行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

メモリアルゲームで難敵撃破!暫定首位に返り咲く FC岐阜戦

2021-04-26 20:00:52 | カターレ富山
1-0で勝利!
今シーズン序盤戦のヤマ場と目されていた、ここまで無敗の岐阜との対戦。ここまでわずか1失点という堅守の相手から、いかに得点を奪って勝つか。そして、3試合連続で先制されてきた悪しき流れを断ち、試合終盤での失点癖をいかに抑え込むか。自分たち自身との戦いでもありました。
前の試合から中3日で連続アウェイという岐阜の日程的な不利を踏まえたならば、PKによる1点のみは物足りない、という見方もありましょうが。
それでも、連勝を伸ばして気を良くしながら乗り込んでくる相手に、普段より1週ぶん多いインターバルが空いた状態で臨むこととなったことを考慮すれば、ある程度堅い試合となることは予想できたこと。
その上で、課題であった失点を抑えて無失点での勝利。しっかりと評価に値する勝ち点3であったと思います。
石﨑監督のJ通算300勝達成、そのメモリアルゲームを、ホームで成し遂げることに成功したのでした。

左伴新社長の就任後、初めてとなるホーム戦。SNSでの告知、就任記念饅頭の制作など、いろいろとプロモーションを展開してきた中で。ここまで2試合と違って曇りながらも天候にも恵まれたこともあり、そして岐阜からの多くの来場もあり、3145人の来場をカウントしました。
なんというか・・・コロナ禍も相まって動員数が必要以上に落ち込んでいた昨今、久々に、“Jリーグらしい”光景であったというか。
2週ぶりのリーグ戦となった今節。あるいはスタメンの大幅変更もあるか?とも思いましたが、基本的にほぼこれまでを踏襲するメンバーとなりました。
途中交代となった前節の影響が続いているということか、西部はメンバー外に。齋藤が今季初スタメンとしてゴールを守ることとなりました。そして、しばらく戦線を離れていた花井が復帰。それ以外は、これまでと変わらないスタメンに。
変わらないメンバーであるからこそ。いかにこれまでの課題に向き合い、それをクリアしていくのか。そして難敵撃破を成し遂げられるのかが問われました。

キックオフからしばらくは、お互いに様子見の展開。それでも、カターレの側がやや押し気味にあったように見受けられました。
特に目を惹いたのが、右サイドの音泉の頑張り。
人数をかけて狭いスペースでの攻防となりましたが、その中にあっても怯むことなく持ち前のドリブル力で前への意識を高く持ち続けました。
ここでプレッシャーを嫌って勢いが止まったり、安易なパスを選択してしまったならば、相手にペースを持っていかれたかもしれません。
そこをこらえつつ、簡単にはボールを、主導権を渡さない。
また、アンカーの位置の姫野、その前の花井との関係性も良好。その花井、4試合ぶりの出場となる影響を感じさせないほどに、良い意味でいつも通り。気の利いたボールコントロールぶりは健在のようでした。

試合が動いたのは、前半も30分を過ぎてから。
安藤のクロスがペナルティーエリア内で岐阜MF本田 拓也の腕に当たり、PKの判定。
昨今、ハンドの判定については様々な議論がありますが、今回については、「そりゃ、ハンドだよね」というものでしたが。
ハンドの判定そのものの是非よりも前に、そのきっかけとなった安藤のクロスに着目すべきであったかと。
右サイドで音泉を中心に激しくやりあっていたなかで。そこに岐阜の側も意識が集まっていたところ、逆サイドからの展開。鋭いクロスに慌ててしまったが故のハンド、というところではないかと。
たまたまラッキーで得たPKではない。きちんと自分たちの攻勢から得たチャンス。その意義は、推して知るべし、というところかと。
とにもかくにも、PK。第2節の八戸戦以来、今季2度目のシチュエーション。
その時には吉平がキッカーとなり決めましたが、今回は大野。誰が蹴るかはじゃんけんで決めたとのことですが。
その大野、「向かって左を狙っていたがGKの動きなどから「やばい」と感じて急きょ真ん中に蹴った」とのこと。
勝たねばならない一戦、重要となる先制のチャンスであることは百も承知だったことでしょうが。それでも、プレッシャーに押しつぶされることなく冷静に臨むことができたからこその成功であった、ともいえるかと思います。
思えば。
未だ、PKを獲得しても、「やった!これで労せずして得点が入るぜ!」などと無邪気に喜べず、「どうだろう・・・決めてくれよ・・・」という緊張のほうが勝る自分がいますが。
それというのも、かつての安間監督時代があったから、と言えなくもないかな、などと思っています。
2012年だか2013年だかは、PKの場面そのものが1回も無いシーズンがあったくらいで。その後も、たまーに獲得した場面でも、失敗のイメージが色濃く。
なんというか。判定どうこうよりも、ペナルティーエリア内で仕掛けるシチュエーションそのものが多くなかったことに起因する、とするならば。
それはひとえに、安間監督の戦術が故の事態であった、と言えなくもないかもですが。
今回、敵将となった安間監督の目の前で、PKでの得点。
なんというか・・・因果応報とでもいうのか。
とにかく。
3試合連続で先制点を奪われてしまうという事態を脱し、先制に成功したカターレ。
それは同時に、ここまで僅か1失点の岐阜に、今季初のビハインド状態を強いることにもなったのでした。

