行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第38節 大宮アルディージャ戦

2024-11-23 23:41:13 | カターレ富山
2024シーズンJ3リーグも、いよいよラスト。全38試合の最後として、今季J3優勝の大宮アルディージャと対戦します。
優勝の大宮と3位のカターレは、いずれも既にシーズンの順位が確定しており、この試合の勝敗で変動することはありません。
もしも普段と同じようなシーズンであったなら。最終戦には引退や契約満了が発表された選手を起用、最後の花道を用意して和やかに、ということもあったかもしれませんが。
優勝を決め、試合後にそのセレモニーを用意している大宮は、さておくとして。
普段と同じではないのが、カターレ。
最終戦だけれど、最後じゃない。
昇格プレーオフの負けられない戦いを前に、最強との対峙。
消化試合ではない、先を見据えた真剣勝負。もちろん、必勝を期して臨みます。

かつてJ1で戦っていたクラブの、リーグ2例目となる1年での即帰還。しかも、ここまでわずか2敗というぶっちぎりの成績でもっての、文句のつけようのないかたちで。
これまで数々の降格クラブが1年での即復帰を目標に掲げてきましたが。実際にそれをやってのけたのは、過去に大分トリニータの1例のみ。
早くても数年はJ3の洗礼を受けることになるのが通例であるなかでは、まさに驚異的な戦績でもっての復帰を果たしたと言えるのが、今シーズンの大宮アルディージャでしょう。
ホーム松本戦・アウェイ沼津戦の僅か2試合しか負けておらず、シーズン後半戦初戦であったその沼津戦の敗戦を最後に、17戦連続無敗を継続中。総得点71は、ぶっちぎりでリーグトップであるほか、総失点30もまた、FC大阪と並んでリーグ最少。
まさに、2024シーズンJ3を完全制覇した、とも言える内容であったかと。
その大宮、これまでのNTT東日本から海外資本であるレッドブルにオーナーが変更されることでも話題を集め。
来シーズンからはRB大宮アルディージャとしてリスタートすることが決定。これまでの大宮アルディージャとしての体制は、今節の富山戦をもって幕を閉じることとなります。
シーズン最終試合ということに加えて、歴史の区切りでもある最終試合。
優勝が確定しているなかで、消化試合とも言える状況ではあるものの。それでもしっかりと必勝を期して臨み、勝って有終の美を飾る気満々で臨む試合になるのではなかろうかと。

1年でのJ2復帰という理想を体現した大宮に対して。
いわゆる「J3沼」というものにハマってしまい、もがいてももがいても抜け出せないクラブの筆頭格とも言えるのが、最長の鳥取に次ぐカターレ。実に10年、その苦しみを味わい続けてきました。
昨シーズンの「同勝ち点でありながら、得失点差で涙」という状況をはじめとして、毎年のように「イイ線を行きながらも結果的に昇格できませんでした」という意味においては・・・2014年から続くJ3リーグの歴史のなかで、カターレほどにもがき苦しんでいるクラブは無いのでは?と。
今シーズンもまた、終盤戦に伸び悩んで勝ち点を思うように積み上げられず。2位までの自動昇格圏に入ることが出来ず、3位止まりで終わることが確定してしまったのでした。
それでも。
例年であれば、最終節でもってシーズン終了であったところですが。
今シーズンは、初めてJ2昇格プレーオフが実施され。残り1枠を勝ち取ることが出来れば、まだ可能性が残されているという状況です。
前節の八戸戦で8試合ぶりの勝利をおさめ、勝ち点3を積み上げたカターレ。
なかなか勝てない時期が続き、つらい思いもしてきましたが。それでもあきらめることなくしぶとく戦い続け、ラストプレーで追いついた試合も複数回。ドロー決着で1となりながらも勝ち点を積み上げてきたことが、シーズン3位確定につながることになったのでした。
プレーオフを戦うにあたり、3位から6位までの4クラブが出場することになりますが。そのなかで、順位によって明確なアドバンテージがあります。
上位クラブは、引き分けでも勝ち上がり。
勝てない試合も多かったながらも、ここまで敗戦数6は、大宮に次ぐリーグ2番目の少なさというカターレ。そのカターレに、引き分けでも可という。
そして、上位クラブ側のホームゲームとして開催。3位であれば、準決勝、決勝のいずれもホームで戦えるということ。
ここまでホーム1敗は、首位大宮と同数・・・いや、カターレの1敗は確定として、今節の大宮戦の結果次第ではリーグトップにも。
3位にしかなれなかった、けれど、3位であるからこそ。
最終だけれど、終わりじゃない。
「最強・大宮」に敢然と挑み、昇格プレーオフを勝ち抜くモチベーションにつなげねばならないカターレにあっては。
いつもと変わらず、あるいはいつも以上に気を引き締めて臨まねばならない一戦となります。

大宮戦に大きな思い入れをもって挑むことになるだろう選手が、瀬良。
かつて大宮U15、U18に所属していた彼にとっては・・・あるいは、その時期にはボールパーソンを務めてトップチームの試合を見ていた、なんて経験もあったりするのでは?
筑波大学を経て、今シーズンからカターレ富山の一員となり、プロとしてのキャリアをスタートさせた瀬良ですが。
あのとき見ていたNACK5スタジアムのピッチに、Jリーガーとなって立つことになるーーー思いもひとしおというところではなかろうかと。
シーズンには病気で離脱という不本意な時期もありましたが、ここ最近はスタメンに抜擢され、力を発揮しているだけに。
凱旋試合に、大いに期待したいところです。
そして、同期にあたるショウセイの奮起にも期待。
大宮とのホームでの前回対戦は、1-1のドロー。昨シーズンまでカターレに在籍していたアルトゥール シルバの恩返しゴールによって先制されてしまったものの、ショウセイの同点ゴールによってドローに持ち込んだ試合となりました。
超J3級の圧倒的な力を発揮してぶっちぎり優勝を果たした大宮。けれど、カターレが成し遂げなければならないJ2昇格を果たしたあかつきには、来シーズンも対戦しなければならない相手ということでもあります。
そんな相手に、臆していてはならない。
ルーキーながら、今節出場すればリーグ戦全試合出場となるショウセイ。今シーズンカターレの中心選手のひとりで間違いありません。
だからこその、奮起。エース格としての自覚と責任が求められるなか、結果を残すこと。困難なミッションではありますが、是非とも、果敢に挑みかかってほしいです。

