行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

またも終了間際の悪夢。勝ち点2を失うドロー決着 FC岐阜戦

2023-10-31 01:54:08 | カターレ富山
1-1のドロー。
試合展開的には、9割9分の勝ち試合。どうしても勝たねばならない一戦でしたが。
まるで2週前の沼津戦の再現とでも言うように。試合終了間際の失点によって得なければならなかった勝ち点を落とす、やりきれない結果となってしまいました。
2位の鹿児島が勝利したことで、勝ち点差が4に離されることに。
残り5試合で、鹿児島が少なくとも2試合ぶんのやらかしをすることを、勝ちながら祈らねばならない状況。
苦しいなかにあっても、それでも。
あきらめることなく、昇格を最後まで信じ、貫かねばなりません。

隣県対決ということもあり、岐阜からも多くのファン・サポーターが来場した今節。
それを踏まえてもなお、4656人という今季3番目に多いホーム来場数は、ひとえにカターレの昇格にかける熱意がもたらしたものであるーーーそう思えます。
普段の試合より3割くらい増しのスタンドの期待に応えるべく、連勝を目指して挑んだ選手たち。
午前中は雨も降っていたものの、試合時間には曇り、時折日も差すという状況での試合となりました。

連勝を狙うカターレは、前節を踏襲したスタメン。対する岐阜は、ここまでほとんどの試合でスタメン出場してチームの中核を担ってきたDF生地 慶充が、前節の得点機会阻止の退場を受けて出場停止。他にも元日本代表・DF宇賀神 友弥が外れるなど、前節から5人を入れ替えて臨むことに。
その影響があったということか。
試合開始からカターレペース。その後も・・・あれ?ほとんどカターレペースじゃないか?
0-1というスコア以上の敗北感を植え付けられる敗戦となった前回対戦のことがあっただけに。いささか以上に、意外に感じられました。
リーグも終盤を迎えるなかで、出場停止やケガでの離脱などでメンバー変更を強いられるというケースは、どのクラブにおいても当たり前のようにあることでしょうが。
それを言うならば、カターレだって。5月の前回対戦時と比較すると、正GKの田川ではなく平尾が出場していたことをはじめ、スタメン11人中7人が今節と異なっています。
どの試合でもベストメンバーが組めたら良いのですが、必ずしもそうではないなかにあって。
主力と控えの差が大きく影響してしまうチームと、差が小さくて済むチーム。
その上で、一時の不振を脱したここ最近の上昇気流に、今節もしっかりと乗れたならば。勝利も、自ずと近づくことでしょう。
そのためにも、まずは先制点。
ここ2試合連続で先制されたところを追いかける展開が続いていただけに。
勝つためにも、先制して勝利への道筋をしっかりつけることが肝要でした。

カターレペースのままに試合が進行するなか、スコアが動いたのは34分でした。
それまでも高い技術と果敢な仕掛けで存在感を発揮していたマテウス。その彼が、中央を駆け上がるカウンターを発動。
その意を汲んで並走していた伊藤がボールを受けると、そのままループ気味に狙いすましたシュート!見事に決まり、先制ゴールを挙げたのでした。
伊藤にとって、記念すべきJ初ゴールとなりましたが、個人的には「ほらな」という感じで。プレビューでも期待の選手として取り上げていましたが、その通りに決めてくれた!というだけのことで。
・・・って、「なにを素人が、わかったようなことを!」なんてツッコまれそうですが。
いや、それも逆に考えたならば。
素人が見ていてすら、このところの伊藤のプレーぶりからすれば得点を決めるのも時間の問題だろう、と感じられていたということで。その期待の実現にほかなりません。
優勢に試合を進めるなかで、決めるべき選手がしっかり決めて、勝利への道筋をつけた。
俄然高まる勝利への期待とともに、ハーフタイムへ。

後半に入っても、カターレ優位の状況は続きました。
もちろん、完全なワンサイドゲームというわけではなく。こちらにミスもあったし、うまくいかないところもあった。岐阜に攻め込まれるシーンもあった。
けれど、それらも想定の範囲内というか。
相手のペースにハマってしまう、状況を打開できずに苦しい、といったレベルにまでは至らなかったというか。
途中に今瀬が痛んで交代というアクシデントなどがありつつも、それでも集中力を保ちつつ、しっかりとプレーを続けた選手たち。
欲を言えば、突き放す追加点でもって相手の心を折るくらいしなければならなかったところでしたが、なかなかうまくいかず。
それでも、肝心なのはしっかりと自分たちのサッカーを貫くこと。それが、なによりも肝要でした。
刻々と経過していく試合時間。我慢の時間帯も、しのぎ切れば勝利につながると、そう信じて。