1-0で試合を折り返し、勝負は後半へ。
同点、逆転を狙う岐阜は、56分に柏木 陽介を投入し、事態の打開を図ることに。
コロナ禍のなかで規律違反を犯し、その咎で浦和を退団することとなった柏木。新シーズンを前に無所属となってしまった元日本代表を拾い上げ、3月に電撃加入させたのが岐阜でした。
その柏木の、岐阜デビュー戦。さまざまな思いの交錯するなかでの出場だったことでしょう。
が、それと勝負とは別の話であって。
活躍するなら、富山戦以外でどうぞ。強い思いをもって試合に挑むのは、どのチームもおなじであるなかで。それが昇格を、優勝を目指すチームならば、言わずもがな。
「そんなもん知らん!」との強い意志の下、柏木がどうこうではなく、とにかく岐阜にやらせてたまるか!1点だってやるものか!という気概が必要でした。
そう、昨年来、勝負どころの後半に失点してしまう悪癖。それをなんとしても阻止するべく、奮戦せねばならなかったのだから。

伊達にここまで最少失点で無敗のチームではない、という岐阜。なかなか追加点を挙げて突き放す展開にまでは至れないなかで。
それでも。
しっかりと集中して守り、隙を見せずに果敢にプレーし続けたカターレ選手たち。
ラストプレーでしてやられて勝利を逃してしまった前回ホームゲーム・福島戦のこともあります。プレッシャーもあったでしょう。
けれど、屈しなかった。
もしもこれまでの悪い時と変わらないままであれば、それこそ柏木のCKの場面であえなくやられてガッカリ、なんてこともあったかもしれません。
けれど、しのぎ切った。
4分あったアディショナルタイムも最後の最後まで集中。そして、タイムアップ。
見事勝利し、開幕戦以来の零封勝ち。2連勝を成し遂げることに成功したのでした。

左伴新社長の就任初戦で、見事に白星。そして、この勝利によって石﨑監督のJ通算300勝というメモリアルを達成。
その300勝の中には、札幌や山形で安間監督率いるカターレから挙げた勝利も含まれていたのだな、と思い至ると、なかなかに複雑な気分にもなったりもしますが。
それでも、いまの彼は、我らがカターレ富山を率いる監督なのであって。
試合後のセレモニーでは、選手たちから水をぶっかけられる手荒い祝福も。チームの雰囲気の良さが垣間見れました。
序盤戦のヤマと見られていた岐阜戦を制し、暫定ながら首位に返り咲いたカターレ。
ただでさえチーム数が奇数であるJ3にあって、コロナの影響で延期の試合もあり、暫定は暫定でしかない、とも言えますが。
それでも。
勝ち取った勝ち点は、減ることはありません。
勝てば、負けない。
この先も首位を譲ることなく勝ち続けるために。
名実ともに首位の座に君臨し、やがては優勝へとつなげていくために。
ホームのファン・サポーターの期待に応えたこと、その手ごたえを力に変えて。
次なるメモリアルへとつなげていくために。
戦いは、続きます。
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第6節 FC岐阜戦

2021-04-24 17:53:51 | カターレ富山
獲れるはずであった勝ち点3を逃してしまった福島戦。そして、危うく失いかけた勝ち点3をものにした讃岐戦。
開幕から5試合、なかなか安定した試合が出来ていない感もあるカターレではありますが。
リーグ唯一の毎試合得点で9点の獲得を成し遂げている一方で、7失点は、ハッキリ言って多すぎ。継続と改善の両方が求められるなかで。
前節から1週ぶん多いインターバルを経て、ホームゲームとして臨むこととなる今節。
開幕から未だ無敗、僅か1失点と結果を残しているFC岐阜を迎え撃ちます。

