メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

フィギュアスケート全日本選手権2014 開幕SP

2014-12-23 23:55:56 | フィギュアスケート
 

全日本選手権2014 開幕SP
 

・常に世代交代のあった大会
 

 

 

 




・ジャンプは国や地域ごとに異なる~腕の使い方
 


・これからの新星たち

【女子】

・村上佳菜子
 
「今まではベテラン選手がいたけど、これからは自覚を持たなきゃいけない」


・宮原知子
 
「練習が休みの日は何をしてるんですか?」という質問に。今一番したいことは「練習」。


・本郷理華
 

長久保「今まで鈴木明子がどういう練習をしていたか思い出して、それ以上のことをやらないと
    彼女に追いつけないという気持ちになりかけていますね」


・大庭雅(19)
 


・今井遥
 
新潟で一人暮らしをはじめた


超新星現る!~樋口新葉
 
高難度の3ルッツ×3トゥーループが跳べる。これはキム・ヨナの得意なジャンプ。

 

 
「(性格は)負けず嫌いです。ぜんぶ勝ちたい!」

 
今年3月の世界選手権のエキシビションの途中で曲が止まるハプニングがあった。


・鈴木明子の分析

「(バネは)みどりさんのよう。誰にも似ていないところが逆に面白い」

[ポイント]
・トップスピードに持っていくスケーティング技術がワールドクラス
・後半でもスピードが落ちない強靭な下半身
・後半のジャンプの質が高い。無駄のない力の抜けた動き。
・ジャンプにクセがない。
・課題はエッジワークにもっと体の動きを加えること。


【男子】

・村上大介

羽生「また新たなライバルとして嬉しいなと思う。頑張れるカンフル剤になる」


・宇野昌磨
 
山田コーチの秘蔵っ子(秘蔵っ子がいっぱいいる人だねw


・山本草太(14)



・田中刑事




・その他にも期待の選手が続々

・木原万莉子
 

3万人に1人の難病「大腿骨頭すべり症」と診断され2度の手術を受けた。
「“歩けなくなるよ”と言われた時は本当に怖くなりました。2年間の闘病生活の間、家族もスケートの話題を完全に避けていた」
脚の長さが変わってしまい、ジャンプ等に支障が残ったが、2013年、全日本選手権で初出場8位、新人賞獲得。

 


・石川翔子(21)
 
都内の洋菓子店でバイトをしながら練習を続けている

荒川静香が初めて振りつけを担当した♪ミス・サイゴン プレッシャーのあまり実力が出せず後悔が残った。
2013年、現役引退を決意したが、5月に左足首骨折。「もう一度滑りたい!」という思いが強くなった。


・鈴木潤(20)
 
4年ぶりの全日本選手権へ。「全日本は応援が他の大会よりも多い特別な大会」



・羽生結弦くん
 

 


・今後の世界大会


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『輝ける鼻のどんぐ』(河出書房新社)

2014-12-23 23:55:55 | 
『輝ける鼻のどんぐ The Dong with a Luminous Nose』(河出書房新社)
エドワード・リア/文 エドワード ゴーリー/絵 柴田元幸/訳

「その昔、ドングは陽気で幸せだった。
 それがある日、この地を訪れたジャンブリーの娘に恋をした。」

エドワード ゴーリーが他の人の文にイラストを描いた、『ジャンブリーズ』の姉妹作とも言える1冊。
「リメリック詩(五行脚韻詩)」で書かれた文を、柴田さんが周囲の協力を得て、格調高く訳した苦労も吐露されている

『ジャンブリーズ』エドワード・ゴーリー/絵

『ジャンブリーズ』は、リアさんの愛猫フォスに捧げられていたが、本書は、ゴーリーの愛猫3匹に捧げられている。



[あとがき抜粋]
リアは、自分を醜男と思っていた。生涯独身を通したのも、それが大きな原因と思われる。
とくに鼻が大きいことを気に病んでいた。
リアのナンセンス詩には、鼻の大きい人物が繰り返し現れる。

EDWARD LEAR

この写真や肖像画を見るかぎり、普通に見えるけれども・・・
柴田さんが説明する前に、海の波の描写には、明らかに北斎の影響が分かる/驚



[あらすじ]
あるとき、海からジャンブリーズらが現れ、ドングはジャンブリー・ガールに恋をしてしまう。


頭は緑色、手は青色のジャンブリー・ガール。
踊り明かした翌朝、ジャンブリーズらは、海のかなたに去ってしまった。



その日から、ドングはもう一度、彼女に会えないものかと、毎日、毎晩彷徨った挙句、
樹の皮を集めて大きな付け鼻を作り、頭にくくりつけ、中にランプを入れて辺りを照らし、
ジャンブリー・ガールを呼び寄せようとさ迷い歩いた。

 

人々は口々にこう叫んだ。

「ドングだ! ドング!
 さまよえるドングが森をゆく!
 ドングだ! ドング!
 輝ける鼻のドング!」




エドワード・ゴーリーカテゴリーにも追加しました。

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星野道夫『Gombe』(メディアファクトリー)

2014-12-23 14:20:12 | 
『Gombe』(メディアファクトリー)
星野道夫/著・写真

図書館の写真本のコーナーで見つけて、その写真と文章に一瞬で魅入られてから、
1冊1冊噛み締めるように読んでいって、図書館にあるものは、ほとんど読んでしまった。

あとに残ったのは、遺作となった『ノーザンライツ』や、死後にまとめられた本ばかりで、どうしても、手にとる気がしなかった。
私の中では、星野さんはまだ生きていて、アラスカで暮らしている。
先日観た映像の中でも、その家はキチンと保存・管理されていて、いつ家族が戻っても暮らせるようだった。

星野さんの文章は、いつでもアラスカの季節、自分の周りが今どんな景色かを伝える文章で始まって、終わるのが好きだ。
まるで、私信でも届いて読んでいるようで、いつまでも同じ世界、同じ時間が流れているのが感じられる。

今作は、厳寒のアラスカとは真逆の、蒸し暑いアフリカで、ジェーンという自然学者とゴリラ、ヒヒとの交流を写真に撮り、文章に綴っている。
環境の差を超えて、それぞれの自然環境に馴染んで暮らしている現地の人々。
環境保護と、日々家族を支えるために生命を奪い、自然破壊せざるを得ない人たちとの矛盾。

ここにも、星野さんは、すっかり馴染みながらも、俯瞰した目を持ち、
地球上には、さまざまな価値観、暮らしがあることを伝えてくれている。

借りたのは1997/9/30発行の初版で、1冊5700円の大型本。
2ページにわたる写真などは、その場所に実際立っているような感覚になる。
なかなか買うには勇気がいる、このような本を図書館で借りて読めることは本当に有り難い/感謝×5000


【内容抜粋メモ】
 

p12.
そこは遠い大陸だった。その遠さは、できるだけ大切にしたい感覚でもあり、旅慣れなんてしたくはなかった。
世界とか、地球とかいう言葉に、無限の広がりを感じていたいのである。

さまざまな土地を訪れ、速く動けば動くほど、かつて無限の広がりを持っていた世界が有限なものになってゆく。
誰かと出合い、その人間を好きになった時、風景は初めて広がりと深さを持つのかもしれない。

子どもの頃に読んだトム・ソーヤーとハックルベリーの冒険は、アフリカの位置を初めてぼくの頭の中に刻み込んだような気がする。


p13.
私たちが知っている海の音は、本当の海の声ではないという。
浜辺に波が打ち寄せる音、船が波を切ってゆく音・・・。
気球で海原を越えながら、シーンとした静けさの中で聞いたものは、
海そのものが持つ、壮大なうねるような音だったらしい。
ぼくはその本当の海の声を、いつの日か聞いてみたいものだと思った。


p16.
チューリッヒの空港では、友人のミヒャエルと、『心の窓~チンパンジーとの三〇年』の著者ジェーン・グドールが待っているのだ。

  


p18.
日本ではあまり知られていないけれど、ヨーロッパでは、ジェーンを知らない人はいないくらい有名なのだ。



クマの巣穴から顔を出したジョン

ぼくは、アラスカの友人、ジョン・ヘクテルのことを思い出した。
ジョンはアラスカ野生生物局の研究者で、クマのフィールド調査にかけては右に出る者はいない。
ぼくは、ジョンの中のある種のアマチュアリズムが好きだった。

ジョンが欲しい古くなったぼくのカメラの機材と、ぼくが欲しいジョンのコレクションを、これまで何度交換したか分からない。
「おい、ミチオ。300ミリのレンズを探しているんだが、使っていないのあるか?」
「ああ、あるよ・・・そうだな、オオカミの頭骨ひとつでどうだ」
冗談で(だと思うのだが)、先に死んだほうが頭蓋骨をあげることにもなっている(『ツィゴイネルワイゼン』みたい


p19.
ジョンは20代の頃、ピースコアでアフリカに行っているが、オートバイの事故で九死に一生を得、
その時の大手術で脾臓を失い、もう二度とアフリカに戻ることができない。
アフリカの伝染病に対する抵抗力がないのだろう。


タンガニーカ湖をゆくバナナボート


p20-22.
この旅が実現したいきさつは、オーストリアで小さな絵本の出版社を経営しているミヒャエル・ノイゲバウアーが、
ジェーンのチンパンジーの絵本を作ったことがきっかけで、ジェーンはミヒャエルを弟のように大切にしてきた。

同様に、ぼくとミヒャエルも、同じシリーズでクマの絵本を作った時から始まっている。
それよりずっと以前から、共通の友人が日本にいることもあり、初めて会った時から親しくなっていた。

ジェーンは、1年の大半を、研究資金を集めるために世界中を飛び回っている。
ミヒャエルからの電話で
「ミチオ、絶対時間を作れ! 3人の都合がうまく合う時なんてなかなかないんだから。きっと、素晴らしい旅になるぞ!」

誰にも、思い出を作らなければならない「人生のとき」があるような気がする。
わずか10日ばかりにすぎない旅だが、1日1日が珠玉のような大切な時間なのだ。


p23.


