1-0で勝利!
相手の調子がいまひとつであった点に救われた部分もなきにしもあらず。それでも、やるべきサッカーを勝ちに結びつけることこそが、勝利という結果を残すことこそが至上命題でした。
シーズンワーストの内容であった横浜FC戦の反省を踏まえ、カターレらしいサッカーに立ち返った前節。しかし、押し気味に試合を進めながらも、最後の最後で苦杯をなめました。
善戦止まりでは駄目、勝利なくして改善なし。
あるいは、前節のショックを引きずったまま思うようにプレーできないという可能性も、無くはなかった今節。
ですが、そうはなりませんでした。
取り戻しつつあった自分たちのスタイルを、今節も継続。前に前にボールを追うプレーぶりには、高い集中力が滲み出ていました。その集中力は、飯田の負傷退場という予期せぬアクシデントにも途切れず。
コーケンの移籍後初ゴールとなった先制点を奪ってからも、気を抜くことはありませんでした。ホームで負けられない愛媛の反撃に遭いながらも、粘り強い守備でしのぐカターレ。やはり、前節の反省があったのでしょう。苦しい時間帯だからこそしっかりプレーするという気持ちが、随所に見て取れました。
最終盤、FK、CKとゴール前で再三攻め込まれましたが、ついにゴールは割らせず。5試合ぶりの勝利、完封勝ちを手にしたのでした。
決して満点の内容ではありませんでした。それでも、やりたいサッカーをやって、それを勝利という結果に結びつけられたことを思えば、それは十分に評価に値する試合であったかと。
ひとつ、結果を残すことができたカターレ。
これが自信につながり、さらなる飛躍へのきっかけとなることを望みます。
攻撃の中心選手たるヨンドクが欠場するなかで、今季ホーム戦負けなしという愛媛との対戦。正直、不安は無かったと言えばウソになります。
それでも・・・思い返せば2010年、開幕からアウェイ戦8戦全敗という残念すぎる状況の中、その流れをストップさせたのがアウェイ愛媛戦でした。その再現をもって、連敗脱出、連続勝ちなしの阻止を願ってやまなかった今節。
ヨンドクに代わって木村が、そして前節のパフォーマンスを受けてでしょう、ヨシケンがスタメンに名を連ねました。ヨシケンにとって、愛媛は前所属チーム。プロとしての原点でもあり、気合いも入っていたことでしょう。
前半から果敢にボールに向かっていくカターレ。その積極性は、「良いときのカターレ」のものでした。前線の平野、黒部が良い動きで攻撃のかたちを作ろうとする、そこへ大西、西野らがボールを供給する、という狙いがきちんと実行されていました。
良い動きといえば、足助。最終ラインをしっかり統率し、その押し上げに尽力していました。もちろん、良いボールを通されてしまうと一転してピンチに陥ってしまうというリスクは伴います。しかし、それを承知でなお果敢に前に出る選択をしていたのは、やはりチームに対する信頼としっかりプレーできれば危うからず、という自負の成せる業でしょう。事実、攻め込まれてもしっかりと対応。相手にチャンスを作らせませんでした。そのあたり、やはり頼もしかったです。
中央では、福田がさすがの安定感。ハイボール勝負でことごとく競り勝ち、相手に仕事をさせませんでした。そしてヨシケンも、持ち味である正確なフィードで前へとボールを供給。3バックに戻して2試合目でしたが、それまでの積み重ねがうまく機能し、前半を相手シュート0に押さえ込むほどの安定度を見せたのでした。
そんななか、アクシデント。
相手ロングスローからゴール前に放り込まれたボールを、飯田がファンブル。危うく押し込まれそうになったところを阻止したものの、止めに入った西野の膝が顔面に入ってしまい、退場を余儀なくされてしまいました。
もちろん、西野を責めることはできません。事実、止めなければ失点していた場面だったのだから。
しかし、そんなアクシデントに屈しませんでした。
あるいは、気に病んでプレーの集中力が欠けてしまったとしてもおかしくはない状況。しかし、前半はもちろん、後半に入っても西野のプレーのクオリティは落ちませんでした。持ち前の運動量からの粘り強い守備、そして機を見てのドリブルで駆け上がる攻めなどなど。飯田の無念を晴らすには、勝利を挙げるしかない―――おうおうにして「頭ではわかっていても」となりがちな状況で、よくぞプロフェッショナルに徹した、と。あるいは、影のMVPは西野であったのではないかと思います。
得点シーンは、ある意味、対照的でした。
55分のこと。前半の攻め込む姿勢を後半も継続せんと、平野が果敢に前線に飛び出したとき。DF関根 永悟と交錯し、その関根が負傷退場してしまう場面がありました。
一時的に10人となったところで、動揺したのかもしれません。ロングボールを競った黒部が倒され、DF内田 健太にイエローカード。ゴールほぼ正面という絶好のポジションでFKを得たのでした。
