食欲はあるので、数日したら回復するのではと思う。
所で伯母は1階居間の隣室で寝起きしている。トイレが隣にあるから便利なのだ。
しかし、私は2階の奥に寝室がある。2階にもトイレがあるので、不便はないが。
でも、伯母が声を上げても、聞こえる距離ではない。
それで、病院や施設の様に、伯母が何かあった時、夜中に私を呼ぶ事ができる装置が必要だと思うようになった。
今度、ケアマネージャーが来た時に何か良い方法がないか、相談したいと思っている。
私の長年の友人の一人が彼女だが、今週、久し振りに会う約束をしていた。
ところがしつこい風邪を引いたということで会うのは取り止めていた。
彼女は1人暮らしなので、寝込んだ時には介抱してくれる人が身近にいないらしい。
彼女は多くの兄弟姉妹の末の方に生まれた。だから同じ札幌市内に高齢の姉や兄がいても、普段は彼女が買い物や通院の助けをしている側だと聞いている。
今回は1週間も寝込んでいて、昨日やっと買い物をし、それなりの食事をしたらしい。
心配していたが、私が近くに住んでいればおかずを作って運ぶこともできるだろうが、距離があるし、おまけに冬の雪道ではそれもままならない。
自分が動けなくなった時にどうするべきか、1人暮らしの人は考えておく必要があると思った。
彼女に今度会ったら、緊急時に手助けを頼める人は誰かいないのかを聞きたいと思う。
甥や姪がいる筈だし、仲の良い友人などもいるのではないかと思うからだ。
誰もいないなら、連絡さえしてくれたら、車で私の家に連れて来ることもできる。困った時は、お互い様だからだ。
兎に角、普段から信頼できる人に、予めこんな時の手助けを頼んで置くのが良いのではと思う。
同時に私自身も、そろそろ考える必要があると実感した友人の風邪だった。
当地はこの所の最高気温がプラスだが、やはり寒い。
以前にも書いたが、伯母は夜も何度かトイレに起きる。
もしも風邪を引かせたら肺炎にならないとも限らないので、寒さが厳しい3月までは月の5~6割程の日数を「ショートステイ」の制度を利用して「特養ホーム」に預かってもらっている。
お正月を済ませ、1週間ほど前から伯母が「特養ホーム」に入ったのだが、途端に私の生活が規律の無いものになってしまった。
朝はなかなか起きられない。(初めの数日間は、寝ていても体が痛くて仕方が無かった)
やらなければならないことがあっても、1日に1つか2つしかやり遂げられない。
食事も、伯母がいると栄養バランスを考えて緊張して用意するが、今は冷蔵庫にあるもので適当に済ませてしまう。買い物も億劫で行きたくないのだ。
それでもこの数日で「任意の車両保険」の継続手続きをネットで済ませ、今日、コンビニから保険料を支払って来た。「ネットの保険会社」との契約は、もうかれこれ10年程になる。
また、図書館に2度行って、沢山本を借りて来た。
それに、伯母がいない間に伯母の寝具やセーター・下着を沢山洗濯した。(伯母が枕の上に敷いていたタオルが、抜けた白髪だらけだったのには驚いたが)
昨日は、半月に1度の「家計簿」記帳を済ませた。(毎日記帳しないと気分的に寝られなかったが、退職してからはレシートや領収書をまとめておいて、半月に1度位の頻度で記帳している。忘れていることもあり、思い出して記帳するのは脳のトレーニングにもなっているかも知れない)
昨年までの20年以上は、細かく項目が分かれている「白百合家計簿」を使って来たが、今年は100円ショップにあった「簡単家計簿」を使って見る事にした。今の所、問題は無い。
(高校1年生の時、日本育英会の「特別奨学生」になり、毎月の奨学金の管理が必要になった時から「小遣い帳」を付け出したのが始り。「家計簿」を付け出したのは家庭を持った時からだから、かれこれ半世紀になる)
また今日は、今までバラバラにしていたインターネット上の契約会社とのIDやパスワードを記録した「一覧ノート」を作った。これであちこち探さなくて済むだろう。
ただ唯一、毎日意欲的にできた事は、「クロスワードパズル」を解く事だった。
実はこれで3冊目なのだが、認知症予防に少しはなるかもと思って、500円前後する「クロスワードパズル」の月刊誌を買って来て取り組んでいる。すると私でも面白いように解けるのだ。
問が縦と横で999あるページの4ページに渡る解答欄も、2日間もあれば解き終わってしまう。
多分、このパズルは、生活年齢が長い人ほど簡単に解けるのだろうから、私が解けて当然だと思うが、兎に角面白い。
明日は娘が出張で札幌に来るので、泊めてくれと言って来た。いつも我が家を安宿代わりにしているのだが、それでも時々顔を見られるのは悪くないなと思っている。
明日の夜は、娘が寝る時に寒くないように、寝室や寝具を温めて置きたい。
数日後に伯母が帰って来る。今のだらけた生活もそれ迄だ。
お正月も済んだので、昨日、伯母を近くの特養ホームのショートステイに連れて行った。