飛行機で旅をする時、ぼくは夜行便が好きだった。
眼下を見下ろしていると、凍てついた山々や氷河の陰影がくっきりと浮かび上がっている。
そんな中に、時折り、ポツンとかすかな灯を見ることがあった。
誰かが原野で暮らしているのだ。そう思うと何だかひどく切ない気持ちになって、いつまでもその光から目が離せない。

原野に浮かぶ光にも、大都会を埋め尽くす夜景にも、ぼくは同じような愛しさを感じていた。
それは人間の営みが抽象化され、私たちの存在がひどくはかないものに見えるからかもしれない。


p26.
20代から三十数年の歳月をアフリカで生きたジェーン。

  

風景とは、人の思い出の歴史のような気もする。
風景を眺めているようで、私たちは自分も含めた誰かを思い出しているのではないか。
それぞれの人間にとって、同じ風景がどれほど違って映るものなのだろうか。

チューリッヒの空港で、どこか場違いだったジェーンの姿も、アフリカの風景の中に溶け込んでいる。
私たちは、誰しもいつの間にか風景さえ背負い込んで生きているのだろう。


p28.
タンザニア人でごった返す風景を眺めながら、この大陸が抱える悲劇性をふと思った。
が、アウトサイダーが決めつける客観的な悲劇性と、そこで日々を生きる人々の想いは必ずしも重ならない。
「過酷な自然の中で生きるエスキモー」と私たちが思う時、「過酷な自然」と感じながら生きているエスキモーは、おそらくひとりもいない。
きっと、なんと豊かな世界に生きている、と思っているだろう。

見知らぬ異国にやって来て考えることは、そこで暮らす人々と自分の埋めようのない距離感と、
同じ時代を生きる人間としての幸福の多様性である。

どれだけ違う世界で生まれ育とうと、私たちはある共通する一点で同じ土俵に立っている。
それは、たった一度の一生をより良く生きたいという願いなのだ。

とてもひと言でくくることのできない現実の多層性というものである。


p29.
現在のマイナスの状況さえも、次の新しい時代を獲得するための通らなければならない道かもしれないのだ。

カリブとは、スワヒリ語で「ようこそ」という意味。

人の暮らしも、風が運ぶ匂いも、幸福のあり方も、また違って見えた。
旅とは、今自分がいる場所を確認しにゆく作業なのかもしれない。


p32.


殺風景な部屋にかけられた1枚の写真には、タンザニア政府の要人たちの中に立っているひとりの白人がいた。
ジェーンの2番目の夫、デレック・ブライソンに違いない。

デレックは、第二次大戦中、英国空軍のパイロットで、数ヶ月勤務しただけで、中東で撃墜されてしまう。その時わずか19歳。
脊椎に損傷を受けたが、ハンディを克服した。

デレックはアフリカ民族主義運動に加わり、新生タンザニアに力を尽くし、農業大臣となり、ジェーンと出合った。
ジェーンは、タンザニアでは「ママ・ブライソン」と呼ばれている。
泥棒の多いこの町では、すべての大きな家に見張りとして門番が雇われているが、
ジェーンの家だけは泥棒さえも敬意を払っているという。


p34.
デレックは結婚してわずか5年後に癌で亡くなった。


p35.
「アラスカの蚊は、ただ痒いだけ。何の病気もないんだよ。ヘビや毒虫もまったくいないんだ」


p42.
裸足で遊び回る子どもたち・・・アラスカであれ、アフリカであれ、それぞれの運命の中で生きる人間の風景は、いつもぼくを励ましてくれる。


p44.
生きるために森を切り開かなければならなかった人々にとって、
なぜチンパンジーのために森を守らなければならないのかを理解することは難しかったに違いない。
アフリカにおける人間と自然との関わりは、他の世界に比べ、より切実な気がする。

以前、密猟のフィルムを見たことがあった。
絶滅の危機に瀕するシロサイをオーストラリアへ運び、いつかアフリカが安定するまで、種の遺伝子を守ろうとするプロジェクトだった。
計画は失敗するのだが、アフリカ人の密猟者の獄中でのインタビューで、
1頭のシロサイの角を白人に売れば、家族を何年間も養えるというのだ。
なぜ生命を賭けてまでも密猟をするのか、そのわけが少し分かったような気がした。


p51.

問題児フロド

「フロドは、ゴンベの森でこれまで最大のチンパンジーだ。立ち上がると、ほとんど人間と同じ大きさだ。
 ということは我々の5~8倍の力を持っているということだからね」

もしフロドを動物園に送ったならば、ゴンベの森の未来へつながっても、
それはジェーンが目指してきた自然と人間の関わりに相反することである。


p61.
ジェーンが最後にゴンベの森を訪れてからもう半年以上が経っていた。
資金集めや講演のため、彼女の生活は旅の連続だ。
「この9年間で1ヵ所に留まったのは、長くて3週間なの」と言う。

今回の短い旅でジェーンがどうしても会いたかったのがフィフィだった。
フィフィは、ジェーンが35年前にゴンベで研究を始めた時に出合ったチンパンジーの中でただひとりの生き残りである(フロドの母親




p68.
夕方、キャンプに戻ると、私たちは素っ裸になって、タンガニーカ湖に飛び込んだ。
世界で2番目に深いこの湖が私たちの水浴びをする場所だった。
今はもうワニの心配はないが、危険なのはウォーターゴブラ。命を救える血清がない。

タンガニーカ湖は、世界でもいちばん大きな、汚染されていない湖水だと言われている。


p71.
ジェーンがチンパンジーの調査のためゴンベの森へやって来た時、
彼女は生物学のバックグラウンンドを何も持っていなかった。
その後ケンブリッジ大学で博士号は取ったが、彼女をずっと支えてきたものは、
卵を産むメンドリをじっと見つめていた5歳の頃の自然への想いではないだろうか。


ザイールのハンターが捕らえた孤児のゾロとミチオ


p74.
ぼくが子どもの頃に頭を悩ませていたのは、北海道のクマの存在である。
自分が日々、町の中で暮らしている同じ瞬間に北海道でクマが生きている。

その不思議さは、自分の存在が消えてしまうとさらに不思議なのだ。
つまり、クマと出合うのではなく、その風景を天空から見ている自分を考えることで、
人間のいない世界に流れる自然の気配を想像する不思議さである。

それはすべてのものに平等に同じ時が流れている不思議さだった。


p75.
今振り返ると、子どもの頃に抱いた何でもない想いが、どこかで自分をアラスカへと運んで行ったような気がする。
子どもの頃に少し引っかかったこと、漠然とした想いが、その人間の人生を決めてしまうことがあるのだ。


P78.
 

タンガニーカ湖にはダガーというイワシ類が生息していて、漁民は夜間に船を漕ぎ出し、ランプの明かりで群れを集めて、網ですくいとる。

ぼくは網をつくろう若者に「ジャンボ!」と声をかけ、彼もまた「ジャンボ!」と笑みを返してくる。
どんな人生を送ってきたのか、どんな夢を抱いているのかも知らぬ人間同士が、ふと、お互いの人生の一点で交錯する。
その一瞬は考えてみると、かぎりない不思議さをも秘めている。


p84.
ジェーンのスケジュールは信じ難い。時には1日に4、5件も講演や会議をこなすという。
それなのに、1993年には研究所が破産寸前の状態にあったというのだ。


p87.
ゴンベ周辺に暮らす人々は、ハ族、ルンディ族、ベンベ族に分かれ、農耕、漁業で暮らしを立てている。
けれども、大きな漁船がタンガニーカ湖に入るようになってからは、魚がずいぶん少なくなってきたとも聞いている。

エスキモーやアサバスカンインディアンなど、アラスカ先住民の暮らしは急速に変わっていても、
彼らを包み込む自然は太古の昔と何も変わってはいない。
彼らはピラミッドも神殿も建てはしなかったが、自然を変えなかった。
狩猟民が持つ自然観は、私たちが失ってきたひとつの力である。


p96.
ゴンベの森は、わずか50平方kmというタンザニアで最小の国立公園。
チンパンジーの保護区は、三方が村や畑で囲まれ、もう一方の境界は1000人を超える漁師が野営する湖岸なのだ。