・・・ジンクスというものに翻弄される、それは珍しいことではなく。むしろ、ありがちとさえ言えます。
「決めるべきときに決めきらないと、手痛いしっぺ返しをくらうことになる」
「試合終了のホイッスルが鳴るまで、なにが起こるかわからない」
つい2週前、あの悪夢のような敗戦でもって身に染みたばかり。
だれもが、「まさか」と思っていました。
けれど。
その「まさか」が、起きてしまいました。
90+1分、MF村田 透馬にゴラッソとしか言いようのないミドルシュートを決められてしまい、同点に追いつかれてしまい。
その、あまりにあんまりなゴールのショックから立ち直る時間もないままに、目の前の現実感が無くなった状態のままに、鳴らされた試合終了のホイッスル。
掴みかけた勝利が、勝ち点3が・・・いともたやすく、こぼれ落ちてしまったのでした。

2位の鹿児島が勝利したことで、4差にまで離された昇格圏。残り5試合で、自分たちが勝ち続けることを最低条件としつつ、少なくとも2試合で鹿児島がやらかさないことには追いつけない数字。
突きつけられた現実。その厳しさ。
それでも。
「どんなときも 心ひとつに」
試合終了後、ピッチを周る選手たちを、ファン・サポーターたちは鼓舞し続けました。
先の4連敗のときなどは、同じ場面でブーイングを浴びせたりもしましたが。
今節については・・・確かに、得られたはずの勝利を逃す、あまりにショックの大きい結果ではありますが。
それでも。
勝利を追い求め、必死にプレーを続けた結果。その事実に対してのリスペクトを欠くわけにはいかないと。
それに。
ここで「もうダメだ」なんてあきらめてしまうなんて、あり得ない。
もっとツラい経験、もっと苦しい経験、これまでどれだけしてきたと思っている?
こんなこと程度でへこたれてしまえるほど、俺らはヤワなんかじゃない。
だから、うつむくことなく、何度でも立ち上がれ!
選手たちへのエールは、彼らがピッチを後にするまで途切れることなく続いたのでした。

残り5試合、4差。
非常に厳しい状況ではあるけれども。
同時に、あきらめていい差などでは、決してない。
終わり悪けりゃ全て駄目、という厳しい世界ではあるけれども。
逆に言えば、現状は、まだ何も終わっていない。
だったら。
やりきるまでのこと。
栄光までの道は、閉ざされてなどいない。
必ず、やり遂げる。
信じる思いを力に変えて、勝ち進まねば。

戦いは、続きます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第33節 FC岐阜戦

2023-10-29 00:19:01 | カターレ富山
シーズンも残り少なくなってきたなかで、プレッシャーに圧し潰されることなく勝ちきってみせた、前節・鳥取戦。
逆転勝利で貴重な勝ち点3を挙げたからこそ。昇格争いのライバルに後れを取るわけにはいかないのは、変わらず。
ならばこそ連勝はマストである今節。ホームにFC岐阜を迎え、前回対戦で敗れた借りを返す勝利を目指します。
順位相応の試合に、波乱なしの順当な結果に。勝つべき試合を勝ちきる強さを、応援するホームのファン・サポーターに対し、しっかりと示さねばなりません。

前節勝利を挙げたものの、昇格圏につける2位・鹿児島との差が2のまま変わらず。引き離される可能性も有り得たなかで、逆転勝利によって差をキープ、今節以降の順位逆転に向けて勝ち点3を奪い獲らねばならないカターレ。
一方、前節は奈良に1-3と敗戦、上位追撃に向けて勝たねばならなかった試合を落とし、逆に差を広げられてしまった岐阜。昇格圏との差は10にまで広がり、いよいよもって苦しい状況に立たされることに。
5月の前回対戦では、0-1で敗れているカターレ。その結果を再現せんと乗り込んでくる岐阜を、いかに返り討ちとするか。
2週前の沼津戦もアウェイでやられてしまった借りを返すべく臨んだリベンジマッチでしたが、後半アディショナルタイム被弾で敗れるという無念の結果に。
それを繰り返すシーズンダブル敗戦など、もってのほか。波乱は、あってはなりません。

