安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係
今日は50回目の結婚記念日。
「あれから40年・・・」は冷めた夫婦関係を笑いのネタにしている綾小路きみまろの
得意フレーズだが、我々夫婦は50年を経過しても未だにラブラブの熱い関係を維持し
ている。
特に就農してからは24時間いつも一緒で、「幸せ」を実感する日々を送っている。
夫婦喧嘩が日常茶飯事なのも「仲がいい証拠」かと思っている。
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新婚旅行は花巻温泉経由十和田湖への三泊四日の旅。
JTBで働いていた中学時代からの友人K君からのプレゼントだった。
半世紀前であっても大きな負担だったに違いない。
この機会に改めて感謝の気持ちを伝えたいと思っている。
田舎生活でカルチャーショックを受けるのは、情報の共有化も図らないまま、法律に反すること
や科学の定理に反することでも「何でも多数決」で決めることに尽きる。
これは敗戦でタナボタ式に落ちて来た民主主義が、未だに定着していない「田舎特有の事象」と
受け止めていたが、安倍政権発足後、民主主義の最先端を走るべき国政に於いても多数の横暴が
罷り通っている現状には只々呆れるばかりである。
そんな問題意識を持って菅新政権を見ていた折、今朝の毎日新聞の「時代の風」欄で藻谷浩介氏が
例によって明快な解説をしてくれたので、民主主義に関する部分を抜粋して紹介したい。
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(午後、快晴の天気ながら霞みかかった栗駒山。23日撮影)
毎日新聞「時代の風」2020.10.25
菅政権1カ月 民主主義の本質は議論=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員
そもそも「民主主義イコール多数決」という発想は間違いだ。
何事も多数派の裁断に従うというのは、絶対王制における「王様」を、「民衆の中の多数派」に
替えただけのことである。
王様だけでなく、折々の多数派も間違える。
だから人類は憲法を考え、法体系を整備し、多数意見とは異なるかもしれない事実を発見すべく
学術を発展させ、さらには権力を持つ者にも内省を促すべく倫理規範を創り上げてきた。
多数決の前に議論を尽くすことで、論点を明確にし納得感を増すという方法も編み出した。
説明も受けずに忖度にいそしむ者は、そうした多年の知恵の蓄積を否定し独裁横行の時代に退行し
ている。
川向の光成工業は従業員が100人規模の当地では唯一無二の大会社。
その内の10人余はフィリピンからの技能実習生で、会社の敷地内に寮があり、土日に
なると自転車で街に買い物に出かける姿をよく見かけていた。
今日の昼前、家の後ろの畑でサトイモの収穫をしていたら、自転車で通りかかった四人が
「切り落とした茎と葉を貰っていいか?」と聞いて来た。
食習慣の違いか、当地では葉は見向きもしないが、彼らは「葉も茎も美味しい」とのこと。
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バアチャンが元気な頃は、皮を剥いた茎を吊るして乾燥させ、ズイギとして産直で販売
したこともあるが、今は茎も葉も捨てるだけなので「全部、どうぞ」となった。
彼らは喜んで拾い集め始めたが、自転車で持ち帰られる量ではないので、後で、軽トラで
寮に運んでやることにした。
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10年程前の中国人実習生は、日本語が片言で通じなかったが、今日の彼らとの会話は殆ど
支障を感じなかった。
日本に来てから既に三年も過ぎた人も居るとのことだが、母国も新型コロナ騒ぎがあるため
「帰るに帰れない状態」とのことだった。
新型コロナが世界中に大きな影を落としていることを改めて確認させられる一幕だった。
枝豆の収穫が終わっても大豆の収穫や小麦の播種が待っているが、気持ち的には
大分余裕が出てきて、昨夜は二ヵ月振りにバド練習にも参加した。
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そして、今夜は三カ月振りで手打ちうどんに挑戦した。
今年度産の小麦を使った初めての手打ちうどんの味は格別のものがあった。
味の決め手は「足踏み」というのが現時点の結論で、これからは、以前のように
週一ペースで挑戦するつもりでいる。
綺麗な朱色のサツマイモを収獲した。
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しかし、生育期に手を掛けられなかったこともあり、収量的には不作で、自家消費分にも
足りない量でしかなかった。
苗代や稼働を考えると、作らずに「買った方が良かった」となるが、それを口に出すのは
「タブー」となっている。
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数年前からイノシシが出没するようになり、一昨年は畑のサツマイモが全滅する被害に遭う
苦い経験もしている。
今も夜になると家の周囲も含めて徘徊しているようだ。
畑は電気柵で囲ってはいるものの、いつ被害に遭うか分からないので早めの収穫となった。