5月末の大腸内視鏡検査で見つかった3個の大腸ポリープを切除するために、昨日は朝5時から腸を綺麗にする下剤を飲み、午前10時に入院。
前回の検査時もそうだったが、下剤の効果はすざましいので、それが一番身体に応えた。
午後、手術を受けた。内視鏡を操作する医師が見る目の前の画像を私も見た。内視鏡を下から大腸に挿入する際、曲がり角の狭い場所を通す時がやはり少し辛かった。
今回取ったポリープは、大きさ4mm、3mm、2mmの3つだった。
病室に戻り、止血剤の点滴を20時間立て続けに受けた。
今朝は血液検査と腹部と胸部のX線検査があった。なぜ胸部までX線で検査するのか看護師に問うと、手術した場所に穴が空いて腸の内容物が上部に漏れていないかを確かめるのだという。
今の所、大腸からの出血はなく、昼に主治医から退院許可が出た。3週間後に取ったポリープの組織検査報告を受ける予定だ。
帰宅してホッとしたが、非日常の一泊入院でとても疲れた。外は夏日なので、夕方、庭に水やりをしたいのだがどうかな。
私の場合、医師から今後も定期的に大腸検査を受けるように言われそうだ。
大腸ポリープはできたとしても、小さい内に除去し続ければ癌になりにくいそうなので、皆さんも機会を見て受診することをお勧めしたい。
今回、4人部屋だったが、癌病棟だったのかも知れない。
同室の70代の女性は、腹痛が続いたので病院を受診。結構大きくなった状態の癌が大腸の曲がり角に発見され、手術し、その後10日間も点滴だけのベッド生活が続いていると言っていた。口ぶりからかなり自暴自棄になっている様に見えた。
また、他の2人は胃がんだという。私よりもかなり若い女性は胃を1/4ほど縦に切除する手術をして胃が細くなったという。もう一人は胃が痛かったので市販の鎮痛剤を飲んでいたが治まらず、病院に来て胃癌が分かったが、まだ痛みが強くて手術できずにいるという高齢女性だった。痛みを我慢してしまう女性が多いのかな。
いずれも癌と言うことで、大分落ち込んでいるように見えた。私も乳がん経験者だと告白したら、「あなたも辛い経験をしているんですね。」と言われた。
私が癌を発見して治療を受けた15年ほど前は、まだ癌に対する正しい知識を多くの人は持ち合わせていなくて、「癌になった人は死ぬ」という程度の認識の人が多かった。私もそうだったから1週間近く泣き明かした事を思い出す。
それから私は、癌を知るために猛勉強した。そして、がん細胞の性質は一人一人違うこと、世界中で多くの研究者達が有用な薬品や治療法を必死で研究していること、徐々に幾つかの癌を克服する新薬も出て来ていること、癌患者も受け身ではなく、前向きで自身の癌に向き合い、研究で明らかになって来た生活をしていくことが大切だと知った。
また、「癌患者基本法」が作られる中で、患者の意見が国に取り上げられる経過も見て来た。
同室の方々に私が得た知識を知らせたかったが、退院せねばならずかなわなかった。
しかし、確かに2人に一人が癌になる時代が来ている事を実感した。