穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

ナスターシャは女優I.A.さんみたい

2011-07-04 20:04:24 | ドストエフスキー書評

日本の大女優に、ロケなどでストレスが高まると、宿泊している旅館の自分の部屋の壁やふすまに自分の排便をなすりつける奇癖を持った人がいた。

ドストエフスキーの白痴のなかのナスターシャと同じだ。どう同じだって。考えてください。

ところで第二編にムイシュキン公爵がロゴージンの陰気な家を訪ねる場面がある。ここも筆がさえるところだが、場面の主役はナスターシャである。ムイシュキンとロゴージンがナスターシャのことを話すところで、ナスターシャはいないのだが、それでもこの場面の主役は彼女である。