1960年、ジェーンがゴンベにやって来なければ、チンパンジーは生息地を失っていたことは間違いない。
当時、住民の間で森を開墾できるように保護区の指定を解除してほしいという動きが持ち上がっていたのである。


p100.
ジェーンから「今何をテーマに撮っているか」を聞かれて、なるべく丁寧に答えようとした。

「バッファローとともに生きていたアメリカインディアンの世界が、もう遠い昔に消え去り伝説となってしまった。
 この100~200年で、かつて人間が持っていた、そこに立ち尽くしてしまうような畏怖や神秘を感じる自然を、
 ものすごいスピードで失ってきたような気ががするんです。
 もっと早く生まれてくれば、という想いがいつもどこかにありました・・・」


p101.
ツンドラの彼方に1頭残らず消えてゆくカリブーの大群を見ていると、この自然がいつまでも変わらないようにと祈りながら、
同時にひとつの時代を見送っているような悲しさもありました。
北極圏の油田開発がこの土地を脅かしつつあるのです。
でも、とにかく、自分は間に合ったと思いました。
新しい時代を迎える中で、カリブーや極北の狩猟民はどうなってゆくのか、人間はどんな選択をしてゆくのか、とても興味があるのです。


p104.
昔、タンガニーカのオルドバイ峡谷で、ルイス・リーキー博士の発掘作業に加わったことがあったの。
彼は人類学者で、古生物学者で、セレンゲティにいた先史時代の生物についてずっと調査し、あの有名な猿人の頭骨を発見したの。


p105.
私はまだ若く、アフリカにやって来たばかりで、何か動物に関わる仕事を探していた。
リーキーとの出合いは私の一生を変えていった。あの日々は忘れられない。

仕事後、散策していたら、背後に1頭の若いオスライオンが十数メートルの近くで私たちをじっと見つめていた。
友だちは草むらに隠れるようにと言ったけど、私はこのままゆっくり進むべきだと思った。
ライオンは100メートルほど後をついてきて、わたしたちが谷を下りて平原を上っていくのをじっと眺めていたわ。
あの時のことは、今でも思い出す。

ひとりの人間の一生の記憶の中で、光を放ち続ける風景とは、一体何なのだろう。
忘れ難い思い出がうそのように遠く去り、なんでもない一瞬がいつまでも記憶の中で生き続けることが、きっとある。


p107.
ルイスは、タンガニーカ湖のほとりに住む野生チンパンジーの暮らしを知ることが私たち人間自身を知るきっかけになるだろうと説く。

人と人が出合うということは、限りない不思議さを秘めている。
あの時、あの人に出合わなかったら、と人生をさかのぼってゆけば、
合わせ鏡に映った自分の姿を見るように、限りなく無数の偶然が続いてゆくだけである。
が、その偶然を一笑に付するか、何か意味を見出すかで、世界は大きく違って見えてくる。

彼女はまさか自分の生涯をここで費やしてしまうとは想像しなかったに違いない。
ぼくは、それぞれの人間がたどり着く、たった一度の人生の不思議さを思わずにはいられなかった。


p111.
「フロドはいい子だよ。ただジェーンと遊びたがっているだけなのさ」

「昔はもっとずっと森が続いていて、天気も違ったな。今よりずっと雲があって、霧があった・・・」

私たちはある風景に魅かれ、特別な想いを持ち、時にはその一生すら賭けてしまう。
風景とは、ひとつの山であったり、美しい川の流れであったり、
その土地を吹きぬけてゆく風の感触かもしれない。
人間がどれだけ想いを寄せようと、相手はただ無表情にそこに存在するだけなのだが・・・。
私たちの前で季節がめぐり、時が過ぎてゆくだけなのだが・・・。


p116.

いったん怯えて姿を消していたフィフィにジェーンは、最後の日に再会する。


p117.
ジェーンは、デレックの死後、しばらくの間、ゴンベの森に引きこもって、
データもとらず、ただチンパンジーと一緒にいるだけの時を過ごした。
そうして精神が次第に回復するにつれ、チンパンジーとこれまで以上に直感的に感じ合えるようになり、
自然界の波長に自分自身の波長を合わせて感じとれるようになったのだという。




p124.
ナイロビの町は、まるでヨーロッパのようだった。ホテルはセレンゲティへサファリツアーに行く観光客でごった返していた。
ナイロビでのジェーンの仕事は、新しくできたチンパンジーの孤児のための保護施設を見に行くことだった。

ジェーン・グドール研究所は、野生のチンパンジーだけでなく、動物園や研究施設に飼われているチンパンジーの待遇改善にも取り組んでいた。
そして今、母親や仲間のチンパンジーから引き離されて行き場を失った子どもたちのためのサンクチュアリを作る計画も進められている。

孤児の多くはザイール東部で生まれ、母親が撃ち殺された後、ブルンジに密輸入された哀れな子どもたちで、
その後、孤児は施設で引き取られ、2つのグループに分けてスウィートウォーターズに輸送された。

最後の夜、友人宅に夕食に招かれて、ジェーンは少し「ルーツ・アンド・シューツ(根っこと新芽)」の話をした。
それは、子どもたちと若い世代のための、自然の理解、未来の人間と自然との共生への正しい道の模索を呼びかける活動で、現在、世界30カ国以上で展開されている。
私たち一人ひとりが一生において果たす、それぞれ大切な役割を持っていて、
もしそうしたいと思って努力をすれば、この世界をほんの少しずつ良い方向へと変えることができるという願いだった。

 


[ジェーン・グドールの著書]
・『野生チンパンジーの世界』(ミネルヴァ書房)
・『森の隣人~チンパンジーと私』(朝日選書)
・『心の窓~チンパンジーとの三〇年』(どうぶつ社)
・『チンパンジーの森へ』(地人書館)


本書の原稿は、星野氏がカムチャツカ撮影行に旅立つ前日、1996年7月21日に脱稿した。
※本文中のザイールは、1997年コンゴに変わった。


[ジェーンあとがき~ミチオがそこにいるだけで]


過酷なハイキングの仲間は他に4人いたが、ミチオは決して誰にも、重い荷物を運ぶ手伝いをさせなかった。

ゴンベには、3つの群れをなす合計約150のチンパンジーしかいない。
浜辺に住む人間の急速な増加と、農地の拡大により、他のチンパンジーからかなり隔離された状態にある。
そのために遺伝的変異が充分にないので、ゴンベのチンパンジーの長期的存続は危ういと思われる。
しかし、公園内の不法伐採はなく、密猟もほとんどない。



アフリカの他のチンパンジー生息地では事情は異なり、チンパンジーが次々に姿を消している。
理由は、人間の領域の激増、製材業者による大規模な伐採、食料またはペット市場に出す目的で行われる子どもの捕獲などだ。

著名な野生生物写真家のミチオがゴンベに来ると聞いて、私は大喜びした。
彼ほどの力量の写真家が強い関心を持って関われば、必ず野生チンパンジーの助けになると感じたからだ。

ミチオがそこにいるだけで、あたりは穏やかで優しい雰囲気に包まれた。
チンパンジーはミチオのそばでは、いつもリラックスしていた。こんなことはあまりない。
動きの激しい人や、声の大きな訪問者がいると、チンパンジーは緊張する。
なによりもミチオは、チンパンジーに敬意を表し、そのことを彼らは直感でわかっていたのだ。

 

ミチオの死を、私はまったく信じられない思いで聞いた。
彼はあまりにも生きる喜びにあふれていた。

いつの日か、アラスカへ行ったなら、そこでミチオの存在を強く感じるだろうと信じている。
そして、ほんのわずかでも彼の魂がゴンベにも残っていると思いたい。
ミチオは、いつか再びゴンベでチンパンジーと一緒に過ごしたい、写真も撮りたいと語っていたので。

1997/1/7


[ミヒャエル・ノイゲバウアー~ミチオが撮るもの]
初めてミチオの写真を見た時、この写真家はなにか違う、
あわただしく短期間で目的を達成しなければならない写真家の写真とはなにか違う、と感じた。
ミチオはまず、大自然とその創造物に畏敬の念を抱いた。

心を打つ「時と場とその空気」をミチオは撮影した。
謙虚に、根気よく、なにも乱さずに、自分自身その一部になって。
そうすることの喜びが彼の表情にあふれていた。

ミチオはまた、この世を信じられないほど美しい世界にできる、隠された小さな宝を見出す名人だった。
決して消え去ることのない大切ななにかを教えてくれた、ミチオ。
そして、あの笑顔。ミチオを思うたびに、あの笑顔が浮かぶ。

1997/2/14 ゴンベにて




[青木久子(絵本コーディネーター)~はるかなる旅]
ミヒャエルに会ったのは、二十数年前、フランクフルトとボローニャの国際書籍見本市
星野さんとの出合いは、1987年、神田のそば屋だだった。
私もゴンベの旅に一緒に行く予定だったが、阪神淡路大震災で断念した。