大宮との前回対戦は、6月の1カ月間に8試合という超ハードスケジュールの最中でした。
ただ、それでも。
ルヴァンカップ・プレーオフラウンドでの札幌2連戦、そして天皇杯2回戦・神戸戦というJ1勢3連戦を経ての対戦となった大宮戦では。
あるいは、それらJ1との試合に臨むためのブーストがかかっていたということか。
超J3級という大宮にも、まったく怯むことなく挑みかかり。シュート数をはじめ、むしろカターレのほうが圧倒するほどの内容としたほどでした。
結果的には引き分けに終わって勝てなかったものの。その経験が、その後の躍進、3位まで順位を上げる原動力のひとつになったことは間違いないでしょう。
夏移籍で八戸時代に2ゴールを決められて勝ちをさらわれた「カターレキラー」でもあるオリオラ サンデーの加入など、大宮も当時と同じではありません。優勝した自信、そして現体制最終戦を勝利せねば!というモチベーションで挑むであろう今節、勝つのは容易でないことは明らか。
それでも。
この対戦が、プレーオフにも影響するであろうことは、確実。そう、J1勢との対戦が大宮戦にも影響を与えた前回対戦のように。
今シーズンのホーム戦で唯一敗れることとなった福島戦ですが、その福島が前の試合で対戦していたのが、ホームでの優勝決定戦となった大宮。そんな強度の高い相手との対戦が、敗れたとはいえ大きな自信と力となり、ホーム無敗であった富山戦で勝つ原動力ともなったのではないかと。
そのように、カターレもまた、大宮をプレーオフ勝ち抜きのために「利用」してやろうじゃないかという話。
だったら。
勝敗が直接順位に影響する試合ではない、消化試合ではあるけれど。
昇格プレーオフを勝ち抜くための「勝化試合」
昇格のための「昇化試合」
だったら、勝つしかないでしょうが!

終わりだけど、終わりじゃない。
カターレの未来のため、勝って次につなげろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!


8試合ぶり勝利でホーム最終戦を飾る。3位確定でプレーオフへ ヴァンラーレ八戸戦

2024-11-18 18:23:03 | カターレ富山
3-1で勝利!
7戦連続勝ちなしというもどかしい状況が続いていたカターレですが、ついにその足踏みに終止符。前回対戦で敗れた八戸に借りを返す勝利でもって、勝ち点3を積み上げ。
自動昇格枠が埋まったことで、プレーオフ枠での昇格が必須となるなかで。
3位を確定させ、プレーオフ進出ならびにホームアドバンテージを得ることに成功したのでした。

前日の他会場の試合結果により、4位松本山雅・5位FC大阪がそれぞれ勝利したことで、プレーオフ進出ラインが上がり。それによって、3位であるカターレの6位以内・プレーオフ進出が確定しました。
ただ、それでも。
試合前の時点で、4位・5位との暫定勝ち点差は1。今節・八戸戦の結果、敗戦はもちろんとして、引き分けて勝ち点1であったとしても、最終順位の確定を次節の最終戦に持ち越すこととなるところでした。
それを回避し、今節で3位を確定させるには、勝利あるのみ。
同じプレーオフ進出クラブであっても、順位によるアドバンテージは、天と地ほども違います。
上位クラブはホームで戦える上に、引き分けても勝ち上がり。それが3位ともなれば、2戦連続でその恩恵を享受できることに。
そのためにも、プレーオフ進出したから良しではなく、3位が狙える状況を手放すことは、あってはならず。
勝てば自力でその座を掴めるカターレにあっては。今節勝ちきることでまずは3位を確定することが、なによりも求められました。

午前のうちは晴れ間も見えていた富山県総合運動公園陸上競技場ですが、次第に上空を雲が覆い。選手バス到着くらいの時間帯から降り始めた雨は、試合開始頃には、ハッキリと雨天というコンディションとなったのでした。
スタメン発表を見て、まず驚いたのが・・・前節の終了間際に起死回生同点ゴールを
挙げた吉平が、メンバー外。後から知ったところによると、体調不良であったとか。
今節の重要性については、言を俟たないなかで。本人の実力やチームの戦術以外の部分で出場メンバーを外れてしまった無念は、いかばかりか。
キャプテンとして、人一倍チームを想う気持ちにあふれていた吉平だけに。
ならば。
勝って3位を確定してみせることこそが、なによりも彼の無念を軽くすることに違いなかろうと。
前節2シーズンぶりの得点を挙げた神山が控えに回り、右SBには西矢を起用。前線では伊藤に代わって布施谷がスタメンに。
そして、マテウスが5試合ぶりとなるスタメン起用。最前線でショウセイとコンビを組むこととなりました。

