本の間にでも挟んであったのか、「河北春秋」の切り抜きが部屋の床に落ちていた。
部分的に赤線が引かれ、余白には掲載日もメモされていた。
今、読み返してみても「なかなかの内容」と感じたので紹介したい。
※「河北春秋」は河北新報の一面コラム。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/c5/1fd5f8a86249a6b8d2185d0052728a74.jpg)
(裏の道路側から見た改修工事後の倉庫)
河北新報「河北春秋」2005.6.7
先月末の本紙くらし面に載った投稿に感心させられた。
五十九歳になる畔柳貴美江さん。半身不随になったがあきらめない。どうすれば良くなるか、四年以上も
考え続けているという。
医者に治せぬものが・・・。
一度は思うが「医者はこの病気の未経験者。経験者にはかなわない」と思い直す。
治癒力を信じ、前向きに生きる。
発症後に患った腱鞘炎を毎朝のマッサージで治してしまった。
米国のノーマン・カズンズを思い出す。
医者に見放された膠原病を自らの力で克服した。
ストレスが体に悪影響を及ぼすなら、その逆もあり得るだろう。笑はどうかと思いつく。
喜劇映画やユーモア本を集めた。
十分間腹を抱えて笑うと激痛が消え、二時間の安眠が得られた。これを続けるうちに手足が動かせるよう
になり、ついには全快した(「笑いと治癒力」岩波現代文庫)
笑いの効用を示す実験結果が次々出る。
血液の流れが良くなり脳を活性化させた。かと思えば、糖尿病患者の血糖値まで下がった。
カズンズの話しは奇跡ではなかった。笑いは大変な特効薬なのだった。
ただ、逆境で笑うのは凡人には難しい。そんな時は、泣いてもいいのだという。
涙がストレス物資を排出するのだそうだ。
泣いて、笑って、あきらめず、道は開ける。