1996年8月8日の夜。電話で悲しい知らせを聞き、頭が混乱して、なにがなんだかわからなくなった。
しばらくすると、ああ間に合って良かったという思いがわいてきた。

星野さんは結婚前、仕事がうまくいっても「なにか大切なものが欠けているんです」と、とても寂しそうだった。
それが、良き伴侶、直子さんを得て、翔馬くんが誕生。
星野さんは、自分がいなくなる時に、写真のフィルムは1枚も残らなくてもいい、家族がいれば、という意味の文をどこかに書いていた。

ずっと前に星野さんは、はるかなる旅に出発していたのだと思う。親友を山の事故で亡くした学生時代に。
あの事故の後、1年近く思い悩んだあげく、自分を解き放ち、大きな流れに身を任せ、
なにも思いわずらうことなく、一瞬一瞬を心のままに生きていた。
だからこそ、あのような写真、あのような文章が残されているのだと思う。
そして今も、星野さんははるかなる旅を続けている。

くり返し、くり返し、星野さんが書いていた「生きるものと死すものとの境は、一体どこにあるのだろう」という思いが、私の頭の中をめぐる。

1997/5/11




コメント

星野道夫さんまとめ

2014-12-23 13:58:21 | 
妻の直子さんが編集した道夫さんの主な著作メモ(★は既読、ブログにあり

★グリズリー アラスカの王者 平凡社 1985
×アラスカ 光と風 六興社 1986(絶版。福音館日曜日文庫と同じ?
★ムース 平凡社 1988
★アラスカたんけん記 福音館書店 1990
★Alaska 風のような物語 小学館 1991→大型本にて一時返却
★Alaska 極北・生命の地図 朝日新聞社 1990
★イニュイック(生命) 新潮社 1993
★アークティック・オデッセイ 新潮社 1994
★アラスカ 光と風 福音館書店 1995
★旅をする木 文藝春秋 1995

★森へ 福音館書店 1996
★ナヌーク贈りもの 小学館 1996
★森と氷河と鯨 ほたるの本 ワタリガラスの伝説を求めて 世界文化社 1996

ノーザンライツ 新潮社 1997 遺作(図書館にあり
★GOMBE メディアファクトリー 1998
★クマよ 福音館書店 1998
★星野道夫の仕事(全4巻) 朝日新聞社 1998
長い旅の途中 文藝春秋 1999
アフリカ旅日記―ゴンベの森へ メディアファクトリー 1999

★Michio's Northern Dreams(全5巻) PHPエディターズ・グループ 2001
星野道夫の世界 日本通信教育連盟 2002
★Alaskan Dreams(全3巻) 阪急コミュニケーションズ 2002
星野道夫著作集(全5巻) 新潮社 2003
魔法のことば 星野道夫講演集 スイッチ・パブリッシング 2003
アラスカ永遠なる生命 小学館文庫 2003
ぼくの出会ったアラスカ 小学館文庫 2004
未来への地図 朝日出版社 2005
LOVE in Alaska 星のような物語 2006
カリブー 極北の旅人 新潮社 2009
こだわり人物伝 2010年8・9月 植村直己 NHKテレビテキスト 知楽遊学シリーズ


★星のような物語 DVD



【ブログ内関連記事】
『森へ たくさんのふしぎ傑作集』
『Gombe』(メディアファクトリー)
『アークティック・オデッセイ 遙かなる極北の記憶』(新潮社)
『ノーザンライツ』(新潮社) vol.1
『ノーザンライツ』(新潮社) vol.2


『アラスカの詩 めぐる季節の物語』
『アラスカの詩 極北に生きる人びと』
『アラスカの詩 アラスカの詩『夢を追う人』

Alaskan dream 1 『星の物語』
Alaskan dream 2 『風の物語』
Alaskan dream 3 『愛の物語』

『星野道夫の仕事 第1巻 カリブーの旅』
『星野道夫の仕事 第2巻 北極圏の生命』
『星野道夫の仕事 第3巻 生きものたちの宇宙』
『星野道夫の仕事 第4巻 ワタリガラスの神話』

『Alaska 風のような物語』
『旅をする木』
『アラスカ 光と風』
『イニュニック 生命』
『アラスカ 極北・生命の地図』(朝日新聞社)

『アラスカたんけん記』
『ナヌークの贈りもの』(小学館)
『ムース』
『グリズリー アラスカの王者』
『森と氷河と鯨 ほたるの本 ワタリガラスの伝説を求めて』
『クマよ~たくさんのふしぎ傑作集』星野道夫
未来への地図 朝日出版社 2005


Michio's Northern Dreams 1『オーロラの彼方へ』(PHP文庫)
Michio's Northern Dreams 2『ラブ・ストーリー』(PHP文庫)
Michio's Northern Dreams 3『最後の楽園』(PHP文庫)
Michio's Northern Dreams 4『森に還る日』(PHP文庫)
Michio's Northern Dreams 5『大いなる旅路』(PHP文庫)
『Michio's northern dreams 6 PHP文庫 花の宇宙』(PHP研究所)

『カリブー 極北の旅人』(新潮社)


『星野道夫と見た風景』(新潮社 2005)
『NHKテレビテキスト 知楽遊学シリーズ 植村直己』 9月 星野道夫


星のような物語 DVD


星野道夫写真展 『アラスカ 悠久の時を旅する』


【映像】

父と子のアラスカ 星野道夫 生命の旅@BS1スペシャル


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ドラマ10「さよなら私」

2014-12-23 13:10:44 | ドラマ
ドラマ10「さよなら私」(2014年10月14日~12月9日)
脚本:岡田惠和
主題歌♪おんなじさみしさ/平井堅
挿入歌♪Love is…/Olivia Burrell

出演:
星野友美(41):永作博美
早川薫(41):石田ゆり子
三上春子(41):佐藤仁美

星野洋介:藤木直人
星野健人:橋來
三上光雄:尾美としのり ほか
遠山冬子:谷村美月
吉澤弘子:りりィ

「あさイチ」に永作さんがゲスト出演して、ドラマの番宣をして、ドラマ10シリーズはいつも見応えのあるものばかりだから、
きっと泣ける話だろうなと思って予録して、今ごろまとめ見。
もともと連ドラを見る習慣がないから、全話録画して、観たいタイミングで一気に観るほうが好きなんだよね

意外にSFだし、題材もがん、家族、不倫と連ドラにありがちだし、
乳がんだって、早期発見ならちゃんと治る病気だと、希望のある闘病話にしてほしかったってのもあるけど、
なんだかんだ見入ってしまったのは、出演者の演技力か。

まったく対照的な性格の2人の体と心が入れ替わり、しかも元々三角関係で、遡ればややこしい親友同士で、
それぞれの真逆の生活を続けるうちに慣れてきてから、また元に戻るっていう、なんとも難しい役どころを演じ切った2人の女優さんがスゴイ。

尾美さんが、またいい味出してるなあ。階段落ちして、体と心が入れ替わるって、まさに大林監督映画の『転校生』じゃん!
それつながりで出てたのかな?

藤木さんは、『ホタルノヒカリ』の部長役のイメージで定着してたから、
今回の、クールで、フシギな理論を持っている役は、まったく別人に見えたほど/驚

キャリアウーマンvs主婦。
女の人生の分かれ道の典型だけど、どっちを選んでも苦労と幸せは半分半分。
選んだのは自分で、本当はいつでも選び直すことはできるんだけどね。


【内容抜粋メモ】(ネタバレ注意

●第1回 彼だけはやめて
星野友美(41):都市計画の仕事をする優しい夫・洋介、賢い男の子・健人と、誰が見ても幸せな家庭の主婦だったが、セックスレスに悩んでいた。
早川薫(41):映画プロデューサーとして、苦労して今のポジションを勝ち取った仕事人間。洋介を友美の夫と知らずに不倫していた。マンションで一人暮らし。結婚する気はない。
三上春子(41):高校時代から目立たないが、明るい性格で、おっとりした友美、きつい性格の薫の間をとりもつ役。今は2人の男の子の母。
春子の夫・光雄は、控えめな性格で、足の不自由な冬子と不倫している。

同窓会で数年ぶりに会った親友3人。春子は夫が静岡から東京に転勤になり、引っ越してきたからいつでも会えると大喜び。
二次会でも昔を思い出す3人。

トモミ「穏やかに歳をとっていきたい。誰かと比較したり、ねたんだりする人生はイヤなの」
優等生タイプなのは、厳しい母の教育のせい。

カオルが何気なく「健人は、トモミの髪をつかんで寝るんでしょ?」と言ったが、誰にも話していないため、夫との仲を疑うトモミ。
勘の通り、洋介がカオルの家に入るところを見てしまう。

高校時代、カオルといつも一緒にた階段の上で問い詰める。
「洋介だけは止めて。羨ましくて奪ったんでしょ?」
「一人の男として好きなの。洋介のほうから誘ってきたのよ。家庭を壊すつもりはない」

