今朝は何故か3時半に目が醒めたので、掃除、洗濯を済ましても、まだ6時半。明日は久し振りに雨の予報なので、急遽、札幌の南区にある「藻岩山」に登ることに決めた。
急いで食事をして、簡単な準備をし、7時半に家を出た。
「藻岩山」は標高が531mの山でスキー場があり、山頂までは年中、北側からのロープウエーが運行しているし、南側からは有料の観光道路も整備されている市民の山だ。
登山道は北側の慈恵会病院からのコースが最も一般的で夏木立の中を登るのは気持ちが良いが、その少し西側にある旭山公園からのコースはアップダウンを楽しめる。また、西側にある小林峠からのコースでは、登山というよりも静かな原始林の中を散策する様な雰囲気の登山道がしばらく続き、途中で慈恵会コースに合流するのである。
私は最近、最も時間を短縮して登れるスキー場コースを利用する事が多い。東側にあるスキー場の駐車場まで車で上がれるので、その分、結構、登りが楽なのだ。
人通りのほとんど無いスキー場の入り口に差し掛かった時、リュックをしょって日焼けした顔で歩いている男性を見かけた。
車を止めて、「上の駐車場に行くなら、どうぞ乗って下さい。」と声を掛けた。車なら5分でも、歩くと20分位はかかる、結構、きつい上りなのだ。
その人はリタイア組の私と違って、まだ若く見えたので、駐車場で登山靴に履き替えながら、「ウイークデイに来られて良いですね。」と話し掛けた。すると、「自営業なので適当に暇ができると、3年前から登山をするようになりました。」という答えが返って来た。そうなのかと納得した。
10分程一緒に登ったが、私とはスピードが違うので先に行って貰った。
それから少し登ると鶯の透き通った鳴き声が聞こえだした。歓迎してくれているようで嬉しかった。
そう言えば前に来た時には、この辺りで雉に出逢ったな、等と思い出しながらゆっくり登って行った。間もなく、前を歩いていた男性の姿が見えなくなった。
7合目辺りに行くと、山菜を採っている人達に出逢った。ある夫婦は採ったばかりのわらびをレジ袋一杯持っていたし、大分伸びたウドを採っている人達もいた。山菜採りが好きな人は、一石二鳥の登山をしているのだろう。
頂上まで上りは1時間かかった。さっきの人が私が着くのを待っていてくれた様で、10分位登山の話しをしてから別れた。彼はスキー場とは反対側の慈恵会病院へ下り、それからまた、1時間で登れる丸山に登ってから帰ると言っていた。やはり若いし、私とは気力が違うなと思った。
まだ時間が早かったためか、霞がかかっていて、札幌の街も、遠くの山並みもぼんやりしていた。東側の山並みの向こうに見える残雪がある山は、多分1、488mの「余市岳」だ。(写真) このような景色は、頂上でしか見ることはできないと、登山をするといつも思う。
45分かかって下山した。
家に向かう途中、時々利用する回転寿司屋が見えて来た。寄って昼を食べるかどうか迷ったが、時計を見るとまだ11時過ぎだった。昼には早すぎると考えて素通りし、帰宅してから携帯食に持参した餡パン一つとチーズに、冷蔵庫の牛乳を加えて食事を取った。何と私は節約家なのだろうか。
今日は、とても満足した午前中を過ごせたので嬉しい。