前回対戦の敗戦よりおよそ5か月。そのときには前半12分という早い段階でFWンドカ チャールスに決められて失点、最後までそれを覆すことが出来ないまま敗れました。前年9月の小田切体制発足後、初の無得点試合でもありました。
村田 透馬、窪田 稜といったサイドの選手のスピードに手を焼き、後手後手にまわってしまい、チャンスらしいチャンスも作れず。0-1というスコア以上に敗北感を味わう痛い敗戦となったのが思い出されます。
とはいえ。
今節は、あのときと同じではない。それを、勝って証明するリベンジの機会。
前節・鳥取戦でも、両SBの安光、大山の奮闘が光りました。試合を追うごとに経験と自信を深めていっている様が見て取れる、そんな成長ぶり。それを今節も遺憾なくしたならば。少なくとも、前回対戦のような後手に回って反撃の糸口がつかめないまま、といった状況にはならないかと。
そして、さらに期待をかけたいのは、その前列の両サイドハーフ。
前節、待望のシーズン初ゴールが決勝点となった松岡。
持ち味である強気な攻めからの果敢なシュートが、実を結んだかたち。やればできるという手応えは、なににも代えがたいものです。
いわゆるケチャドバ理論でもって、シーズン2ゴール目は今節にも達成してもらいたいところ。1点と言わず、2点でも3点でも。
松岡自身のゴールは、ここまで前節の1点のみだとしても。アシスト6はチーム最多であり、当然のように相手の岐阜も警戒を強めてくることでしょう。
けれど、それを踏まえてなお、決定的な仕事をこなして相手をねじ伏せる、そんな活躍が見たいです。
そして、個人的には松岡と同じように、あるいはそれ以上に期待したいのが、伊藤。
前節の末木の同点ゴールも、伊藤のシュートのこぼれ球を詰めたもの。もちろん可能性を予期して決めきった末木も素晴らしかったけれど、それもペナルティエリア外からでも積極果敢に狙っていった伊藤のアグレッシブな姿勢があったからこそ。
今シーズン新加入の大卒ルーキー、デビュー当初は出場そのものに精一杯、といったシーンも見受けられましたが。
その後、経験を積み重ねるにつれて、だんだんとプレーに手応えと自信が備わっていく様子が見てとれました。
スタメン起用が続くここ最近では、デビューの頃とは見違えるほど。スタメン起用を任せるに相応しいだけのプレーぶりを見せています。
金髪が目を惹き、強気なプレーぶりがヤンチャ臭いなオイ、というふうに、相手からすれば松岡に目が行きがちかもしれませんが。
なかなかどうして。
逆サイドだってーーー伊藤だって、決して侮って良い選手などではありませんよ?
それを、ゴールを叩き込んでみせつけてやらねばならないでしょうよ。
縦の関係を構築する安光、大山ともども、両サイドの果敢なプレーでもって岐阜を脅かす展開に持ち込めたならば。それはすなわち、前回対戦の再現になどならないことでしょう。むしろ、逆に岐阜を圧倒するくらいであったなら。勝利も自ずと引き寄せられるはず。
若い力の躍動に期待したいです。

今節敗れると、いよいよ「詰み」となってしまうであろう岐阜にとっては、まさに背水の陣。なりふり構わず勝利をもぎ取らんと挑んでくることでしょうが。
「そんなもん知らん」
そんな非情さにも似た無慈悲さでもって、返り討ちとせねばならないカターレ。
この時期になるといつも思い出すのが、降格初年度2015年のアウェイ町田戦。
前の試合で1年での復帰の可能性が完全に絶たれたカターレにとっては、「それでも!」という意地を見せねばならない試合でしたが。
それこそ、そんなもん知らんとばかりに返り討ち。「俺らは昇格に忙しいんで、あしからず」とばかりに、あしらわれてしまったのでした。
月日は流れ、今シーズン大躍進の町田は、J1昇格を決めたそうですが。
カターレは現在、当時の町田ポジション。
意地を示さんと挑みかかってくる相手を、返り討ちにせねば、蹴落とさねばならない。
その先に昇格があるならば。相手の意地云々には、それこそ「そんなもん知らん」と。

残念ながら2勝3敗と負け越してしまった15周年ユニフォーム着用試合。ホーム戦残り3試合、今節からは1stユニフォームに戻ることとなりますが。
やるべきことは、なにも変わりません。
勝って、ファン・サポーターの期待に応えること。
残り試合を全力で戦い、勝利すること。
まずは、2連勝から。

昇格を目指して邁進するカターレの姿を、ホーム県総で躍動する姿を、刮目して見よ!
勝ちきる強さを、覚悟を示せ!

