<東京五輪雑感 2021/7/10>
大会ボランティアの会場研修に参加してきた。無観客開催になったことにより、観客の案内・誘導をする係だった埼玉県の都市ボランティアはキャンセルになった。他方、大会運営に携わる大会ボランティアの仕事は、当然残っている。
その会場研修でのこと。配られたマニュアルには、ボランティアの当日の服装について、「(支給された)ユニフォームを着て会場にお越しください!」とあった。それに対し「会場に来てから着替えてもいいですか?」「ボランティアの更衣室はありませんが、トイレで着替えるのでよいのなら・・・」というやりとりがあった。
これまで、五輪が開かれている街には、ほこらしげにユニフォームを着ているボランティアがあふれていた。そのユニフォーム姿をたどって、競技場に行ったこともある。五輪のもうひとつのシンボルでもあった。
しかし、東京大会では、ボランティアとして大会を支えていることに、どこかうしろめたさを感じ、公共の場でユニフォームを着ることに躊躇してしまう。口にはださないものの、聞いた側も、答えた側も、そんな思いを共有している。
このボランティアの苦悩は一例に過ぎない。東京五輪は、関わるすべての人々が、大なり小なり、何らかのストレスを抱える大会となってしまっている。歓喜のメガ・イベントから、すべての人を荒ませるモンスター・イベントになってしまった東京五輪。これから、どんなことが起きるのか想像できないだけに、そら恐ろしい。開幕まで、あと12日。
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