チームが新型コロナ感染という事態に晒され、予定されていた試合が中止・延期となる、一時は練習すらままならなかったという憂き目に遭った岐阜。
そんななかで21日に久々の試合となる延期ぶんのアウェイ鳥取戦を戦い、1-0で勝利。しっかり勝ち点3を積み上げたことで戸惑いや不安を乗り越え、自分たち側だけが中3日で連続アウェイという厳しめの条件ながらも、連勝継続を期して意気揚々と乗り込んでくることでしょう。
3月のリーグMVPにも選出された川西 翔太がエースとしての期待に応える活躍を見せ、ここまで3得点とチームを牽引。獲るべき選手が得点を獲り、守る側も気分よく集中できるという相乗効果を生み。結果、わずか1失点という堅守につながり、それが無敗に結びついています。

そんな岐阜に初黒星をつけて返り討ちとせねばならないカターレですが。
正直言って、ここまで5試合と変わらない内容で臨んだ場合、勝利は難しいのではないかと思います。
ここ3試合連続で先制点を奪われてしまっていますが。ここでもし、またも先制されてしまうようなことがあれば、守備に自信を持つ岐阜の思うツボ、前がかりとなったところをカウンターでしてやられる・・・なんて展開も充分に有り得ます。
たとえ首尾よく先制できたとしても。
「ここまで7失点もしている富山のこと、きっとボロを出すだろうから、慌てることなく冷静にプレーしよう」となって、一気に突き放せないままに粘られてしまうこともあるかと。
それが前回ホームゲームの福島戦のように、試合終了間際ドローになってしまった前例もあるだけに。
なんというか・・・やはり、実際のプレーだけでなく、イメージというものも、試合展開には切っても切れない関連性があるということなのでしょう。
その意味で、やはり、これまで成功体験を積み重ねている岐阜の優位性、“やらかし”が散見されるカターレの不利というものは、ある程度覚悟せねばならないかもしれません。
そして、もうひとつ思い出されることが。
昨シーズンのホーム熊本戦での敗戦。
前の試合のホーム八戸戦が予期せぬ中止、アウェイ連戦となる熊本に対して疲労度ではアドバンテージがあったはずの試合でしたが。
前半から2点を先行される苦しい展開を強いられ、優位もなにもない状態に。
なんとか意地を見せて追いつくことに成功したものの、試合終盤に勝ち越しゴールをゆるしてしまい、敗れてしまうことに。アドバンテージを活かせず、逆に奮起した熊本に屈するかたちの屈辱的な敗戦でした。
なお、影響はその試合だけに留まらず。続く讃岐戦、ガンバ大阪U23戦にはなんとか勝ったものの、八戸戦前までの好調さはすっかりと失われてしまい。
そこから泥沼の4連敗。昇格戦線から一気に後退し、前年を下回る9位に沈む結果につながってしまったのでした。
どうしても思い出す、その展開。
万一岐阜の好調さを止められずに屈してしまったならば。
同じようにリズムを崩して低迷、取り返しがつかなくなるまで落ち込んでしまう、ということを繰り返してしまうのでは?という懸念が・・・。
もちろん、そんなことは断固拒否ですが。
むしろ、だからこそ。
去年の顛末を知るからこそ、どうしても勝たねばならない試合なのです。
勝負の世界にIFは無い、とは言いますが。
もし、あのときアドバンテージ通りに熊本を返り討ちに出来ていたならば。
あるいは、違った結果となっていたかもしれません。
いや、そうじゃないだろ。
違った結果に、するんだ。今回、岐阜に勝つことによって。