勝たれ!!!富山!!!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粘り強く戦い逆転勝ち。上位対決を制し、勝ち点3を奪取 ガイナーレ鳥取戦

2023-10-24 06:52:14 | カターレ富山
2-1で勝利!
前半の早い段階で失点を喫し、それを追いかける展開は前節・沼津戦同様。そこから前半のうちに追いつき、同点で後半へ。
全節は攻め込みながらも逆転ゴールにつなげられず、最後の最後で痛恨被弾、敗戦を喫するという悔しい思いをしましたが。
今節は、しっかりと逆転、相手にゴールを許すことなく守りきり、見事に勝利・勝ち点3につなげることが出来たのでした。
簡単な試合ではなく、苦戦を強いられましたが。それを、勝って乗り越えてみせた。
順位こそ変わらず3位のままではあるものの。
なにげに今シーズン初となるアウェイでの逆転勝利。
自分たちの力を信じて貫けば、道は拓かれる。その意義を再確認できた勝利であったかと。

前日に行われた試合の結果、首位の愛媛と4位今治が勝利。暫定4位に下がった状態で試合当日を迎えることに。
勝たねば差を広げられるばかり、負けようものなら相手の鳥取にも抜かれてさらに順位を下げてしまうという。そんなプレッシャーのかかる状況となりました。
雨が降ったりやんだりを繰り返していた前日とは一変、快晴に恵まれた鳥取県・Axisバードスタジアム。むしろ、快晴が故に試合開始時のコイントスで鳥取が陣地を選択、眩しさ対策で勝負をかけることにもなりました。
前節スタメンと比べては、期待していた椎名が残念ながらメンバー外。代わって駿太がスタメン起用されることに。まぁ、怪我などでなければそれでも良し。出場選手たちに期待を託し、キックオフのときを迎えました。

ここまでの6戦連続負けなしの勢い、そして眩しさ対策の陣地変更で、前半から勝負をかけてきた鳥取。それ故に、なんとかしっかりと前半を抑えききって相手にゴールを許さない対応がもとめられていた・・・のですが。
試合は開始から早々に動くことに。
8分、相手の突破を許してペナルティエリア内まで攻め込まれると。ゴール前の混戦からボールを蹴り出そうとした今瀬でしたが、なんとそのクリアボールが近くにいた大畑に直撃、跳ね返りがゴールに吸い込まれ。
まさかの、オウンゴール。
勢いに乗る相手に先制を許してしまうという、痛い展開に。
必死にプレーした今瀬を責めることなどできません。まさにアンラッキーそのものなオウンゴール。後悔と言うなら、むしろ攻め込まれた状況を招いたことそのものに対してであるべきで。
それはそうと・・・前節も、シュートが途中で相手選手に当たってコースが変わって失点したことがあったばかり。結果的にそれが敗戦にもつながってしまっただけに。
それでも。
だからと言って、負けていい理由になどならない。むしろ、「ハンデは1点な」というくらいの強固な意志でもって、まずは同点を目指さねばなりませんでした。

突き放す2点目を狙ってさらに勢いを増す鳥取。それに手を焼き、なかなか良いかたちに持っていけないカターレ。そんな時間が続きましたが。
それでも、31分のことでした。
ペナルティエリア外から果敢に狙っていった伊藤のシュート。それが相手に当たって防がれたものの、その跳ね返りを蹴り込んだ末木のシュートが決まり、同点に追いついたのでした。
自分たちがやられているばかりじゃない。
失点シーンとはまさに真逆。積極的にゴールを狙っていったが故に紛れも起こり、得点に繋がったと。
これで試合も振り出しに。ならば、逆転勝ちを狙うまで!

前節も、先制されながらも前半のうちに追いつきました。
ただ、その勢いを逆転につなげるには至らず、最後はまさかのアディショナルタイム被弾。
それを繰り返すわけには、断じていかなかったなかで。
55分、シルバからのパスを受けた松岡が、相手を切り崩しながら得意の展開に持ち込むと。
ペナルティエリアわずかに外から放った強烈なシュートが決まり、逆転に成功したのでした。
前半のラストにも積極的にシュートを放っていた松岡。それに関しては防がれてしまったものの、そこで「今日はイケる!」という手応えを掴んでいたようで。
松岡にとっては、待望のリーグ戦今季初ゴール。それが、大事な大事なこの試合で決めることが出来たという。
自分の力を信じ、果敢に狙っていったことで生まれたゴール。雄たけびを上げる松岡、そして喜びを爆発させるアウェイ側スタンド。
もう、こうなったら勝つ以外にないだろうよ!