愛媛はそのタイミングで選手交代をおこなったものの、気持ちがふわふわしていた落ち着かなさがあったのかもしれません。
その隙を、見逃さないかたちで。
直接狙ったコーケンのFKは、GKにはじかれながらもゴールへ。
ここぞという場面で最大の集中力を発揮し、しっかりとチャンスをものにして奪い取った先制点。うれしい移籍後初ゴールとなったのでした。
愛媛側の気持ちもわからないではないです。事実、カターレとしても同じような場面で失点してガッカリ、なんてことはこれまで幾度も経験してきたのだから。
逆に言えば、それがわかるだけに、アクシデントに屈しなかったカターレと屈してしまった愛媛、その差がそのまま試合結果に表れた、という見方もできるかもしれません。
先制したとはいえ、油断は出来ませんでした。
これまで、何度も逆転負けをくらってきたのだから。それでなくとも、試合終了間際で失点して敗れた前節の記憶は新しかったのだし。
だからこそ、守りきる。
残りふたつの交代枠を、谷田、池端の2名で消費。最後まで集中力を切らすことなく失点するな、というメッセージでした。
危ない場面もありました。しかし、好セーブを見せた鶴田をはじめ、全員が気を抜くことなく集中することで対処。
そして、最後の最後までしのぎきり、見事に勝利。5試合ぶりの勝ち点3を手にしたのでした。
もちろん、手放しで喜べる勝利ではありません。課題もいくつもあります。
特に、得点面。少なからずあったビッグチャンスを活かせなかった決定力不足は、やはり依然として課題です。やりたいサッカーをやって、自分たちのペースで試合を進めた時間も多い試合でした。しかし、だからこそ、チャンスをしっかりとものにできていたならば、さらに優位に立てた・・・そう思うと、やはり、物足りなさは残ります。
ですが、それを差し引いても。
皆がやるべきことをやってつかみ取った勝利ということは、事実であったわけで。
信じて積み重ねてきたカターレのサッカーは、間違ってはいなかった。そして、がんばれば結果もついてくることが証明された。
ならば。
この流れを、継続させること。
継続してこそ、勝利も輝くというもの。
ならばこそ。この勝利をきっかけとして、これまでの善戦が報われない流れと決別、良いサッカーに良い結果がついてくるような、そんなカターレにならねば。
勝って兜の緒を締めよ。
ここで得た自信を、次にもつないでほしいです。
相手の調子がいまひとつであった点に救われた部分もなきにしもあらず。それでも、やるべきサッカーを勝ちに結びつけることこそが、勝利という結果を残すことこそが至上命題でした。
シーズンワーストの内容であった横浜FC戦の反省を踏まえ、カターレらしいサッカーに立ち返った前節。しかし、押し気味に試合を進めながらも、最後の最後で苦杯をなめました。
善戦止まりでは駄目、勝利なくして改善なし。
あるいは、前節のショックを引きずったまま思うようにプレーできないという可能性も、無くはなかった今節。
ですが、そうはなりませんでした。
取り戻しつつあった自分たちのスタイルを、今節も継続。前に前にボールを追うプレーぶりには、高い集中力が滲み出ていました。その集中力は、飯田の負傷退場という予期せぬアクシデントにも途切れず。
コーケンの移籍後初ゴールとなった先制点を奪ってからも、気を抜くことはありませんでした。ホームで負けられない愛媛の反撃に遭いながらも、粘り強い守備でしのぐカターレ。やはり、前節の反省があったのでしょう。苦しい時間帯だからこそしっかりプレーするという気持ちが、随所に見て取れました。
最終盤、FK、CKとゴール前で再三攻め込まれましたが、ついにゴールは割らせず。5試合ぶりの勝利、完封勝ちを手にしたのでした。
決して満点の内容ではありませんでした。それでも、やりたいサッカーをやって、それを勝利という結果に結びつけられたことを思えば、それは十分に評価に値する試合であったかと。
ひとつ、結果を残すことができたカターレ。
これが自信につながり、さらなる飛躍へのきっかけとなることを望みます。
攻撃の中心選手たるヨンドクが欠場するなかで、今季ホーム戦負けなしという愛媛との対戦。正直、不安は無かったと言えばウソになります。
それでも・・・思い返せば2010年、開幕からアウェイ戦8戦全敗という残念すぎる状況の中、その流れをストップさせたのがアウェイ愛媛戦でした。その再現をもって、連敗脱出、連続勝ちなしの阻止を願ってやまなかった今節。
ヨンドクに代わって木村が、そして前節のパフォーマンスを受けてでしょう、ヨシケンがスタメンに名を連ねました。ヨシケンにとって、愛媛は前所属チーム。プロとしての原点でもあり、気合いも入っていたことでしょう。
