花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

南イタリアの旅(5)

2010年05月23日 | 海外旅行「西ヨーロッパⅡ」北イタリア・南イタリア
《カルタジローネからタオルミーナへ》
翌朝は、海沿いのアグリジェントから東側120kmの内陸部・カルタジローネを経て、さらにシチリアの北東海岸の町・タオルミーナまで115kmの行程をバスは走った。
窓外には石灰岩がむき出しになった山々が連なり、岩だらけの痩せた土地には葡萄畑とオリーブの木が沢山植えられていて、農業で暮らす人たちの厳しさを物語っていた。途中の海沿いの丘に風車が並んでいる所もあった。

カルタジローネは丘の町である。イスラムが支配していた時代からの陶器作りが受け継がれ、町の至る所が陶器のモザイク画で飾られていた。
12世紀に建てられたという小型の大聖堂の内部は、落ち着いた雰囲気ながら天井の飾りが素晴らしかった。①②③

少し歩くと、市庁舎前の広場から高台に上がる142段の大階段・「スカーラ」に着いた。
その1段1段の蹴上がりには、動物や植物がモチーフの美しいモザイク画がはめられていて、階段には初夏の花の鉢が飾られていた。④
その後、大きな陶器店で休憩し、バスに戻った。

 ① ② 

 ③ ④

タオルミーナは、イオニア海とシチリアの最高峰エトナ山を臨む丘の上の高級リゾート地である。
高台の旧市街に通じる道が狭いため、私たちは下の駐車場でバスを降り、マイクロバスに荷物を積み替えて高台のホテルに向った。
ホテルの広いベランダからは、遥か眼下に青い海と入り江が、背後を見上げると急峻な石灰岩質の山頂にも集落があった。⑤

少し休憩してから観光に出かけた。ホテルを少し下ると、そこはもう旧市街のメインストリートだった。
両側に洒落たデザインの建物が並び、大勢の観光客が行き交っていた。⑥⑦ 
広場の展望台から眼下に広がるイオニア海と弧を描く海岸線は、初夏の明るい太陽の下で、美しく輝いていた。⑧

メインストリートを暫く歩いて、紀元前3世紀に建造され、2世紀のローマ時代に闘技場として改造されたという「ギリシャ劇場」に行った。⑨
傾斜地を利用して作られた最後部の席からは、イオニア海と遠くに霞むエトナ山が見えた。直径115mあるという2300年前の劇場は、今でも夏、演劇やコンサート、バレイなどの催しで賑わうという。

 ⑤ ⑥ 

 ⑦ ⑧ 

 ⑨
 
翌朝4時半に起きて、日の出を見にホテルのベランダに出た。富士山に似た姿を持つ標高3323mのエトナ山が、朝日に照らされて赤く染まったのが見えた。⑩

 ⑩
コメント (5)
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