トモミはカッとなって揉み合いになり、階段落ちして気づいたら、2人は体と心が入れ替わってしまった。
そのまま仕方なく、健人を迎えに行くトモミ(中はカオル)。
カオル(中はトモミ)は洋介から「会いたい」とメールが来て、断れなかった。

(あんな長い階段から落ちたのに打撲もないなんて・・・



●第2回 認めたくない喜び
カオル(中はトモミ)「なんで私が一人ぼっちにならなきゃいけないの?」
トモミ(中はカオル)「このポジションに就くまで私は必死でやってきた。失業させないでよ。健人は命懸けで守るから」

冬子は、喫茶店の仕事を辞めて、ミツオを追いかけて東京まで来た。

 

それが嬉しくて、一人でにやけて飲んでいたら、洋介と知り合い、
「お互い他人同士なんだから」と不倫のぶっちゃけ話で盛り上がる。



●第3回 秘密
トモミ(中はカオル)の髪をつかんで眠る健人に「いいね、君は掴まるものがあって」

冬子の家にいりびたるミツオに、家族の温かみを思い出させようと、ハルコはトモミの家でホームパーティを開く計画を立てる。
そこで、ミツオと洋介はバッタリ会ってビックリするが、初対面を装う。

だが、カオル(中はトモミ)は、耐え切れずに途中で家を出る。
カオル(中はトモミ)「なにしっかり母親になってるの!? 楽しんでるでしょ、今の生活」
トモミ(中はカオル)「健人のこと愛してる。でも自分のコじゃない。その気持ち分かる!?」

大ゲンカをして、互いに「絶対見ないで」と約束しあった箱を開けると、高校時代の思い出のハンカチが入っていた。
高校の時、第一志望に落ちて絶望し、登山で迷った時、自殺しようとしていたトモミをカオルが助けた。
カオル「これまでこんなこと言ったことないんだけど、私の友だちになってくれない? 友だちがいれば乗り越えられるでしょ、大抵のことは」
トモミ「いいよ」



●第4回 別れの予感
トモミ(中はカオル)は、健康診断に行って結果を聞き忘れていたため、病院に行くと末期の乳がんだと言われる。

ミツオは洋介にハルコに不倫がバレたと相談する。
洋介「とるべき方法は3つ。1.ハルコをとる。2.フユコをとる。3.どちらも失う。
   楽しいだけの時間は終わったんですよ。僕は覚悟を決めてます。ジタバタするの嫌いなんですよ」

ハルコは2人に相談する。
「私、自分が選ばれる自信が全然ない。きっと相手の女性は自分より若くて美人にきまってる」

1年前、洋介はカオルに言った。「トモミにセックスは似合わない。家ではちゃんとしていたいんだ」
トモミ(中はカオル)「イヤな女だな、私。勝ったような気でいる。これは天罰なの?」
「もし、私がいなくなったらどうする? 洋介は大丈夫だよね。でもケントには母親が必要だよね」

カオル(中はトモミ)は、トモミ(中はカオル)に、また同じ階段から落ちたら元に戻れるんじゃないかともちかける。
トモミ(中はカオル)は、一度、流産し、子どもが産めない体になったと打ち明ける。
「母みたいに子どもを捨てるような人になりたくないって思っていたのに、流産した時ホッとした天罰」
乳がんのことを話し「あなたの体と、私の心は死ぬのかもしれない」


●第5回 罪と罰
高校の「生活発表会」で、カオルは王子と姫が入れ替わってしまうストーリーを書いた(たくさん伏線があるねえ
王子「私は彼女を必ず守る。あなたのためなら死んでもいい!」というセリフを今でも守ろうとしているカオル。

カオル(中はトモミ)「勝手な思い込みで私の体を殺さないでよ。泣けばいいじゃない。誰だって怖いに決まってるよ!」
トモミ(中はカオル)「怖いよ。助けてよ」
カオル(中はトモミ)「カオルがこの世にいなくなったらイヤだ。がんばろう一緒に」

カオル(中はトモミ)は、久々、母を訪ねる。母はカオルも嫌っていた。カオルの母はカオルを捨てて出て行ったから。
「もうあんなコと付き合うなってゆったら、今度悪口を言ったら二度と口をきかないなんて言ったわ。
 私は私なりに愛していたけど、厳しくしすぎてしまった。私の仕事だと思って。一人よがりの子育ては失敗だった。
 あのコをよろしくね。私に似て誰にも甘えられないのよ」

(この年代の母と娘の確執って、みんな同じだなぁ・・・

ミツオはまた洋介に相談する。
洋介「修羅場になってから出す答えは冷静じゃない。後で絶対違和感が残る。だからそうなる前に決めておいたほうがいいですよ」

乳房の切除手術しかなくて、ハルコにも話す。「私たち、みんな一生懸命生きているのにね」
(マンモグラフィーもイヤだし、MRIのあのガッタンガッタンって爆音はどうにかならないものかねえ・・・

トモミ(中はカオル)「もし、私が死んだら、すべてを話して、洋介の奥さんになって。ケントのママはあなたなんだから」

カオル(中はトモミ)の家に来た洋介に、トモミのがんの話をしてしまう。
「なんで、そんなに余裕のある顔してるの? 不倫がバレるのも想定済み? 世界はすべてあなたの想定ないじゃない!
 あなたに言わないのも、教える価値もないサイテーの夫だからじゃないの!?」


●第6回 ママになりたい
慌てて家に戻る洋介。
トモミ(中はカオル)「カオルに聞いたの? お遊びは終わり? そう言ってあなたを送り出した女の気持ち考えた?」

両親のケンカを見て、不安になっているケントを元気づけるために、幼稚園をサボって海に連れて行くトモミ(中はカオル)。
温泉旅館に泊まって、カオル(中はトモミ)も呼ぶ。

「私、言いたいんだ、あのコに病気のこと。トモミも言ってたじゃない?
 産んだから母親になるんじゃない。母親になろうと努力したからなれるんだって。
 私、ちゃんとあのコの母親になりたい。見届けてほしいの」



ケントに話し、洋介、カオル、トモミの3人で話し合う。

洋介「2人とも愛してる。君たちには僕には分からない絆がある。カオルにトモミを支えてほしいんだ」

手術当日。カオル(中はトモミ)「悪くないおっぱいだったよね」(乳房を残す選択はしなかったのかな?



●第7回 女と男
トモミ(中はカオル)「このままだとしたら、私はケントの母として暮らす。あなたは洋介と暮らす、女として。私は母になって、あなたは女に戻る」
その決断を洋介に話すと「それが君たちが幸せになる道なら」と納得する。

ハルコはミツオから別れ話をされる。「子どもは私に押しつけるワケ?」
実際、フユコと暮らし始めると、今度は家庭が恋しくなるミツオ。

 

ミツオ「どっちを選んでも地獄なのかもしれませんねえ、不倫なんてものは」
洋介の状況を聞くと「なんだかフランス映画みたい。僕なんかにはさっぱり分からないって意味で」
洋介「翻弄されたくないから、全部受け入れて、楽しもうと思って」

フユコの誕プレに、洋介から教えてもらった高級レストランに行くと、ハルコ、カオル、トモミの3人とバッタリ会ってしまう。
ハルコはフユコに「旦那なんかあなたにあげる」と言い放つ。

ハルコ「私はいつも2番目。それでいいと思ってた。私がこの男を選んだのは、私より冴えなかったから(w
    夫にとって私は女神だった。そうじゃなくなったら意味がない」

フユコ「私も同じです。この人なら自分を大事にしてくれると思った。この人には次はないから。
    事故で足を悪くしてから自信をなくして、最初に奥さんを見に行って負けないと思った。油断全開だったから。
    でも、転勤で別れを告げられた時、今までの時間を返せ!と思いました」

ハルコ「しっかり介護してあげてね。古くなって返品されても困るから」

トモミ(中はカオル)の検査結果は転移が見つかり「ステージ4」だった。「私、死ぬみたい・・・」



●第8回 誰のための命
トモミ(中はカオル)「私だって、誰かのためになんて死にたくない。でも、あなただけは別なの。
           あの時、友だちになってくれて本当に助けられたのは私なんだと思う。あなたがいたから生きてこれた」

みんなを集めて、トモミ(中はカオル)は、「みんなで一緒に暮らそう!」と提案する。

洋介「軽蔑してますよね、僕のこと」
ハルコ「前だったら不倫って間違ってるって思ってたけど、旦那は悪い人ではない。どうにもならないこともあるんだなって。
    こうして周りを見てると、みんな幸せそうで、なんの悩みもないみたい。
    トモミに不幸は似合わない。それにカオルが心肺。双子みたいなものだから。男のことなんか関係ない。だって親友なんだから!」

ハルコは、ミツオの子どもを妊娠していることに気づく。

トモミ(中はカオル)「生まれる命があるのは、嬉しいよ
カオル(中はトモミ)「死ぬのが前提みたいに言うのは止めて! 私はカオルなんかじゃない! 自分に戻りたい!
           どんな人生でも、自分で引き受けたい。じゃなきゃ生きてることにならない