勝つために必要なのは、岐阜の獲るべき選手である川西にやらせないこと。
一方で、カターレの獲るべき選手が、きちんと期待に応える活躍を見せること。
期待したいのは、吉平。
ここまで全試合スタメン出場しながらPKによる1得点だけというのは、正直言って物足りません。だからこその期待です。
出来もしないことをやれ、と言っているわけでなく。
前節にしても、結果的に椎名のゴールとはなったものの、同点ゴールは吉平の果敢なシュートがあってこそのもの。また、試合終了間際にはGKと1対1の場面で惜しいシュートも。さらには、福島戦でも「それを決めてくれよ!」という場面があったりもしましたが。
決定力不足、などと吐き捨てるのは簡単かもしれません。
けれど、そうじゃない。
やるべきことを、やり続けること。そして、結果を残し続けること。
1回でダメなら2回。2回でダメなら3回でも4回でも。もっと、良い意味で馬鹿になってほしいです。
チャンスを活かして得点できるかどうか、じゃなくて。
発想を逆転させるというか。
チャンスとか判断するよりも早く行動、すなわちシュートを放ち、それが振り返ってみればチャンスをものにしたかたちだったね、と評されるような・・・。
ヨーロッパあたりの世界最高峰リーグの得点なんかは、因果関係が逆転しているようなスーパーシュートが稀に良くありますが。すなわち、ゴールが決まることがあらかじめ決定していて、それをなぞっただけ、というような。
そこまでのレベルになれ、というのも難しいかもですが、それでも。
やれるかどうか、じゃない。やるかやらないか。
もちろん、やれ、と。
なかなかゴールには結びついていないかもしれませんが、それでもプレーの端々に可能性を感じさせるのが、ここまで見てきた吉平という選手。
だからこその期待。
獲るべき選手がゴールを挙げるという流れを、是が非でもカターレにもたらしてほしい。そう願います。

延期となった試合の関係で1試合分消化が少ない岐阜ながら、今節が3連勝からの4勝目を目指す試合。かつてカターレを率い、今季から岐阜の監督となった安間監督にとっては、勝手知ったる県総での試合。
7年も経って今更、なんて声もあるかもしれませんが、それでも。いつまでも過去にこだわってグジグジと女々しい、なんて言われるかもですが、それでも。
2014年、安間監督の下でシーズン42試合でたったの5勝しかできずに降格した無念を、忘れてなどいませんよ、と。
4連勝なんぞ、くれてやるものか!!
迎え撃つ今のカターレ監督は、それこそ安間監督がカターレ時代を含めて幾度も対戦してきた石﨑監督。2014年、石﨑監督率いる山形に1分け1敗で勝てなかったこともまた、覚えていますよ、と。その年、山形が昇格したことも。
今回もまた、勝つのは石﨑監督のチームで。
その石﨑監督、勝てばJ通算300勝のかかった試合。勝たねばならない理由しかありません。
安間監督に、そして今季から岐阜でプレーするかつてのカターレ選手・舩津に、見せつけてやろうじゃないですか、ホームで勝利に沸くカターレの姿を!
勝利の先が昇格へと繋がる、そんな一戦としなくては!!!

コロナ禍という不可抗力でいろいろとつらい時期があったであろう岐阜ですが。
それと勝負とは、別の話。同情はしても、勝ちを譲ることなどあってたまるか!と。
前節、初勝利に向けて幸先よく先制した讃岐に対し、ぬか喜びに終わらせて勝利をかっさらったカターレ。あるいは、「鬼かお前ら!」なんて声もあったやもしれません。
だったら、今節もまた鬼になるべき。
岐阜だけが不利な日程かもしれないけれど、それがどうした!
遠慮呵責なく、むしろ岐阜のここまでのリーグ最少失点が霞むくらいのゴールラッシュを挙げる気概で!
勝利に向けて、鬼になれ!!!

ここまでの対戦相手が昇格ライバルではなかったから勝てていた、なんて声を吹き飛ばす勝利を!
難敵と相対するピンチは、勝って評価を押し上げるチャンスと知れ!!!
先日、正式に就任となった左伴新社長。その社長としての1勝目を、石﨑監督300勝メモリアルを、我らがホーム・県総で!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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課題に向き合い掴んだ勝利。アウェイで勝ち点3をもぎ取る カマタマーレ讃岐戦

2021-04-13 05:08:25 | カターレ富山
3-2で勝利!
3戦連続で先制点を奪われ、前節同様に逆転しながら追いつかれ。正直、褒められた内容とは言い難いところもありますが。
それでも、勝った。ここ2戦で勝利を逃し続けた悪い流れを、繰り返さなかった。
勝ち点1と3とでは雲泥の差であると、身をもって実感しているだけに。
勝利によって積み重ねた勝ち点3の意味というものを、あらためて思い知ります。
まだまだ発展途上、安定感に欠く面もありますが。
課題に真摯に向き合い、克服への気概をプレーに込めて、掴み取った勝利。
3試合ぶりの勝ち点3。ここからまた、勝ち続けていかねば。