ここ最近は6戦連続負けなしと、好調ぶりを見せる八戸。他クラブの動向次第という要素は大きいにせよ、それでも今節と次節との連勝でプレーオフ圏内入りを狙えるとあっては。
カターレの先代監督でもある八戸の指揮官・石﨑監督の百戦錬磨ぶりは、誰もが認めるなかで。百戦錬磨どころか、今シーズンにはJ通算800試合指揮を達成したというから、何をかいわんやというところ。
その石﨑監督が選んだスタメンには、J3のなんたるかを熟知するメンバーが揃うなかで。両WBには、元カターレの音泉と安藤が。
前回対戦でゴールを決められたオリオラ サンデーこそ大宮に移籍して不在ではあるものの。ここまで7ゴールを挙げてチームを引っ張るFW佐々木 快の活躍など、ゆめゆめ油断するわけにはいかない、と。
今節がホーム最終戦となりますが、ここまでシーズンダブルでやられっぱなしになったクラブはひとつもないカターレ。シーズン前半戦で敗れた4クラブのうち、琉球・松本・沼津にはホームでリベンジを果たしてきたなかで。
ここで、八戸にしてやられるわけにはいかない。
リベンジの志を胸に、キックオフのときを迎えました。

降り続く雨のなか、滑りやすくなっているピッチ状態、転がりにくいボールへの対処など、ならではの難しさにアジャストしていかねばならないなかで。
その対応力という点で、ホームクラブであるという点を差し引いても、明らかにカターレのほうが勝っていました。
前半からアグレッシブに相手を攻め立て、好機を演出していくカターレ。雨という状況をものともしない、なんなら味方につけているのか?というくらいに。
なかでも出色であったのが、スタメン起用に応えるマテウスのキレ。
前節のあとに行われた金沢とのトレーニングマッチでゴールを挙げるなど、好調ぶりをアピール。そこから満を持してのスタメン起用であったようですが。
鋭い寄せと、体さばき。足元のテクニックの多彩さなど、持ち味を存分に発揮し、相手に脅威を与えていました。
主導権はカターレ、というなかで迎えた26分でした。
右サイドでボールを受けた松岡が、自分でも仕掛けるぞ、というそぶりを見せつつ追い越していった西矢に絶妙なパス。それを受けた西矢がゴールライン付近からクロスを上げると。
相手としてはショウセイへの対応を意識せざるを得ないところ、ジャンプ一番ヘッドで合わせたのは、安光!
流れるような連携から見事な先制ゴール。いい時間帯に得点し、まずは勝利への道筋をつけることが出来たのでした。
それにしても、安光。
やはりアウェイで敗れた借りを返すべく挑んだ、ホーム松本山雅戦、沼津戦、そして今回の八戸戦。
そのリベンジマッチでいずれも前半に先制ゴールを挙げ、チームを勢いづけてみせたとなれば・・・その勝負強さというものは、恐るべし。
ルーキーイヤーであった一昨年、石﨑監督体制の下では、なかなか出場機会の無かった彼ですが。
昨シーズン、左SBの定位置を掴み、ほぼすべての試合に出場するなどブレイク。
そして今シーズン。チーム主力としての活躍はもとより、DFでありながらこれで6ゴール目だというのだから。
いまや、押しも押されぬカターレの中心選手に成長した安光の姿は、石﨑監督にはどのように映ったことでしょうか?

欲を言えば、押せ押せであった前半のうちにもう1点でも2点でも追加したかったところでした。
ハーフタイムを挟めば、当然のごとく八戸も対策を練って対応してくることでしょうし。
もちろん、カターレとしても、それは織り込み済み。
後半開始早々にビッグチャンス。
松岡のシュートが枠内を捉えたかに見えましたが・・・惜しくもゴールならず。
ただ、その直後でした。
49分、CKの流れから、西矢が抑えの効いた地を這うようなミドルシュートを放つと。
ゴール前の混戦のなかにいたマテウスが、足を伸ばしてコースを変えるかたちとなり、そのボールがゴールへ!
後半開始早々、相手の反撃の意志をくじくような追加点。起用に見事に応えるかたちでの、マテウスの今シーズン2点目。いい時間帯、良いかたちでリードを広げることに成功したのでした。

ただ。
プレーオフ進出の可能性をつなげるために、なんとしても勝たねば!という八戸。2点を先行される展開となったものの、そこで萎えることは無く。
むしろ、2点で安心したというわけではないでしょうが、ちょっと攻勢が停滞したカターレから、勢いを奪うかたちで。
61分、このところの6戦連続負けなしという流れの牽引役でもあるFW佐々木 快に決められてしまい、1点を返されることに。
また、失点してしまった。ゼロで抑えきれなかった。
第31節・今治戦でのスコアレスドローを最後に、5試合連続失点中のカターレ。
先の鳥取戦でも、2点を先行しながら逃げ切れず、終了間際に追いつかれてドローという展開もあっただけに。
まさか、追いつかれることで4試合連続2-2ドロー?冗談じゃない!
予断を許さぬ状況ながらも。さりとて、あれこれ迷って後手に回った挙句に追いつかれては元も子もない。
慌てるな、依然として、リードしているのがカターレならば、ペースを明け渡してしまっているわけでもない。
いかに、自分たちの力を信じるか。それに尽きると言えました。

76分に、瀬良に代えて坪川。84分には、3枚替えで古川、神山、松本を同時投入。
土壇場で追いつかれた鳥取戦のこともある。土壇場で追いついた岐阜戦のこともある。
降り続ける雨のなか、大事なのは集中力を切らさないこと。そして、最終盤の「なにか」に備え続けること。
しかして、その「なにか」が起こることに。
89分、相手陣内右サイドからのFKのチャンスで。
キッカー末木の蹴り込んだボールは、ゴール前を固める相手選手とGKの、ちょうどうまい具合のところに。
ディフェンスとしては跳ね返しきれず、GKとしてはキャッチしきれずという、本当に微妙な位置に蹴り込まれたボールは、処理しきれずGKの足に当たってこぼれることに。
そこに詰めていたのが、神山!
前節2シーズンぶりの得点を決めた、その成功体験から。積極的に足を出していこうと心がけていたところ、まさに目論見通りのてんかいで蹴り込んだとのこと。
2シーズンぶりから、2試合連続。
欲しかった追加点は、残り時間も少ないなかで点差を広げる、まさにダメ押し点となりました。
勝利を大きく手繰り寄せたカターレに、隙は無し。
アディショナルタイムもしっかりと集中し、相手にチャンスを与えず。
そして、タイムアップ。
長かった・・・本当に、長かった。
9月のアウェイ金沢戦を最後に遠ざかっていた勝利が、8試合ぶりの勝ち点3が、ついにもたらされたのでした。
八戸にとっては7試合ぶりの黒星。そしてそれは、昇格プレーオフ圏内入りの消滅をも意味していました。
歓喜のカターレと、うつむく八戸とのコントラスト。
残酷なようですが、昇格を狙うということはすなわち、ライバルチームを蹴落としていくということにほかなりません。
要するに、カターレが勝って3位を確定させ、八戸が負けて昇格の夢が断たれた。それが現実です。