その後の鳥取の反転攻勢に苦労させられたものの、しっかりと体を張って守り、同点ゴールは許さず。皆が最大限に集中して臨んでいました。
そして、試合は最終盤。アディショナルタイム5分の表示。
正直、「長げぇなオイ」とは思ったものの・・・それよりもなによりも。
前節の悔しさを忘れないならば。
最後の最後まで集中力を切らさなかったカターレ。
そして、タイムアップ。
負ければ順位入れ替えというプレッシャーを跳ね返し、見事に逆転勝利をおさめたカターレ。その価値の大きさよ。
決めるべき時に決めきるという前節の反省を、大きな大きな勝利に繋げてみせたのでした。

他会場で2位の鹿児島も勝利をおさめたことで、順位は変わらず。昇格圏との勝ち点差は2のまま。
それでも。
大事な試合を勝ちきり、引き離されることは無かった。その意味はやはり大きい。
自分たちの力を信じ、先制ゴールを許しながらも屈しなかった。そこから逆転勝利にまで繋げられた、気迫のこもったプレー。
鳥取からの勝ち点3奪取は、相手の連続負けなしをストップさせ、カターレの連敗阻止につながる結果に。
なんなら、残り試合を連勝していく起爆剤にもなり得た、そんな勝利であったかと。

上位対決を制しての、価値ある1勝。それには、ただの1勝ぶん以上の価値が。
勝つべき試合を勝つ。そのあたりまえを、あたりまえにこなしていくことの重要性を再確認したかたち。
残り試合も、同じでしょう。
勝たねばならないなら、勝ちきるのみ!
まずは、次節のホーム岐阜戦に向けて。
沼津に続いてのシーズンダブルをくらう敗戦など、もってのほか。必ずやリベンジを果たすべく。
この鳥取戦の成功体験を糧に、連勝を成し遂げねば!
戦いは続きます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第32節 ガイナーレ鳥取戦

2023-10-20 14:31:58 | カターレ富山
試合終了間際のアディショナルタイム被弾で敗戦という、最悪の結果に終わった前節・沼津戦。しかし、落ち込んでいる暇などありません。
シーズン12敗目、これは下から2位である19位・相模原の負けと同数。それでいて、カターレは3位をキープしているのだから。いくらなんでも負けすぎであるにもかかわらず、昇格を諦める状況にないどころか、その昇格戦線の最前線に位置しているという。ハッキリ言ってしまえば、異常な事態ともいえますが。
そんな異常事態のなかで。今節対戦するのは、直近6試合連続負けなしと勢いに乗って5位まで浮上してきた鳥取。
彼我勝ち点差は、わずかに2。ここで勢いのままに鳥取に屈するようなことがあれば、順位を入れ替えられてしまいます。
6ポイントマッチという言葉に収まり切らない、まさに生きるか死ぬかの瀬戸際。
勝ってライバルを蹴落とし、逆転での昇格圏入りへ。
アウェイ・Axisバードスタジアムでの直接対決の行方が、今節のみならず、この最終盤の昇格争いに大きな大きな意味を持つことになるのは、もはや疑いようがありません。

今やJ3リーグの所属クラブの半数以上が「元J2クラブ」というなかで。
降格から9シーズン目となるカターレにとって、本当の意味でJ3の艱難辛苦を分かち合えていると言えるクラブは、鳥取だけであろうと思います。
過去、大分は1年で即復帰、町田、栃木、群馬、熊本といったクラブも、数年ですぐに戻っていった。近年では、鹿児島や相模原、岩手、琉球といったJ3発のクラブが出戻ってきたりもしていますが。
そんななかで、降格以来ずっと、長きにわたって復帰できずにいる、いわゆる「J3沼」というものにどっぷりと浸かってしまっているクラブ。それこそが鳥取であり、富山であり。
落ちても程なく復帰していくクラブをよそに、「鳥取・富山コース」なんて不名誉極まる呼ばれ方をしたりもしていますが。
2008年のクラブ発足初年度より、15周年を迎えたカターレ富山。
その歴史において、もっとも数多く対戦してきた相手がガイナーレ鳥取となります。
元J2クラブといいながら、それが遠く霞む過去になっていくなかで。不名誉な「鳥取・富山コース」という揶揄のなかで。
最多対戦クラブでありながら、これまで、意外なほど“両クラブが昇格を争ってしのぎを削った”というシーズンは、無かったように思います。
どちらかが好調であったとしても、どちらかが振るわなかった。
そして・・・ならば相手をほっぽり出してさっさと上がればいいのに。結局は、どちらも昇格が叶わぬままに9シーズン目を迎えていると。
そんななかで。
両チームのJ3での対戦において、初といえましょう。シーズン最終盤で、お互いのプライドをかけて、昇格をめぐる争いでバチバチとやり合うのは。
現在、昇格圏2位まで2差のカターレと、4差の鳥取。鳥取がこの直接対決で勝利したならば、即、順位が入れ替わると。逆に、カターレが勝って蹴落としたならば、あるいは鳥取には致命傷にもなりかねないと。
勝って上を目指せるのは、どちらか一方のみ。
もちろん、それはカターレのほうでなければなりません。