前節とまったく同じスタメンで臨むこととなった今節。メンバーそれぞれが前節の無念に打ち克つ気持ちの強さが求められました。
しかし。
前半12分という早い段階で、先制点を奪われてしまうことに。
自陣でパス回しで保持し損なったところを掻っ攫われ、FW中村 駿太に決められてしまい、失点。中村にとってのJ初ゴールにして、讃岐にとっての今シーズン初ゴールを献上してしまったのでした。
おい、またかよ!と。
3試合連続で先制点を許してしまう展開。J初ゴールを献上、なんてのも珍しくないパターンですが・・・なによりも、自分たちのミスからまんまとしてやられた、というパターンであったことがいただけない。
それでも。
声出しの自粛がもとめられつつもホーム・讃岐の先制に沸き立つスタジアムでしたが、その熱が冷めやらぬうちのことでした。
直後の13分。椎名の今季初ゴールによって、すかさず追いつくことに成功したのでした。
もちろん、ゴール前のいい位置にポジショニングし、シュートを弾かれたこぼれ球を詰めてしっかりと決めきった椎名も素晴らしいのですが。
その前、吉平のシュート。
左サイドからのクロスをファーサイドで待ち構えていたところでトラップしたものの、勢いを抑えきれず、ゴールラインを割りそうに。
しかしそれでもあきらめることなく足を伸ばして懸命にシュート、結果的にそれが活きた形で同点ゴールにつながりました。
ともすれば、「あ、ミスった」でラインを割って終わっていたかもしれません。
けれど、そこをアグレッシブにいったからこそ。ナイスプレーでした。
そしてさらに、19分。
再び、椎名。
今度もまた、しっかりとゴール前にポジショニングしていたからこそ決められたという得点によって、逆転に成功!
2-1とリードを保った状態で試合を折り返すことに。

前節同様に先制を許しながらも、逆転。
だからこそ、同じ轍を踏むわけにはいかない。今度こそ勝ちきる、強固な意志が求められました。
ただ。
67分、GKの西部にアクシデント。足がつったか、予期せぬトラブルによって急遽、齋藤が出場することに。
追加点を挙げて突き放せたらベスト、それでなくともリードを守り切らねばならない展開で、そこにトラブル。大丈夫か・・・?という一抹の不安。
その懸念が、悪い意味で現実に。
79分には林堂を投入、守備意識を高めて逃げ切りの体制を採っていたなか、試合も大詰めの87分。
DF小松 拓幹に、これまたJ初ゴールを決められてしまい、同点に。
ゴール前、競り合いに飛び出した斎藤だったものの。対処しきれずに頭の上を越されて、そのままゴールへ吸い込まれ。
前節に続き、終盤での痛恨の失点。
またも、得られるはずであった勝ち点3を失ってしまうのか?

しかし。
本当のラストプレーであった前節との違いは、まだ時間が残されていたこと。
残り時間にすべてをかけて、反撃開始。
西部の交代に当たって時間を要したこともあり、アディショナルタイムは5分。
そんななかで得た、CKのチャンス。
「ここしかない!!」
前節、苦杯をなめることとなった終了間際のCKからの失点。その汚名返上を期すならば、ここで決めるしかない!!
すると。
椎名のキックに対し、ニアでボールの勢いと回転に完璧なタイミングで合わせたのは、林堂!!
ヘッドで後方にすらしたボールがゴールに吸い込まれ!!
まさに、狙い通り!!
欲しかった勝ち越しゴールが、欲しかったシチュエーションで文句なしに炸裂したのでした。
林堂のJ3初ゴール、すなわちカターレ初ゴール。大事な場面で、これ以上ない仕事をやってのけたのでした。
ただ、その直後。
再開のキックオフから果敢に攻め込んできた讃岐、ループ気味のシュートがゴールバー直撃!
あわや!という場面でしたが、齋藤がガッチリと抑え込んでゴールを許さず。事なきを得ました。
肝を冷やしましたが、なんとか無事。ここでもしも慌ててしまっていたならば、対処を誤りオウンゴールとなっていたやもしれません。
けれど、そうはならなかった。先の失点シーンの失敗も頭にあったでしょうが、それに挫けることなく、しっかりとゴールを守った齋藤。ナイスプレーでした。
逆に、今度はカターレの側が仕掛け。
前掛になっていた讃岐の隙を突くかたちで吉平が突破、シュートを放つも、惜しくもバーの上でゴールならず。
けれども、それによって反撃の時間を奪うことに。そこからのゴールキックとともに、試合終了のホイッスル。
見事、3試合ぶりの勝利をつかみ取ったのでした。

