫る】
街でHに声をかけられる
サッカーの試合を見に来ないかと誘われTと行く
H:ヨウコウに行く前は活動とかしてたの あなたたちの権利を獲得する
サッカーに夢中になるT ヒロキと呼ばれてる子がいる
H:
私は提供を受けた人たちのインタビューを始めて、あなたたちの存在すら知らない人もいた
あの子の父は、あのヒロキくんの心臓をもらったの
ヒロキくんのことをいっぱい話した
子どもが産まれて、ヒロキって名前にしましたって
ヒロキくんがくれた命だからって
身勝手な善意かもしれないけど、私は少し救われた そこに感謝があることに
産まれてきてくれてありがとうございます!
T:
ウソじゃなかったんですね 世界は僕が思うよりずっと広いって
やっぱり広いんですよ、先生
T:
龍子先生も苦しかったんだろうな
もういいんじゃないかって思った
隣りにKがいてくれれば ちっこい頃も今も
オレの心配をしてくれて それだけで充分幸せなんだって
1つだけ夢が叶ってた ずっとKにもう1回会いたいなって思ってた
コテージで別れてからずっと 夢はもうとっくに叶いすぎるぐらい叶ってたんだ
オレ産まれてきてよかったよ
この世にKがいてよかったよ
会えてよかった
こんな終わり方ができて良かった
M:私をもう離さないでよ!
【提供日】
M:もし今日3度目で終わらなかったら、私、終わりにしてあげてもいいよ
T:じゃあ、出来るだけちゃんと終わるよ そんなことしたくないでしょ
M:平気よ 慣れてるから
M:
トモ、どこ行こうか? サッカーボールに話しかける
(川にボールを流して)行けーーーー! 私もすぐに行くから!
(もう死んじゃったの? 冒頭そんなシーンだったな
【翌年の春】
加藤の遺体を焼く 加藤のメガネも宝箱に入れるとフタがしまらない
K(タマちゃんも終わったと聞いたけど、私には一向に提供通知は来なかった
私は一人になった
宝箱を持ってのぞみが崎に来るとEがいる
宝箱を見せると「まだ持っていてくれたのね!」と喜ぶ
K:どうしてコレを渡していたんですか?
E:
誰にも奪えないものを持っていてほしかった
体は奪われても、想い出は奪えない
支えるよすがになると思って
ありがとうございます 保科恭子さん
K:
でも、みんないなくなってしまって・・・
みんなの忘れ物を預かってるみたい 誰も戻ってこないのに
E:
私は提供すら出来ないポンコツです
何のために生まれたのか
K:(みんな同じなんだ
何のために生まれたのかなど分からず、命は必ず終わる
それが知らされているか、いないかだけの違い
トモ、私もそろそろそっちに行っていいかな? もういいよね
海に入っていくK サッカーボールが流れて戻ってくる
K(こんなウソみたいなことあるんだね
私たちは空の宝箱を抱えて生まれてきて
日々を詰め込みながら歩いていくのだ 終わりまで 明日を
出演:
綾瀬はるか 保科恭子
三浦春馬 土井友彦
水川あさみ 酒井美和
白羽ゆり 金井あぐり
阿部進之介 譲二
川村陽介 信
松岡恵望子 桃
馬場園梓 真実
中井ノエミ 珠世
鈴木梨央 保科恭子(幼少期)
中川翼 土井友彦(幼少期)
瑞城さくら 酒井美和(幼少期
濱田ここね 花(幼少期)
エマ・バーンズ 真実(幼少期)
本間日陽和 珠世(幼少期)
小林喜日 広樹
石川樹 聖人
伊藤歩 堀江龍子
真飛聖 マダム
山野海 克枝
甲本雅裕 山崎次郎
麻生祐未 神川恵美子
柄本佑 加藤
こないだノーベル文学賞を受賞した方の原作を基にしていて知った
綾瀬はるかちゃん主演で、テーマにも興味をもったから観てみた
▼あらすじ(ネタバレ注意
第1話 「ドラマ史上最も哀しい運命…衝撃の結末へ愛しく儚い命の果ての希望とは」
いきなり生々しい手術シーン
臓器の摘出が済むと「もう4度目だからいいんじゃないか?」と医師
体を運ぶ保科恭子 注射を打ち、安楽死させ、焼却する
宝箱にはいろんなモノが詰まっている
K(私がまだ何も知らなかった頃 ただの子どもでいられた頃の 黄金色の時
【20年前 陽光学苑】
テーマは「樹」で絵を描かせる教師・山崎次郎
J:基礎教育は外と遜色ない 美術は我が校の方針です
4年生のKは新任教師・堀江龍子(保健体育)に絵を褒められる
社会がなく「心」の授業がある
校長・神川恵美子:こういう所に来る人は少ないのでよろしくお願いします
土井友彦は、クラスでイジメられて、癇癪を起こし、Kは心が痛む
絵が下手で、勉強も出来ないとバカにするクラスメートたち
酒井美和はKがお気に入りで、次郎先生に贔屓されていることが嬉しくて自慢する
仲間から距離を置く真実(マナミ)
夜中に施設で何か探しているT
箸をなくしてランチに困る(盗まれた?