鳥取との前回対戦は、6月にホームで対戦した第13節。
今シーズンここまで31試合中わずかに引き分け4と、極端にその数が少ないカターレ。そのなかにあって、さらにレアなスコアレスドローという結果でした。
その前回対戦の頃は、開幕からホームで全然勝てなかった時期が続いたり、不振の最中にあった鳥取。その富山戦の次の試合・北九州戦で敗れ、金 鐘成監督が退任。代わって増本 浩平ヘッドコーチが引き継ぐことに。
すると、その後のここまで17試合で9勝5分3敗と、まさにV字回復。
重松 健太郎、牛之濵 拓、富樫 佑太、普光院 誠といったこれまで他クラブで実績を積んできた選手たちを集めて「J3オールスターかよ!」なんてツッコんでしまった陣容が、いよいよ本領を発揮してきたということでしょうか。
とくに最近は6試合連続負けなしで5位にまで浮上、好調さが浮き彫りに。ほぼ半数のクラブの監督が途中交代しているという前代未聞の今季J3にあってーーー必ずしも交代が奏功するとは限らないなかで、好転した顕著な例と言えるのではなかろうかと。
前節・讃岐戦にしても。前半6分という早い時間帯でカターレから期限付き移籍した川西 翔太に移籍後初ゴールを浴び、先制パンチを受け。さらには前半のうちに退場者が出て1人少なくなるという窮地に陥りながらも。
その劣勢を跳ね返しての逆転勝ち。チームに大きな勇気をもたらす勝利であったことでしょう。
その勢いをホーム戦につなげて、3位の富山を撃破し順位を入れ替えてさらに上を目指そうという今節。意気軒高、これ以上ないテンションで臨むのではなかろうかと。

そんな好調・鳥取と相まみえることとなるカターレ。前節からの勢いという意味で言えば・・・やはり、アディショナルタイム被弾での痛恨敗戦は、痛すぎました。
それでも。
ここで簡単にくじけてしまうようなら。勢いにのまれて、あえなく連敗を喫するようなら。それは、そもそも上を目指す資格がないということ。
ここまで12敗と、およそ昇格を目指すクラブには似つかわしくない、どう考えても負けすぎなカターレですが。
他クラブの状況もあり、ラッキーさも否定しないにしろ、それでも。
それでも踏みとどまっていることは、事実であり。それを否定などできません。
くじけてしまうというなら、勢いにのまれてしまうというなら・・・4連敗をはじめ、これまで何度そんな機会があったと思っている?
そこで踏みとどまったからこそ、今がある。
運やラッキーを否定しないにせよ、それだけでここまで上位に居られたはずがない。
昇格にふさわしくないクラブが、ここまでやれるはずがない。
容易い相手などではない。むしろ、難敵どころの話ではない相手。けれど、だからこそ勝たねばならないのならば。
今季カターレの真骨頂を、発揮するのは今!
12敗していることが事実でも、一方で15勝を挙げていることもまた、事実。
勝ちきる強さでもって、順位逆転の野望を返り討ち、蹴落としてやらねばなりません。

期待したいのは、椎名。
先頃発表された9月度の各種表彰で、椎名のFC大阪戦の2点目がJ3月間最優秀ゴールに選出されました。
チーム最長在籍、度重なる怪我も乗り越え、ベテランという年齢に達している現在も変わらず真摯にプレーを続けるその姿を見ているだけに。感慨深いものがあります。
カターレで艱難辛苦を乗り越えてきた、といえば。
思い出されるのが、2018年のアウェイ鳥取戦です。
シーズン開幕から転げ落ちるように不振を極め、最下位に転落。ゴールデンウイーク時点にして監督交代という憂き目に遭い。
まさにどん底という状況でしたが、当時の安達監督の下で再起を図るにあたり、必勝を期してバードスタジアムに乗り込んだ試合でした。
今やれることを、やるべきことを、全力でやり切るーーーそんな気迫がプレーに表れていた試合。ゴールラインギリギリでシュートブロックして危機を救った今瀬など、まさにチーム一丸で勝利を目指し。
その試合で勝利を引き寄せる3得点目を挙げたのが、椎名でした。
再起をかけた試合で、価値ある勝利。それまでの停滞感を払いのける勝利であったかと。
当時から月日は流れましたが、再び巡ってきた、チーム一丸で乗り切らねばならない試練。
ならばこそ。今節もまた、勝利の立役者としての活躍を望みます。
なんなら、9月に続いて10月もベストゴールに選ばれるシュートでもって、連続受賞をしたっていい。その意気込みが勝利につながるなら、それは是非にも狙っていくべきとすら言えるでしょう。

