中断明け初戦の北九州戦で完敗を喫してしまったなかで迎えた、前節・松本山雅戦。連敗阻止もさることながら、前回対戦で3失点で敗れた嫌なイメージも払拭せねばならない試合となりましたが。
見事にプレッシャーを跳ねのけ、今度はカターレが3得点を奪う快勝。連敗を免れ、ファン・サポーターの期待に見事に応えてみせたのでした。
2週連続ホーム戦となる今節、迎え撃つはアスルクラロ沼津。
やはり前回対戦で敗れてしまった相手とのリベンジマッチとなりますが、だからこそ。
7月の琉球戦、そして前節の松本山雅戦。アウェイで敗れた相手にホームでも屈してシーズンダブルをくらってしまうというプレッシャーもあったなか。それを跳ねのけ、見事にリベンジを果たしたからには。
今節の沼津もまた、例外ではなく。
それでなくとも、勝ち点差1で上位にいる相手。勝てば順位が入れ替わって上回れるとあれば、勝つべき理由しかありません。
必ずや勝利し、順位を逆転させねば!
元日本代表・中山 雅史監督就任2年目の沼津。今シーズンは開幕ダッシュの成功、そしてコンスタントに勝ち点を積み重ね、常に上位をキープし続けています。
今シーズンJ3では大宮が別格の存在感を放って首位を独走していますが、その大宮を相手に1勝1分けと勝ち越しに成功しているあたり、沼津がリーグでも特筆すべき存在であることがうかがえます。
パスサッカーを志向しながらの攻撃的スタイルは、大宮に次ぐ総得点42という数字にも表れており。
前回対戦で敗れてしまったカターレですが、そのときも相手の術中にはまってしまったというか。自分たちのやりたいサッカーを着実に繰り広げる沼津に対して、それを覆すだけのチカラを発揮しきれずに敗れた、という印象が。
ただ、それでも。
約3か月ぶりの対戦となりますが、当時と同じかといえば、そうではないでしょう。
ルヴァンカップやら天皇杯やらでバタバタしていた時期と今とでは、同じではなかろうと。
もちろん、沼津のチームとしての熟練度というものも上がっていることでしょう。スタメンを固定する傾向のある中山監督の方針の下、コンスタントに力を発揮し続けて上位争いを繰り広げられていることそのものが、その証左かと。
とはいえ。
それを言うならば、カターレだって。
先の北九州戦でこそ0-2の敗戦を喫したものの、それが例外と言えるほどで。
途切れた連続無失点記録も、前節の松本山雅戦でまたクリーンシートを達成してみせた。その粘り強さというものは、前回敗れたことだけを今回の勝敗判断基準にはできないぞ、と。
前回対戦の借りを返すべく勝利に邁進。その覚悟が問われる試合で、そうそう簡単に勝てるなんて思うなよ?と。
今季ホームで富山戦を含め10勝を挙げるなど、まさにホームアドバンテージ、地元で力を発揮している沼津。
ただ一方で、アウェイでは3勝にとどまりつつ6敗を喫するなど、苦戦を強いられているようで。
まぁ、アウェイでイマイチということについては、5敗を喫しているカターレもとやかく言えないところはありますが。
ただし。
ホームアドバンテージということで言えば、その無双っぷりは他の追随を許しませんよ、と。
なにせ、未だリーグ戦ホーム無敗。それどころか、ここまで合計3失点しかしていない。
これまでの通算成績が3勝1分け11敗と、異様なまでに苦手としているカターレにとっての沼津戦ということも、データならば。アウェイでイマイチな沼津、ホーム無敗のカターレというのもまた、データであって。
どちらを重要視するかと言えば、もちろん後者であることは言うまでもないでしょう。
前節、今治との上位直接対決で、得意であったはずのホーム戦で敗れてしまったことで、自動昇格圏の2位から陥落してしまった沼津。
連敗だけは何としても阻止、4位の富山を叩いて再び浮上へ!という意気込みで乗り込んでくることになりましょうが。