翌朝、起きると2人は元に戻っている。



●最終回 幸せな家族
それぞれの生活に戻り、実家にもトモミとして帰り、がんのことを母に話す。

母「親不孝ね。親より先に死ぬなんて」

トモミ「私、お母さんのことキライだった。厳しくするのは愛情だって分かってたけど。
    期待に応えられずに逃げた。カオルみたいになりたいと思った。辛くてもウジウジしないで生きられる人。
    でも今度は逃げなかった。だから、最後に褒めてください。よく頑張ったって。お願い

(私も“褒めてほしい”と話したな。でも、なんだかんだ説明しても、母親には理解できないんだ。でも親子の愛情は変わらない

 

トモミは車イス生活から、抗がん剤の副作用による脱毛、そして自宅介護へと移っていく。ケントに

「ごめんね、ママね、もうすぐバイバイなんだ。でもいなくなるワケじゃない。
 ママはカオルの中にいるの。ずっとそばにいるの。だから寂しくないね」

カオル「私、ケントの母親になるよ。でも洋介の奥さんにはならない。私、母親になるなら、男なんて要らないの」

トモミ「私、思うんだけど、神さまって優しいね。フツーに死んだら、こんな風に子どもを託せないワケで。
    でも、カオルは一度、ケントの母になってくれてるワケで。その体、私だったんだよね。
    おやすみ、私。さよなら、私」


 
2つのハンカチを縫い合わせて、ケントのお弁当の包みにするカオル


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イエラ・マリ展 字のない絵本の世界@板橋区立美術館

2014-12-21 23:55:57 | アート&イベント
 

イエラ・マリ展 字のない絵本の世界@板橋区立美術館
会期:2014年11月22日(土)~2015年1月12日(月・祝)
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(ただし11月24日・1月12日は祝日のため開館し、11月25日は休館)、12月29日~1月3日
観覧料:一般650円 高校・大学生450円 小・中学生200円

 

図書館でチラシを見かけ、「アートシーン」でも紹介されていて気になったから行ってみた。

イエラ・マリ


 



いちばん観たかったのは、この『木のうた』。巨樹ファンとしては、この構図に惹かれた。
移りゆく季節。樹は定点観測のように同じ場所にある。
小動物が実を集めて、冬ごもりの準備をしたり、鳥が巣立つ様子が描かれることで静かにゆったりした時間が流れている。



『にわとりとたまご』

こちらも、鶏から卵が産まれて、孵り、成長する様子を描いた。「卵の中の雛が人間のようだ」という理由で絵本化を拒まれた。

他にも、日本女性との交流、交わした手紙、デザイナーとしての才能、スカーフの模様もステキだった。


駒形克己と見るイエラ・マリ展
“本展図録やディスプレイの一部をデザインした駒形克己さんの特別ギャラリートークです。”2014年12月21日(日)午後3時より~

駒形克己

入ったら、ちょうどトークイベントが始まるところだった。
1Fの講義室でやるのかと思ったら、実際の展示物があるロビーから始まって、
途中から第2展示室に移動して、実際の絵本、原画を観ながら、
しょっちゅう館内のスタッフの方に「こんなんでいいですか?」て尋ねていて、
ラフな雰囲気で話される、とても感じのいい方だった。

国内外をあちこち飛び回っているようで、
「昨日、福岡から戻ったばかりで、風邪をひいていまして、でも、インフルエンザの検査をしたら陰性だったので、それは大丈夫です」てw

自身もデザイナーで、パソコンで処理する絵本づくり以前の話など、とても興味深かった。

現在は、デザイナーを目指す学生に講義をしている傍ら、小児医療関連の活動もされていて、
「とても小さく産まれた命が、ケースの中に入れられて頑張る姿を見ているといたたまれなくなるが、
 世の中、『勝ち組』だけじゃなく『弱いものへの視点』も忘れてはならない」などの話にはグッときた。

ご自身も大病をされたとか→ブログ参照


イエラ・マリと、その作品について
「美術学校では、肘の絵ばかり描かされた」というマリさんw
独学で絵を学び、同じ学校にいたエンツォ・マリと結婚して2人の子をもうけたが、後に2人は離婚してしまう。
離婚してからは、家に閉じこもってふさいでいたという。亡くなったのは、今年の1月。

エンツォ・マリ

一生に8点しか本を出さなかった寡作な絵本作家。
マリを支えたのは、彼女の絵本をほぼすべて発行した「エンメ出版社」と、担当した女性の存在が大きかった。


「あかいふうせん」について


赤い丸だけの表紙は、2パターンある。風船のゴムの部分がついているものと、ついていないもの。
ついていれば風船とすぐ分かるが、私はついていないほうが好きです。それだけ想像の余地がある。

とくに観て欲しいのは“余白の美しさ”。当時は、文字のない絵本、これほど大胆な構図はなかったため、なかなか認められなかった。
コンピューターのない時代。色指定もマリさんがやって、完全に想像の世界なのに、仕上がりは完璧。


『たべちゃうぞ』に込められたメッセージ


原題は「食べるから食べろ」という意味がある。
弱肉強食の食物連鎖をユニークに描きながら、“循環”“共生”の大切さを説いているのではないかと思う。

今回、天井から吊るされた『たべちゃうぞ』の原画をプリントしたオブジェも、そういった連鎖を丸く表現してみたとのこと。


「ものづくり」の覚悟
大量生産の時代。絵本もコンピューターでカンタンに色づけできるようになった。
私は、インターネットやフリーペーパーには反対の立場をとっている。
どんなに安くてもお金を出して買う価値のあるものをつくる。
これからクリエイターを目指す若い人たちには、そう教えていきたい。

パンフレットも駒形さんが関わって、広げると赤い円と、白い円が出てくるしかけになっていて、
「自分なりに循環をイメージして作った」のだそう。買った人には本人直筆サインがもらえた。2000円。



字のない絵本コーナー

児童書が好きで、図書館や書店をよく見て回るけれども、こんなに字のない絵本がたくさんあるのは知らなかった/驚

『狂人の太鼓』リンド・ウォード

『ウエスト・ウイング』エドワード・ゴーリーもありました(やっぱり!

ジャック・タチのユロおじさんの字のない絵本もあった! すごく面白かったのに、ヒットしないな


カフェ・ボローニャ
 

ここに寄るのも毎回楽しみにしている。今回、注文したのはスープセット。アボカドサラダもついて350円!
ほうれん草ほか、いろんな野菜が入ってて、なんとも言えない滋養と愛にあふれたスープ


ここで手づくりで焼いているパンも美味しいんだよねv

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【羽生くん関連ニュース】

2014-12-21 23:55:56 | フィギュアスケート
 

 




・インタビュー
 

 

 
いろんな質問に、完璧な模範解答がまた素晴らしい!


・復活のワケ
 

 



 




 

 

 



・その他のニュース抜粋
羽生の恐るべきメンタル面の成熟
羽生が帰国 GPファイナル連覇も「喜びはない」
羽生舞台裏では一人勝ち ライバルこぞって白旗ムード
“ボクの得点高すぎ”羽生がジャッジに疑心暗鬼
悪者扱いの連盟とコーチを救った羽生の気配り
フィギュア羽生“僕には隠し子いない”
羽生“謙虚”の評価を真っ向否定「貪欲だし、ビッグマウス」
羽生 大差V2、完全復活の舞 完璧4回転連発「I did it」


現役続行前進?真央スケート断ちで“禁断症状”
浅田真央 高橋大輔のお姫様ダッコに観客大喜び

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NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』 最終回「乱世ここに終わる」

2014-12-21 23:55:55 | ドラマ
NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
出演:岡田准一、中谷美紀、寺尾聡、田中圭、松坂桃李、濱田岳、速水もこみち、高橋一生、塚本高史 ほか

最終回「乱世ここに終わる」(ネタバレあり
 
笹尾山(三成本陣)vs桃配山(家康本陣)


岡山(長政本陣)

睨み合う光成と家康。宇喜多が動く。

長政「今こそ、まさに天下分け目の決戦じゃあ!」
又兵衛「遅れをとるな、ここが命の捨てどころぞ!」


 
九州・豊後では、如水が次々と国を制圧。石田側の大名を潰すと見せかけ、九州攻めを企んでいた。


三成が小早川に味方の兵をあげよとのろしをあげると、家康は「小早川に大砲をぶちこめ」と命じる。
驚いた小早川は、家康に味方し、三成軍を攻め始めた。結局この誤算が勝敗を決めたのね。
黒田軍が三成本陣に攻め込み、三成は逃げる。
「関ヶ原の戦」は、わずか1日で終わった/驚(こんなに有名な合戦なのに、たった1日だったんだ・・・

三成、恵瓊、小西行長は、打ち首の上、三条河原に曝されることになる。
家康は淀にも「逆賊をかばう者も同罪」と釘を刺し、淀は復讐を誓う。

長政「恵瓊殿、今回だけは見誤りましたな。石田殿、お主には遺恨もあったが、すべて水に流そう」と羽織をかける。
三成「黒田殿、憐れみなど無用。わが思い、如水殿だけは分かってくれよう」
3人は引き回しの末、処刑された。