終わり悪けりゃ全て駄目ーーー長年、そんな不都合な現実を突きつけられ続けたクラブ同士の戦い。
終止符を打つには、昇格をもってするより他になし。
そのチャンスをモノにするにあたって、立ちふさがるのであれば。
容赦なく、撃破するのみ。
好調の相手?6戦連続負けなし?
そんなことは、シーズンを昇格で終えることにフォーカスしたなら、気にするべき要素でもなんでもない。
むしろ、気にしなければならないのは、いかに自分たちの力を発揮して勝ちきるか。それだけで充分です。
J3沼を抜け出すのは、俺たちだーーーその決意を、最多対戦クラブに、昇格争いをするライバル・鳥取に、全力でもってぶつけなければ。

必ずや、勝ち点3を奪取せよ!
鳥取から、奪取せよ!

勝たれ!!!富山!!!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

痛恨の試合終了間際被弾で敗戦。3連勝を逃す アスルクラロ沼津戦

2023-10-16 23:47:34 | カターレ富山
1-2で敗戦。
昇格戦線を戦い抜くため、是が非でも勝たねばならなかった沼津とのリベンジマッチでしたが。
先制を許しながらも前半のうちに追いつき、後半はカターレペース。逆転も時間の問題であったなかで。
「決めるべきところで決めきれないと、手痛いしっぺ返しを食らうことになる」というのは、サッカーでは古今東西繰り返されてきた、起こり得るジンクスではありますが。
それが、最悪のかたちで顕現。
3ならずとも、せめて1でも積み重ねなければならなかった勝ち点は、試合終了間際のゴールによって掻き消されることとなってしまったのでした。

直近2連勝からの3連勝であると同時に、ホーム戦3連勝がかかった試合でもあった今節。それは同時に、ホーム戦全5試合が15周年ユニフォーム着用試合となっていたなかで。2連敗から2連勝、3連勝を成し遂げる子どで勝ち越しがかかった試合でもありました。
午前中は晴れ間も見えていたものの、試合が近づくなか、時々雷も鳴る大雨に見舞われ。
今シーズン、試合日の大雨といえば、否応なく思い出されるのが天皇杯3回戦・新潟戦。
「またか・・・」と気持ちも沈みがちとなったものの、中断・中止という面倒なことこの上ない状況にさえならなければそれでいいや、と達観の境地。
そんななかで、まるで狙っていたかのように。14時の試合開始に合わせたかのように雨は上がり。芝生のコンディションはさておき、少なくとも雨の降りしきる中での試合とはならずに済みました。
2連勝を挙げたメンバーをそのまま起用。継続性を武器に必勝を期すことに。

監督が試合後にコメントで「相手をリスペクトし過ぎたのか、「前半戦えていない」これが全てだと思います。ボールの寄せが甘い、ボール奪いにいくスイッチを入れていない」と振り返った前半でしたが。
確かに、行くべきところで力を出し切れていなかったきらいはありましたし、ミス、もうひと踏ん張り必要だろう?というところもありましたが。
それでも。
総じてみれば、悲観するほどひどくは見受けられませんでした。
言ってしまえば、例えば4連敗していたときなどは・・・それはもう、見るからに攻勢をかける覇気が足りない、というものであったことを思えば。
ここまで10得点を挙げている沼津のエース・ブラウン ノア 賢信にしても、今瀬がしっかりとマーク。起点となる動きを制限し、好きにはプレーさせませんでした。
攻撃にしても、積極的な動きでボールを追うマテウス、サイドを駆ける伊藤など、なんとかチャンスを活かしてシュートにまでつなげようという意思も感じられ。

ただ・・・20分、スコアを動かしたのは沼津のほうでした。
MF持井 響太のシュートが沼津の選手に当たってコースが変わり、さしもの田川も対応しきれず決められてしまいました。
なんというか・・・ヌルっと決められた、というか。
ゴール前の混戦の中でも、距離、威力的に見ても、田川であれば止められていたであろうシュート。それが、アンラッキーなかたちで失点となってしまい。
沼津の側にとってみれば、前回対戦でもゴールを決めた持井が再び決めた!このまま富山戦連勝だ!という、またとない先制点だったことでしょう。
しかし、それでも。
そこでうつむいて消極的になるカターレではありませんでした。
26分、ペナルティーアークちょい左という位置取りでのFKのチャンスで、キッカーはマテウス。
「強めに蹴ると枠内にいかないと思ったので少し抑えめに蹴りました」とのコメント通り、抑えのきいたきれいなシュートがゴールに突き刺さり、同点!
先制点を奪われたなかで、相手を勢いづかせる間を与えずに前半のうちに追いついた。
思えば、一昨年の夏にシーズン途中加入したマテウスのカターレ初ゴールが、アウェイでの沼津戦でした。そのときはゴール実らず敗れてしまいましたが、今節はその借りを勝って返さねばということだな?そうだろ!
ここ3試合で3連敗中の沼津ですが、そのスコアはいずれも1-2。ならば、今節も同じ結果にしてやろうじゃないか!1点はとられた。けれど、それっきりにして逆転勝ちしてやろうじゃないか!