今節の結果、前節終了時には八戸を含め9チームが争っていた4枠の昇格圏入りが、一気に収束することに。
カターレが3位を確定させ、松本山雅とFC大阪がプレーオフ進出を決めました。残り1枠は6位の福島と7位の北九州に可能性があるとしながらも・・・次節、福島が撒けて北九州が勝つこと、さらに11も離れた得失点差を埋めねばならないというのだから、現実的ではなく。実質、残り1枠は福島でほぼ確定と。
4、5、6位の順位確定は次節の結果次第ですが、プレーオフ進出クラブは4つ決まったものと見て良い。
そんななかで。
もしも次節カターレが敗れても勝ち点1差があり、逆転されることはない。ゆえに、3位確定。
得失点差に泣いた昨シーズン最終戦以来、1勝に、勝ち点1に、1点にこだわって取り組んできたカターレ。その1の差が、ここでモノを言った格好。
つまりは、前節の執念の同点ゴールが・・・あれが無ければ、今節の3位確定は無かった。
勝ち点3を逃した。けれど、ドローに終わりながらも、1ながらも勝ち点を積み上げたこと。それが、効いたということ。
これまでの努力が、ひとつ報われた形と言えるかもしれません。
7戦連続勝ちなしと苦しんだながらも、それでもあきらめることなく懸命にプレーを続けてきたこと。
その努力というものは、決して無駄ではなかったと。

もちろん、プレーオフ圏内入りを確定させただけで、昇格を成し遂げたわけではありません。この先で敗れ、また昇格失敗という可能性も、決して低くはなく。
それでも。
例年であれば、すでに可能性もなにもなくなってしまっていたところ。
それが、まだある。
容易い状況ではない。けれど、それでも。
それでも、自力で最良条件・3位を確定させたこと。それは誇ってよいところかと。
前回対戦で敗れた借りを返す勝利を挙げてのプレーオフ進出確定は、選手たちにも手応えと自信をもたらしたことでしょう。
そう、プレーオフを勝ち抜くモチベーションを。

次節のシーズン最終戦・大宮戦を経て、ホーム開催のプレーオフへ。
J2復帰、その悲願成就まで、あと3試合。
戦いは終わりません。続いていきます。

第37節 ヴァンラーレ八戸戦

2024-11-17 03:37:22 | カターレ富山
2024シーズンも残り2試合。ホーム最終戦となる今節、前回対戦で敗れた借りを返す勝利を目指し、ヴァンラーレ八戸を迎え撃ちます。
優勝に続き、自動昇格という目標も未達に終わってしまった今シーズンですが。
まだ、終わっていない。
3位から6位までが残り1枠の昇格を争うプレーオフ。現在3位のカターレにあっては、その座を死守し、アドバンテージを確保した状況で決戦に臨まねばなりません。
ならば。
勝つことで、自力で3位が確定するという今節。このチャンスまで逃すことなど、あってはなりません。
7試合連続勝ちなしという状況を打破し、3位にふさわしいクラブとして、胸を張ってプレーオフに進出するためにも。その先の昇格をつかみ取るためにも。
必ずや勝たねばなりません。