この時期、私の家全体に24時間暖房を入れる事は経済的にできかねるので、伯母に風邪でも引かせないようにと考えての施設の利用なのだ。
今回も私が用意した持参品の一つは毎日の薬類。これが朝食後は6種類、昼食後は2種類、夕食後は3種類、他に目薬2種類と多い。まるで伯母は薬で命を保っているみたいだ。
それとレトルトの「パックご飯」全食分、これは施設のご飯がまずいと嫌うので、特別に持ち込む許可を得た物だ。
そしておやつの「みかん」と「のど飴」「駄菓子」だ。
その他の着替えや洗面道具などの持ち物は、伯母が自分で作ってくれた。(入浴時に着替えた汚れ物は、手洗いを要する物以外は洗濯してくれるので、着替えは2回分もあれば十分なのだ)
足りないものが無いかどうかは最後に私が点検したが、ほぼ完璧だった。
伯母には「残存能力の維持」の為に、なるべくできる事は自分でしてもらいたいと考えているのだ。
車で連れて行ったら、いつもの様に職員さんが2人で迎えてくれたので、私は伯母を預け、荷物を置いて後を頼み失礼した。
その足で市役所に向った。12月に伯母が申請していた「聴覚障害者の手帳」ができたというので、受け取るためだ。
窓口で説明を受けた。伯母は「第2種・6級」だと認定された。
そしてこの手帳を持っていると、「補聴器」を買う場合には、助成があるらしいが、伯母は煩わしいと言って大分前から必要としていない。
また、JRとバスに1人で乗る場合の乗車賃が半額になるとか、タクシー、飛行機に1人で乗る場合は1割引きになるらしい。
すでに伯母は数年前から1人では外出できないので、常に私が付き添っているが、これでは全く役に立たない「障害者手帳」だという事がわかった。
「視力」もかなり低いので相談したが、伯母の助けには余り期待できないみたいだった。
帰宅後、私は気が抜けたみたいになって暫くボーットしていた。
夕食時になっても作る気が起きなく、その辺に有るものを摘まんで済ました。結局食卓に向って座る事をしなかったのだ。
伯母がいると、栄養バランスを考えてちゃんとした食事の体裁を整えるのだが、全く何とした体たらくぶりかと自分でも呆れた。
でもまあいいか。明日から生活規律を整えて行こうと思いながら寝た。
今朝、風呂に入り、残り湯で伯母のシーツなどを洗濯した。
湯船に浸かりながら思った。伯母が入る時は、「25分後に来てね。」と言って私が先に入るので、のんびりとは浸かっていられないのだ。
(伯母が時々浴室内で粗相をするので、私が先に入るようになったのだ)
今朝の私の入浴時間は40分位だったと思う。やはり伯母がいないと、入浴ものんびりとできると実感した。
所で洗濯機を回していたら、玄関にキリスト教の女性の布教者が来た。
「『人の為に役に立つことをしてこそ、自分が幸福になる』と、イエスキリストが聖書で言っています。」と言うのだ。
私は「日本にも、『情けは人の為ならず』という言葉があるし、私自身も、日々沢山ボランティアをしていますよ。」と言って帰ってもらった。
(春の七草)
歯がない伯母用に特別なおせち料理を作るとすれば大変だ。年末を迎えるのに当たり、少し不安だったが、解決策として、この間、普通に作った料理を最後に微塵切りにして供し、食べてもらう事にした。
保存食の「なます」「旨煮(筑前煮)」「ホウレン草のしたし」「漬物」等の他、「キンピラ牛蒡」さえも作ってから包丁や料理バサミで細かく切り、タッパーに入れておくのだ。
それを食事の度に少しずつ皿に盛り付けた。
また「生寿司」や「天麩羅」は、出来上がってから鋏を入れて食べ易くする。
「蕎麦」「ラーメン」「スパゲティ」は、麺が茹で上がってから1cm程に切れば問題が無い。
(刺身盛り合わせや生チラシも作ったが、伯母には「雲丹」「ホタテ」「マグロ」「海老」「サーモン」は小さく切り、「イクラ」や「卵」はそのまま食べて貰った。美味しいと喜んでくれた)
ニュースによると、新年の「雑煮」の「餅」を喉に詰まらせて救急車で運ばれた人が少なからず居たそうだが、伯母用の「餅」は予め角餅1つなら包丁で6つ位に切ってから煮汁に入れて完成させた。
今朝は「汁粉」を作ったが、同様に切ったら問題は無かった。
「あんぽ柿」や「パインアップル」「キウイ」なども、実は柔らかいが更に小さく切って食べ易くしている。
「蜜柑」はSサイズのを買った。これを食事のデザートとして食べて貰っている。美味しいし、サイズが伯母には丁度良いと思っている。
ただ、「林檎」だけは、摩り下ろさないと食べられないようだ。そこで「甘煮」にして「パンケーキ」に入れたりしている。
こんな訳で、「御節料理」も何とか伯母と一緒にテーブルを囲んで食べる事ができ、良かったと思っている。
三が日が終り、そろそろ普通の食事作りに戻る。基本は同じなので、また1年、気負わず、無理せず、伯母の食事を作り続けるつもりだ。