本当に、脚本家がシナリオを書いて、それに沿った演出をしていたとでも言わんばかりの展開。
最後の最後で勝利を逃した前節と、最後の最後で勝利を奪い取った今節とのコントラスト。
他会場では前節してやられた福島が、終了間際アディショナルタイム被弾で逆転負けをくらった、と聞けば、何をかいわんやというものですが。
ともあれ。
詰めの甘さというものを、苦すぎる経験として突き付けられた前節を経て。その課題に対し、しっかりと向き合い、乗り越えてみせたカターレ。
もちろん、3試合連続先制ゴールを許す展開、今節もまた、リードを守って逃げ切ることに失敗しているとも言えます。
それでも、勝った。
勝って、勝ち点3を得るというミッションをコンプリートしてみせた。
それが、何よりも大事であることは、それこそ前節の結果からも明らかであったわけで。
暫定2位となったものの、まだまだ道半ば。
次週は試合が無く、次までは2週分空くことになりますが。
勝ちながら強くなるために。
課題に向き合うとともに、更なる精進を重ねていかねばなりません。
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第5節 カマタマーレ讃岐戦

2021-04-11 02:51:30 | カターレ富山
勝利を目前にしながら、ラストプレーでこぼれ落ちてしまった前節。気づけば2戦連続勝ちなしで、開幕2連勝の勢いはどうした?と訝る声まで。
もちろん、連続勝ちなしをこれ以上伸ばすわけにはいかない。
勝つことで自分たちの方向性に、目指すべき理想に間違いがないことを再確認すべく。
アウェイでカマタマーレ讃岐に挑みます。

降格2年目であった昨シーズンは16位に沈み、巻き返しを期して今シーズンに臨んだ讃岐。
しかし、思いとは裏腹にここまで3戦全敗、しかも無得点、さらには監督交代の憂き目に、という・・・現在最下位、シャレにならない深刻な事態に陥っています。
もしも今節の讃岐-富山戦がtotoの対象試合であったとしたら。
いかに2戦連続で勝てていないとしても、アウェイチーム・富山の勝利が圧倒的な支持を得ることになるのではないでしょうか。
それでも。
窮鼠猫を噛む、ではないですが。
いかに讃岐が逆境にあっても、ホーム戦で全力を以て勝ちに行くのはあたりまえのこと。むしろ、開き直ってここまででは成し得なかったほどのパフォーマンス向上を見せることも、決してあり得ないことではなく。
実際、開幕前のキャンプ中のトレーニングマッチでは、手痛い敗戦を喫しているとのこと。当然、相手にもその時のイメージがあるはず。
ならば、と、これまでの流れを断ち切る絶好の機会とばかりに力を発揮したとして、何ら不思議はないでしょう。
だからこそ問われる、今のカターレの実力。
前評判だけの話をするのであれば、連勝で迎えた宮崎戦でJ初勝利を献上してしまうこともなかったはず。そして前節の福島戦も、あと一歩で勝利を逃すこともなかったはず。
そして・・・いやでも思い出すのが、J2での初対戦となった2014年のアウェイ讃岐戦。
最下位とブービーとの“裏天王山”で、せっかく先制したにもかかわらず逆転負け。讃岐にJ初勝利を献上してしまったこと。
そこから低迷に加速がかかり、取り返しのつかない事態―――降格まで転げ落ちてしまった、苦い記憶。
その当時を知るメンバーは、既にひとりもいませんが、それでも。
忘れられやしない。だからこそ。
油断大敵どころか、最下位だからと気を抜いて良い理由など、なにひとつありはしません。
その2014年は知らずとも、一昨年、そして去年の同カードを知るメンバーは少なくないわけで。
いずれも勝利しているとはいえ、奇しくも2戦とも退場者を出して数的不利を抱えるというスリリングな展開での辛勝でした。
2度あることは3度ある、なんてのは願い下げですが。
何が起こるかわからない、だからこそ勝つ!―――その、強い意志がなによりも肝要です。
あらためて言われずとも、前節の苦すぎるドローのことを思えば。
試合終了のその時まで、全身全霊をもって勝ちにいかねばならないことは、言うまでもありませんが。