タバコが見つかったと怒るE
E:陽光学苑の特権を剥奪し、森に放り出さなくてはなりません!
J:
ここの森には言い伝えがある
殺人鬼がいて、学校を抜け出すと内臓を抜かれて木に吊るされてたって
「死んじゃう・・・」と動揺する生徒たち
学苑のシステムに戸惑うH
K(何も知らないからこそ高い塀を高いと思わず幸せだと思えたのだ
身体測定が週に一度もある
生徒の古い靴を交換しているEに感動するH
E:親もないあの子たちですから
その後、ハサミで切り刻む
Tの絵を褒めるH
サッカーも教えて、笑顔が増える
T:
イジメられる理由は、先生が絵を重視していていて、自分は絵が下手だから
絵には魂が表れるって言うから
【販売会】
外からモノが運ばれて、代用コインで買う
学業の成績などに従ってコインが配られるシステム(だからボロボロの服の子もいたのか
アクセサリーや、文房具なんでもある
KはTのために箸を買う
T:
絵が下手だとカラッポとか ポンコツとか言われる
龍子先生はどうして先生になれたの?
H:サッカーが上手いのは、絵が上手いのと同じなんだよ
T:運動は、健康でいるためだけだって、ここでは・・・
H:
世の中には魂を表すものは他にもいっぱいあるんだよ!
ここでは君たちをいいように縛り付けてる
世界はもっともっと広いんだよ
君たちはほんとのことを教えられてない
TがKにCDをプレゼントする
T:はじめから“きょうこ”って名前が書いてあったの! 聴いてみよ!
音楽室に行く 英語で分からないけど、踊りだすTとK
それを見て、泣きながら去るマダムさんと呼ばれる女性
HとJは教育方針でモメる
H:
絵のせいでイジメにあっている子もいます 逃げ出す所もない
偏った価値観 これじゃ教育じゃなく洗脳じゃないですか!
E:
あの子たちには使命があります 望まれる人格があります
私たちは検討を重ねて細心の注意をはらっているんです
MにCDのことを話すと嫉妬する Kに味方してくれるマナミ
K(これが何も知らずに眠った最後の夜だった
【校長からの話】
4年の終わりに特別な話をされる
E:
上級生からの噂などですでに知っているかもしれませんが
あなたたちは、普通の人間ではありません
外の人間は目的もなくただ生まれてきますが
あなたたちは使命を負っています 提供という使命です
病気や怪我をした人のために、体の一部を提供するために作られた天使なのです
困ってる人に新しい人生を贈る選ばれた特別な人間
誰より気高く生きてほしいと願っています
(罪に問われないってことは、国がやってるってことか?
さすがに小学校高学年以上になると誤魔化せないから、その前に提供者になるのか?
第2話 「因縁の再会…20年前の嘘が今、3人の運命を動かす」
Mは「提供者」となり、「介護人」のリクエストでKを指名する
M:前の提供がレバーで貧血がすごくて
(肝臓は一部とっても生きていけるの?
なぜか子どもの頃になくなったCDが病室にある(盗んだのはM?
M:あれ、誰が犯人だったと思う? 森の殺人鬼事件 20年前の
K(この女はどこかおかしくなってるんだろうか?
それとも私に今すぐこの場で殺されたいんだろうか
*
Eの話を聞いて動揺する生徒たち
「死んだりしないのかな?」
「私たちが死んだら意味ないじゃない!
あげても大丈夫なものをあげるだけだよね?」
T:
塀の向こうって出られないのかな? 殺人鬼ってほんとにいるのかな?
だって先生たちは毎日森を通って来るわけじゃない?
【絵の展示会の準備】
テーマは“お気に入りのもの”
Mは次郎先生の手を粘土で作る
並べた作品の中からマダムさんが選ぶとコインがいっぱいもらえるシステム
マダムさんについては、給食室のおばさんに聞いてもハッキリ分からない
Tは友だちと塀を越えることばかり考えている
Hといろんな話をする
H:未来は変えられるんだよ 変えなきゃいけない そんなおかしな未来は
Mは展示会に1回も選ばれたことがないことを気にする
マダムさんが選ぶ間に、Tらは塀にハシゴをかけ、2人が塀を越える
Kは4年連続で選ばれたが、Mは選ばれなかった
K:見落としたのかもしれないから、行こう!
マダムに直接聞くとひどく脅えている
マ:たしかに見落としてたかもしれません と持ち帰る
森を走る少年ら
マナミはKに虫のオモチャをあげる
マナミ:マダムさんは私たちがゴキブリみたいで怖いのよ
EはGPSで2人を探し出す
(どのみち森の向こうは海で出られないのか
E:ミムラくんとウチダくんは行方不明で必死に捜索しています
T:オレの時ハシゴが壊れて あいつら塀を越えたんだ 森でなにかあったのかな?
部屋に戻るとカゴにCDがない Mがとったと気づくマナミ
E:
難病を抱える子どもは大人よりも強く望まれます
ヨウコウにはここを出ても3年間は免れる特権がある
でも、制御のきかない子どもが多くなったらどうなります?
H:ヨウコウの特権がなくなり、ここの子たちの命が危なくなる・・・
E:管理するのは守るということです
自責の念に苦しむHとT
絶叫が聞こえてみんな集まると、校門の柵に血のついた靴が2人分見つかる(教師の偽装工作か
マナミ:仕組まれてるって思わない? 私たちは移植するためだけに作られたって・・・
K:本当のことって何ですか?
Hは涙ながらに「E先生の言うことがほんとのこと」
K(それが本当だと信じておけ 本当のことが幸せとは限らないと言っているように見えた
MはKに別のCD「名曲アルバム」をプレゼントする
K(やったのはM 私はもう二度と操られない 失うものなど何もないけれど
第3話 「初恋の行方は…閉ざされた未来に見た儚い夢と希望」
Tの介護人はKの友だち・珠世(タマヨ)
彼女にも提供の通知が来る(赤紙みたいだ
タマヨ:
正直ホッとしてる 介護人は疲れるから
リクエスト出す? Kはまだ介護人やってるよ
T:オレに会ってくれるかな?
K(介護人は入浴介助、下の世話もする 提供者も介護人もすり切れる
私にとって、あの女といることはそれだけですりきれる
過去を支配され続けた惨めな私の過去
【ヨウコウを卒業する年】
マンションかコテージにうつり、外の暮らしに慣れる練習のために社会の授業も始まる
Hは腑抜けのようになっている
タ:私とタマちゃんはMと違う所に申し込むからMも考えて
Tにどこに行くか聞くK Kに聞くM
T:サッカーできる所にしてよ オレもそこ行くから
相変わらずJが好きなMは、どこに住んでるか聞くとやんわりかわすJ
キスを迫る想像をするM(性の知識も教えているのか
Hに奇妙な行動が多くなったため、新しい方に入ってもらうというE
KがTの話をして嫉妬して
M:私と一緒に行こうよ
Jが新任教師をお酒に誘うのを見るM
T:
あいつらの分まで長生きしないと オレは運がよかったんだから
オレはここ出たらプロのサッカー選手になる
提供も免除になるかもなるし
H:
あなたはサッカー選手にはなれません
あなたたちは何者にもなれません
提供者にしかなれないように管理されてるの
10代ですっからかんになって死ぬから 夢なんか見たって無駄なの!
あなたたちの未来は決められているんだから
天使なんてウソ あんたたちはただの部品
家畜と一緒 こいつらも偽善者 膨大な補助金をもらって食い物にしてるだけだから!
お願い、騙されないで!
Tは絶望する
マナミ:うすうす分かってたことじゃないの
K:分かってたけど・・・
校長:Hは退職しました 精神を病んでいて放火しようとしていました(自分で傷つけた腕を見せる
Jに抱きついて告白して突き放されるM
M:私が外の人間じゃないからですか?
J:じゃお前は外の人間じゃなかったら、こんなおっさんを好きになったか?
男子寮に来て、Tを誘惑するM
M:
私ずっとTのこと好きだったの 一緒のとこに住まない?
私のことなんか嫌いよね みんな私のこと突き飛ばす/泣
みんな私のことカラッポだって知ってるから
新しいとこに一人で行くの怖い
イジメられきたことを思い出して同情するT
M:私たち付き合うことにしたの 3人で一緒に住もうよ
断れないK
【卒業】
マナミから「発信機」を渡されるK
(靴につけられているのか
マナミ:
ここを出ても逃げられないよう支配し続けられる
その上ずっとあのコに支配されるつもり?
コテージというより古民家に着く3人
K(こうして世にも惨めな日常が始まった
羨み、憎み、許し・・・それなのになぜ私はまた会いに行ってしまったんだろう?
第4話 「開かれた扉…新たな恋は希望か絶望か」
Kを引き止めるために外階段から落ちて足を骨折したM
K:私が介護するのは彼女にとってよくない環境だと思います
スタッフ:では、協議の上、処刑の手続きをしてください
【コテージ】
金井あぐりが管理している 食材は根岸が週1で持ってくる
男女で個室に分けられる なにもかも学苑と違うシステムで戸惑う3人
大体カップルになり、時々相手が代わる テレビも初めて
タチバナコウスケはKに声をかける
「寂しくなったらいつでも呼んで」
みんな昼間は介護人(提供者の世話をする)の講習に行っている
介護人にならないと提供者に回される
ヨウコウだけ特別扱いなのをやっかむ同居人
「私たちは試験を受けてやっとここまでこれたのに!」
Tにわざとキスマークをつけさせて、Kに見せびらかすM
「水族館で働いている人もいる」というウソを広げるM
なくなった発信機のことで悩むE
E:どんな大きなほころびも小さな穴から・・・
タチバナ:
TはいつもKを目で追ってる
それがMをイライラさせて、Mを攻撃させてる
K(私はどんどん閉じていった みんなを軽蔑して自分を守ろうとした
タチバナ:
介護人になったら自由な時間はない
そのうち提供人通知がきて、病院を行き来して終わり
だからここでの時間を思い切り楽しんだほうがいいよ
K:みなさんがやってること、私には楽しいとは思えない
峰岸がマナミからの手紙をくれる
Kは峰岸のクルマで外に出てマナミを訪ねる
峰岸:逃げたら一斉提供が始まる その場で即時解体だよ
「他のコテージに行くのかも 馴染んでないし よくあることよ」と聞いてMは動揺する
マナミと再会し、ずっと自由な感じで羨ましがるK
マナミは「基本的人権の会」の活動に参加している
男性「この状況を不条理だと思わないのか?!」
マナミ:
私たちは報道もされない 規制がかかってるから
生殖能力も操作されてる 勝手に人数を増やされても困るから
これは間違ってるの!
Mとうまくいってないなら、こっちに来れば?
戦わないとなにも変わらないんだよ
K:でも私たちのお蔭で助かる人もいる
マナミ:あれは洗脳 外の人は私たちを家畜としか思ってない
K:でも私は少しでも長く生きたい
(ヒトだからこれほどの問題になるけど、クローン羊となると、ここまで問題にされたっけ?
K:
マナミ、イキイキしてた 生きがいを見つけて
自由な時間、あと3年しかないのに 私だけ何もしてない
私、ここの人たちバカにしてた でもないのよね他に
私たちには人を好きになったり、好きだって言ってもらうことしか
T:その気になれば好きになる人はいるよ
K:Tは言ってくれない?
手を握るがMの声がして離れる(こんな鈍感な人はイライラするよ
K:このまま一人で終わるだけなんてイヤ! タチバナのところにいく
K(この日、私は知った 私たちは世界を変えることなんてできない
だけど抱きしめあえば、世界には私とあなた以外はいなくなるのだと
第5話 「ついに見えた希望!!提供の“猶予”が導く波乱の恋」
K(Mは酷い女だが、時々可愛らしいことをする
そして私は時々、酷いことをする
【卒業から半年後】
Kはコウスケと付き合いはじめ、みんなともうまくいきはじめる
3ヶ月前、コウスケは介護人になり、また一人になった
HからTに手紙が来る
Kはたくさんのポルノ雑誌を見ているところをMに見られる
Mから雑誌のことを言われて
K:
私はルーツが提供した人のコピー
あの中に私のルーツがいるんじゃないかって
譲二:Mのルーツを見た 美人の美容師で 見に行かない?
M:向こうは会いたくないよね 細胞の提供なんて思い出したくないだろうし・・・
あぐり:会ったほうがいいと思う
M:行くだけ行ってみようかな 一緒についてきてくれとKに頼む
譲二、あぐり、M、T、Kと出かけ、ファミレスも初めてで戸惑う
あぐり:
ヨウコウ出身者には特別な“猶予”があるって聞いたの 提供までの猶予期間
カップルで本当に愛し合ってると認められれば3年間自由な時間をもらえるってほんとかな?
M:聞いたことありますよ とまた適当なウソをつく
トイレでMのルーツについに聞きたいことメモを見るK
美容院から出るところを追いかけるが「お水を買いたいんですけど」と聞いただけ
M:
あの人左利きだから違うよ!
私たちの親はヤク中、アル中、犯罪者に決まってる
じゃなきゃ自分の細胞売るわけないでしょ?
私もあんたもどっかのクズのコピーだから!
【のぞみが崎】
T:ここから2駅だから行かない? 失くしたものが戻るって言い伝えがあるんだ
Kは一人でのぞみが崎に行くと言うとTもついてくる
本物の海を見て驚く2人だが、海岸はゴミだらけ
K:遠くから見るとキレイだったのにね 大体こんなものだよね 期待しては裏切られる
TはHの手紙を見せる
“Eに会い、ヨウコウには秘密がある あなたたちにとって悪いことではありません
やっぱり絵は描いておいたほうがいい
今からでも遅くない そしてヨウコウに持っていって
ヨウコウはあなたが思うより深くあなたたちを守る計画を持っています”
T:
これって猶予のことじゃないかな?
作品は作り手の魂をさらけ出すって言われてたじゃん
M:あるかもって思ってたものが、やっぱりないのはもうイヤ
Tは手当たり次第に店に入り、以前プレゼントしてなくなったCDを探し始める
K:時間までにコテージに戻らないと解体されちゃうよ!
T:ここはのぞみが崎だから、ここになきゃダメなんだよ!
店内にあの曲が流れる
T:そのCD売ってくれませんか? カードを見せると顔色を変える店主
店主:
ウチ、これの機械入れてないんだ あげるよ
オレたちが君たちからもらってるものと比べたらこんなもの
CDをKにあげる
K:こんなウソみたいなことあるんだね
T:
夢って叶わなくてもいいんじゃないかって思う
テレビでも外の人も“必ず叶うものじゃない
でも、夢があったことがよかった 叶わなくていい”って言ってて
夢をもってることが幸せなことで
オレたちももってたほうがいいんじゃないかなって
K:そんな風に考えたことなかった やっぱりTのこと好きだなって
Mはお土産だとカードを渡す
Kに嫌われるとボロボロ泣いていたという
K(Mは時々可愛いことをする そして私は時々ひどいことをする
手をつなぐ2人 それに気づくあぐり
K(私たちは歩み出したのだ あるかもしれない自由に向かって
それがすべての崩壊へのスタートとは知らずに
第6話 「求めた愛と希望の行末は…永遠の別れ」
マナミを弔っているとタマヨも来る
K:
マナミにもらった宿題やってない
最後に会った時、幸せになれって言われたの
*
サッカーの練習にいそしむT
K(Tが何も言ってこないのはなかったことにしたいからだ 人のものを奪ってはいけない
人権の会の男が警察に捕まりそうになり、警官を殺してしまう
「全員捕まって即時解体だ! マナミは逃げろ!」
マナミが会いに来て、Kは猶予の話をする
マナミ:
たしかにヨウコウ出身者は圧倒的に平均寿命が長い
介護者が優秀だからだって言われてるけど、裏でなにか力があるのかも
Mとすぐに別れると思ってた Kに勝ってることがあのコのすべてなんだから
K:Tに気持ちを伝えたの 人のものに手を出すってことだよね?
マナミ:
すべての国民は個人として尊重される
憲法第13条 誰にも幸せを追求する権利がある
幸せになってね せっかく産まれてきたんだから
このために産まれてきたんだってこと見つけて
キョウコ、会えてよかった
Tはずっと絵を練習していた
Tの宝箱も開けてHの手紙を見て、2人で猶予をもつのではと想像するM
(プライバシーが全然ないな
選挙演説をしている政治家のマイクを借り、自分の手首を切るマナミ
マナミ:
私は提供者です
ある日、私の命は誰かのためにあると教えられました 捧げるのが使命なのだと
大好きな友人に命をあげることができるかと想像したけどムリだった
私は天使ではない 普通の人間だと思うに至りました
自由に歩いてみたい 仕事をしてみたい 将来について語りたい
でも許されない 私たちは家畜だからです
私もブタが何を考えてるか分かりません
作るならどうか何も考えないよう作ってください
自分の命は自分のものではないかと思いもしないように!
警官が来て、首を切る
T:
オレ、Kと生きていきたい
Kは誰かれ構わず男に手を出してるって間違いだよな?
M:仕方ないじゃない あぐりに聞いたの 分かって!
K:
もういいよ 噂ほんとだから 私は寂しい者同士慰めあうことが悪いとは思わないけど
Tに受け入れろとは言わない 私は私でいくから
警察が来てマナミが街中で死んだと聞く
「ショーをやったんだよ てめえの命はてめえのもんだって」
K(求められるのは体だけなのに、どうして気持ちなんてものがあるんだろう
もう私は心なんて要らない
もう誰も好きにも嫌いにもならない 笑いも怒りもしない
私は天使になるのだ
コテージを移るK
M:ねえ止めてよ!(なぜ自分で止めない?
タマヨ:
マナミだけだよね、自分の命を自分のために使ったのは
KはTの介護人をやる気はない? それがマナミからの宿題にはならない?
第7話 「最終章へ…再会の夢近づく終末に望むのは許しと愛」
タマヨ:TはKを待ってるよ 手があいたら私の介護人もやってよ
Kにも提供者の通知が来る
K:介護人はぎりぎりいつまで出来ますか? その間新しい介護は出来ますか?
スタッフ:今回はなにかの間違いですね
K(私に残された時間は長くない
私たちの時間となるともっと短い 終わりはすぐそこにある
Mはどう終わりを迎えたいのだろう?
私はどうこの命を終えたいんだろう?
粘土作りを始めるM(手を作るの?
DVDを返してと頼まれて、返すと中身はあのCD
Tの新しい介護人が来たと聞いて、Kだと思い慌てて行くと中村アヤ
加藤(柄本佑)の世話をするK Mとの関係の話を聞いてもらう
加藤:
分かる気がする 提供者ってそういうとこある
自分の終わり方を決めたいっていうか
(怒って、許してもらいたいのかも
センターでMの3度目の提供告知を命令される
Mは回復が遅くてお金がかかるから、即時解体と同じ3種提供と書かれてあり抗議する
スタッフ:決まったことなので
K:
次の提供が決まりました
CDのこと、今まで気づかないフリしてた 今から話そう!
M:なんかもういいや KはKだもんね 私、提供の前にヨウコウに行きたい
K:潰れたの知ってるよね?
M:それでも行きたいの Tも一緒に 私の最後の望みも叶えてくれないの?
外出は許可されないが、ムリを通すK
M:
健診が不適格になればいいのに
大体3回で終わりって言われてるけど、一気に終われる私のほうがマシかも
マヤの代筆で返事が来て、絵に日時が入ってる
M:
Tの絵だ! 練習してこんなに上手くなったんだ! よかった!
それを提供に行く加藤に話すと「いい話でよかった」
【2月28日 外出】
K:私が出て行った後、Tと何があったの?
M:
そもそも私に何の興味も持ってなかったじゃない
バカらしくなっちゃって、新しい人と付き合い始めて、それで終わり
介護人講習でハナから絵を教えてもらってたみたい
ハナってKにちょっと似てるよね
K:
私たちはほとんどなにもかも同じなのよ
だからちょっと違うところを見つけた時、羨んだり、妬んだりする
でも、目標になったりもする
ラジオをつけるとあの曲が流れる
M:私、Kを怒らせたかった 死ねとか言われて そしたら対等の友だちになれる気がした
K:ぶっ殺してやろうと思った 何度も何度も だから充分、成功してるよ
Tのセンターに着くとすぐに乗ってくる
T:
すぐ出して 時間ないから みんな1日誤魔化してくれるってゆってくれて
だからヨウコウ行こう 規則は破るためにある!
K:塀は乗り越えるためにある? 変わってないねw
森のことを心配するM
T:オレたちはもう子どもじゃない
K(とても美しいものを見た気がした
だから私たちは少し期待してしまった
ヨウコウはなにか別の美しいものに生まれ変わっていることを
第8話 「友との別れ…解ける因縁、託されたのは最期の希望」
「立ち入り禁止」の看板と金網を見て動揺する3人
警備員がいて、森から行こうとして、Mは貧血を起こす
Kはもっと安全な場所を探し、ピクニックの用意をする
M:
宝箱って何のためだったのかな
この中に大事なものを入れなさいって言われたけど
Mは1人抜けて森にいると警備員に見つかり2人に渡すつもりの粘土作品が割れる
2人は中に入れられる
T:さっきのコたち、縄跳びしてても全然楽しくなさそうだったね
音楽室にも入るとテレビを茫然と見ている まともな食事もなく、喋らない子どもたち
ID番号を聞かれ、Mが全責任を負うという
外に出るとKの少女時代にソックリなコがいる 名前を聞いても応えない
T:あれはKじゃないよ
K:
でもルーツは同じでコピーなんだから 私なんだよ
私がちゃんと笑えて、喋れたのはヨウコウだったからってようやく分かった
M:
KからTをとったの 1人になるのがイヤで
ほんとならもっと一緒にいられるはずだったのに、全部奪ったの
(TにEの住所を教える 介護人をやってる時に探しまわった
2人で猶予を申請して! 2人の時間取り戻して!
K:他にMがやりたいことないの?
M:提供の日まで泊まって
Eは老いて介護を受けている(子どもの写真?
Kの宝箱を見たいというM
手術は明日10時からで夜中に取りに戻る
(住んでる所も怖いよ
K:
ずっと開けていなかった
今朝開けてビックリした Mのが一番多かった
一番長い間一緒にいたんだなって思った
M:
私、ずっとKになりたかった 勉強できて、可愛くて、頼りにされてて
Kがいれば安心だった 宝箱なんて私には要らなかった
だって私の宝物は箱には入らない・・・
迎えが来て震えるM Kの名前を絶叫しながら連れていかれる
M:私を離さないで!!
K:
私たちは天使だから 困ってる人に新しい人生を与えるの
私ずっとそばにいるから やり遂げるの見てるから
K(E先生は正しかった 私たちは崇高な使命をもった天使
それ以外に納得できる言葉など他にないのだ
Mの遺体を運ぶK(こんなの犯罪だ
Mのゴミの分別が間違えているからやり直してと言われる
バッグの中に粘土作品が割れているのを見つける
「取り戻した未来」というタイトルで組み立て直すK
K(Mは見栄っ張りで嘘つきだった
わがままで扱いにくくて
けれど芸術はその魂をさらけ出す
粘土細工は、KとTが握り合った手
KからTのリクエストの受け入れが来る
T:
オレ、絵全然描けなかったんだよ
でも今は描けるようになって本当によかったなと思う
会えなくなっても会うことが出来る
迎えに出るT
K:連れて来てくれた みんながここへ 私を
(私たちはすべてを取り戻してみせる 猶予を勝ち取るんだ
第9話 「未来を取り戻す!!最後の希望…真実が明かされる時」
T:猶予を勝ち取るには絵が必要なんだよ
K:私、先に行ってE先生に会って来るよ
Eは1年ほど前に引越していた
K:今の住所を探してみる
T:ここに住んだら? 時間の節約になるよね
ヨウコウの絵を探しまくるK
センターの図書の棚からTが選んだ本の表紙がKの絵と気づく
無断使用だと知らずに謝る編集者
ケータイはセンターにつながってしまうからセンターの住所を伝えるK
マダムさんから手紙が届く
今はのぞみが崎に住んでいるE
マダムさんが出てくる
E:覚えていますよ 2人とも
Tは段ボールいっぱいの絵を見せる
E:どの絵からもあなたが描かれているものをとても大切にしていることが伝わってきます
K:何度も救われました 私には彼が必要なんです
E:あげられるものなら差し上げたいです でも、そんなものはないんです
マ:その噂は昔からあるんですけどね・・・
K:じゃ、なぜあれほど“絵は魂をさらけ出す”って言ったんですか?
E:
私がヨウコウを作ったのは、私が初めての成功例だからです
私はあなたたちと同じクローンなんです
私の父は科学者で、ヨーロッパでクローン技術に関わっていた
年齢差があると母ソックリでも分からないもの
長く悩んでいきついた答えは教育
父の遺産をもとに始めたのが「陽光学苑」
すべてのクローンに教育をして、せめて介護人として生き延びることができる
教育の成果を示すことが必要だった
絵はその一貫です 教育すれば、クローンにも魂はあると世間に知らせるため
その趣旨に賛同してくれたのがマダム 政治家、財界人に絵を譲ったり
絵は魂があることの証明になった
K:
外の人たちは私たちに魂はないと思っているということですか?
Mという親友がいました 私は嫌がらせを受けました 心など要らないとフタをした
介護人になって、愛情が欲しかったからと知った
私たちに猶予を勝ち取れと言って立派に使命を終えました
残ったのは握った手のオブジェでした
それは純白で無垢な彼女そのものだと思いました
芸術は魂を映し出すと思いました
私が感じたのは魂ではなかったんですか?
E:
クローン技術で人々は病魔から解放された 誰がもとの世界に戻りたいと思います?
だったら同じ人間だと認めなければいい だから心がないと言い張る
声高にいっても潰されるだけ
私は地を這う虫のように事態を変えようと思った 間違っていましたか?
せめて許された中で最大限豊かな生活をと思った
だから“使命”“天使”と言いました 他にやり方があれば教えてください
*
T:
結局、言い訳聞かされただけだな でも探偵ごっこ楽しかったな
こんな広い世の中でたった1人を見つけた
今が猶予みたいなものだし
K:
私、Tに言われたこと初めて分かった気がした
夢はもっていることに意味があるって
突然、クルマから出て癇癪が出るT
T:サッカー出来なくなっちゃうよ!! オレ、もうムリだよ・・・
K(どうか、もうこれ以上Tを傷つけないでください
希望を持ち続けようとして、誰よりたくさんムリを重ねて、笑ってきたのだから
どうか、誰か光を・・・
KはTの3度目の提供申請を受け取る
第10話 「愛と希望の結末は…生きること、愛することの意味」
K(3度目の提供は終了を迎える
中には耐えられる人もいて、4度目がくるまで、さらに厳しい時間を過ごすことになる
産まれてきてよかったと思えることがあるんだろうか、私たちに
T:
Kに介護人やめて欲しい 自分でトイレに行けなくなることもあるし
猶予をもらうために一緒にいたんだからもう意味なくない?
K:ここに住むのはやめる 介護人として通う
翌日来ると絵もサッカーボールもゴミ袋に入れられている
Hの手紙だけは箱に戻し、あとは袋に入れて持ち帰るK
Eは医師から提供を受けるか聞かれて思わず笑う
E:私が? こんなおばあちゃんに?
次郎は今は子ども向けに絵を教えている
E:
最近は高齢者は提供を拒否することも増えたと聞きました
クローン技術が進み、どんどん長寿になって、長過ぎる人生を扱いかねると考える人が増えた
いずれこの仕組みは終わるかもしれない
私たちは、私たちの創り出したものに逆襲されるんですよ
J:やっと夢が叶いますね 本当はずっとそれを望んでいたのでは?
【Tの提供日があと1週間と迫る】
街でHに声をかけられる
サッカーの試合を見に来ないかと誘われTと行く
H:ヨウコウに行く前は活動とかしてたの あなたたちの権利を獲得する
サッカーに夢中になるT ヒロキと呼ばれてる子がいる
H:
私は提供を受けた人たちのインタビューを始めて、あなたたちの存在すら知らない人もいた
あの子の父は、あのヒロキくんの心臓をもらったの
ヒロキくんのことをいっぱい話した
子どもが産まれて、ヒロキって名前にしましたって
ヒロキくんがくれた命だからって
身勝手な善意かもしれないけど、私は少し救われた そこに感謝があることに
産まれてきてくれてありがとうございます!
T:
ウソじゃなかったんですね 世界は僕が思うよりずっと広いって
やっぱり広いんですよ、先生
T:
龍子先生も苦しかったんだろうな
もういいんじゃないかって思った
隣りにKがいてくれれば ちっこい頃も今も
オレの心配をしてくれて それだけで充分幸せなんだって
1つだけ夢が叶ってた ずっとKにもう1回会いたいなって思ってた
コテージで別れてからずっと 夢はもうとっくに叶いすぎるぐらい叶ってたんだ
オレ産まれてきてよかったよ
この世にKがいてよかったよ
会えてよかった
こんな終わり方ができて良かった
M:私をもう離さないでよ!
【提供日】
M:もし今日3度目で終わらなかったら、私、終わりにしてあげてもいいよ
T:じゃあ、出来るだけちゃんと終わるよ そんなことしたくないでしょ
M:平気よ 慣れてるから
M:
トモ、どこ行こうか? サッカーボールに話しかける
(川にボールを流して)行けーーーー! 私もすぐに行くから!
(もう死んじゃったの? 冒頭そんなシーンだったな
【翌年の春】
加藤の遺体を焼く 加藤のメガネも宝箱に入れるとフタがしまらない
K(タマちゃんも終わったと聞いたけど、私には一向に提供通知は来なかった
私は一人になった
宝箱を持ってのぞみが崎に来るとEがいる
宝箱を見せると「まだ持っていてくれたのね!」と喜ぶ
K:どうしてコレを渡していたんですか?
E:
誰にも奪えないものを持っていてほしかった
体は奪われても、想い出は奪えない
支えるよすがになると思って
ありがとうございます 保科恭子さん
K:
でも、みんないなくなってしまって・・・
みんなの忘れ物を預かってるみたい 誰も戻ってこないのに
E:
私は提供すら出来ないポンコツです
何のために生まれたのか
K:(みんな同じなんだ
何のために生まれたのかなど分からず、命は必ず終わる
それが知らされているか、いないかだけの違い
トモ、私もそろそろそっちに行っていいかな? もういいよね
海に入っていくK サッカーボールが流れて戻ってくる
K(こんなウソみたいなことあるんだね
私たちは空の宝箱を抱えて生まれてきて
日々を詰め込みながら歩いていくのだ 終わりまで 明日を