SNS上でもよく言われることですが、「また調子の良いところかよ。最近カターレの相手ってそんなんばっかだな」
ここ最近だけで見ても、カターレとの対戦時には。
・3連勝中であった鳥取
・カターレが4失点して大敗した福島に逆転勝ちした相模原
・4連勝中であった岐阜
なにか、ちょっと落ち目の相手では?という対戦は、前回勝利にあたる9月の金沢戦にまで遡らねばならないかもしれません。つまり、この7戦連続勝ちなしのあいだ、ずっとそんな上り調子の相手との対戦でもあった、と。
もちろん、「そんな状況でも跳ね除けて勝たねばならなかっただろうが!」なんて言われたらそれまでですし、勝てなかった言い訳にもなりはしませんが。
今節の八戸もまた、例にもれずといいますか。
3連続引き分けを挟みつつも6戦連続負けなしと好調。さらにはライバルクラブの動向次第という要素こそ強いものの、昇格プレーオフ圏内入りの可能性も潰えていない。
今節の勝利を絶対条件として、モチベーションも高くアウェイ富山戦に臨むことは明白と言えます。
それでなくとも、昨年の第36節、今年の第4節と、富山戦は2連勝中の八戸にあっては。
相手が7戦連続で勝てていないクラブだから、という油断や慢心は無いでしょうが、かと言って3位だから勝てないのでは?という怖れも無いであろうと。
逆にカターレのほうが、八戸を必要以上に意識しすぎないようにせねばならないくらいで。
昨シーズンのちょうど今頃、アウェイで手痛い零封負けを喫してしまい。結果論でものを言うのもどうかとは思いますが・・・あるいは、そこでしっかり勝てていれば、最終戦に同勝ち点ながら昇格を逃す、ということも無かったかもしれません。
そして、前回対戦。
開幕から3連続ドローでスタートという不本意な戦績であったなか、初勝利を求めて乗り込んでいったアウェイ戦で、またしても零封負けで敗戦。今シーズン初黒星を喫し、開幕ダッシュ失敗を決定づけてしまうような負けとなってしまったのでした。
奇しくも、今節もまた3連続ドローと勝ちきれないなかで迎える八戸戦となります。
ここで、なんとしてもリベンジを成し遂げねば。
琉球、松本山雅、そして沼津と、アウェイでのシーズン前半戦で敗れた相手には、再戦となったシーズン後半のホーム戦ではリベンジを果たしてきました。
今回もまた、例外でなく。必ずや勝利し、借りを返さねばなりません。
八戸を率いる石﨑監督は、言わずと知れたカターレ前監督であり。近年の堅守速攻型というカターレのスタイル、その礎を築き上げた人物その人です。
ここ2連敗は、いずれも八戸に先制ゴールを許してしまい、追う立場となって攻め込むも、堅い守りを崩しきれず無得点で敗戦、という結果。
順位としては9位ながら、総失点38は、2位の今治と同等。上位チーム相当であることはデータ的にも明らか。堅い守備に自信をもって乗り込んでくることは、まず間違いなく。その上で、いかに得点を挙げて勝ちきるかにフォーカスしてくることでしょう。
ここまで49得点を挙げているカターレではあるものの。正直言って、とても物足りない数字だと。ときに見られる消極的か?躊躇か?という、「そこはシュートだろ!」というシーンがもう少し改善されていたならば、もっと伸びていたはずだと。
どうしても勝たねば!という勝負所で、そんなことを言っていては勝ち星はおぼつかない。これまでの実績から富山に苦手意識もない、むしろ前監督の指揮の下で富山戦に自信すらある、という八戸を相手に、弱気を見せてしまったならば・・・シーズンダブル敗戦という最悪の結果も、十二分にあり得る話で。
もちろん、そんなのは願い下げ。
必ずや、返り討ち。
今シーズンのホーム最終戦となる今節、ここ最近のもどかしい結果を払拭して地元のファン・サポーターに歓喜を届けるという使命を全うせねばならないならば。
必ず、勝ちきる。
強い意志を、覚悟をもって挑まねばなりません。

石﨑前監督の挑戦を跳ね返し、J2への道を道を切り拓くーーーJ3の卒業試験とも言うべき試練。
その尖兵(?)として、音泉 翔眞、安藤 由翔という元カターレ選手たちが乗り込んでくることに。
本来であれば、長くカターレに在籍した功労者にして今シーズンから八戸でプレーする柳下 大樹も富山凱旋を果たすはずでしたが・・・残念ながら、靱帯断裂の大怪我で離脱中。今節の再会はなくなることに。
その思いを引き継いでの音泉、安藤でもあろうからには。ゆめゆめその挑戦に怯むわけにはいきません。
今シーズン、YS横浜の萱沼、宮崎の武に恩返しゴールを喫してきましたが。
これ以上の恩返しゴールをくらうわけにはいかないよ、と。
むしろ、カターレ監督としての「イシさん」に薫陶を受けた選手も多いなかにあっては。
この八戸の挑戦を跳ね返すことこそが、恩返し。勝つことで、石﨑監督当時に果たせなかったJ2昇格を成し遂げることこそが恩返し。
そう、恩返しと言えば。
かつて、石﨑監督を慕い、「元藤枝3人衆」がひとりとして、カターレに移籍してきた吉平。
ともすれば、その3人衆の2人、姫野や安藤にならって、イシさんの下へ、八戸へ移籍するという選択肢もあったのではなかろうかと。
そんななかでも、カターレ富山でのプレー継続を選択し、今シーズンはキャプテンにも就任。
誰よりも熱く、チームのことを想い、J2昇格への情熱を燃やしてきた吉平。
ボーズ頭にして気合をいれたこと、そして、前節のラストプレーでの執念の同点ゴール。
もはや、その心意気に一点の曇りもないと、ファン・サポーターの誰もが知るところです。
そんな吉平が欲してやまない、J2昇格。それに立ちはだかる、恩師率いる八戸。
恩返しに、これ以上ないシチュエーションと言えましょう。
超えてみせる!ーーーここまで9得点、大台の2桁とくてんでもって、その覚悟を今こそ示すときです。

7戦連続勝ちなしという苦境にさらされながらも、それでも3位をキープし続けてきたのは。
ひとえに、ドローで1にはなりながらも、それでも負けることなく勝ち点を積み重ねてきたからこそ。
勝てなかったかもしれない。けれど、相手も勝たせなかった。相手の勝ち点を削ることで、3位の座を保ち続けてきた。
優勝・自動昇格は、なりませんでした。
しかし、今シーズンからのプレーオフ1枠。それを、なんとしてもつかみ取るために。
今節、勝てば問答無用で3位が確定します。つまりは、プレーオフでのホーム開催、ドローでも勝ち抜けというアドバンテージを得るということ。
プレーオフに出ることが目標じゃない。
あくまで、勝ち抜けるのが目標であって。
そのために、やるべきことをやりきる。
自力で優勝・自動昇格は叶わなかった。でも、自力で3位勝ち上がりは出来る。
ならば。
それを、やりきるだけ。そのために出来ることを、やり抜くだけ。

ホーム最終戦で、勝つ!
「その先」のために、いまは目の前に最大集中。
必ずや勝って、カターレが昇格にふさわしいクラブだという証を立てろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