期待したいのは、安藤。
左サイドを駆けあがっての的確なクロスもさることながら、自身のゴールでもチームを勝利に導いてほしい。そう願います。
2年前の同カードでは、当時移籍から間もなかった平松が2ゴールを挙げる活躍を見せて勝利の立役者に。そこで得た確かな自信が、チームの一員として認められることにつながり、その後に主力として活躍する原動力となっていったのが思い出されます。
開幕からここまで、全試合フル出場。右の音泉とともに、新加入ながらチームを代表する戦力として機能している安藤。
それだけに、ゴールにしろアシストにしろ、ここらで決定的な仕事っぷりを発揮し、期待に応える力がホンモノであることを、勝利でもって証明してほしいです。

ここまで3連敗、しかも無得点であるばかりか、総シュート数が11本しかなく、これはカターレの福島戦1試合の16本よりも少ないのだとか。
深刻な不振の讃岐ですが、だから楽勝などということはあり得ない。
慢心するわけには、絶対にいかない。
心無い者からは、「これまで昇格ライバルというチームと対戦してこなかったし、開幕2連勝なんてマグレ、どうせいつもの中位くらいのチームだろwww」なんて揶揄されることもあるでしょうが。
そこにきて、ここで未勝利の讃岐に敗れようものなら、「それ見たことかwww」と、これでもかとこき下ろされることでしょう。
むしろ、逆に全精力を挙げて叩き潰すべきで。
そんな揶揄する者を黙らす、むしろ「最下位相手に容赦なさすぎだろ、鬼かお前ら」とドン引きさせるくらいで丁度いいかと。
今やらねばならないことはなにか?
宮崎戦の初勝利献上敗戦、福島戦の苦すぎるドローという流れを、断つこと。それに尽きます。
そのためには、相手が苦境にあろうが巻き返しを期していようが、「そんなもん知らん!!」と撥ねつけるだけの頑強な意志でもって・・・そう、鬼になって、勝ち点3をもぎ取らねばならないのです。

きっとこの先も消えはしないであろう、2014年アウェイ讃岐戦で敗れた記憶。
苦しみながらも勝利したここ2年、そして今節は、逆に讃岐にトラウマを植え付けるくらいの勝利を!!!
同情はしても、勝利だけは断じて譲れん!!
だからこそ、鬼になれ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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痛恨のドロー決着。勝ち点2を取りこぼす 福島ユナイテッドFC戦。

2021-04-06 03:49:06 | カターレ富山
2-2でドロー。
勝利を目前にしながら、ラストプレーでしてやられての引き分け。
同じ引き分け・勝ち点1でも、その価値というものは状況により様々ですが。
およそ受け入れ難い、負けにも等しい引き分け。なかなか、「連敗が最悪だとしたら、そうならなくて良かったね」では済まない結果に。
結果論でものを語るのはフェアではないでしょうが、それでも。
やはり、痛恨の極み。悔しさは、簡単にはぬぐえません。

敗戦から立ち直らなければならない、ホームで仕切り直しとなった今節。
ただ、ピッチコンディションは雨、そして風。
前日までは晴れていたのに、狙ったかのように。八戸戦に続き、ホーム戦2戦連続であいにくの天候の中での試合となってしまったのでした。
風の影響を受けることを考慮し、後半勝負と見てでしょう、コイントスで陣地変更を選択した福島。
個人的に、どうにもこの陣地変更というものが苦手で・・・。
そりゃ、ネガティブな印象のほうが記憶に残りやすいということもあるでしょうが。「陣地変更したことが功を奏した!やったぜ!」というポジティブなイメージがほとんどないなかでは、なおのことでしょうか。
ともあれ。やるべきことに変わりはない。
これまでをほぼ踏襲するかたちとなったスタメン。前節は花井に代わって碓井であったところ、今節は陽次を起用することに。
風と雨との影響を考慮しながらの試合。そして、なによりも連敗をしてはならない、勝たねばならない試合。
前半から積極的にゴールを狙っていく姿勢が求められました。

しかし。先制点は福島に。
前がかりとなっていたカターレ、そこからカウンターを受けるかたちで。
ロングボールがエースたるイスマイラにつながり、「あ、やばい!」と思ったときには的確なアシスト。勢いのままにMF吉永 大志に決められてしまい、失点。
飲水タイム直前というタイミングで、してやられてしまったのでした。
2戦連続で、前半のうちからリードを奪われてしまう苦しい展開。最低でも2点を挙げねば勝てない、どうしても連敗が頭をよぎってしまうなかで。
0-1でハーフタイムに。
後半勝負のために敢えて陣地変更を選択した福島にとっては、理想的な展開となったのでした。