前述のように、前回対戦での勝利を含めて相性の良い富山戦とは言いながらも。それでも、「もし負けたらどうしよう」というプレッシャーめいたものは、確実にあるはず。沼津にとっても、自信満々というわけでは、決してないでしょう。
それに・・・。
ここまで13勝4分け8敗の沼津。勝ちも多い一方で、引き分けが少なく、負けるときは負けるという戦績。
それを見るに、「去年のカターレもそんな感じだったな」と思い出され。
勝つ試合は勝つのだけれど、踏ん張りがきかずに負ける試合は負けてしまう。
その結果がどうなったかと言えば・・・忘れもしない、得失点差での昇格失敗。
確かに現時点で沼津のほうがカターレよりも勝ち数も多いし総得点も多い。
けれど半面、カターレのほうが負けが少ないし、失点も少ない。
何が言いたいかといえば。
去年の今頃にカターレがまさかの4連敗を喫してしまったように。
崩れてしまうときにガタガタといってしまう可能性が高いのは、沼津のほうということ。
前節の今治戦で痛い敗戦。なんとしても連敗阻止!と息巻いて迎える今節のはずですが。そこで、富山にも屈するかたちで連敗、さらに順位を落とすことになったらどうなるか。
ここが、勝負所でしょう。
言うまでもないことですが、上位進出のためにはライバルクラブを蹴落とさねばなりません。
まさに今節が、その“蹴落としポイント”。
一切の情け容赦なく、蹴落とすべし。
去年の終盤戦に苦い経験をしたカターレだからわかること。ここでのダメージが、今後にいかほどの影響をあたえてしまうかが。
ならば、勝つしかないでしょうよ。
期待したいのは、今瀬。
前節、久しぶりのスタメン出場を果たし勝利に貢献しました。
怪我での不在時を支えた鍋田と入れ替わるように出場。もちろん鍋田もいい選手であり、長野戦での魂のスライディングをはじめ、ガッツあふれるプレーぶりはカターレの大きな戦力。
ただ、それでも。やはりJ通算200試合出場という今瀬のキャリアは、伊達ではないと。
最終ラインでボールを回しつつ機を伺うというカターレのスタイルですが、そのパス回しにあっても、今瀬の安定感というものは格別という印象を受けました。
的確なボール捌きはもちろんのこと。そんななかでもしっかりと広い視野で状況を判断し、チャンスとあらば鋭い縦パスを通す技量。そういったものは、やはりさすがだと。
今節、攻撃サッカーに自信を持つ沼津を迎え撃つことになりますが。
そんな自信をもって乗り込んでくる相手をしっかりとシャットアウト、相手にペースを握らせない守備でもって、逆に自分たちのチャンスにつなげてほしいです。
そして、守備のみならず、攻撃でも。
CKのこぼれ球を蹴り込んでのゴールなど、「うまい!」と思わせるプレーからの得点も、これまで見てきているだけに。
ショウセイやマテウスらの前線の選手に相手も警戒しているだろうところ、それら選手たちだけじゃないんだぜ!とばかりにゴールを奪う、そんなシーンも見てみたいです。
当然のように、無失点。そして、勝利へ。活躍に期待します。
富山グラウジーズとのコラボとして、赤というこれまでのカターレの印象とはかけ離れたイメージとなった、今シーズンの夏ユニフォーム。
今節が、その着用最終試合となります。
もちろん、狙うは夏ユニ全勝。
アウェイで負けた琉球、松本山雅にリベンジを果たした夏ユニ。今節もまた、例外なく勝つ。無失点勝利を続けている夏ユニ3試合。もちろん、全勝待ったなし!
4連敗と不覚をとった去年の今頃とは違う。
違うからこそ、苦手とされる沼津にだって勝利する!
必勝の気概を力に変えて。
「赤き」選手たちよ、燃え上がれ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!