花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

家電製品の反エコ度(2)

2011年09月05日 | 暮らしと経済・経済生活

著者が指摘するもう一つの反エコ家電は暖房便座だ。
1日で1.4kW時の消費電力なので、1年間日本の全世帯が使うと仮定すると260億kW時の消費電力と試算され、これは原発3基分の発電量に等しいと言う。(温水加熱に50%、便座加熱に46%の電力が消費されているらしい)
私は北海道に住んでいるが、洗浄時、温水にせずそのままの水を出すし、便座もアクリル製のカバーをかけているので、年中冷たさを感じずに使え、加熱する必要が無い。(カバーはしょっちゅう取り替えている)
たまにスーパーや病院等のトイレを使うと、余りに高い温度の便座になっていたり、高温の湯が出て来て驚く事があるが、そんなに温める必要があるのだろうかとつい思ってしまうのだ。
ただ残念ながら我が家のトイレは、水を流す時にも電気が必要な構造になっているのが不経済だと感じている。暖房便器以前の様につまみを回すだけで水が流れる方式がエコだと思うのだが。

最後に電気掃除機に言及したい。
著者が言うには、電気掃除機は1964年の東京オリンピック以降、欧米の生活様式を取り入れる経済成長路線を走り出した日本で、洋風建築の普及に伴うカーペット敷き生活で必要になったのが、吸引式電気掃除機なのである。
そして遂に1990年には98.1%の家庭に普及した。
近年、カーペット敷き生活は、高温多湿な日本ではダニの繁殖を促し、アレルギー症状を起こしやすいとして、フローリング敷きが増えて来た。
我が家もアレルギーを考えて畳の部屋を作らず、フローリングに部分的に防ダニ性絨毯を敷いて生活している。しかし、不覚にも30年以上使い慣れた電気掃除機が1番だと思って来た。
著者の試算では、家庭の全電力使用量の2.6%、日本全体では50億kW時に相当し、原発1基分の発電量に当たるのだそうだ。そして問題は、カーペット以外の場所は消費電力に比べて床を綺麗にする仕事量が小さい事だ。
私の場合は、吸引力を場所によって細目に調節しながら、掃除機の消費電力を抑えている。
カーペットは致し方ないとして、フローリングの場合は電気掃除機よりもモップなどで塵を集め、雑巾でから拭きした方がエコではないだろうか。

こう見て来ると、私たちが習慣として何気なく使っている家庭電化製品を電力料金の節約のため、今一度、見直してみる必要がありそうだし、製造メーカーには、消費電力量ができるだけ少ないエコな家電製品を研究開発して欲しいと思う。
そしてその結果、やがて今ある原発を徐々にでも廃棄できれば、日本に住むことの安全性が高まって行くに違いないと思うのだが。
最後になるが、著者は自分で研究した太陽光発電装置や非電化冷蔵庫をモンゴルのゲルに設置普及して感謝されたり、自宅に太陽光をふんだんに取り入れるための大型反射鏡を設置するなど、様々なエコ製品の開発に尽力もしていて、世界を相手に研究だけに留まらない生活向上の製品開発をしている事に私は強い共感を抱いたのである。




先程、我が家のリモコン式暖房便座の排水操作についてTOTOに問い合わせた。
「節電のために待機電力のスイッチを切っているのですが、使用後排水するためには一回ずつ通電しなければならないので困っています。」
というと、「電気がなくても排水できるレバーが右についていますので、試して下さい。」という担当女性の返事だ。
便器の右側は狭いので今まで見たことも無かったが、その場所を見たら小さな蓋が付いていて、そこを開けたら確かにレバーがあった。
回すのに少し力が必要だが、小と大と流れる様になっていた。
そうだよ!停電時にこれがないと大変な事だから、ちゃんと設定されていたんだ。さすがTOTO。
これからは電気を切ったままレバーで排水することもできる。問い合わせて良かった!!

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家電製品の反エコ度(1)

2011年09月05日 | 暮らしと経済・経済生活

先日、藤村靖之著の「エコライフ&スローライフのための愉しい非電化」を図書館で見つけて読んだ。
3年程前に出版された本だが、3.11後の緊急消費電力抑制策にまさに合致したテーマ・内容の本だった。
先ず「待機電力」について書かれていた内容を紹介したい。

今やありとあらゆる家電製品が待機構造になっていて、その待機電力の合計は家庭の年間消費電力の9.4%(2000年)にもなっている。日本の全世帯分を合計すると原発4基分の発電量に近いのだそうである。
特に待機電力が大きいのが、携帯電話と電気ポットなのだという。

携帯電話は、著者の試算によると待機時0.75W、充電中2.5W消費され、1回の充電で6.9W時消費されても、実際に蓄えられるのは0.9W時で13%しか蓄えられないのだと言う。今や多くの人達が携帯電話を所有している訳で、このことは表面には出ていないが現実のようだ。

「電気ポットは、冷蔵庫よりも多量の電力を消費する。」と書かれていたのを見た時は驚いた。今まで私は冷蔵庫が1番だと思っていたからだ。
電気ポットは保温のための電力が大きい事は分かっていたが、4.5L入りで著者が実験した所、加熱時は0.49kW時かかったのに対して、保温時はポットから放熱され続けているので、ほぼ倍の電力0.92kW時も消費していると言うのだから驚く。
私は電気ポットは使ったことが無く、湯は必要な時、必要なだけガスで沸かして来た。そして余った湯は、魔法瓶式の小型ポットに入れておくことにしているのだ。
今使っている魔法瓶は、旅行に持って行くために買ったステンレス製だが、なかなか温度が下がらないし、高温の湯が入っていても飲む時は蓋に注いで冷ましながら飲めるという優れものなので、生水を飲めない外国旅行でも重宝しているものなのだ。

                      
(つづく)



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