続くドロー沼。土壇場で追いつくも、自動昇格消滅 FC岐阜戦

2024-11-11 23:33:01 | カターレ富山
2-2のドロー。
この大事なシーズン最終盤で、どうにも勝てないという嫌な流れ。2連続アウェイ戦でどちらも2-2のドローという結果を踏まえ、ホームでなんとしてもその流れを断ち切りたかったところでしたが。
0-0で迎えた後半、課題であったセットプレーからの得点で先制出来たまでは良かったものの。
意趣返しとでも言わんばかりに、連続でセットプレーから失点してしまい逆転されることに。
敗戦が極めて濃厚となったアディショナルタイム。その絶体絶命の状況で。
キャプテン吉平が、執念の同点ゴール。
直後に試合終了、奇しくも3試合連続で2-2というドロー決着となりました。
他会場の結果、2位の今治が勝利をおさめたことで2位が確定。自動昇格枠2つが埋まってしまうことに。
例年であれば、そこで終わりであったところですが。
勝利はならなかったものの、勝ち点1を積み上げたカターレ。4位との勝ち点差は、2試合を残して5。
3位でのプレーオフ圏内入り、その先の昇格を目指すことになったのでした。

晴れ渡った青空の、絶好のサッカー日和。隣県対決ということで、岐阜サポーターも多く来場。アウェイ側スタンドいっぱいに掲げたビッグフラッグは、まさに圧巻でした。
ここまで4連勝中という絶好調の岐阜に対し。やはり、警戒せねばならない攻撃力に対する策ということか。脇本・今瀬のCBコンビ、神山が右SBに配されることに。サブメンバーにも西矢・鍋田のDFとボランチとして坪川を入れているあたり、やはりディフェンスに重きを置いている印象でした。
試合のほうは、前半は鍔迫り合いの様相に。
誰が出場してもプレーの質があからさまに変わることがない、というのはカターレの強みですが・・・半面、変化が欲しいところで劇的にまでは変わらない、という部分もあって。
なんというか、これまでと大きく変わらないカターレに対して。やはり好調でプレーに自信を感じさせる岐阜。
局面ごとのプレーの鋭さ、一瞬の勢いという部分では、岐阜の側に分があったように思えました。
もちろん、全部の試合で主導権を握ることが出来れば苦労は無いところ、そうでない以上は、どう対処するかが問われるわけで。
やや劣勢、気の抜けたプレーをしようものならたたみかけられてしまうのでは?という状況で、よく耐えて、0-0で折り返すことに。
それでも。
ただ耐え続けるだけでは、ジリ貧というもの。
負けなければそれでいい、というわけではなく。当然のごとく、勝ちにいかねばならない試合にあっては。
どこかしらで、きっちりと相手を上回るだけの強さを見せ、それを得点に、勝利につなげていかねばならない。
スコアレスでハーフタイムは、まずは及第点として。
残りの45分で、いかに勝ちにいくかが問われました。

両チームともにメンバー変更なく迎えた後半。やはり展開としては前半に引き続きなのか?というなかで迎えた、55分でした。
CKのチャンスで、キッカーのヨシキはファーサイドを選択。すると、飛び出した脇本が囮となるかたちで、さらに外から来た神山がヘッド!
見事に決まり、先制!神山にとっては2シーズンぶりのゴール。劣勢に難しい雰囲気を感じていたスタンドのファン・サポーターも、値千金の一撃に沸き立ったのでした。
なかなか相手守備を切り崩す展開に持ち込めないなかで、ここまで思うように得点につなげられなかったセットプレーがものをいうとは。
とにもかくにも。内容云々は、あとで検証すればいい。今は、ただ勝利あるのみ。どうしても勝たねばならない試合ならば、なおのこと。まずは、勝利への道筋をつけることが出来たカターレ。
ただそれでも、先制点が結果に直結するわけではなく。ここ最近は、とくにそれを思い知らされているだけに。
いかに、勝ちきるか。
ここまで引き分け続きでなかなか勝てない状況が続いているなかで。
リードしている状況もさることながら、どう無失点で切り抜けるかが重要であろうと。

70分、岐阜は選手交代でFW藤岡 浩介を下げて、同じくFWの粟飯原 尚平を投入することに。
藤岡と言えば、ここまで16ゴールを挙げて今シーズンJ3得点王争いを繰り広げる岐阜のエース。そんな点取り屋にゴールを許さなかったことは、ひとつ、しっかり守り切った成果だと。そう思いました。
・・・しかし。
ある意味、そこに落とし穴があったというか。
直後の72分。その交代で入った粟飯原がキッカーを務めたFKから、同点ゴールを決められてしまうことに。
なにも、好調・岐阜の攻撃力は、攻勢をかける攻め上がりの鋭さだけではない。セットプレーも、当然のごとく注意しなければならなかったわけで。
一時期の連続クリーンシート状態が影を潜め、ここ何試合も連続で失点を喫してしまっているカターレ。それも、防ぎようがないようなゴラッソというわけでなく、自分たちの頑張り次第で阻止できたはず、という内容で。
この失点も、まさにそういったもので。
無失点での勝利という目標が崩れ、試合は振り出しに。
どうにも、良くない流れ。
ただ、それでも。それでも気力をふりしぼり、突き放す勝ち越しゴールへ、その先の勝利へと繋げねばなりませんでした。

