最近隙間時間を利用して頭書を手に取った。大分前に読もうとして、何を言っているのか分からないので途中で投げ出したのだが。最初になにで読んだかを書くのが礼儀だろう。中公文庫にある方法叙説と一緒に収められている。
今回も前回と同じくたちまち意味不明の雲の中に迷い込んだ。方法叙説のほうはいい。短いし、今になってみれば常識的なことを言っているだけだから、どうと言うこともない。
わけの分からない理由はいろいろ考えられる。デカルトの高邁な思想は到底理解できないというのかもしれない。それなら、わが読解力の無さを嘆くしかない。
負け惜しみではないが、どうも訳文が適切ではないのではないか、という疑念を払しょくできない。間違っているとは言わない。私はフランス語が出来ないから間違っているとは言えない。しかし、日本語として適切に対応しているのか。
岩波文庫に別の人の訳文があるようだ。暇が出来たらそちらも覗いてみたい。それと、私はピンと来ないときは原文か、私の分かる欧文訳で確認することが多い。有名な本なら英訳もあるだろうから、そちらも覗いてみたい。
原文を直訳すると、とくに哲学的、人文分野の本は意味が取りにくくなる。関係代名詞など、日本の文法にない文章は注意しないとあちこちと訳文が跳ね回る。
つづく