もちろん、ただ黙ってそのまま敗れるわけにはいかないカターレ。
後半開始時に高橋を投入、攻撃のテコ入れを図ることに。
昨年は怪我によってまるまる1シーズン出場無し。そんな高橋が、ホーム県総のピッチに戻ってきた。なんとも感慨深いものがありました。
すると。
その起用が即座に結果に。
開始からわずか4分、その高橋が頭で合わせ、見事にゴール!今季初ゴールを飾り、同点に追いつくことに成功。それまでの重いスタジアムの雰囲気を一変させてみせたのでした。
その高橋。66分には大野の逆転ゴールをアシスト。2得点に絡む活躍ぶり。
大野にしても、直前に「それは決めてくれよ!」というシチュエーションで外してしまった汚名返上となるゴール。
前半とは逆に、得点直後に飲水タイム。残り試合およそ1/4をどう乗り切るか。
もちろん、勝利のために。ホーム連勝のために。
相変わらず降り続ける雨の中、懸命なプレーが求められました。

その後はスコアが動かないままに試合終盤へ。
80分、福島はイスマイラが交代。昨シーズン2戦連続でゴールを決められてしまったエースに、(アシストはあったにせよ)今節はやられなかった。ならばこそ、ここはしっかりとしのがねば!と。
その交代で入ってきたのが、昨シーズンカターレの一員としてプレーしていた池髙でした。
アディショナルタイムは4分。
絶対に隙を見せてはならない。
そう、雨の中、追う立場の福島をバタバタさせながら時間を使う展開こそが求められていて。
セットプレーになったら落ち着くかもしれない。そうはさせじとプレーする必要がありました。

しかし・・・思惑は外れることに。
懸命なクリアで相手CK。時間帯的にもラストプレー。
キッカーは池髙。
もちろん、集中していなかったということはないのでしょうが・・・。
福島GK山本 海人までもが突撃してくるなか、DF鎌田 翔雅に決められてしまい、同点に。
そして、リスタートとほぼ同時にタイムアップ。
掴みかけた勝ち点3は、寸前で取りこぼしてしまうこととなってしまったのでした。

昨シーズン、2戦連続で終了間際にしてやられてしまい、勝てなかった福島戦。
そのリベンジを期す戦いでもあったはずなのに。
最悪なかたちで、リフレイン。
試合開始時の陣地変更に良いイメージが無い、と書きましたが。
それが、またもや悪い意味でアップデートされてしまったかたち。
ジンクスというには、どうにも無情な結果となってしまったのでした。

長いシーズン、目先の結果に一喜一憂すべきでないとはよく言われることですが。
自分としては、そうは思いません。
今節の結果、福島はどう思ったか?
あきらめないことの大切さ、そして、富山を相手にしてもひるむ必要などない、やり切れば劣勢であろうが何とかなる!という手応えでしょうか。
逆に、カターレの側からすると。
この先にも、試合最終盤まで1点をめぐって緊迫した展開となることはありましょう。その時に、この失敗体験があたまをもたげてはこないだろうか?という懸念。
一戦一戦を完全に切り分けて考えて失敗を引きずらない、というならまだいいのですが。
これまでの傾向でも、えてして失敗を引きずってしまう経験のほうが多いように思えてなりません。
それこそ、「終盤のしてはならない失点のせいで勝ち点を落とした」なんてことを繰り返してしまったがゆえに、昨シーズンは9位に終わってしまったのだから。
その意味で、今シーズンもまたそうなって、悪い流れを持ち越してしまわないかという心配は、やはりあります。
だからこそ・・・そう思うからこそ、目先の試合に一喜一憂するのです。
長い目で見る?そう、長い目で見るからこそ、取り返しのつかない事態になってからでは遅いと知るからこそ、目先の試合に一喜一憂するのです。

ポジティブに捉えるならば、2戦連続で先制点を許し、2連敗の可能性も往々にしてあったなか、そうはさせなかった。逆転勝ちこそ逃したものの、2得点を挙げて勝ち点1を積み上げた。敗戦を阻止してみせた。
この無念を晴らしたいなら、汚名返上したいなら。
何度も書いてきていることですが、何度でも書きます。
勝つことでしか自信は身につかない。
残念だったね、で済ませてしまうか、なにくそ!と奮起するか。
結果を残せなかったからこそ、チームの資質が問われることとなりそうです。

コメント
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