・・・が。
81分、およそ10分前に失点したときと同じような位置で、またもFKという。
「まさか」ーーーそう思っていた矢先。
なんというか。
どうして、悪い予感というものは、的確に当たってしまうのか。
またしても粟飯原のキックを起点としてたプレーから失点、逆転をゆるすこととなってしまったのでした。
勝利を確信する岐阜の選手たちと、湧き上がるアウェイ側スタンド。
これが、6試合連続で足踏みを続けている落ち目のクラブと、4連勝と絶好調・当然のごとく5連勝を狙うクラブとの差だとでもいうのか。
そして、タイミングもまた、悪かった。
首尾良く先制、さらには追加点を挙げてセーフティーリードを作り出し、そこから守備固めで逃げ切るーーーそんなプランであったのかもしれませんが。
いつもであれば60分から70分といった時間帯に交代を敢行していたであろうに、この試合では80分近くまで無し。
同点に追いつかれたならなおのこと、フレッシュな選手の投入で流れを変えないのか?といった状況で。
そんななかで、ようやく交代か、というタイミングが、まさに逆転ゴールを決められたときで。
もしもしのいでボールデッドとなっていたら、すぐに交代というところだったのでしょうが。それが、失点直後という最悪のタイミングに。
失点からのリスタート時、3枚同時代えで西矢、布施谷、吉平を投入。
さらには86分、松本を入れて、残り少ない時間のなか、反攻を試みるカターレ。

先の4失点を喫して大敗した福島戦によって、リーグ戦ホーム無敗記録がストップ。巻き返しを期したアウェイ2連戦で勝ちきれず、さらにはこのまま敗れてホーム戦連敗を喫してしまうのかーーー。
状況としては、厳しいどころではなかったけれど。
それでも、あきらめるなどという選択肢はありませんでした。
なぜならば。
今節を前に髪をバッサリ、ボーズ頭にして気合を入れたキャプテン吉平。
それが伊達や酔狂ではないことが、そのプレーぶりから伝わってきたから。
オーラというか、なんというか。
プレーの端々から、その気迫がにじみ出ているのが伝わってくる。まさに、鬼気迫るというか。
88分、ゴール前でこぼれてきたボールを、あとは蹴り込むだけ!というビッグチャンスがあった・・・けれど、シュートは枠外に。
ただ、そんな場面でも。
あるいは、天を仰いだりミスを悔やんで悲嘆にくれたりしそうなところでしたが、吉平の表情は厳しいままに変わらず。
「必ずもうワンチャンスある」と自らに言い聞かせていたとのこと。
だったら、信じ抜くしかないだろうがよ!

6分と表示されたアディショナルタイム。試合も、まさに大詰め。
岐阜のほうも、足がつって倒れ込む選手、交代枠を使って時計を進めようとするなど、残り僅かの試合時間、勝利に向けて時間稼ぎ。
そんななかでも。
可能性がある限り信じて応援することに、何の迷いがあるものか!
岐阜のアクションで時計が止まっていたこともあり、目安の6分を経過しても終了の笛は吹かれず。
そんななか巡ってきた、おそらくはラストプレーになるであろうCKのチャンス。
GKの田川も前線に上がり、最後の勝負をかけることに。
ニアに蹴り込んだCKは跳ね返されたものの、そのこぼれ球を再びゴール前へ。
それも弾かれたものの、左サイドで布施谷が奪取、さらりゴール前へと蹴り込むと。
ゴール前を固める岐阜の選手たち、そこからこぼれたボールを蹴り込んだのは、吉平!
オフサイドギリギリだったとかなんとかは、どうでもいい。大事なのは、この土壇場で同点ゴールが決まったという事実!
直後にホイッスルが吹かれ、リスタートの間もなく試合終了。
まさに、紙一重。
極めて濃厚であった敗戦の危機を脱し、ドローに持ち込むこととなったのでした。
殊勲のゴールを挙げた吉平でしたが、驚きはあったにせよ、意外さとか想定外ということはありませんでした。
あの気迫あふれるプレーをしていた吉平が決めた。やるべき選手がやってくれたということ。それに対する賞賛こそあれ、それを思いもよらなかった、などと言っては失礼というものでしょう。

岐阜との前回対戦では、試合終了間際のアディショナルタイムにゴールを挙げ、ほぼ勝ちを確信した状態から、まさかのPK献上。勝ち点2を失うドローとなりましたが。
奇しくも、今回は真逆。
岐阜にとっては逆転での勝利、5連勝がほぼ確定していたなかで、ラスト1プレーによってドロー。勝ち点2を失うかたちに。
因果応報というか、なんというか。
ただ・・・敗戦こそ免れたものの、3試合連続2-2のドロー。また、勝ちきれませんでした。
勝たねばならない試合を、またしても落としてしまったということ。
その結果、どうなったか?
他会場では自動昇格にリーチをかけていた今治が5得点の大勝。2位を確定させ、初のJ2昇格を決めました。
ほぼ数字だけの可能性ながら残っていた、カターレの自動昇格。それが、なくなりました。
7試合連続勝ちなし、6分け1敗。その事実から、目を背けるわけにはいきません。
残された可能性・プレーオフ進出からの勝ち上がりでの昇格をめざすこと。その目標に一本化されたのでした。

まだ、なにも終わっていない。
昨季までであれば、終了していたシチュエーションながらも。可能性が残されている以上、J2への道が閉ざされたわけではないということ。
まずは、次節の勝利で3位の確定、プレーオフ進出を決めること。
勝てない、苦しい、キツい状況が続きますが、それでも。
これまでの積み重ねがあってこそ、今の位置、3位にいるわけで。なんの脈絡もなくこの立場にいるわけではない。
ならば。
あきらめることなく、やっていくだけ。
まずは、シーズンホーム最終戦となる次節・八戸戦での勝利を目指して。

戦いは、終わっていない。勝ちにいく、それだけです。

第36節 FC岐阜戦

2024-11-10 04:31:14 | カターレ富山
2試合連続アウェイ戦で、2試合連続2-2のドロー。リーグ戦最終盤にあって、厳しいどころではない結果が突きつけられましたが、それでも。
それでも、勝たねば。
シーズンもラスト3試合、そのうち2試合連続ホーム戦となるなかで迎える今節。
7試合ぶりの勝利をなんとしても掴むべく、FC岐阜を迎え撃ちます。