前半から果敢にボールに向かっていくカターレ。その積極性は、「良いときのカターレ」のものでした。前線の平野、黒部が良い動きで攻撃のかたちを作ろうとする、そこへ大西、西野らがボールを供給する、という狙いがきちんと実行されていました。
良い動きといえば、足助。最終ラインをしっかり統率し、その押し上げに尽力していました。もちろん、良いボールを通されてしまうと一転してピンチに陥ってしまうというリスクは伴います。しかし、それを承知でなお果敢に前に出る選択をしていたのは、やはりチームに対する信頼としっかりプレーできれば危うからず、という自負の成せる業でしょう。事実、攻め込まれてもしっかりと対応。相手にチャンスを作らせませんでした。そのあたり、やはり頼もしかったです。
中央では、福田がさすがの安定感。ハイボール勝負でことごとく競り勝ち、相手に仕事をさせませんでした。そしてヨシケンも、持ち味である正確なフィードで前へとボールを供給。3バックに戻して2試合目でしたが、それまでの積み重ねがうまく機能し、前半を相手シュート0に押さえ込むほどの安定度を見せたのでした。
そんななか、アクシデント。
相手ロングスローからゴール前に放り込まれたボールを、飯田がファンブル。危うく押し込まれそうになったところを阻止したものの、止めに入った西野の膝が顔面に入ってしまい、退場を余儀なくされてしまいました。
もちろん、西野を責めることはできません。事実、止めなければ失点していた場面だったのだから。
しかし、そんなアクシデントに屈しませんでした。
あるいは、気に病んでプレーの集中力が欠けてしまったとしてもおかしくはない状況。しかし、前半はもちろん、後半に入っても西野のプレーのクオリティは落ちませんでした。持ち前の運動量からの粘り強い守備、そして機を見てのドリブルで駆け上がる攻めなどなど。飯田の無念を晴らすには、勝利を挙げるしかない―――おうおうにして「頭ではわかっていても」となりがちな状況で、よくぞプロフェッショナルに徹した、と。あるいは、影のMVPは西野であったのではないかと思います。
得点シーンは、ある意味、対照的でした。
55分のこと。前半の攻め込む姿勢を後半も継続せんと、平野が果敢に前線に飛び出したとき。DF関根 永悟と交錯し、その関根が負傷退場してしまう場面がありました。
一時的に10人となったところで、動揺したのかもしれません。ロングボールを競った黒部が倒され、DF内田 健太にイエローカード。ゴールほぼ正面という絶好のポジションでFKを得たのでした。
愛媛はそのタイミングで選手交代をおこなったものの、気持ちがふわふわしていた落ち着かなさがあったのかもしれません。
その隙を、見逃さないかたちで。
直接狙ったコーケンのFKは、GKにはじかれながらもゴールへ。
ここぞという場面で最大の集中力を発揮し、しっかりとチャンスをものにして奪い取った先制点。うれしい移籍後初ゴールとなったのでした。
愛媛側の気持ちもわからないではないです。事実、カターレとしても同じような場面で失点してガッカリ、なんてことはこれまで幾度も経験してきたのだから。
逆に言えば、それがわかるだけに、アクシデントに屈しなかったカターレと屈してしまった愛媛、その差がそのまま試合結果に表れた、という見方もできるかもしれません。
先制したとはいえ、油断は出来ませんでした。
これまで、何度も逆転負けをくらってきたのだから。それでなくとも、試合終了間際で失点して敗れた前節の記憶は新しかったのだし。
だからこそ、守りきる。
残りふたつの交代枠を、谷田、池端の2名で消費。最後まで集中力を切らすことなく失点するな、というメッセージでした。
危ない場面もありました。しかし、好セーブを見せた鶴田をはじめ、全員が気を抜くことなく集中することで対処。
そして、最後の最後までしのぎきり、見事に勝利。5試合ぶりの勝ち点3を手にしたのでした。
もちろん、手放しで喜べる勝利ではありません。課題もいくつもあります。
特に、得点面。少なからずあったビッグチャンスを活かせなかった決定力不足は、やはり依然として課題です。やりたいサッカーをやって、自分たちのペースで試合を進めた時間も多い試合でした。しかし、だからこそ、チャンスをしっかりとものにできていたならば、さらに優位に立てた・・・そう思うと、やはり、物足りなさは残ります。
ですが、それを差し引いても。
皆がやるべきことをやってつかみ取った勝利ということは、事実であったわけで。
信じて積み重ねてきたカターレのサッカーは、間違ってはいなかった。そして、がんばれば結果もついてくることが証明された。
ならば。
この流れを、継続させること。
継続してこそ、勝利も輝くというもの。
ならばこそ。この勝利をきっかけとして、これまでの善戦が報われない流れと決別、良いサッカーに良い結果がついてくるような、そんなカターレにならねば。
勝って兜の緒を締めよ。
ここで得た自信を、次にもつないでほしいです。