「国葬賛成、なぜ若者に多いのか 反対多数の高齢者と対照的なのは」
と題し、朝日新聞が「元防大女子」「元安倍首相番記者」の経歴を持ち、
若者から高齢者まで幅広く取材するライターの松田小牧さんへのイタンビュー
を記事にしていた。(2022.9.20)
「朝日新聞の8月末の世論調査では、18~29歳は賛成64%、反対30%、賛成
がほぼ倍で、60代以上では3割対6割と反対が倍になってい。」
「高齢者は時間の余裕があって、新聞やテレビをよく見ている。新聞・テレビ
では国葬の話がよく整理されているので、様々な問題点があることにも気づく
でしょう。『国は』『社会は』と大きな主語を口にして『間違いを正さねば』
という意識も強い。不満の矛先は国や社会に向きがちです。俺たちがやらなけ
れば誰がやる、みたいな意識がある」
「でも、多くの若者は新聞・テレビではなく、ユーチューブのにぎやかな
動画を楽しんでいる。ネット上の情報がいつまでも残ってしまう『デジタルタ
トゥー』の問題もあって、政治的に動くリスクは大きい。学生なら『就活に影
響するかも』と考えたとしてもおかしくないでしょう」
「ゲームやアニメなど時間の使い方が多様にあるのに、わざわざリスクを
おかしてデモにいこうとは考えない。『社会を良くしたい』と思っていても、
『批判して社会を変える』とは思わないのが、今の若者なのかもしれません」
このような若者世代が増えることを期待している輩がいることを同じ朝日新聞
の天声人語で知った。(2022.9.13)
沖縄知事選の結果を踏まえて書いた後段部分。
数年前、防衛省の役人に言われたことがある。「沖縄の世代が入れ替われば
基地への姿勢が変わるはず」。沖縄戦を知らない戦後世代、そして米軍統治下
の苦難を知らない世代が増えていけば、沖縄は基地を容認するはずだと▼国の
意に沿う世論になるまで、移設作業を強行し続けるという冷酷さであろう。
そしてそれを許しているのが沖縄以外にすむ私たちだ。事件も事故も、そして
県民の意思も、忘却されていいはずがない。
(参考)
デジタルタトゥとは、一旦インターネット上で公開された書き込みや個人情報
などが、一度拡散してしまうと、完全に削除するのが不可能であることを、
「入れ墨(タトゥー)を完全に消すことが不可能」であることに例えた比喩表現。