W杯南ア大会・アジア3次予選
日本代表 4対1 タイ代表
2008/2/6 埼玉スタジアム2002
2010年南アフリカW杯のアジア3次予選の初戦、岡田監督率いる日本代表が、運も味方につけて、無難に勝利した。
大久保、山瀬、内田らを起用した先発は、強化試合の結果をふまえた素直な選手起用だった。その日本は、立ち上がりから果敢に攻め込み、何度もコーナーキックを得るなど、多くのチャンスをつくったが、なかなかタイのゴールを割ることはできなかった。
それでも、前半半ば、日本は遠藤の見事なフリーキックで先制した。しかし、直後にこれまた美しいミドルシュートを決められ、前半は1対1で終わった。
前半の日本は圧倒的にボールを支配していたものの、ぎこちないパスワーク、精度の低いクロス、そして、引いた相手に対して寸詰まりになる攻撃が繰り返された。
後半になって、相手のクリアボールの跳ね返りを大久保が決めて2対1と引き離す。唯一、セットプレーからではない得点だったが、流れの中の得点と言えるものではなかった。その後、タイが1人退場になり、日本が中澤、巻のヘッドで追加点を奪い、とりあえず危なげなく初戦をものにした。
岡田監督の手堅い用兵と采配が無難な勝利を生んだ。結果が求められるW杯への第一歩を勝利で飾ったのだから、まずはいいスタートを切ったと言っていいだろう。
しかし、今後への課題も明らかになった。4点のうち3点がセットプレーからの得点だったこと。プレーを継続するなかで、判断やイメージを共有できないために、流れのなかで得点を奪うことができない。
また、日本の選手たちは、余裕をもってプレーしていたように見えたが、そのために、一つ一つの局面で考えすぎているようだった。その結果、日本のプレーからリズム、テンポがなくなり、流れ自体がとぎれてしまうのである。
大勝のわりには課題も目立った試合だった。しかし、あわてず、騒がず、確実に勝利を重ね、そこで得た自信を基に、徐々にチームをつくっていけばいいと思う。
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