家康は、長政の活躍を讃えて筑前52万石を与える。「大大名の仲間入りじゃ」




如水は、制圧した7カ国すべてを放棄し、豊前に戻る。

如水「長政、徳川がとったのは右手。その時、お前の左手は何をしていた?」
善助「その手で徳川を斬れば、大殿の天下になったかもしれない」


大坂城に赴く如水。
家康「この後は、わしの側にいて天下の政の指南をお願いしたい」
如水「我らの間で建前は不要かと」
家康「三成が最期に言っておった。天下を争えて本望だと」

如水「1つ知っておきたい。この後、徳川殿はどのような世を作るおつもりか?」
家康「天下はふさわしい者がおさめるのが良い。されど、一人の天下にあらず、天下は天下の天下なり。
   わしが死んでも争いのない太平の世を作る。私利私欲のためではない。約束しよう」
(そうは言っても、ヒトの欲には限りがないからねぇ・・・

如水「生涯、戦に負けたことはござらぬ。されど、こたびは負けた。負けて悔いはなし」
家康「息子に越えられたのう。跡継ぎに恵まれ、羨ましきことよ」




如水は「福岡城」に移る。
栄に待望の跡継ぎが産まれ、如水から名前を「万徳」と授けられる。如水の幼名「万吉」から1字とった。

家康は、征夷大将軍となり、江戸に幕府を開いた。

如水は北政所に会う。淀が諦めないことを憂い、「頼りになるのは城ではなく人だというのに・・・」


4年後。如水は、長政と善助を呼ぶ。

如水「九州で天下の夢を見た。わずか1日で敗れた。お前の働きによってじゃ。見事だった。
   あれで良かったのだ。あの時、お前はわしを越えた。嬉しかったぞ。子に越えられるというのは悪いことではない。
   わしはもう死ぬ。あとふた月といったところだ。家臣らの声に耳を傾け、信じよ。
   わしには善助がいた。心はいつも1つであった。お主にもいるはず」

善助に兜を譲る如水。戦の際は、この兜を見ただけで、みな恐れおののいたという。
如水「この兜はわしの魂。お主に託す。すまぬな、先に逝く」

1604年。
如水「そろそろじゃ。光。お前が妻で良かった」
光「殿のお側にいられて、私は天下一の果報者でございます」
如水「皆も世話になった。感謝する」

如水は59歳で亡くなった。




その11年後。豊臣vs徳川の決戦「大坂夏の陣」(まだ続いてたんだ。長いなあ!
豊臣軍の中には、なぜか又兵衛もいた(どうした!?
又兵衛vs黒田軍は、黒田軍の勝利。

長政「それがしの至らぬばかりに又兵衛を死なせてしまいました」

淀「二度の落城をへて、この大坂城だけは落ちぬと思っていたが浅はかじゃった。
  向こうで太閤殿下が待っておられる。さらばじゃ」

家康「終わったか。如水、お主と約束した戦なき世がようやく始まるぞ」

長政「乱世がついに終わりました」
光「長かったこと」

 

光は、如水の幻を見る。「殿、よく生き抜かれましたなあ・・・」

[完]




福岡城は如水の集大成となった城

 
墓石には波乱万丈の生涯が刻まれている。福岡の発展の礎を作ったってすげーなあ!

 


これで「役者として自信がない」なんて、岡田くんは謙遜しすぎ!
見事な大河主演。本当にお疲れさまでした~!!
1年間、毎週とても楽しみにして、最初から最後まで見応えのあるドラマだった。


さて。来年1月4日からは『花燃ゆ』がスタート。
大沢たかおさんと言えば『仁』を思い出すし、その他、伊勢谷友介さん、東出昌大さん、高良健吾さんと、今を支える若手揃い!
内藤さんも出ますよ~v

 



追。
如水の死のシーンで、まさかの予録が途切れるハプニングが起きて焦った。拡大版だったのかな?

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topics~3Dプリンタでつくった義足で走れるようになったわんこ ほか

2014-12-21 18:55:34 | 日記
最近の気になるトピックス。


こないだ急に降ってきたみぞれはホントにびっくりした/驚×5000

 
こんどは緑のケースにジャズ中心でCD-Rに焼きはじめて、100枚近くになる。
その次は、洋楽あたりか? いや、その前にやっぱりデッキ買わないとなぁ・・・


島根県自虐カレンダー
このイラスト、完全に蛙男さんの『鷹の爪団』ですよ/爆
練馬ネタに爆笑! でも、錦織圭くんは島根出身でしょ?

 

 

  


映画界の巨匠、淀川長治がCGでよみがえる…Hulu 新CMで
 

32年にわたって映画解説をつとめた、あの淀川長治さんがCGでよみがえったばかりか、本人の生の声でCMに流れる!


独占!ユニコーン・10万人ライブ映像公開
 

 

 
「そういう曲が多いから、無理矢理やってるのよ」ww

 

 
「同じものを着て、ケンカにならないように」「子どもかよ」w


能年玲奈、さかなクンにフラれる!? すみだ水族館一日飼育員を体験
 

 
「一番好きなのはタコクラゲ。オモチャっぽくて可愛い」

なるほど、それで、展示されていたのか。
プロジェクションマッピング「小笠原から実物大クジラがやってきた!」@すみだ水族館


Derby the dog: Running on 3D Printed Prosthetics
“生まれつき前足が変形している犬が、3Dプリンタでつくった義足で走り回れるようになる話”

科学の進歩が「治らない病気」を一瞬で治したり、そういう未来が来る。いや、もう別の次元にはあるんだ。
今はまだまだ発展途上だけど、こういうニュースを見ると、ニンゲンもがんばってるなって思い直す。



追。

最近ハマってる「ナッツ&フルーツ」。小袋タイプで、ヨーグルトにジャムと混ぜて食べてるv


また、ぽつぽつと缶詰を買ってる。これは初見?

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『クリスマス事典』(あすなろ書房)

2014-12-21 18:17:43 | 
『クリスマス事典』(あすなろ書房)
国際機関日本サンタピア委員会/監修

クリスマス本。というより、クリスマスのことが分かる本

日本人は、クリスマスというと、ケーキ、ツリー、イルミネーション、プレゼント交換、恋人と過ごす・・・等々のイメージが強いけれども、
それぞれのルーツはほとんど知らないことが多いということが改めて分かった。

しかも、本場の欧米ですら、時代によって意味合いが変わり、様々な文化、古くからあった風習、
その後、後付けされたものも多いってことも分かって驚いた。

「クリスマスって、本当はイエス・キリストの誕生日が元なんだよ」といっても、その誕生日ですらハッキリしなかったり、
本書を読むと、どちらかというと「太陽」を崇めていた原始のニンゲンの姿が投影されている気がした。

それにマリア様の「処女懐胎」も、恋人ヨゼフさんとの間に普通に産まれたのでは?

サンタクロースは、司教さん
昔のおじいさんは、見知らぬ子どもたちに贈り物を配って優しいなあ。
今は「高齢者」として、大事にされるばかりな感じがするけれども。。。

サンタへの手紙は、政府の苦肉の策だったんだ
費用1200円は高い 人件費、切手代、カード代に必要なのね。
だんだん生々しい話になってきました
むしろ、全国から集まった1200円を、貧しい国々の子どもたちに贈ればいいと思うが・・・

そんないろんなことが『聖☆おにいさん』のネタになりそう
宗教ひとつとっても、ニンゲン世界って矛盾に満ちたフシギなことばかり。

本書の制作に「教文館」「原書房」から発行された本がたくさん資料として使われていた。

ところどころに入ってるイラストがレトロで可愛い。

 
この天使たちは、翼込みの服を着ているのかい?w


【内容抜粋メモ】

クリスマスはイエス・キリストの誕生日を祝う日
ナザレ村のマリヤのもとに、大天使ガブリエルがきて「あなたは男子を産むでしょう。そのコにイエスと名付けなさい」と言われる。
婚約者ヨゼフとともに、ベツレヘムに行き(ヨゼフの故郷。住民調査に応じるため←意外とフツー)、宿がないので、馬小屋で男子を産んだ。
イエスの誕生を天使から最初に教えられたのは、ベツレヘムの近くでヒツジの群れの番をしていた羊飼いたち
イエス=神の救い、キリスト=救い主という意味。


イエス・キリストはどんな人?
貧困、病気に苦しむ人々を助け、「もうすぐ苦しみのない神の国が来る」と教えた。「キリスト教」
それを憎む人たちに、十字架にかけられ殺されたが、3日後に復活し、弟子たちに布教の準備をさせて昇天した。


クリスマスはなぜ12月25日?
イエスの誕生日とされているから。でも、1月6日、3月27日説もある。
昔から日照時間がもっとも短い「冬至」に、太陽を祀る祭りをしていた
そこからクリスマスが12月25日に選ばれた。