迎えた後半、前半の修正を踏まえてカターレがペースを握ることに。
ゴールに迫る回数も増え、攻勢にリズムも生み出され。逆転への期待が高まりました。
ただ・・・そんな期待に水を差すように、試合はイライラした展開に。スコアが動かなかったことよりは、もっと別のところで。
どうにもこうにも、沼津のラフプレーが目に余る。
一体、何回後ろから手で押して倒す、バランスを崩させているんだよ!審判も審判だ、なんでそれをファウル判定しないで流してるんだよ!
それどころか、ボールの競り合いでの体をぶつける接触プレーではなく、それはあからさまにボールに関係なく選手を狙ったタックルだろうが!という荒いプレー。にもかかわらず、笛は吹かれず。
おかしいだろうが!!
勝負事はきれいごとじゃない?勝つためにはいかなる手段も正当化?
途中出場の松岡に対する激しいチャージ、カッとなった松岡が一触即発という剣呑な雰囲気という場面があったりと。
こりゃ、こんなプレーをしている沼津を勝たせたら駄目だ。他でもない、沼津のためにならない。
勝ちきるしかないだろうが!おかしい判定も含めて、吹き飛ばす勝利を挙げて思い知らさねばならないだろうが!

・・・だのに。
試合終了間際、90+3分。まさにラストプレー。
途中出場のMF鈴木 拳士郎に決めらえてしまい、まさかの失点。
ボールはセンターサークルに返されることなく試合終了のホイッスル。

雨の影響もあって、2368人といういささか寂しい動員数であったこの試合。
けれど、駆け付けたカターレファン・サポーターは、勝利を信じて応援をつづけました。ゴール裏は一致結束して、声を枯らして応援を続けました。
・・・あまりにあんまりな幕切れ。
試合終了後、選手が整列、挨拶のために回ってきましたが。
その間、シン・・・と、誰も言葉を発せられませんでした。
つい先ほどまで歓声に包まれていたゴール裏が、静まり返っていました。
その、あまりに無体な、無慈悲なコントラスト。
・・・それでも。
それでも、ゴール裏に挨拶に来た選手たちには、激励の拍手、声掛けをもって迎えたのでした。
4連敗のときにはブーイングを浴びせて不甲斐ない敗戦を糾弾したこともありましたが、この試合は違いました。なぜなら、勝利への意志がしっかりと見てとれた試合であったから。
結果は、勝ち点3必須であったところが、1ですらなく0とはなりました。
けれど。
勝利を目指して戦った選手たちの必死さが伝わってきたのであれば、それは同じ敗戦であっても、無価値などではない。ならば、うつむく必要などあるものか。
3連勝はならず、痛い敗戦を喫しても。
思いが選手たちに届くようにと。彼らがピッチを後にするまで、チームコールは鳴りやまなかったのでした。

首位の愛媛が勝利し、連続勝ちなしを3でストップ。最後の最後で敗れたカターレへの当てつけでもないでしょうが、試合終了間際の劇的ゴールでの勝利であったとのこと。それによって、詰めなければならなかった首位との差が、3ぶんだけ広げられてしまうことに。
ただ、一方で。
お付き合いでもなんでもないでしょうが、2位の鹿児島、4位の今治がそれぞれ敗れ、勝ち点差は変わらず、カターレは3位のままとなりました。
不幸中の幸い、と言うには、1節ぶんの消化が進んで厳しさが増したぶんだけ、結果マイナスではありますが。
けれど、それでも。
負けたことは覆らない。取り返しもつかない。でも、決してネガティブな、どうしようもない負けではなかった。
そして、何よりも重要なのは。
まだ、なにも終わってはいないということ。
だったら。
止まってしまった連勝も、次からまた積み重ねるまでのこと。
残り全勝を成し遂げるために。昇格を、成し遂げるために。
できるかどうかじゃない、やるんだ。

戦いは続きます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする