安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係
二日前に20cm弱の積雪があった。
年末以来の積雪で、市野々に向かう途中の坂道で荷物を積んだ大型トラックが脱輪していた。
それでも気温はそれほど低い訳では無かった。

「ヘソ大根」作りには高過ぎる気温で心配されたが、明日から寒波が訪れる。
明朝の最低気温の予報は-6℃。
同じ一関でも市街地に較べると2℃ぐらいの違いがあるので、もっと冷え込むものと思われる。
そして、そんな寒い日が「当分続く」ことを期待している。
昨年末、初孫の出産を見届けてから一関に戻った生産部長を追いかけるように、初期設定済みのスマホ端末と
手書きの操作説明書が娘夫婦から送られて来た。
札幌に行く前に契約したばかりの携帯電話は、キャンセルすることになり解約金が5万円もかかってしまった。
しかし、新たに契約したスマホの基本料金が700円程度なので、いずれは挽回できる見込みのようだ。

母親のスマホデビューを待ち望んでいた娘夫婦から早速LINEで赤ちゃんの写真やコメントが日に何度も送ら
れて来るようになり、生産部長も負けずにコメントを入れている。
それを横目で見ながら「泣き声入りの動画」をリクエストしたら直ぐ反応があった。
赤ん坊の泣き声は聴くだけでも癒される思いがするが、泣きながら動かす手足の所作が何とも言えず可愛らしく、
飽かずに眺めている。
今日も、繰り返しスマホを手にする私に「また、チィチャンを泣かせるつもりなの」と生産部長が嬉しそうに
笑った。
蕪の栽培は寒さに強い赤蕪中心で白蕪は自家消費用のみだったが、後の畑に蒔いた白蕪が
雪の下になっても凍結することなく順調に育っていた。
産直に出したら好評だったので、気をよくして残っている白蕪を全部収獲し、暗くなるまで
かかって洗い終えた。

(明日出荷する分は加工室へ)

(残りは倉庫に入れて凍結防止用の毛布を掛けた)
暗くなると気温が低くなり、水仕事は防寒手袋をしていても辛くなる。
畑を空にして鶏舎の堆肥を撒くため赤蕪も全部収獲したが、洗うのは明日に繰り越した。
私の田舎暮らしの一番のストレスは、「虚言や違法行為が公然とまかり通っている」ことに尽きる。
集落内や厳美の「道の駅」は勿論だが、驚くべきことに市役所幹部や市議にも「その文化」が蔓延し
てしまっている。
その実態ては「民主主義や法治主義」が未だ浸透していない発展途上国に酷似している。
誤りを下手に指摘すると、地動説を唱えたため「周囲から猛反対」を受け、不遇のまま死を迎えた
ガリレオ・ガリレイの運命を辿ることになりそうだ。

(ヘソ大根の干し場確保のため薪置場の薪の半分を軒下に移動した)
しかし、田舎と雖も日本国内であることに変わりはなく、憲法や法律で規定していることを
「田舎の多数決」で覆すことなどできないはず。
泣き寝入りすることなく、「田舎の悪しき文化」に敢然と立ち向かうことが余命幾ばくもない
「自分に課せられた使命」と受け止めている。
年末に息子がコンビニで買って来た「タブーに挑戦する月刊紙」が「田舎暮らし」を取り上げていた。
一般的によくある「田舎礼賛」の記事ではなく「絶望的な地獄」、「不便&村八分」等田舎を全否定する
言葉が躍っていた。
新聞の論説と異なり「深堀りに欠けた浅薄な内容」となっている面は否めず、客観的視点で書いたもの
とは到底思えなかったが、部分的に本質を突いている面もあって興味深く読んだ。

(釜茹で後、冷水に浸している大根)
その内容の一部「なぜか田舎は持ち上げられる」の記事全文を以下に紹介したい。
山林と水田のある風景が日本人の原風景で郷愁もかきたてられる的なことがよく言われますが、そもそも郷愁を
かきたてられるのは、都会に住んでいる人たちです。
主に田舎を舞台にした作品を見て憧れたりもするようですが、そんなものは作られた田舎であって大嘘です。
そもそも山と田んぼは気持ちの悪い虫たちで溢れかえっていますし、フィクションの世界の住人のような善人は、
田舎にはほぼいません。
そこにいるのはよそ者を忌み嫌う排他的な人たちです。ついでに言えば、圧倒的に不便なのです、物見遊山で
行ってみる分には楽しいかもしれませんが、住むのは無理です。