クリスマスツリーを飾るわけ

ドイツでは、昔、冬至に、緑の葉(命の象徴)をつける枝を家の中に飾っていた。
キリスト教の劇中で、「エデンの園」にモミの木を小道具に使った、などから。


クリスマスの飾りはいつから、いつまで?
クリスマスの準備は大体11月の終わりから始めて、ヨーロッパでは1月6日にツリーなどを片付ける。
1月6日は東方の三博士が、イエス誕生を祝いに来た日。

「東方の三博士」
星占いの学者と考えられている。
聖書には3人とは書かれていないが、贈り物が3つだったので博士も3人になった。


ロウソクを飾る

ロウソクの明かりは、この世界を照らすイエスを表す。
冬至の祭りで、ロウソクや焚き木を燃やしていたのが起源と言われる


クリスマス・プレゼント
諸説あるが、昔、ヨーロッパの祭りにプレゼント交換の習慣があった。
オランダ、ベルギーでは、12月5日にセント・ニコラスがプレゼントを配っていた。

最初のクリスマス・プレゼントは、東方の三博士がイエスに捧げた「黄金」「没薬」「乳香」。
「黄金」イエスが王であることを表す。
「没薬」カンラン科の木からとる樹液。イエスの死を表すとされる。イエスの遺骸を包んだ布に浸み込ませたとも言われる(誕生日に死のプレゼントって・・・
「乳香」カンラン科の木からとる樹脂。燃やすとよい香りがする。


サンタクロース

もとの名前は「セント・ニコラス」。現トルコにいた司教。
オランダでは「シンタクラース」と呼ばれ、アメリカに伝わり「サンタクロース」になった。

【各国での呼び名】
イギリス:「ファーザー・クリスマス」太陽神に関係がある
スウェーデン:「ユールトムテン」ユールはクリスマス、トムテンは小人の大人(ややこしいな)。ちなみに小人の子どもはトムテ。
フィンランド:「ヨウルプッキ」ヨウルはクリスマス、プッキはヤギのこと。昔、おじいさんがヤギを連れたり、ヤギのお面をかぶって贈り物をした。
ドイツ:「クリスト・キント(幼子イエスの意味)」「ヴァイナハツマン(クリスマスおじさんの意味)」。


サンタクロースは本当にいるの?

1897年、アメリカの8歳の女の子が質問し、『ニューヨーク・サン新聞』の記者・フランシス・チャーチは、
「この世の中に、愛や思いやり、真心があるのと同様に、サンタクロースもたしかに存在します。
 見たことがないからといって、いないと思うのは、まちがっています」と社説で答えた。
今でもアメリカの新聞、雑誌等に紹介されている。
これをまとめた『サンタクロースっているんでしょうか?』(偕成社)という本がある。


サンタクロースの赤い服
セント・ニコラスは司教で、司教の正式な服装が赤だったこと、人々の幸せのために自分の命も捧げるという決意の表れでもある。
イエスが人々を救うために流した赤い血の色とも言われる。
みんなが思い浮かべるイメージは、アメリカの漫画家トマス・ナストのイラストが元と言われる。



サンタクロースが乗るトナカイのソリ
1822年、アメリカの詩人クレメント・ムーアがイヴに書いた詩「クリスマスの前の夜」が元。
8頭のトナカイにはそれぞれ名前がある。
Rudolph(ルドルフ)、Dasher(ダッシャー)、Dancer(ダンサー)、Prancer(プランサー)、Vixen(ヴィクゼン)、
Comet(コメット)、Cupid(キューピッド)、Dunder(ダンダー)、Blitzen(ブリッツェン)。


靴下をつるす
セント・ニコラスの伝説が元と言われる。
昔、貧しい父と3人の娘がいて、結婚資金もないばかりか、娘を売ってお金にしようとしていた(おいおい
セント・ニコラスは、お金の入った袋を家に投げ込むと、暖炉のそばに吊るしてあった靴下に入った。
おかげで娘たちは無事、結婚できた(すごい命中率! てか、手渡しでもよかったのでは?w


クリスマス・カード

世界で初めて発売されたイギリスのクリスマス・カード(1843年)

クリスマス・カードは12月24日までに届くように送る(日本の年賀状みたいだね


日本でクリスマスを祝いはじめたのは?
明治8年、東京の原女学校と言われる。日本風に裃、腰刀をさし、かつらをつけた?!
キリスト教が長いこと禁じられ、1873年、ようやく認められた。


クリスマスのお菓子
フランス:ビュッシュ・ド・ノエル(クリスマスの薪)

ドイツ:シュトーレン
イギリス:クリスマス・プディング
その他:ジンジャー・クッキー


クリスマスのごちそう
アメリカ:七面鳥(もともとアメリカ周辺にだけいた鳥だったため

イギリス:アメリカから輸入した七面鳥
フィンランド:ブタ
イエスの誕生日にブタだけはお祝いだけを言うつもりで何も持ってこず、ブーブー鳴くだけでうるさがられた罰として食べられた/涙
(ひどすぎる・・・昔、読んだ児童書『ドリトル先生物語』で、動物の言葉を解する獣医師・ドリトル先生と動物たちが囲む食卓に
 大きな焼肉やらが並んでいて、「その肉は誰の・・・?!」て泣きそうになったことを思い出した


♪きよしこの夜
作詞:オーストリアの神父ヨゼフ・モール、作曲:オルガン奏者のフランツ・グルーバー。
1818年、教会のオルガンが壊れて、ギターで伴奏できる新しい曲を作ったのがこの歌。


Xmas
英語でクリスマスは「Christmas」、ギリシア語では「XPI∑TO∑」と書く。その「X」と「mas」を混ぜた。
Christmasの「Christ」はキリスト、「mas」は祭りの意味。


南国のクリスマス
オーストラリアのクリスマスも12月25日だが、季節は夏。



サンタクロースに手紙を出すには?
「国際機関日本サンタピア委員会」(1996年)に出すと、サンタクロースから返事が届く。
1980年発足。日本の子どもたちが出す宛先不明のサンタクロースへの手紙の処置が問題になり、当時の通商産業大臣の要請で調査を開始。
1984年、通商産業省の指導・後援、郵政省の協力のもと「サンタクロース郵便局」を開設

「サンタクロースからの手紙」
問い合わせ先:03-5440-1781
費用:1200円(税別)(2001年)
締め切り:11月末日 国際機関日本サンタピア委員会必着
(今もやっているんだろうか???


【クリスマス用語】

アドベント
クリスマスの準備期間。11月30日にもっとも近い日曜日を1回目として4回の日曜日を含めて、12月24日のイヴまでの約4週間。「待降節」

アドベント・カレンダー
12月1日~24日までのカレンダー。

オーナメント
ツリーなどにつけるクリスマスの飾り。

クリスマス・キャロル
♪きよしこの夜、♪もろびとこぞりて などクリスマスを祝う賛美歌。

クリスマスの植物
冬でも緑の葉をつける常緑樹、イエスの血の色を表す赤い実をつけるもの、冬に花を咲かせるものなど。
例:クリスマスローズ(日本のクリスマスローズは、春に咲く品種


月桂樹
クスノキの常緑樹。古代ギリシア、ローマでは太陽神に捧げていた


クリスマス・カードの絵柄でよく使われる。魔物や病気から守ってくれたり、不死の象徴とも言われる。

リース

輪の形をした飾りで、家のドア、壁などにかける。マツボックリ、ヒイラギ、星、ベル、赤いリボンなどで飾る。

ヒイラギ
リースの材料、クリスマス・カードの絵柄に使われる。常緑樹。
尖った葉はイエスがかぶせられた茨の冠、赤い実は血を表すと言われる。

ポインセチア

花びらに見えるのは包葉、三博士をイエスのもとに案内した星にみたてる。
名前は、アメリカのメキシコ大使だったポインセットからとられた(関係なくない・・・?


常緑樹。クリスマスの飾りに使われる。マツボックリもオーナメントに使われる。

モミ
常緑の針葉樹。ツリーに使われる代表。日本ではドイツトウヒが多い。

ヤドリギ
常緑樹。キリスト教以前から、ヨーロッパでは、薬、魔よけになると思われていた。

クリブ(馬槽、まぶね)

馬槽(かいばを入れる桶)に寝かされたイエスを中心に、マリヤ、ヨゼフ、天使などがいる、イエス誕生シーンを表した模型
(教文館では数十万円のものもあったな

コマドリ
クリスマス・カードによく描かれる。胸の赤い羽毛は、イエスの茨の冠を抜こうとして血がかかったという言い伝えがある。

ベル

キリスト教以前から、ベルを大きく鳴らすと魔物が近寄って来ないと信じられていた。
今では、クリスマスの喜びを表すものとして飾りに使う。

ベツレヘムの星
三博士は、ひときわ明るく輝く星に導かれてイエスのもとに来た。ツリーには欠かせない飾りもの(てっぺんのやつかな?

ホワイト・クリスマス
雪の中で迎えるクリスマス

グリーン・クリスマス
雪のない中で迎えるクリスマス。

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