「カターレは毎年いいところまでは行くけれど、終盤戦に失速してダメになる」
もう10年もJ3で戦うなかで、何度となく言われ続けてきた言葉。
毎年のように、「ここぞ!」という試合で負けてしまう、など・・・何度あったことか。
今年こそは違うんだ!
そんな決意ととともに迎えた今シーズン終盤戦ながら。
去年までであれば負けていた試合を、ドローに持ち込んだ。そんな試合も少なからずあった一方で。
ここで勝てば大きい!という試合でドロー決着、勝てずに終わってしまった試合も。
6試合連続勝ちなし、5分け1敗。
勝負弱さ、と言い切ってしまうのは簡単でしょうが・・・それでも。
なぜに、こうもうまくいかないのかと。
忸怩たる思いと言うものは・・・いかにネガティブな思考は禁物とはいえ、それでもやはり。
負けていないけれど、勝てていない。
「勝つことでしか自信は身につかない」
この10年、何度となく繰り返してきたフレーズですが。
もう自動昇格まで後がないなかで。
それでも!と立ち上がり、勝利を掴まねば。
まさに、背水の陣。決死の覚悟で勝ちにいく。その姿勢がなによりも求められます。

この連続勝ちなし期間に対戦してきたクラブは、どれもそうでしたが。
今節の相手・岐阜もまた、この終盤戦に調子を上げてきたクラブ。
9戦連続勝ちなし、4連敗などがあり、監督交代を敢行するなど、波乱のシーズンとなっている岐阜。
しかし、それでも。
この最終盤に意地を見せ、目下4連勝中。プレーオフ圏内入りの6位まで勝ち点差3まで迫り、残り3試合での逆転滑り込みを果たすべく乗り込んでくることとなります。
岐阜との前回対戦は、4月10日の第9節。隣県対決であり、比較的近いアウェイ戦ということで応援に駆け付けたいファン・サポーターも多かったであろうに。まさかの平日ナイトゲームで、自分を含め断念した人も多かったことかと。
そんな悔しい試合で、0-0のままに時間は経過し。
スコアレスドローかという終了間際のアディショナルタイム。そこで、松本がカターレ初ゴールとなる値千金の先制ゴール!現地入りできなかった無念も吹っ飛んだーーーかに思われましたが。
直後、まさかのPK献上。
それを決められ、ドロー決着。
喜びが大きかったぶんだけ、落胆とのギャップもまた大きく。
負けに等しいドロー。
今にして思えば・・・この時点で既に昨シーズントータルの引き分け数と同じ5となっていましたが。その後も引き分けが積み重なることとなり、前節終了時点で15もの引き分け数。なにか、暗示めいたものがあったのかも・・・とは、考えすぎか。
話を戻して。
5連勝の達成はもちろん、なかばあきらめかけていたであろう昇格プレーオフ圏内入りが目前となれば。岐阜としては、勝つ以外の選択肢は無いでしょう。上位とはいえ落ち目の富山相手に負けては、話にならないと。
その挑戦を、跳ね除けねばならないカターレ。
あたりまえと言えばあたりまえながら。
今シーズン頑張ったから昇格ね、なんて話は無いのであって。
ライバルを蹴落とし、蹴落とし、蹴落としまくって。
他クラブが失意にうちひしがれようが、「そんなもん知らん」とばかりに。
その先にしか、J2への道は無いのです。
ここで勝てないなど、あってはならない。
必ずや、勝つ。
無敗がストップした前回ホーム福島戦。これ以上、地元富山のファン・サポーターを落胆させることなど、あってはなりません。

前述のように、前回対戦で勝利の立役者となるはずであったにもかかわらず、それを為し得なかった松本。
あれ以来ゴールを挙げられていないことも含めて・・・リベンジの機会となる今節、今度こそヒーローとならねばならない。カターレ富山の選手として、そしていちプロかっさ―選手としても。プライドをかけた戦いとなることかと。
そして。
ここからのラスト3試合に、並々ならぬ覚悟をもって挑む選手が。
我らがキャプテン・吉平 翼。
どうにもこうにも勝てないなか、無念の涙もありました。感情を必死にこらえて、ゴール裏へ決意表明する場面も。
そうしたなかで。今週、ボーズ頭にして周囲を驚かせたり。
とりもなおさず、この最終盤を戦い抜く決意の表れ。
ボーズ頭で思い出すのが、カターレ初年度のJFL時代、ホーム流通経済大学戦でのこと。
シーズン開幕からどうにも勝てず、完全にスタートダッシュに失敗。そんななかで迎えた五福開催であったホーム流経大戦。
ここで負けるようなら、もう終わりーーーそんな悲壮感が漂うなかで、選手数名がボーズ頭として気合を入れて臨み。
3-2と競り勝った試合、雨が上がって晴れ間が見えた試合は、そのままカターレの状況に光が差した試合ともなりました。
今現在、他力でしか成し得ない自動昇格は、もはや風前の灯火。
それでも!と抗う、そんな覚悟。
髪ならば、いずれ伸びてくるものではありますが。
昇格のチャンスというものは、逃せば取り返しがつかない。
それを、こころに刻む意味でも、覚悟の丸刈り。
そんなキャプテンの気概に、応えないわけにはいかないでしょう。
退路を断つ、ただ、進むのみ!
勝利のみを追い求め、戦い抜くまでです。

自分たちが6戦連続勝ちなしとか、相手が4連勝中だとか。
そんなこと、外野がとやかく言うようなことを、気にしている場合ではもはやありません。
やるべきことを、やりきる。
去年は、勝つべき最終戦で勝ちきりながらも昇格できませんでしたが。
それは、無駄であったのか?
「これまで」は変えられない。けれど、「これから」は変えられる。
今シーズンここまでを、無駄になどするものか!
必ず、勝つ!

勝ってホームに歓喜を!
強いカターレを、昇格にふさわしいカターレを、存分に見せつけろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!